保健・化学物質対策

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議 | 第13回議事録

日時

平成26年11月26日(木)

場所

全日通霞が関ビル 大会議室A(8階)

議事次第

  1. 1.開会
  2. 2.議事
    1.  (1)中間取りまとめについて
  3. 3.閉会

                                       午後5時00分 開会

○得津参事官 本日は、お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから、第13回東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議を開催いたします。まず、本日の出欠の関係でございますけれども、荒井委員、中村委員、本間先生より、事前にご欠席との連絡をいただいております。それから、佐々木委員につきましては、ご都合により18時15分ごろにて途中退席となりますので、あらかじめ申し上げておきます。それから、大久保委員、それから鈴木委員につきましては、もう間もなく見えられると思いますけれども、遅れて参加するような連絡が入ってございます。続きまして、議事開始に先立ちまして、会議傍聴者の皆様へ留意事項を申し上げます。円滑に議事を進行させるため、事務局の指示に従ってくださいますようお願い申し上げます。傍聴中は静粛を旨とし、発言・拍手などの賛否の表明や、これらに類することにより議事の進行を妨げる行為はご遠慮ください。また、ご質問、ご意見等のある方は、お配りした用紙にお書きいただき、事務局に提出してください。携帯電話等は音が出ないようにしてください。その他、事前にお配りした内容につきまして注意いただきたいと思います。これらをお守りいただけない場合には退場していただくこともありますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。続きまして、本日は小里副大臣が冒頭にご挨拶を申し上げる予定になっておりましたが、交通事情により遅れているとの連絡が入っておりますので、到着次第挨拶を申し上げます。では、お配りしております資料について、確認いたします。議事次第に配付資料の一覧をつけておりますけれども、本日お配りしておりますものは、資料1として中間取りまとめ(案)、それと参考資料として、本会議の開催要綱、こちらのほうを用意しております。ご確認いただきまして、過不足等ございましたら、事務局までお申し出いただければと思います。れでは、以後の進行につきましては、座長にお願いいたします。よろしくお願いします。

○長瀧座長 本日は、第13回の専門家会議でありますが、本日の議事は中間とりまとめについてだけであります。初めから終わりまでこれが議事でありまして、最初に事務局からご説明をお願いいたします。

○佐藤参事官補佐 資料1をおめくりください。中間とりまとめ(案)※未定稿としたものでございます。事務局では、座長のご指示を踏まえまして、前回までの委員の先生方の意見を総合して文案を作成しまして、委員の先生方と書面等でやりとりをさせていただいた上で、本日、この資料1が、中間とりまとめ(案)として提示しております。委員の先生方におかれましては、中間とりまとめ(案)の作成にご協力いただきまして、ありがとうございました。資料1の、まず全体の構成についてご覧いただきたいと思いますので、最初のページにあります目次をご覧いただきたいと思います。中の詳細につきましては、後ほどご説明いたします。まず、ローマ数字で大きく章立てを分けておりますが、「はじめに」、そして「基本的な考え方」が冒頭にございます。それからIIIとして「被ばく線量把握・評価」というところが入っておりまして、それを踏まえてIV「放射線による健康影響とその対策について」という形になっております。この内訳として、1.これまでの対応、2.専門家会議における原発事故による放射線の健康影響に関する議論、3.健康管理に関する今後の方向性、そして4.健康管理と施策の在り方に関する今後の課題ということをまとめてございます。最後にVとして、「おわりに」という形でまとめてございます。最後、参考文献というふうにつけておりますが、今回の資料、脚注の参考文献・出典につきましては、現在、事務局で作業を進めている段階でございますので、あらかじめご了承いただければと思います。また、現在、事務局にて準備中でありますけれども、この中間とりまとめ(案)、現在の資料1に加えまして、これまでの議事、配付資料、それからヒアリングで提出されました資料等を整理して一覧にした形で添付したいと考えております。事務局からは以上です。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。今、事務局から全体の構成についてご説明いただきましたが、この部分について何かご意見ございませんでしょうか。なければ、内容について入りたいと思いますがよろしゅうございますか。それでは、続いてお願いいたします。

 一言座長から申し上げますと、今から文書の議論に入りますが、文書につきましては、既に各委員から意見をいただいている状況ではありますけれども、この専門家会議としてまとめるかということで、本日は中間とりまとめ(案)の全体にわたって議論をしたいと、こういうことになっております。修正について意見を述べられる際には、できる限り具体的な修正案をお示しいただきたいということをお願いいたします。それでは、章ごとに議論していきたいと思いますが、章ごとに議論すべきポイントを事務局から説明していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○佐藤参事官補佐 では、資料1の中に入っていきたいと思います。1枚おめくりいただきまして、Iの「はじめに」、2ページ目、3ページ目をご覧ください。ここは前回の資料でもお示しをしているんですが、原発事故発生の経緯、それからそれに対して職務どおり対応されたかというところを、概要をまとめているところでございます。その中で、一部、49行目から53行目の辺りにかけて、2ページの中ほどになりますが、この辺りで、避難者数について記載をしてございます。この辺りの事実関係につきましては、関係部署に確認の上で修正予定でございます。脚注を含めて修正がされるということでご覧いただきたいと思います。また、この2ページの下のほうに、WHOやICRP、IAEAといった国際機関の名称が入っておりますけれども、これも最終的には、正式名称を英語でも表記するようにしたいと思っております。3ページのほうをご覧いただきたいんですが、3ページの最後の段落のところまでは、基本的には事実関係というところになります。最後の段落をご覧いただきたいと思います。今般の原発事故による住民の健康影響は、①放射線被ばくによる生物学的影響と考えられるものと、②原発事故による避難や不安等に伴う心身の影響と考えられるものの二つに大きく分けられる。①は、放射線被ばくに伴う健康管理として専門家会議において検討することとされている分野であるが、中長期的な対応が必要となるものであり、現時点で評価できる内容は限られている。また、②は、様々な関連省庁による取組を推進することが求められるものであることから、専門家会議が現時点で提言することが困難な分野が多い。最後ですが、本報告書は、専門家会議の科学的知見を活用して現時点で着手可能な施策の早期実現を目指すため、主として①に係るこれまでの専門家会議における議論を中間的に取りまとめ、必要な施策について専門的助言を行うものである。」このようにまとめてございます。まず、「はじめに」につきましては、以上の内容で、特に文章の表現などについて、もしご指摘がありましたら、よろしくお願いしたいと思います。

○長瀧座長 どうもありがとうございます。「はじめに」について、ご意見はございませんでしょうか。

○春日委員 事務局の皆様におかれましては、大勢からいただいた意見を丁寧に組み入れていただきまして、ありがとうございました。この「はじめに」の最後の段落につきまして、私のほうが、少し追加する文をご提案したんですけれども、それについては、今回反映されていないので、改めてご提案して、皆様のご意見を伺いたいと思います。この参考資料にありますように、本専門家会議の開催要項の中で、検討の内容が四つほど挙げられています。本専門家会議のメンバーの専門性から見て、検討内容の1から2、被ばく線量の把握・評価と、健康管理に関することの一部につきましては、かなり時間を割いて議論をしてきたいと思いますけれども、(3)の医療に関する施策のあり方については、必ずしも十分な時間がとれなかったというふうに認識しています。そのことを、こちらの「はじめに」の中にしっかりと書き込んで、自他ともに認識することが必要というふうに思います。私の提案としましては、「はじめに」の最後から3行目、「本報告書は」というところの前に、「専門家会議が現時点で提言することが困難な分野が多い」。その次に、「そのため、専門家会議ではその最終的な目的である今後の支援のあり方の検討」、この開催要領の検討内容から対比させますと、医療に関する施策のあり方に関することに相当しますけれども、この「今後の支援のあり方の検討までは十分に踏み込むことができなかった。この点は今後、新たな枠組みなどにおいて、至急継続を検討すべきである」ということを、一文盛り込んでいただきたいという、そういう提案でございます。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。どなたかご意見はございますか。あるいは事務局からも含めて、どうぞお話し合いを。どうぞ、丹羽先生。

○丹羽委員 春日委員のご提案に賛成です。

○長瀧座長 ほかにございませんか。春日先生のご提案に関して、何かございませんか。事務局のほうはそれでよろしゅうございますか。一応ご提案があったということ、賛成があったということで。よろしゅうございますか、これで。

(異議なし)

○長瀧座長 それでは、「はじめに」はこれで終わります。次に「基本的な考え方」ですけれども、また事務局、よろしくお願いいたします。

○佐藤参事官補佐 では、4ページ以降をご覧ください。ここでは4ページから7ページまでをまとめてご検討いただきたいと思います。「基本的な考え方」ということで、まず、1として、被ばく線量を踏まえた健康リスクについて(LNTモデルの採用)ということで、ここでは確定的影響、確率的影響についての説明と、低線量被ばくに関する現在の科学的な知見についてご説明した上で、LNTモデルを前提として、専門家会議での被ばく線量に関する住民の健康リスクを検討することとしたということをまとめて書いてございます。それから2.国際機関による評価という、これ以降ですが、まず(1)として、5ページで、WHOによる評価、特にWHO報告書における住民の健康影響評価の概要をお示ししております。また続いて(2)としてUNSCEARによる評価ということで、5ページにありますけれども、UNSCEAR2013年の報告書における住民の健康影響評価報告を概要としてまとめております。そして、7ページ目の(3)のところをご確認いただきたいと思います。7ページ目の(3)、二つの報告書に対する専門家会議の見解というところでございます。

 まず、1段落目では、被ばく線量評価については、基本的にUNSCEARの報告書における被ばく線量推計をより信頼性が高いと判断したということ、また、二つ目の段落では、避難前と避難中の線量については不確かさが大きいということ。また、さまざまなデータを考慮すると、215行目ですが、チェルノブイリ事故よりも被ばく線量が低いと判断できるとしたUNSCEARの見解には同意することができると。続く3段落目になりますが、健康リスクに関するUNSCEARの見解について、改めてまとめた上で、今回、本専門家会議はこうした評価に同意するとしております。特に223行目からの2行ですが、最も高い被ばく線量を受けた小児の集団においては、甲状腺がんのリスクが増加する可能性が理論的にはあり得るというところ、線量推計の不確かさがあることを踏まえたこのUNSCEARの評価に対して同意するという形になっています。まず、ここまでのところをご確認いただきたいと思います。

○長瀧座長 いかがでしょうか。今のご説明に関して、「基本的な考え方」で、国際評価から始まって、専門家委員会としての専門家会議の見解ということでございましたが。特にございませんか。

(なし)

○長瀧座長 それでは、また後で戻っていただいても結構でございますけれども、ここは終わりにして、次は第III章ですか、「被ばく線量把握・評価」につきまして、またご説明いただきます。

○佐藤参事官補佐 では、8ページからご覧いただきたいと思います。ここは被ばく線量・評価ということで、多少長くなって恐縮ですけれども、この会議資料といたしましては、20ページまでのところをざっとご説明いたします。その中で、幾つか資料の修正もございますので、恐れ入りますが、ところどころにメモをしていただければと思います。では、8ページから参ります。 1.基本的な考え方です。ここは次のページ以降の被ばく線量把握・評価に係る基本的な考え方を整理したところですが、重要なところとしましては、237行目のところをご覧ください。2段落目になります。可能な限り誤差の少ないデータに基づいて被ばく線量の把握を行う観点から、個人モニタリングデータである個人線量計による測定値やサーベイメータによる小児甲状腺簡易測定調査といった、実測データを重視したということです。それから、少し下に行きますが、247行目の当たりですね。この中間取りまとめにおいて線量評価データ等を引用する際には、こうした不確かさ、これはばらつきや不確実性の両方を含みます。不確かさがあるということを併記するようにしたというところがポイントになるかと思います。続きまして、9ページ以降をご覧いただきたいと思います。ここから、外部被ばく、内部被ばくに分けて記載をしております。また、それぞれの中で、福島県内、福島県外ということで、順番に記載をしております。まず、福島県内における外部被ばくの推計についてということで、片仮名のア、イ、ウと続いております。特に①のア、個人線量計を用いた実測値についてというところは、10月の会議以降で特に加筆をしている部分ですので、ご確認いただきたいと思います。

 おめくりいただきまして10ページ、下のほうになりますが、②ということで、福島県内における外部被ばくに関するまとめということで、このア、イ、ウで記載をしましたデータを踏まえてまとめを記載してございます。310行目のところからですが、県民健康調査「基本調査」で推計した外部被ばく線量については、11ページのほうになりますけれども、全体の傾向を把握する上では信頼できる線量推計であるというふうに評価するということが書いてあります。ただ、その際にはいろいろ留意するべき点があるということで、その辺りをまとめに記載しております。また、このまとめの最後の段落になりますが、324行目、ここの部分もそうなのですが、まとめの終わりのところには、今後の調査研究課題と、考えられることをまとめて記載をしております。ここでは、今後、特に避難区域については、推計された被ばく線量の最大値を大きく超える量の被ばくを受けた可能性のある集団を把握できるよう、避難中の遮蔽効果等も反映した、より精度の高い線量評価がなされることが望ましい。と、こういったことを記載してございます。続きまして、11ページの中ほどから、福島県外について。①国内の専門家による福島県外における外部被ばくの推計について。そして②UNSCEARによる推計についてということを記載しております。 12ページをご覧いただきたいと思いますが、③福島県外における外部被ばくに関するまとめとなっております。ここにつきましては、UNSCEAR2013年報告書、それから宮城県・栃木県における推計結果を踏まえまして、356行目のところからですか、福島県外の住民の外部被ばく線量は福島県内の外部被ばく線量を上回るものではないと考えられる。というふうなまとめになっております。ただ、それ以降のところですが、しかし、福島県の周辺地域については、引き続き、より精緻な大気拡散シミュレーションが重要ということを、今後の課題として記載してございます。続いて、(2)内部被ばくに入ります。①として、事故初期に放出された放射性ヨウ素による内部被ばく、これについて福島県内、福島県外という形で順番に記載しております。まず、ア、福島県における実測値についての記載です。それはこの会議の冒頭からいろいろと議論のありました、1,080人に関する小児甲状腺簡易測定調査について述べた部分ですが、最後の文章を見ていただきたいと思います。383行目のところになりますが、ここで、99%は0.04μSv/h以下であるということを含んだ文章がございます。この部分、ちょっと補足の説明をさせていただきたいのですが、前回までの資料では、全体の残り90パーセンタイル値は、0.04μSv/hであり、最大値は0.1μSv/hであったと、パーセンタイルで表示をしておりました。改めて調べましたところ、ちょっとこのパーセンタイルの計算プロセスが、十分に確認できませんでしたので、この資料にあるように、99%の値に改めて記載をしております。大変失礼いたしました。続きまして、イになりますが、申し訳ありません、誤植でございますが、国内の専門家による内部被ばくの推計についてについてでございます。外部ではなくて内部被ばくでございます。こちらについては、まず放射線医学総合研究所による推計についてということで記載をしておりますが、ここも最後のところですね、ここではシミュレーションの記載なんですけれども、なお書きのところに、明石委員から修正のご指摘をいただいておりまして、397行目のところの最後にさせていただきたいと思いますが、このときのレポートについては、シミュレーション抜きの地域の場合、これらの推計値について過大評価傾向であると述べているというところで、少し限定をしなければならないということがわかりましたので、また文章を改めて修正したいと思います。続きまして、14ページ以降をご覧いただきたいと思います。 ウということで、UNSCEARによる内部被ばくの推計について整理して記載しておりまして、このページの下のほうですが、併せてUNSCEARは、これらの線量の推計値について、以下の不確かさの存在に言及している。ということで、黒い丸で、3点まとめて書いております。この初めの二つの丸、つまり429行目からのまとまりと、次の15ページになりますが、437ページ目からのまとまり、ここの部分につきましては、本日ご欠席ですが、本間委員が修正案を作成してくださいました。それをそのまま記載をしているものでございます。ただ、表現をよりきれいにするなどの加筆修正をしたいと考えておりますので、また本間委員にご指導をいただきながら、修正をしていきたいと思っております。ただ、事実条件が変わるわけではないということで、現時点ではご容赦いただきたいと思います。続きまして、15ページの下のほうになりますが、すみません、ここ、オではなくてエということで修正をお願いいたします。福島県内における事故初期の甲状腺被ばくのまとめというところでございます。ここも、459行目からの第一段落、ここの部分がまとめになるわけですが、ここにつきましては、本間委員から、現在の文案では、なぜ100mSvを目指すのか、数が限定的であるということはどうして言えるのか明確ではないということで、よく議論いただきたいというご意見をいただいております。また、続く2段落目につきましても、ここは難しい判断の上、慎重に議論いただきたいということで、本間委員からご意見をいただいております。特にここの部分につきましては、ご確認をお願いいたします。16ページになります。このまとめが続いている部分ですけれども、まとめの最後、481行目からのところについては、先ほど申し上げましたように、この分野における今後の調査研究課題を記載してございます。経口摂取による内部被ばく線量を数字は数値化する評価があるということであるとか、最近明らかになりつつあるヨウ素129に関する知見を活用していってはどうかというお話がありますので、その点を加筆してございます 16ページ後半からは福島県内に関する記載、それから国内の推計、そして17ページはUNSCEARによる推計が続いておりまして、18ページの上のところに、福島県外における事故初期の甲状腺被ばくのまとめとあります。「国際機関による推計値等を踏まえれば、福島県外の住民の甲状腺被ばく線量が福島県内における甲状腺被ばく線量を上回るとは考えにくい。」という整理がされております。続きまして、②その他の内部被ばくというところです。内部被ばくを、事故初期の、放射線要素による内部被ばくとその他の内部被ばくに分けておりまして、その他ということになります。ここも同じく、福島県内・県外を分けて記載になっております。まず、福島県内のア、ホールボディカウンターによる内部被ばくの実測値についてというところです。こちらにつきまして、まず1点修正をお願いしたいんですが、533行目になります、99.9%というところ、99.8%ということなので、恐れ入りますが修正をお願いいたします。また、その次に記しております文章、4行にわたってある文章につきましてですが、こちらは平成24年2月以降に実施したホールボディカウンターの測定結果、こちらにつきましては、福島県が公表しております資料をもとに、後日時点修正をさせていただきたいと考えておりますので、ご承知おきいただきたいと思います。次に、イ、内部被ばくの推計値についてということで、コープ福島や、厚生労働省のマーケットバスケット調査、そして19ページになりますが、陰膳調査に関する記載がございます。ここも、恐れ入ります、資料の修正をお願いしたいんですが、2行目になります。552行目当ところですが、幼児の預託実効線量の平均値が0.0003とありますが、これは3を9に修正をお願いいたします。0.0009でございます。大変失礼いたしました。続いて、UNSCEARによる推計値の記載がありまして、福島県外についても同様の整理がされております。最後に、20ページでございますが、UNSCEARによる内部被ばくの推計ですとか、あと最後にまとめということで、ここでは福島県内・県外、それをまとめたものになっておりますが、福島県内・県外いずれにおいても、一般に流通している食材を用いた食生活であったならば、事故後1年間に摂取した放射性セシウムによる内部被ばくは、多くの住民について預託実効線量で1mSv未満であると考えられる。と、このような記載がございます。事務局からの説明は以上になります。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。非常に長い、大変なところを、要領よく説明をいただきましたが、先ほど紹介もありましたように、委員の先生方には、前もって配付してありますので、十分お読みいただいたと思いますので、非常に早口で参りましたけれども、ご理解いただいたものとして、ご質問をどうぞよろしくお願いいたします。 線量のところでございますので、何かありましたらどうぞ。

○北島環境保健部長 伴委員、お願いいたします。

○伴委員 東京医療保健大学の伴です。先ほど、本間先生から指摘があった、15ページの459行目から461行目のところ、464ですか、その「限定的」という表現を入れるべきかどうか。多分「限定的」という言葉が入ったのは、恐らく1,080人を測って、それでスクリーニングレベルを超えた者はいなかったということが、前提になってるんだと思いますが、この1,080人の代表性がどのぐらいあるのかというところに関して、我々は細かく議論をしていませんので、結論を急ぐ必要はないかなと。だから、可能性は否定できないというところで止めてしまってもよいのではないかと思います。

○長瀧座長 いかがでございましょうか。今のところ、避難した住民の中に100人ぐらいを超えた乳幼児がいた可能性は否定できないが、いたとしても数としては限定的である。この「数としては限定的である」というところを削除してはいかがですかというお話だったと思いますが。どうぞ。

○北島環境保健部長 春日委員、お願いいたします。

○春日委員 伴委員のご提案に賛成いたします。追加のコメントですけれども、いたとしてもとか、数というのは、あまりにも乳幼児を抱えているご家族にとっては、ちょっと非人間的な表現かなというふうには感じておりました。ここを削除していただくことには、そういう意味でも賛成いたします。ついでに、ほかの点についてもよろしいでしょうか。

○長瀧座長 どうぞ。

○春日委員 12ページ、356行目からの文です。こちらで、福島県外の住民と、福島県内の住民を、まるでグループとして比較しているような表現になっていますけれども、それはあまりにも非科学的な表現ではないかというふうに思います。ここを、私が提案して事務局にお送りしたのは、「福島県外の住民の外部被ばく線量は、」ここまではよろしいんですけれども、「福島県避難地域の外部被ばく線量を上回ることは少ないと考えられる」ということで、もう少し福島県内を細かく見るということと、「上回るものではない」ということで、断定的に否定するのではなくて、個人によっては大小あるものですから、それが読み取れるような表現をご提案したいと思います。それから、それが同じことが18ページの515行、516行目にも当てはまります。福島県外の住民と県内の住民を全体として比較しても、それは意味がないことなので、ここの表現は同様に変更していただきたいというふうに思います。まずそこまでといたします。

○長瀧座長 ご意見がございましたらどうぞ。反対の理由、事務局が一応それぞれの委員の方のご意見を聞いてまとめたものですから、その合意した先生に一々どうですかと聞くのはどうかと思いますけど、事務局から何かございますか、このことに関して。

○得津参事官 考えますので、先に進んでいただけますか。

○長瀧座長 どうぞ、鈴木先生。

○鈴木委員 鈴木です。先ほどの伴先生の1,080人の代表性ということに関して。この会合の中で、それぞれの地区の何%を1,080人が占めていたかという議論はしたかと思います。ちょっと今、その数字は今ここではすぐ出ないですけれども、いわきは確かに低いのですが、ほかの地区に関しては十分カバー率が高かったように記憶しています。それは事務局のほうで確認していただけますか。

○長瀧座長 事務局、記憶ありますか。ほかの町はたしか、二つの村のパーセントが子どもの中の何%ということは議論されたと思いますけれども。どこかに書いてあると思いますけど、30%という議論ということでは記憶がありますが。

○鈴木委員 30から40という数字が代表性としてどうなのかという議論なんだと思います。確かにいわき、あるいはそれ以外の地区をどのくらいあれが代表できるかというのはまた別の話かとは思いますが、私たち考えていたのが、シミュレーションで見ていったものと、そこに住んでいた人たちの30%、40%の人たちの測定値というものを関連させて、シミュレーション自身の妥当性をある程度評価したという面もあるかと思っています。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。ほかに、どこでも結構ですがございますか。今の鈴木先生、伴先生のお話でも結構です。

○伴委員 鈴木先生がおっしゃるように、30%、40%という話があったことは記憶していますが、その一人一人の細かい行動ですとか、どこで何を食べたかとか、そういうところをきちんと見ていないわけですよね。そういうところと照らし合わせた上で、なお高い被ばくをもたらす可能性がある被ばく経路を考慮してもそうだというところまでは見ることができていない、そういう趣旨で申し上げました。

○長瀧座長 いかがでしょうか。鈴木先生も何かお話があれば結構ですし、ほかの方でもどうぞ。

○北島環境保健部長 鈴木先生、お願いいたします。

○鈴木委員 どういう文章にするかという話で、可能性は否定できないという形でピリオドにすると、今の議論のニュアンスがなくなってしまって、天井知らずの話になってしまうので、その辺を少し、実際に私たちはどういうふうに見たかという、ある程度のニュアンスが出るような文章なんだと思うんです。それが限定的という言葉になるかどうかというのは、皆さんのご意見を聞きたいと思います。それから、春日委員の外部被ばく線量に関して言うと、これは実際にプルームが通過したときの土壌沈着のデータというのはあるわけですよね。そこの中でどの程度の外部被ばくになったかという、行動の変化があったとしてもせいぜい2倍程度の被ばくの動きにしかならないんじゃないかと思うんです。その辺が、やはりどういうふうな形で書いていくかなんだと思うんですね。福島県内と県外というふうに言ったとき、それぞれのボーダーのところは一体じゃないかというのは確かにそのとおりだと思いますので、その辺の書き方なのかなとは思います。ただ、非常に高いというようなことは絶対にあり得ない、それだけは確かなので、ちょっとその辺の書きぶりというのは少し気をつけないといけないと思います。

○長瀧座長 どうぞ。

○春日委員 すみません、ちょっと説明が足りなかったようなので補足させていただきます。決して福島県外が高かったということを強調するつもりではなくて、福島県内の住民と福島県外の住民というこの比較が、グループとして全員なのか、平均なのか、最高値なのか、何も書いていない。この表現では説明が不足だろうというのが一番の趣旨です。

○長瀧座長 よろしいでしょうか。ちょっと私のほうからですが、伴先生、15ページの459から、今のところで見ていても気になったのは、僕が読んでもわかりにくいところがあったものですから、ちょっと何とかもう少しわかりやすくならないかと思って。14ページの429行からの三つの可能性、半ページ以上にわたっての可能性なんですけれども、これはUNSCEARのデータの不確かさの存在ということの言及があるんですけれども、もう少しわかりやすくしていただけるとありがたいんですけれども、どういう感じに。どうぞ。

○佐藤参事官補佐 先ほど少し言及させていただいたんですが、この部分につきましては、本間委員からの作成くださった修正案をそのまま記載しておりますので、表現をより平易にするなど簡易修正を、本間委員の指導をいただきながら、させていただきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○長瀧座長 わかりやすくなる可能性があるわけですね。それでは、ある程度今、被ばく線量の評価のところまで、終わったか途中かぐらいです。今、副大臣がいらっしゃいましたので、ご挨拶をいただくことにいたします。

○得津参事官 それでは、会議の途中ではございますけれども、小里副大臣が到着いたしましたので、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

○小里副大臣 どうも皆さんこんにちは、環境副大臣の小里でございます。今日、鹿児島から上京して参りまして、乗る予定の飛行機が天候不順によりまして1時間ほど遅れてしまいました。まず遅参しましたことを心からお詫びを申し上げます。長瀧座長を初めとして、委員の先生方におかれましては、お忙しい中お集まりをいただき、心から御礼を申し上げます。

 本日は、これまでの12回にわたる議論を踏まえた中間とりまとめ(案)をお示ししております。この専門家会議で議論いただいております、福島の原発事故による放射線被ばくと、住民の皆様の健康管理の問題につきましては、環境省として中長期的に取り組んでいくべき重要な問題になると認識をしているところでございます。一方で、現在活用できるデータを踏まえて、現時点で着手可能な施策を早期に実現していくことが重要でありますことから、中間的なとりまとめに向けまして、さらに議論を重ねていただきたいと存じております。本日もどうか、引き続きご指導賜わりますよう、よろしくお願いを申し上げます。本当にありがとうございます。

○得津参事官 小里副大臣におかれましては、この後、またほかの用務がございます。これにて退席をさせていただきますので、ご了承いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○長瀧座長 今のところ、被ばく線量の評価のところの終わりまで来ましたが、19ページまで議論が終わったと思うんですが、引き続きよろしゅうございますか。どうぞ。

○石川委員 今までのところの、この8ページから15ぐらいのところですか、全体的に、春日委員が言われているような、福島県の内と外で比べて、外のほうが大丈夫だとかそういうふうなニュアンスが各所に表れているような気がするんですよね。例えば、12ページの357行目のところでも、356から357のところですね、「福島県外の住民の外部被ばく線量は福島県内の外部被ばく線量を上回るものではないと考えられる。」、そういう表現になっています。この全体の8ページ目の「基本的な考え方」のところには、いろいろな不確かさについて記述があります。247行目のところですね。いろいろなモデルやパラメータの不確実性が含まれるが、この中間取りまとめにおいて線量評価データ等を引用する際には、こうした不確かさを併記して努めたというふうに、書いてあるんです。今までも、私たちもWHOだとかUNSCEARの話については、必ず不確かさの部分があるというふうなことを私たちも指摘したと思うんですよね。UNSCEARのところでも指摘しましたし。それが14ページ目から15ページ目のこの黒い丸で、本間先生が表現された不確かさという、例えば14ページの黒ポツのところにはパラメータの不確かさ、15ページ目のところには、最初のポツのところで、446ページ目に、これも不確かさの原因となる。そして455行目のところに、地元で栽培した作物等を摂取して高い被ばくを受けた住民が一部にいる可能性は否定できない。こういった不確かさというのが、UNSCEARの文書にも、きちんと41番目かの項目に乗っかっていると思うのです。ところが、一部こうやって見てみますと、内と外で外は大丈夫とかいうのが結構断定的に考えている、書いてあるところが目につくんです。そういうのが、やはり私は、わからないんであればわからないという形で、不確かさがあるという事実できちんと書いていただいたほうがいいんじゃないかなというふうに思っています。18ページ目の516行目、515から516、甲状腺被ばくのまとめというふうなことが書いてあります。特に先ごろ、また千葉県のほうの9市のほうから要望書がでたというふうなことを聞きますけれども、福島県外における甲状腺被ばくのまとめのところで、515から516行目のところには、福島県外の住民の甲状腺被ばく線量が、福島県内に置ける甲状腺被ばく線量を上回るとは考えにくいというようなことで、ここで断言しているようなところがありますよね。これはやはりいろいろな不確かさがあるということを認めていながらここに書いてあるのというのは、いかがなものかなというふうには考えます。そういう箇所があるので、全体的には、まだまだ線量把握だとか、線量の把握だとか、そういうことも一方で続けていきながら、この健康支援というのを考えるべきだというようなことを書いていっていただきたいというふうに思います。結論としましては。

○長瀧座長 いかがでしょうか。

○得津参事官 大久保委員、お願いします。

○大久保委員 私はその辺のところの話は専門分野ではないんですけど、確かに不確実性があるのはもちろんであります。しかし、不確実性があるというのは外部の報告書の中にも既に出ているわけで、ここではその不確実性を考慮した上でどのように判断をするか、そのために開かれた会議かと思います。したがって、今のような表現が皆さんで妥当ということであれば、決して私は、悪いとは言いませんけれども、それを、福島県を上回るものではないということが、この中で多くの人のコンセンサスが得られたものであれば、それはやはり書くべきだと思います。あくまでも、それは不確実性があるのは当然です。だからその上でどう考えるか、そのためにこの会議が開かれたんじゃないかとちょっと私は思ったので、申し上げます。

○石川委員 よろしいですか。すみません、ちょっと言い足りなかったかもしれませんけれども、不確実性があるから一つのことを結論づけないように書いてもらいたいということを言っているわけです。ですから、例えば内と外で、県の内と外という表現をしていますけれども、外のほうは大丈夫というふうな形での論調にしないでもらいたいという、そういう要望です。

○北島環境保健部長 丹羽先生、お願いいたします。

○丹羽委員 この議論、私も線量の専門家ではないので、きっちりとしたことが言えるかどうかわかりません。ただ、一応普通の常識として、今回のヨウ素はインハレーションで、いわゆる吸入で入ったという部分が非常に大きいです。それで、食品からという部分は、確かに県内の農家の方々については、その他の線が非常に大きい。ただ都心部に関しては、やはりその可能性は少なくて、一番大きいのはインハレーションである、あるいは、プルームは当然ながら遠いところは線量が高いわけですけど、それは遠くに行けば行くほど線量は低くなる。常識的にはそうなるので、私自身としてはどちらかというと、薄まるとかそういう効果も当然ありますから、このようなところで......。

○長瀧座長 マイクを先生、近くにしてください。

○丹羽委員 線量がより低いということは、常識的には普通の考え方かなと思っています。

○北島環境保健部長 清水委員、お願いします。

○清水委員 私も県内と県外で区別するのはなかなか難しいんじゃないかなと思います。というのは、チェルノブイリなんかの事故でも、それから今回の福島の事故の後でも、決して同心円状に、だんだん遠くなるに従って線が引けるわけではなくて、風向きもありますし、それからもちろん地形とか、いろいろな要素があると思うので、一概に、ただ県がどうだとかは、じゃあ県内か県外かどっちなのかというのはなかなか難しい問題があるので、断言はまだなかなかできないんじゃないかなという考え方です。

○北島環境保健部長 丹羽先生、お願いします。

○丹羽委員 私自身は県内、県外の議論ではなくて、こういうふうな気体のものは、遠くに飛んでいく過程でより大分薄まっているだろうという常識を考えました。だからその場合には、県内、県外という言葉がいいか悪いかは別として、遠くに進むことによって、当然ながら近いところよりは低いであろうということが常識的には言えるのではないかということを申し上げております。もう一つ、追加ですけど、WHOもUNSCEARも、一応当然濃いところはきっちりと計算でやっているわけですね。だから、彼らが示しているレンジというのは、ここからこうですよというのが大体、平均のレンジがこの辺りですよと。それプラス、外れ値が当然あって当然。その平均ではここだよというレンジが、遠くに行けば行くほど低くなる。これは普通の人間の考える常識なので、それの上に高いところもあるということは、これは可能性あります。そういうような意味で言えば、外れ値があってもいい。

(発言する者あり)

○得津参事官 静粛にお願いします。

○長瀧座長 また、議事の継続が困難になりましたので、休憩にいたします。

○北島環境保健部長 それでは5分間、会場が静かになるまで休憩を入れたいと思いますので、よろしくお願いします。

(休憩)

○北島環境保健部長 では、予定の時間が過ぎましたので、会議を再開させていただきます。では、座長、よろしくお願いいたします。

○長瀧座長 それでは再開いたします。ここの専門家会議の委員として、我々も真剣に被災者の健康管理のことを議論しているということで、それに関しては、我々全て真剣に話をしていることで、今後妨害されないようにお願いいたします。一応、今の議論はまた最後に持っていきまして、とりあえず次の予定どおり、「放射線による健康影響とその対策について」、事務局からご説明お願いいたします。

○佐藤参事官補佐 では、21ページをご覧いただきたいと思います。放射線による健康影響とその対策についてということで、まず1ポツとしてこれまでの対応(1)福島県における対応と、続く23ページになりますが、近隣県における対応ということをまとめてございます。この21ページから23ページのところは、事実関係ということですので、後ほどご確認いただければと思います。 24ページ以降のところをご覧いただきたいと思います。24ページから27ページの半ばのところまで、ここが2.専門家会議における原発事故による放射線の健康影響に関する議論をまとめたところになります。まず(1)として全がんについて、そして(2)として甲状腺がんについてまとめております。甲状腺がんのところは、①として、甲状腺がんに関する一般的治験、事実関係ですが、被ばく的なところと臨床的なところを整理してまとめております。また、②としまして、一般論としての甲状腺がん検診をめぐる諸課題ということで、自覚症状のない集団に対して、甲状腺超音波検査をした場合に、一般論としてこのような点を慎重に考える必要があるということを、3点まとめてございます。26ページの半ばのところからは、③ということで、「先行検査」で発見された甲状腺がんについて、これが原発事故由来のものであることを積極的に示唆する根拠は現時点では認められないということにつきまして、i、ii、iii、ivと記載をしております。また、このi、ii、iii、ivに加えまして、祖父江先生のほうから、vとしてこういうものを足してはどうかというご意見をいただいております。口頭で恐縮ですが、ご紹介いたします。成人において、健常者に甲状腺超音波検査を行った場合、罹患率の10から50倍の甲状腺がんが確認されること、これをvとして足してはどうかというご意見です。その上で、UNSCEARの2013年の報告書における三県調査に関するデータについてもご紹介をしております。さらに(3)として、その他の疾病ということで、全がん以外のものについて整理をしたものになります。ここまでのところで、まずご確認をいただきたいと思います。以上です。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。27ページまでのところですね、21ページから。かなり長いんですが、放射線による健康影響、その対策についてで、健康管理に関する今後の方向性より前までについて、専門家会議の議論も含めて説明がございます。何かご質問ございましたでしょうか。タイトルだけ言いますと、福島県における対応があって、県民健康調査の現況、そして甲状腺検査が入りまして、近隣県における対応。それから専門家会議における議論として、全がん、甲状腺がん、それから甲状腺がんに関する一般的知見があって、それから一般論としての甲状腺がん、検診をめぐる問題、それから先行調査で発見された甲状腺がんをどう考えるか。それから以下にその他の疾病と。そこまでの間でございますけれども、何かご発言ございませんでしょうか。春日先生、どうぞ。

○春日委員 25ページの一般論としての「甲状腺がん検診」をめぐる諸課題なんですけれども、確かに、今回世界で類を見ない検査をした結果、その結果に対してさまざまな新しい知見が得られて、そしてこちらの専門家会議でも、検査に伴う不利益について、多くのプレゼンテーションがなされ、議論をされてきたことは確かです。ですけれども、一般論を言うのであれば、一般論としての甲状腺がん検診の利益についてもやはりふれないと、これは不公平ではないかというふうに感じます。特に、後段の結論に結びついていく中で、甲状腺がん検診につきましては、福島県において引き続き進めていく必要があるという結論が後で書かれている訳なので、この段階で、そのネガティブなことだけに一般論が使われるというのは、この中間とりまとめ全体の方針としても、バランスを欠くのではないかと思います。この点、ご専門の先生から、一般論としての利益について、コメントをここで加えていただければよろしいのではないかというふうに思います。

○長瀧座長 どなたかご意見はございませんか。鈴木先生、よろしいですか。清水先生、どうぞ。

○清水委員 清水ですけど。今の春日先生の言ったことにもう一つつけ加えさせていただきたいことは、福島県の健康調査委員会、それから健康調査検討委員会、それから当然評価部会でも話題になっていることなんですけれども、過剰診断の問題とかそういうこともあるんですが、もちろん、たくさんの症例を扱っているわけですし、それ対して、今までなかったような大規模な検査ですよね。そのご指導の中で、この見つかったことが、甲状腺が被ばくと関係あるかどうかというのは、これは今後の問題、これから気にしなきゃならないという問題だと思うんですね。ただ一つ、今も2回目の検査が始まっていますけれども、県民の中には、検査をしてほしいという人も意見、県に対してですね、意見かなりあるんだということを理解というか知っておいていただきたいというふうに思います。それと、検査をたくさんするから悪いものが見つかる、症状がないものも見つかる。でも、一つの症状が出てからでは遅い、甲状腺がんものですね。ですから、症状のないときです、これはもう健康診断では当然のことなので、それを見つけて、それに対して不安を取り除くTことがまず一つの大きな目的であると。それに対して、県民の中には、多くの、どのぐらいのパーセントか、私は詳しい数字は知りません。かなりの意見が、県民はぜひ続けてほしいという意見があるということをご理解していただきたいなというふうに思います。

○北島環境保健部長 祖父江先生、お願いします。

○祖父江委員 甲状腺検査をするに当たって、早期発見につながるということは、これは間違いないと思うんですけれども、この利益というものをどう考えるかなんですが。一般論として、がん検診の利益というのは、そのがんで亡くなることを防ぐということなんですけれども、甲状腺がん、超音波を使って甲状腺がん検査をする場合の利益というのは、残念ながら認められていないと。科学的根拠が全くないというのが現状だと思います。集団としての死亡率が下がるという証拠はありません。

○北島環境保健部長 清水先生、お願いします。

○清水委員 甲状腺がんで死ぬ、乳頭がんで亡くなる方はそんなに、あまりいません、ほとんど。治療なんかのQOLですね、クオリティ・オブ・ライフが大事なことであって、気管を損傷する、あるいは反回神経に浸潤するとか、そういう患者さんが、その手術して治療した後に、もちろん元気に生きていくわけですけれども、ただその中で生活の質が落ちるということがあるわけですね。そこをご理解していただきたいというふうに思います。

○長瀧座長 甲状腺のスクリーニングの可否に関しては、随分一般論としては議論されていますね。今年に入ってからでも国際的にいろんな場所で議論されていて、見直しと言いますか、最終的には誰の意見をとるかが問題ですけども、例えば、一番最近出た、アメリカの内分泌学会のニュースから言うと、スクリーニングの功罪については、いいとも悪いとも現在の段階では言えないと。勧めもできないし禁止もできないというような、非常に錯綜した状況である。甲状腺の中だけではですね。少なくともやったほうがいいという結論は出せないというのは、全体の報告されているような印象です。ですから、一般的にどうかというと、勧めたほうがいいとすぐに言うようなものではないような感じがいたしますけれども。それは、私が甲状腺の専門なものですから一言申し上げました。

○得津参事官 祖父江委員、お願いします。

○祖父江委員 New England Medicineに今年の11月6日号に、韓国の甲状腺がんのスクリーニングによって増えているという状況の記事があるんですけれども、それを読みますと、韓国では今、4万人ぐらいの方が、年間、甲状腺がんと診断されていて、1万5,000人ぐらいが手術されるそうなんですけども、その中の11%の方たちが甲状腺機能低下症を起こし、2%の人が喉頭の麻痺を起こすというようなことが書いてあります。

 ですから、もちろん進行がんにおいてそういう症状を呈する、機能が低下するということもありますけども、早期に手術をすることでの合併症というのもあるので、そこのバランスを考えると、かなりきちんとリスクベネフィットバランスというのを考えないと、やるということでの、何というんですかね、早期発見の利益というだけで考えるのは、ちょっと危ないところなんじゃないかなと思います。

○長瀧座長 いかがでしょうか。石川先生、どうぞ。

○石川委員 もう何回も言ってるんですけど、利益・不利益の話というのは、統計的にどうということじゃなくて、既にそういう被ばくの可能性があって心配している人がいて、調べていただきたいという要求があるというところから始まっているわけです。そこに、例えば統計的にいろいろと、特に経済的な不利益だとか、検診をすることによって持ち出される公費だとかそういったものの不利益だとか、そういったものはここではあまり言う必要はないと思います。それと同時に、この間も言いましたように、見つかったから、じゃあすぐ手術だとか、外科的な処置が必要、治療が必要というふうな短絡的なものじゃなくて、まずは異常があるかないかということをまず見るのが、もちろんこれは検診なわけですね。異常があった場合には、それに対して臨床医が寄り添っていくというふうに我々は言っているわけですから。だからそこのところを、医療というのは信頼関係が必要ですので、そういった信頼関係も含めた上で検診というものがあるんだというように思うわけです。ですから、私たちはやはりそういう心配があって、検診をやってもらいたいという方たちがいるのであれば、そういう要求を酌むべきだというふうに思います。

○長瀧座長 ほかにございませんか。

○北島環境保健部長 春日委員、お願いします。

○長瀧座長 今、時間をちょっと注意されまして、時間があまりないので、簡潔にお願いします。

○春日委員 わかりました。今のご意見を踏まえましても、私の発言は、この25ページの②のところにこの部分についてだけの話です。ですので、ここで一般論を言うのであれば、早期発見によるメリットということも、一言ぐらいは加えないとバランスが悪いのではないかという、その点です。これを評価してどうこうとか、もちろん最後のところで、後段のところで、県民の意見も踏まえてどういう対策ということはまた別のところで書くべき、書かれるべきというふうに思います。

○長瀧座長 わかりました。

○得津参事官 祖父江委員、お願いします。

○祖父江委員 ですから一般論として、甲状腺がん検診とかの超音波検査を甲状腺対してやることについてのメリットは書けないです。ありません。死亡率減少効果、だから一般論としてがん検診を無症状の人に導入する際の利益というのは、やっぱり死亡を減らすということが目的であって、その点に関しての利益はありません。ちょっと一言言いたいのは、希望があればやるという、この判断ですね。一般のがん検診についてはそんなことは一切付しません。希望があればやるんではなくて、まずはこれを推奨できるのかどうかということを、科学的根拠に基づいて判断し、それを推奨するというガイドラインをつくって施策に載せる。もちろん個人の判断で、自由診療として検査をするのはありですけれども、少なくとも、公的な機関が検診を提供するという際には、多くの人で利益が不利益を上回るという判断をしてそれを行うのであって、希望があるから導入しますということは、ちょっと僕は、それは反対というか、逆転している考え方じゃないかと思います。

○清水委員 ちょっといいですか。

○得津参事官 清水委員、お願いします。

○長瀧座長 なるべく簡潔にお願いします。

○清水委員 一つだけ、検診のメリットがないと、さっき先生がおっしゃった。というのは、検診で、例えば6人いれば6人でも、表面に行ったり、それから神経に近いもの、これは近々、反回神経麻痺を起こします。何年かたったらですね。それをやっぱり見つけてあげるのが検診ではないかと思います。

○長瀧座長 ほかにいらっしゃいますか。よろしゅうございますか。じゃあここで、次の健康管理に関する今後の方向性についての、また積み残したところは後で伺っても結構でございますので、一応次に進んで、「健康管理に関する今後の方向性について」、お願いいたします。

○佐藤参事官補佐 では、資料の27ページから32ページまでのところをご確認いただきたいと思います。3ポツとして、健康管理に関する今後の方向性です。まず(1)専門家会議での検討ということで、①全がんを念頭に置いた今後の対応に関する意見ということでまとめておりますが、まず、826行目のところですけれども、低線量被ばくによる健康影響の調査といったことに関する部分については、対象者の心身の負担を鑑みて倫理的に推奨できないとする意見が多かったと、ここは両論ありましたので両論併記の形になっております。また、その次の段落ですが、不確かさを考慮しても、疫学調査によりがん等の増加を識別するのは困難であるという意見が多かったということで、ここも両論併記にしております。続きまして、28ページをご覧いただきたいと思います。ここまでは全がんに対する記述でしたが、②としまして、②甲状腺がんを念頭に置いた今後の対応に関する意見をまとめております。まず、ア)として、コホート調査の必要性ということ、重要なところですのでご確認ください。まず1段落目ですけれども、「専門家会議では、原発事故による被ばくのリスクが小さければ統計的に有意な甲状腺がんの増加が観察されることはないと考えるが、被ばく線量の推計結果を踏まえ、継続的な検査の機会を設けて甲状腺がんが増加するか否かを被ばくとの関連で検証していくことが望ましく、このためのコホート調査46を行う必要がある。」と考えていると、その辺りを記載しておりまして、「WHO報告書が述べるように、」858行目のところをご覧ください。「現在実施されている県民健康調査「甲状腺検査」はコホート調査としての展開を念頭に置いて設計されていることから、今後これをコホート調査として充実させていくことが現実的と考えられる。その結果を分析し、甲状腺がんが増加するか否か、特に被ばくとの関連において検証することが必要である。」というふうにまとめております。続いて、イ)コホート調査に際して留意すべき事項ということで記載をしておりますが、まず、先ほどもおっしゃいましたように、県民健康調査「甲状腺検査」は、もともとコホート調査としての基本的な骨格を有しているということはあるのですが、さっきの29ページに載っていますね。一方で、コホート調査としてさらに充実させるべき要素もあるということで、詳細な臨床データの把握や、フォローアップできるような体制づくり、また、次の段落になりますが、対象者の理解と協力を得る過程、それから、891行目のところになりますが、統計的に評価な対象者数や調査期間を含めた検出力の検討を綿密に行って計画を立てた上で、それを予め明示する必要があるということは指摘をしてございました。続きまして、30ページをご覧いただきたいと思います。(2)として、福島県における対応の方向性。ここまでの議論を踏まえた今後の対応ということです。まず、基本的な考え方で、県民健康調査の開始のときの状況が非常に混乱した状態の中であって、2行目のところですが、十分な情報や経験がない中で住民に幅広く調査を実施するという初期対応自体は適切かつ慎重な対応であったと考えられると。そして、3行ほどおりまして、調査内容の改善・調整や県民の健康維持・増進に資する取組について再検討する時期に来ている。とあります。また、その次の行ですが、その在り方は福島県「県民健康調査」検討委員会において検討されるべきであるけれども、同検討委員会における検討に資するよう、国の専門家会議として、科学的な観点から提言を行うということで、基本的な考え方を整理しております。続きまして、イ)県民健康調査「健康診査」についてというところです。ここは検診項目を増やす、増やさないという議論があったということ、また、特に採血、乳幼児の血液検査に関する問題について、記載をしております。また、この対応の方向性として、929行目になりますけれども、放射線による特有の健康影響を確認するための検査項目は現時点で把握されていないことから、専門家会議としては、甲状腺がん以外のがんについては、従来から取り組まれてきたがん対策を着実に進めることが重要と考えるというところを記載してございます。

 続きまして31ページ目、こちらは、県民健康調査「甲状腺検査」の今後の方向性についてです。これにつきましては、3行目から4行目にありますけれども、80%を超える受診率で実施されてきたということで、甲状腺がんが見つかり治療につながった人が実際にいるということに加えて、こうした検査に伴う課題も明らかになり、その貴重な知見が共有されつつあるとしております。このウのところでは、特に952行目からその次の行にかけてですが、今後の改善を検討するためには、「先行検査」及び1回目の「本格検査」の総合的かつ精緻な検証とそれを踏まえた関係者間の対話が最も重要だということ。また、その二、三行下ですが、検査の対象範囲や実施間隔を再検討するなど、県民にとって最も良い在り方を追求することが望ましいということで整理をしております。それから、エ)で、疾病罹患情報の把握についてということです。全国がん登録を用いたがんの罹患情報の把握ということが議論されておりましたので、そこをまとめております。この全国がん登録は、平成28年から全国的に施行されるということで、より一層正確ながん登録体制を充実することが望ましいとしております。また、2段落目ですが、がん以外の疾病についても、既存データを活用できる、上にもあります疾患関連データの経年変化を把握できる可能性があるということで、併せて把握に努めることが望ましいと整理をしております。最後、32ページをご覧ください。ここまで福島県での対応の方向性でしたが、福島近隣県における対応の方向性は32ページに記載をしております。979行目のところですが、「放射性ヨウ素の飛散について福島県内よりも近隣県の方が多かったということを積極的に示唆するデータは認められていない。」ということが、983行目からですが、甲状腺がんについては、福島県でコホート調査を行うことが必要で、近隣県については福島県でのコホート調査の状況を踏まえ、必要に応じて検討を行っても遅くはないとの意見があったということを記載しております。また、小児に対する甲状腺検査、これにつきましては、990行目になりますけれども、施策として一律に実施するということについては慎重になるべきとの意見が多かったと。一方で、検査を希望する住民の方々については、検査する意義と検査のメリット・デメリット両面の十分な説明と合わせて適切な検査の機会を提供すべきとの意見もあったというふうに記載をしております。いずれにしても、福島県の県民健康調査の状況を見守る必要がある。その上で、個別の健康相談やリスクコミュニケーション事業を通じてこれまでに得られている情報を丁寧に説明することが重要としております。また最後に、福島県と同様、がん登録体制を充実させて、がんを含めた疾病の動向を把握して正確な情報を提供することが望ましいというふうにまとめております。ひとまずここまででご検討をお願いいたします。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。かなり長いところでありましたけれども、特に今後の方向性ということでありますので、阿部先生、何かこれに関してご意見がありましたらどうぞ。よろしゅうございますか。

○阿部委員 特にございません。

○得津参事官 清水先生、お願いします。

○清水委員 32ページの最後にあります、(3)の最後のところに、997行のところに、「また、福島県と同様、がん登録体制を充実させ」云々というふうにありますけれども、福島県で1回目の先行検査が終わって、今度2回目の本格的なやつが始まっておりますね、3年以上、4年弱たっていますけれども、よく私、前にもお話ししたことがあるんですけれども、今後、被災者のフォローをどういうふうにしていくかということを。もう既に他県に移住したり、あるいはもう、たくさんの方がいらっしゃると思うんですけれども、そういう被災者に対してどういうふうにフォローしていくか。そうしないと、今後、正確なデータといいますか、情報をつかめなくなってしまうんじゃないかと思うんです。それで、この福島県と同様、登録体制を充実させ、福島県内でどのくらいのフォロー体制が充実しているか、ちょっと知りたい。例えば、検査手帳みたいなものを持っていただいて、どこに行っても被災者であるということがわかって、それに対しては、そういう人たちに対してはフォローをしっかりできる、公費でできるというようなフォローもしてあげなくちゃいけないと思いますし、かなりの人がいるでしょうし、その辺はどういうふうになっているんでしょうか。

○長瀧座長 どうぞ。

○得津参事官 とりあえずちょっと29ページをご覧いただきたいんですけども、875行目からですけれども、「甲状腺がんの疑いがあることが判明した対象者の受療状況を丁寧にフォローアップするとともに、こうした臨床データを確実に収集し、長期にわたって対象集団を」、その前にあれです、すみません、875行目に「転居した場合でも」ということが書いてありますので、一応そういうふうなことを県と国が協力して、調査の実施体制の充実を支援する必要があるというふうなことが書いてあります。これらを今後、今先生のご指摘のようなことを取り組んでいくというふうなことになろうかと思います。それと、がん登録については、全てのがんについて、福島県では2008年からだったと思いますけれども、開始をしているというような状況を聞いております。まだ始まったばかりでありますけれども、そのまま精度を上げるための努力は県のほうでしているというふうに聞いております。

○北島環境保健部長 祖父江先生、お願いします。

○祖父江委員 がん登録というのは、別に被災者だけじゃなくて、全住民をカバーする形でやりますので、制度がよければ、全てのがん患者さんが登録されて、その中から被災者ががんになったかどうかという情報をピックアップするというような仕組みです。2016年からは全国がん登録というのが始まりますけれども、それまで、やっぱり県単位のがん登録が続くわけですよね。その場合、県単位のがん登録というのは、自県の居住者だけを登録するというのが原則なんです。 そうすると、被災者の方で、福島にいる方でいいですけれども、他県に転出されていて、住民票はまだ福島のままという方も多数おられる。その中で他県の医療機関にかかった場合に登録されるのかというと、そこはちょっとあまり定かでないです。だから、少なくとも近隣の府県だけでも、福島に住民票があるんだけれども、他県の医療機関にかかった方はきちんとカバーするというようなことを、申し合わせとして他県のがん登録のところで協力をしていただけるとありがたいというところであります。

○得津参事官 阿部委員、お願いします。

○阿部委員 今のがん登録の問題と、それから県外に行かれた方のフォローアップ体制をどうするかということだと思います。実際、これは年齢が高くなっていくと、多くの方が県外に行かれる、いわゆる進学、就職等々で県外に転出される方がどんどん増えると思います。がん登録を含めてフォローアップ体制、がいま一つはっきりしない点があります。祖父江委員が言われたとおりです。もう一つは、フォローアップするために、やはり福島県あるいは県民健康管理センター等だけの力だけでは、対象者の方をきちんと追うことはできません。ですから、これは前もお話しした話なんですが、やはりそこは国が何らかの法的な、マイナンバー制度を導入するとか、そういう方向性できちんとフォローアップできるような体制、そういう文言をどこかに入れ込んでいただければと思います。例えばこの専門家会議としてそういうことを国に対して要望・提言するとか、そういう文言を入れていただければ大変ありがたいと思います。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。鈴木先生、どうぞ。

○鈴木委員 これは阿部先生に質問なんですが、ここの中で、コホート調査という言葉を使った中に、二つの面があると思います。一つは、県民の方に同意書をとって、県外に移っていっても追いかけてデータを取りにいっていいですかということに関するコンセンサスで、二つ目は、ご本人が県外にいて受けられる検診サービスの体制の問題です。私の健康というところを気にしているサービスの問題と、その検診データを県立医大なら県立医大がどうアクセスして取っていけるかということだと思います。ここでコホートという言葉をわざわざ書いていただいた中には、コンセンサスを酌むような同意書を取って追いかけてもいいですかと、それに同意する人に関しては、じゃあ県外に行っても追いかけますよという、一個の契約になるんだと思います。その辺のことについて、今、福島がどうなっているか、ちょっとお伺いします。

○阿部委員 これは、一応同意書等で、甲状腺検査の内容等については、公表あるいは学会等を含めて、そういう同意書はとっていますけれども、鈴木委員が言われたように、コホート調査まで含めて追跡するためのそういう形の同意書というのはとっておりません。本格的にコホート調査を行う場合には、この中に書いてあるコホート調査を充実させる条件の中で、やはり同意書の取り方等も検討しなくちゃいけないと思います。「甲状腺検査」は基本的にはコホートはやれるような体制をつくっておりますけれども、そこの同意書の取り方等も含めて、しっかりとした体制を作る必要があります。

○長瀧座長 どうもありがとうございます。ほかにございませんか、今のラインで。

○得津参事官 春日委員、お願いします。

○春日委員 コホート調査なんですけれども、前の章で、甲状腺がん検診の不利益のことが非常に強調されて説明されて、それにもかかわらず甲状腺がん検診についてはコホート調査が必要であるという、そこの説得性にまだ欠けるのではないかというふうに思うんです。これは住民にとって、県民にとって、どういうことで利益があるからコホート調査が必要だということも説明しないと、これはこの専門家会議としては、これを推進していくということは主張できないのではないかというふうに思います。

○長瀧座長 事務局、説明できますか。ご質問に対して。簡単に言いますと......。どうぞ。

○祖父江委員 やっぱりコホート調査それ自身は、対象者の方に直接的な利益があるというよりは、やっぱり調査ですから、きちんとしたデータを蓄積して、後世に残すということが主たる目的だと思うんです。その中で検診を行うということは、一つの介入なんですけれども、そのことは、必須の条件ではなくて、ですから先ほどからご指摘されておりますように、利益・不利益バランスを考えて、受診者のためになるんだったらやるし、受診者のためにならないんだったらやらないということで、それは必須の要件ではなく、コホート調査の必須の要件はきちんと追跡をします。もれなくがんの罹患を把握して、利益をきちんと把握し、それを後世に残しますということが主体だと思います。

○長瀧座長 どうぞ。

○春日委員 では、そのことをきちんと書くべきではないでしょうか。お一人お一人というよりも、そうやって積み重ねていって長期間の継続の調査の結果が、ひいては県民の方全体にとっても、また国民にとっても、また世界にとっても資するものになるという、そのことはきちんと説明する責任があるというふうに思います。それから、もともと県の健康調査として行われている甲状腺がん検診を、コホート調査という位置づけをここで書いているようにも見えるんですけれども、それに伴って、例えば受診する人たちの手続や、あるいは検査を受ける権利などに変更はないわけでしょうか。そういう懸念も出てくるのではないかと思うので。つまり、ほかの検査については、心の健康についても生活習慣についても、わざわざコホート調査とは位置づけないわけですし、それに一々同意書を取るわけでもないわけですね。ここが、調査というものが、ちょっと私もよくわからなくなって。例えば研究をするのであれば、ここに引用されているように、臨床、研究に関する倫理指針に基づいてここの研究プロジェクトを進めていきますけれども、県の健康調査として行っている中で、なぜこの検査だけ研究の枠組みを導入する必要があるのか、そこの点が曖昧のような気がいたしますので、その点についても説明を加えていただければというふうに思います。

○得津参事官 鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員 そこはここでやる議論ではなくて、恐らく県民健康調査の中でやってもらう話じゃないかというふうに。コホートというふうな、集団として設定した場合は、そこに参加して、例えばこういう検査をこういうスケジュールで受けて、その結果に関してはずっと追いかけていきますよという同意を取るということなんですね。ですから、同意をとった人は、私はここから脱落しますというふうな意思を明示すれば脱落はできるんですが、基本的には同意に基づいてずっと追いかけていく集団のことなんです。今、県民健康調査で、あまねくやろうとしている中には、やりたくない人もいるだろうし、参加率の悪い地域もあったり、そういうばらつきが出てきているところはあると思うんですが、そういう中できっちり追える集団をそれぞれの地区で確立するというニュアンスがここにはあると思っています。それは私たちがここで議論するというよりは、実際に福島のほうで、今後をどういうふうな形で県民健康調査をやっていって、そこの中でコアになる集団に関しては、きっちりコホートとして設定して、絶対追いかけていくというふうな議論をなさるかどうかという話になるかなと思います。

○得津参事官 春日委員、お願いします。

○春日委員 現在のこの案ではそこまでのことが読み取れないです。つまり、コホート調査ということは、説明が欄外に書いてありますけれども、検査を受ける方という一般的なことではなくて、かなり強制的にといいますか、積極的にといいますか、将来まで、もちろん将来にわたってずっと継続的に調査に協力するということを意思表示していただくということが必要になるわけですね。そのことが十分には読み取れないような気がいたします。それから、コホート調査の必要性ということは、福島県の委員会ではまだ議論していませんので、初めてここの専門家会議が打ち出すのであれば、もう少し責任を持って、なぜということと、どのようにということを示す必要があるんではないでしょうか。私、欠席したときかもしれませんけれども、このテーマについて十分議論した記憶がないので、ちょっとこの中間とりまとめを読んで奇異に感じております。

○長瀧座長 ちょっと時間の関係で簡単にまとめさせていただきますけれども、一つは、放射線の影響かどうかということを、甲状腺がんが甲状腺によって増えるかどうかということを調べようと思うと、コホート調査をやらなければならない。これはある意味では強制的にその人たちを登録して同意をとって、ずっと見ていくというような調査をしなければいけない、疫学的な調査を。ところが一方でコホート調査をちゃんとやる。

○祖父江委員 それは、強制はないです。同意だけ。

○長瀧座長 もちろん、同意のときに抜ける、同意、合意は取りますけれども、ただ、一方で甲状腺検診を受けるかどうかというのは個人の自由もあるわけです。自分が得になるから受ける、あるいは自分はもうそんなことをやりたくない、私たちは被災者と呼ばれたくないという人もいるのは確かですから、その個人の自由を尊重するということも一つの柱として今後必要だろうと。だから、個人の自由ということと、それから放射線の影響を見るための集団をつくるものというのは、必ずしも同じものではないんですね。そこが今はっきりしてないので、そこを、そういうはっきりさせるためにはコホート調査が必要だし、今度検診の自由を認めるとしたらコホート調査は成り立たない。それを十分理解して、県民の間で十分に話し合ってそれをやるべきではないかということをここで我々の委員会としてお話ししているので、それを決めるのは県であり、実際の被災者の方だと思うんですね。そういう方針だけ書いてあるということだけで、よろしいでしょうか。ちょっと時間が迫ってきていますので、まだやることは残っているので。今の春日先生のお答え、簡単にちょっとまとめて、座長が言ってしまいましたけれども、また何かありましたら。

○春日委員 座長の考えはわかりましたので、それが十分わかるように、この章は書き直すことが必要だと思います。

○長瀧座長 文章がね、はい。意味はもうそれでよろしいですね。それからその次が、もう今度は今後の課題になりますか。「今後の課題」で、32ページからですね。事務局のほうで説明お願いいたします。

○佐藤参事官補佐 では、32ページをご覧いただきたいと思います。4.健康管理と施策の在り方に関する今後の課題ということで、(1)と(2)に分けております。まず、(1)は放射線被ばくによる生物学的影響に関する施策の方向性。こちらにつきましては、32ページの最後の2行ですね、前段にございますけれども、これを踏まえて、「専門家会議は、こうした公衆衛生学的見地からの検討の結果として、国に対し、次のような施策に取り組むよう提言する。」と。これまで先生方からいただきましたご意見を、施策の方向性という形で4点にまとめております。 33ページをご覧ください。まず一つ目の丸ですが、事故初期における被ばく線量の把握・評価に努めること。二つ目の丸です。福島県の県民健康調査「甲状腺検査」をコホート調査として充実させ、被ばくとの関連を明らかにするための支援を実施すること。三つ目です。福島県及び近隣県のがん登録情報等を活用し、疾病罹患状況の把握を実施すること。4点目、福島近隣県の住民を主たる対象としたリスクコミュニケーション事業の継続・充実に努めること。この4点にまとめております。続きまして、(2)として、避難や不安等に伴う心身の影響に関する施策の方向性とまとめてございます。ここでは、1段落目をご覧いただきたいんですが、専門家会議では、放射線被ばくによる生物学的影響を中心に検討したが、今回の原発事故については避難等に伴う心身の影響への対応がそれ以上に重要であるとする指摘が多かった。特に、長期の避難生活による生活習慣の変化、生活設計が十分にできないことの不安とストレス等が、高血圧、肥満、糖尿病といった健康指標の悪化をもたらす可能性があること、また、それらが十分に改善されておらず、今後のさらなる悪化も懸念されるとの意見があった。ということを記載しております。33ページ以降は、こうした心身の不調への対処ということで、以前からこうした対応が重要ということで行われております県民健康調査「こころの健康度・生活習慣に関する調査」等を通じた実態把握や積極的な支援、こうしたものを、こうした心身両面を総合的に捉えた健康管理の取組が今後さらに重要ということを書いてございます。また、「支援者支援」という観点が重要であるということ、次の施策を一層推進することが望ましい。このことは、避難地域住民及び県民全体の健康促進のための持続可能の段落に参りますが、個別の健康相談とリスクコミュニケーションの取組を今後も推進していく必要がある。必要に応じて個人線量計を活用するということも有効と考えられる。最後のほうになりますけれども、生活習慣病の発症予防・重症化予防に係る取組が継続的に行われるべきで、各省庁が連携し、各々の取組を推進していくことが重要となるというふうにまとめてございます。以上です。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。最後の健康管理と施策の在り方に今後の問題ということを1と2に分けまして、1は放射線被ばくによる生物学的影響に関するということ、2は避難や不安等に伴う心身の影響に関するという1と2に分けてございますが。まず1のほうからいかがでしょうか。

○得津参事官 伴委員、お願いします。

○伴委員 33ページの二つ目のコホート調査の件ですけれども、先ほどの春日先生からのコメントを反映すると、これはこういうふうに単純に書いてしまっていいのかどうか。多分この前に然るべき理由を述べなければいけないと思うんですね。繰り返しになりますけれども、甲状腺検査のデメリットの話をしていて、ただ、科学としてこれを進めることが最終的には被災者のメリットといいますか、そこに還元されるものがあるというような、何らかの積極的な理由がない限り、こういう結論にはならないだろうと思います。

○長瀧座長 前置きを書くということですか。

○伴委員 ここはほとんど結論になってしまっているので、その前段階のところでそういった論理展開がないと矛盾することになるんじゃないかと思います。

○得津参事官 石川委員、お願いします。

○石川委員 3ポツと4ポツというふうに分けている意味がちょっとよくわかりません。3ポツのほうで、健康管理に関する今後の方向性と書いて、いきなり専門家会議での検討で全がん、甲状腺がんと来るんですけれども、基本的には専門家会議の全体の方向といいますか、健康管理に関する今後の方向というのは、4ポツのいろんな各所に書いてある総論的なこと、例えば県の内外の方たちの健康支援だとかそういったものをいろんな面からやっていく。例えば心の面からとか、そういういろんなところを言われていましたけれども、がんも含めてですね、全体的に支援するという総論がまずあって、3ポツと4ポツというのは、何かこれ区切りがある必要がないと思うんですよね。それで方向性ということで一つにまとめて書いて、その中でコホート研究の、今の伴先生がおっしゃった理由も含めたコホート研究の重要性というのを展開するというふうなことです。

○長瀧座長 ここは事務局で、もう一度13条と全体の中の、この専門家会議の位置づけみたいなことを、石川先生のご質問に対してお答えできますでしょうか。

○得津参事官 この専門家会議については、13条の関係で、放射線の影響ということで、そこがメーンフォーカスすることになるかと思いますので、それを趣旨的に書かせていただいて、最終的な立場については(2)というふうな形で整理をさせていただいているところでありますけれども。

○石川委員 13条のことについてだけじゃないですよね、基本的には。これは、この専門家会議は、13条のことはもちろん重要だと思います。しかしこの最初の開催要項のところで、医療に関する施策の在り方に関することのこの中には、13条のことに限定しているわけじゃないですよね。

○得津参事官 事務局としては13条を中心にというふうには考えておりますけれども。

○石川委員 ですから、もう少し、例えばその上の、これは参考に出ている第8条の支援対象地域で生活している被災者への支援だとか、要するに、もう少し総合的なことを我々は述べる必要があったんじゃないでしょうか。

○得津参事官 基本方針の中にも書いてありますけど、放射線以外の部分については、他省庁がやっていたりするという、そういうふうな状況もありますので。これを各課になかなか分けることは難しいことはあるかと思いますけれども、この会議としては放射線の影響を中心にというふうに、私どもは考えております。

○長瀧座長 これは今の議論の2のほうにも非常に関係しますので、もう少し事務局、この委員会のタスクについてご説明いただけると、支援法案の全体の格好と、その中におけるこの専門家会議の位置関係みたいなものですね、そこが一緒になってないと。支援法案全体をこの委員会は議論するものではないということ。その支援法案全体としてはもういろんな立場の、復興庁から厚生省から入ってやることは、環境省の13条だけに相当に絞ったことがこの会のモットーだというふうに理解しておりますけれども。

○得津参事官 基本方針の中には、放射線への調査費用の継続をというところのくくりの中に、この有識者会合を開催して、事故後の健康管理の現状の課題を把握して、支援の在り方を検討、それから被ばく量の観点から、放射線の健康影響が見込まれ支援を必要と考えられる範囲を検討するなど、そういうふうな形で書かれておりますので、基本的には放射線の健康影響とかそういった部分が本会議のメーンのミッションだというふうには事務局としては捉えております。

○長瀧座長 どうぞ。

○石川委員 わかりました。その上で、それはじゃあそういうふうに捉えられているにしても、この会議の中で何回も言いましたように、低線量被ばくの影響だとかそういったことについてはまだ不確定要素があると言えばあるという中で、やはり総論として、今、原子力発電所事故に伴う住民の健康管理といったところでは、もう少し総論的に、この3の最初のところで書くべきなんじゃないかと。いきなり全がん、甲状腺がんというふうなことだけじゃなくていくべきじゃないかというふうな発言です。

○長瀧座長 今の議論すごく大事だと思うので、事務局のほうで少し具体的にご説明できますか。13条の最初に書いてあるかな。

○得津参事官 今ほど基本方針のほうをご説明しましたけれども、法律自体も13条に、放射線による健康への影響に関する調査・医療等というところで、そこらについても議論するということになっておりますので、主たる部分というのはそういったところになろうかということであります。石川先生のご指摘については、少しどのような形で書けるといいますか、もし今書いてある内容を再編成していくということであれば、それはこちらのほうでこんなふうな案が、案という形でのご提示をしてまとめるということはできるかと思いますけれども。

○長瀧座長 そういうことを前提にして、2の避難や不安等に伴う心身の影響に関するというところをまた次にご意見いただきたいと思います。 丹羽先生、どうぞ。

○丹羽委員 今の議論に関連するんですけど、最初の趣旨として、開催状況の要綱の趣旨として、最初に渡していただいた文書が、「国として健康管理の現状と課題を把握し、そのあり方を医学的な見地から専門的に検討する。」それで、その次に「また」で、次に放射線がようやく来ているわけですね。それで、私自身の理解では、結局、後者の2の中身のほうが、実際明示的に、リスクが明示的に見えているという状況であります。それは、ここの会合では実際のデータはそれほど出てないんですが、県民健康調査の検討委員会では、パワーポイントであったり何であったり、そういうことでオベシティ(肥満)が増えておるとか、糖尿が増えているとか、そういうデータが結構たくさん出ております、既に。実際のリスクとしてそれが非常に大きいということは、国連科学委員会の2008年のチェルノブイリの報告書においても書かれているし、それの前のスリーマイルアイランドのときでも同様である。本当を言うと(2)というのが非常に大切なんですが、残念ながら今までの12回ではこれが議論されてこなかった。それで、県民の方からとってみれば、自分のほうに非常に健康リスクの問題が線引きするとか、どこの省庁に所属するとかいうのは、これはほとんど意味のないことで、省庁を通じてこれは健康対応していただくということが必要になります。そうすると、実際にもう県民健康調査で実際のデータとして出て問題になっている、健康問題として。それに関してこの会合でやはりきっちり取上げて、国としての対応をやるということをどこかで明示的に書いていただくということが非常に大事で。書くだけじゃなくて、実際こういうふうなラインでそういうことに取り組みますということが見えるようであれば、ようやく被災者の方も安心なさるということがあります。ということで、全体的にはこれ、半ページぐらいの、(2)は半ページぐらいなんですけれども、これ三十何ページの中で、これだけ半ページが実際に明示的に出ているリスクということになりますので、これに関しては十分よろしくお願いいたしたいと思います。

○長瀧座長 では、事務局、どうぞ。

○北島環境保健部長 環境保健部長の北島でございます。心のケアという問題は非常に重要な問題でございまして、たまたま私の前職が厚生労働省の精神障害保健課長でございましたので、そこでかなり取り組んでおります。そういったことで、厚生労働省では、福島、岩手、それから宮城の心のケアセンターと連携しまして、対策をとっているところでございます。そんなことで、この会議もヒアリングで呼ばせていただきまして、取組みを話していただいたところでございます。そういうことで、厚生労働省の中で、現場の状況を把握しながら進めているところもございまして、そこと、私どもといたしましては、そういった関係の省庁と連携をしてこの問題に取り組んでいきたいと思っておりますので、ダイレクトに私どもが、じゃあ何か施策を、環境省として新たにできるかというよりは、今しっかり取り組んでいただいているところと連携をさせていただきたいという思いで考えております。ただ、この問題につきましては、省庁間、健康問題、切れ目のある問題ではございませんので、この報告書の中にもふれさせていただいて、そういった関係の省庁と連携をして取り組みたいという線で考えております。それぞれの省庁でいろいろな検討を行っているので、すっかり重なってしまうというのも、またこれももったいないんじゃないかと思っておりますので、そういう省庁連携ということでご理解をいただけないかなというところでご相談をさせていただきたいと思っております。

○得津参事官 祖父江委員、お願いします。

○祖父江委員 一つだけ追加ですが、心の問題だけではなくて、実際それが起因すること、それに起因するようなほかの高血圧とかそういう疾患もちゃんと出ているわけですね。そんな意味では、どこかで明示的にこれで書いていただくと、実際、被災しておられる県民の方々は、ああ、面倒見てくれるよねと安心できると私自身は思っておりますので、そのような扱いがもしも可能であればやっていただきたいと思います。

○長瀧座長 どうぞ、阿部委員。

○阿部委員 私も丹羽委員とほぼ同様の意見なんです。丹羽委員からもお話があったとおり、原発事故から派生した心や体の問題というのは、やっぱり大きな問題であり、現実的に大きな社会問題となっています。ここは福島県の住民の立場から言えば、放射線の直接的な影響だけという話で終わってしまいますと、それは福島県の住民にとっては非常に残念なことだと思います。ですから、住民の方が今抱えている心の問題、それから生活習慣病等問題等に関しても国として省庁間の、横断的な連携等という文言が入っていますけれども、もうちょっと前向きな、積極的な表現にしていただいた方がいいと考えます。これは福島県の住民の方にとっても、そういうことが書かれれば非常に今後の将来的な展望も開けると思いますし、そこは国が責任を持って、明確にやはりそういう文言等で書いていっていただきたいというふうに思います。ですから、例えば環境省、厚労省が一緒に、この有識者会議等みたいなものを作って、そこで十分な議論を行い、どのような形でこの福島県を支援していくか、具体的にやっていくか、そういうことをやはり盛り込む踏み込んだ表現にしていただければ、私は大変ありがたいと思っています。

○北島環境保健部長 石川委員、お願いいたします。

○石川委員 今、大変すばらしい意見だと思います。それから、丹羽先生の言われた意見も私はすばらしいと思うんですけど、今、お配りされている参考資料の、この開催要項ですよね。専門家会議の開催要項。この趣旨の1、2、3と両括弧(1)(2)(3)とある、この趣旨に沿ってやはりこれは開催されているわけで、特に丹羽先生が言われたのは(2)のことだと思うんですけれども。やっぱり総合的に、総論というのは、僕は今後の健康診断のところで大事だというふうに、先ほど言いましたように、そこが十分話されてなかったんだと思うんです。で、県民の方、あるいは県の内外の方、それからこの問題に関心のある方というと、やはり開催要項で見て、こういう会議があるんだと期待されて来ているわけだから、やっぱりそこが話されてない部分があるんだったら、それは正直にこの中に書いていただいて、今後は検討する必要があると指摘するべきだと思います。そういう点で、3ポツ、4ポツについては、もう少し前段から始まる状態じゃなくて、もうちょっとやっぱり総論的に書いて、それが十分できてなかったということも含めて、きちんと総括で、中間とりまとめでやられるべきだなと思います。

○得津参事官 春日委員、お願いします。

○春日委員 今、石川先生がおっしゃったこととまさに同じことを、最初の「はじめに」のところで私は申し上げたわけです。ですので、この専門家会議として議論を限定したということ、ですけれども、問題の本質に迫るためには別の枠組みが至急必要だということを始めにも書いていただいて、それは先ほど合意していただきましたので、それを踏まえて、この対策の章の頭に、導入部分を少し加えていただいたらいかがでしょうか。同じことをこれからご説明いただきますが、「おわりに」のところでもやはり加えていただいて、今後省庁の横断的な取り組みが必要だということを、この専門家会議として提言していただく。そういうふうに一貫していただければと思います。

○長瀧座長 実際に議論、今これだけ1年間近くかけて議論していて、内容は限られたところというか、専門の人たちのところに、我々がいきなり精神的なことを議論しろと言われても、専門家もいないしという。もともとこのメンバーで、その辺りが議題になってきたわけですけれども。確かにおっしゃるとおり、最初にこの専門家会議が置かれた位置、立場みたいなものと、それから能力ですね、ここで別個で書いてあっても全然できもしないことを書いてもしようがないので、だから能力を超えるものについては、これはこういうものは。例えば最初の②で書いたところは横断的に全部のところが一緒に協働してやるべきだとか、そんなことを書き入れると。そういうふうな趣旨で、先生のお考えはよろしいでしょうか。

○春日委員 全部の保証というのもあれですけれども、別の枠組みでということを最初に申し上げました。その中には省庁連携ということも含めて考えておりますので、「おわりに」で、そういうところでもう少し具体的に書けるというふうに思います。

○長瀧座長 できないというのは、この環境省の範囲じゃないところまで言っても、結局は本当にうまくいくのかどうかということはいろいろ気になりますので、そこは大幅な言い方で、このような言い方で、提案だけして、我々が本当にやらなきゃいけないというか、我々がこの委員会にだけ期待されているような専門家の影響というところはまとまって入ってるんじゃないかと思うんですけれども。最後の機会ですので、まだ「おわりに」があるかな、「おわりに」まで行きましょう。その後でまた。

○北島環境保健部長 多くの委員から、今後取り組むべきもう少し総論的なことを、省庁横断的な取組みを書くべきというご意見をいただきましたので、「おわりに」の最初ところを少し工夫させていただきたいと思います。

○長瀧座長 ありがとうございます。それでは最後の「おわりに」について、事務局。

○佐藤参事官補佐 では35ページをご覧ください。V「おわりに」でございます。まず1段落目で、この中間取りまとめの作成に当たって、専門家会議の報告書を尊重した上で、個人線量の実測値等も貴重な資料であるとしてこれらも議論の対象とし、専門家会議の判断に活用したということを書いております。2段落目、3段落目につきましては、これまでの健康リスクに対する健康管理に関するまとめの内容を書いております。その次ですが、1081行目からのところは、事故直後の混乱した状況、そうした困難な環境の中で立ち上げられた県民健康調査の取組は高く評価されるべきであると。この県民健康調査が今後、被災した県民の健康管理に資するものとなることが期待され、国際的にも貴重な学術的知見の源として適切に活用されることが望ましいということを書いてございます。最後の段落ですが、この中間取りまとめは、これまでに得られた被ばく線量評価の結果や、科学的及び医学的な知見に基づき議論した結果を踏まえ、現時点で対策や検討が必要とされる事項を取りまとめたものである。としております。最後ですが、国は、今後も県民健康調査等の結果の動向を注視するとともに、今後もデータの収集や評価に努める必要がある。その上で、新たな知見が蓄積した段階で幅広い観点から必要な科学的検討を行うべきである。としております。以上です。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。特にここを書き加え、先ほどからの議論で書き加えたほうがいいようなことがございましたが、あるいは訂正すべきところがあれば、「おわりに」のところでご意見をいただきたいと思います。特にここだけに限らず、全体のご意見に移っても結構ですが。石川先生、どうぞ。

○石川委員 先ほどがん登録の話があったんですけれども、先ほど阿部委員のお話の中に、マイナンバー、そういうのがあります。がん登録に有効な番号を使ってもらいたいという要求が私のところに、日本医師会に、来ておりますけれども、マイナンバーにしても、医療の番号といいますかね、国民一人一人がもつ医療の番号というのを、もうそういう制度が明らかになるためには、まだまだ3年も4年も必要なんです。その間にやはり皆さん、いろんなところに行ってしまって、今回のこのことについて、何といいますかそういう被災した方も含めて、忘れてしまうということもあるかもしれません。しかし私は、この今こうやって私たちが会議をやって、それで検診ということについてお勧めしたほうがいいというふうに私なんかはずっと思っているわけですけれども、それをまた、その方たちの、福島県内外の、放射線の影響のあった方たちの権利であるんですね。私はそれを、ずっとそういう権利意識を持ち続けていく必要があると思うんです。それで、その中でこういう検診を受けるということについて真にやっていただいて、それは我々もそういうことを提供して。私は手帳があったほうがいいと思ってるんですけれども、手帳等できちんとそれを持っているメリットといいますか、手帳というのはメリットがないと持っていただけないので、そういう手帳があると、自分たちがこれは一定の権利があって、それを発揮できるというふうな、そういうものを持って、きちんと健康管理、私たちと一緒に、医療人と一緒に健康管理をやっていただくようにしていただくことが、協力をしていただくということが大事だと思うんです。ですから、私はこれからいろいろと被災された方、放射線の影響のあった方については、いろいろとお願いして、いろんなこういう調査だとかそういったものにも協力していただきたいと思いますし、ただそれは、ご自分たちの一つの権利を発揮するというふうなことでやっていただきたいと思うんです。そんなものを、私たちはこの議論の中で、私なんかは特に強調したいというふうに思っております。

○長瀧座長 石川先生のお話を伺いまして、現実に福島でその問題に困ってらっしゃるという方も。ここはやっぱり3年間頑張って来られた阿部先生、何かお話ございませんでしょうか。

○阿部委員 やはり、この県民健康調査等は、全体的な視野で考えなくちゃいけないと思います。先ほどから私何回も言っているとおり、放射線の直接的な影響だけではなくて、間接的な影響、いわゆる原発事故から派生した心理的、社会的問題も含めて、放射線の直接的及び間接的な影響を全体として考えるべきであると思います。それから、この環境省の専門家会議の場が、一次的には放射線の直接影響に基づく健康問題に関しての議論の場という話もありましたけれども、国全体として放射線の間接的な影響に関する問題もそこは考えていただきたいと思います。これは福島県住民にとって、省庁間の話によって話が細切れになるようなことは、福島県にとって、また住民にとって、非常に残念なことだと思います。ですから、放射線の間接的な影響に関して別途専門家の会議で検討していくという、そういう文言を盛り込んでいただければと思います。

○得津参事官 明石委員、お願いします。

○明石委員 放医研の明石です。全体に、少し戻ってよろしいですか。

○長瀧座長 全体の話ですから、どうぞ戻ってください。

○明石委員 15ページのところで、事故初期の甲状腺被ばくのまとめというところで、もともとオと書いてあるのをエと直したところで福島県内における事故初期の甲状腺被ばくのまとめというところです。その1段落目の1パラグラフのところで、「可能性は否定できないが、いたとしても数としては限定的であると考えられる。」とあります。ここのところが、この会での議論で完全にどうなったのかちょっとよくわかりません。例えば33ページに、事故初期における被ばく線量の把握・評価に努めること、とか、まだ線量、まだデータが残っているものを使うことということも記載されています。実は私どもの研究所で、行動調査も含めて、少しずつ1,080人の解析が進んでいます。代表性等につきましても、先ほど議論出ましたけれども、例えばいわき市の場合は5万482人のうち134名しかまだ検査をしていないということもあって、これも代表性等についてもまだ検討が進んでいるので、この「可能性は否定できないが、いたとしても数として限定的であると考えられる」というところは、「できないがさらなる検討が必要である」とか「現在、検討が進んでいる」とかいうことを入れて、実際に本当にやっているので、もう少し時間がかかると思いますけれども、まだ出てくることもあると思うので、そういう表現のほうがいいんではないかというふうに私は思います。

○長瀧座長 どうもありがとうございました。どうぞ。

○北島環境保健部長 これからこのまとめを進めていくに当たりまして、今日ぜひご確認をさせていただきたい点について、ちょっと皆様のご意見を伺いたいと思います。コホート調査という、ちょっと言葉の問題があると思うのですけれども、先ほど来、甲状腺検査を初め、そういう検査の受診率がきちんと落ちないようにフォローアップをすべきだというところについては、以前の会議の中で先生方からたくさんご意見をいただいていたところだと思います。それをコホートと呼ぶのかどうかというところも含めてなんですけれども、検査の体制をしっかりすると。で、フォローアップできるように、18歳以下の方を対象にしていたところ、今、二十歳を超えていく人たちがいますので、大学に転出したりというようなことで、追いかけられないということが起こってくると思いますので、そういった検査のフォローアップ体制を充実するというところは、以前ご意見を頂戴していたと思います。それをどのように表現するかというところがございまして、コホートと呼ぶのか、どの辺までこの検査の充実というところをここで述べていくのかというのを、それぞれの先生方にお知恵をおかりしておきたいと思っているんですけれども。よろしくお願いします。

○長瀧座長 今、ご意見をいただきたいということでございますので、何かどうぞ。

○得津参事官 春日委員、お願いします。

○春日委員 今日の会議中にということでしょうか。かなり大事な問題だと思うので、これは少しそれぞれ考える時間をいただけるとありがたいと思うんですけれども。

○北島環境保健部長 そうしましたら、ここは非常に大事な点でございますので、このコホートの部分をたたき台にしていただきまして、具体的に先生方のお考えの点をまたメモ等でいただければありがたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

○長瀧座長 あと、全体を通じて、かなり今日はいろんなご意見いただきまして。また事務局がそれを訂正して出ると思いますが、まだ言い足りないところ、何かございましたらどうぞ。伴先生。

○伴委員 最初の部分で、福島県外と福島県内とか、そういったところが問題になりましたけれども、やはり表現がちょっと曖昧なところがあるという問題は残っていると思います。ここで我々は、いろいろ不確かさはあるけれども、科学的にどうなのか、どこまで何がわかって何がわからないのかという話をしましたので、特にこの前半部分のそういう表現の曖昧さはできるだけ少なくしたほうがいいと思うんです。それで、その上で、こういう枠組みの中で考えるとこうだ。ただそれが全てじゃないということを述べる必要がある。例えば、甲状腺の検査の問題に関しても、祖父江先生がおっしゃったように、ある枠組みの中で検診の効果ということを考えれば、エビデンスがないというのは事実なわけですよね。ただ、それだけで決まるものではないというのもまた、皆さん同意していらっしゃるわけです。そういった、何というのでしょう、ロジックが見えるような形でまとめることが重要だと思います。

○長瀧座長 時間のこともありますけれども、伴先生、ロジックが見えるような書き方についての、これはその場では無理ですけど、サジェスチョンに関して、後ででも結構ですが、かなり積極的にお話しいただけますでしょうか。

○伴委員 今日はもう時間がありませんので、後で事務局とお話をしたいと思います。

○長瀧座長 ほかにございませんか。

○得津参事官 清水委員、お願いします。

○清水委員 フォローアップ体制のことなんですけれども、私が心配しているのは、これから先ずっと将来にわたってフォローはしていかなくてはならないと。その中で、恐らく被災者の近々、あるいは何年もたつと、半分くらいの方がほかの県へ移ったり、そういう方が多いと思うんです。そういう人たちに対するフォローアップ体制をしっかり、今、していかないと、後で追いかけても遅い。いわゆる、どこに、それこそ足取りがつかめなくなってしまうということになると思うんですね。ですから、健康手帳でもいいですし、何かの形でしっかりと、これから将来にわたって、それを被災者の方々の自覚にもつながると思うんです。何らかの形でフォローアップしていくということも考えなければならないので、その辺を強くお願いしたいと思います。

○長瀧座長 さっきもちょっと申し上げましたけれども、フォローアップしたいという気持ちは、するべきだというんですけど、本人がしたくないというときに一体どうするのかですね。それは実際にやりたいという方もいらっしゃるけれども、もう放っておいてくれと、私は被災者と呼ばれたくないとお話しの方も、もうこういう会議で何人も伺いました。数が何%かはわかりません。そういう方を全部ひとまとめにしてするのか、また健康管理の上で、個人個人の被災者の自由をどうするかということも、これは十分、今から話し合いをしなきゃいけないし、一方で、フォローアップして、先ほど言いましたコホートも含めてフォローアップということも大事だと。その両方を今、非常に大きな問題、お互いに相反することですから、その手帳をもらいたい、こんな手帳なんか私は将来持っていきたくない、という方もいらっしゃるかもしれない。それをみんなが持っているに違いないということで、それは心の問題として、大きな問題ではないかと思いますので、それらも福島県で一番、阿部先生の大変なところですけれども、そういうことも一応中に書いてありますので、今のお話に対しても中間報告の中身をちょっとご紹介しました。ほかにございませんでしょうか。

○得津参事官 春日委員、お願いします。

○春日委員 今の座長のお言葉を聞いていて思い出したんですけれども、これまで何度か発言した中で、住民の声をやはり直接もっと聞くべきだということがありました。ですので、今の座長のお言葉も反映しながら、この終わりのところに、住民の意向を十分に酌み取って、気持ちを酌み取ってということを一言加えるのと、それから最後ですね、この終わりの書き方は変えていただくということですけれども。最後の2行、「新たな知見が蓄積した段階で」という、これは外していただきたいと思います。今日の会議でも緊急にまた重要なこととして、心の健康、その他認識されているわけですので、決して先送りしないように、別の枠組みでということは早急に必要だというふうに思いますので、この点は、最後の2行、ここは訂正していただきたいというふうに思います。

○長瀧座長 時間も終わりに近づいてまいりましたが、ご意見よろしいでしょうか。それでは、ご意見をいただきました。事務局で引き続いて整理をしていただくようにいたします。 事務局から何かございますか。

○得津参事官 本日いただいた意見でございますけれども、趣旨とか個別にちょっと確認したい点もありますので、その際にはまたいろいろやりとりをさせていただきたいと思いますので、その節はよろしくお願いしたいと思います。本日いただいた意見、これについては、今後も修正とか校正のご相談とか、そういったものをさせていただきたいと思いますので、各先生方にはご協力のほうをよろしくお願いします。また、ロジックが見えるような形でというご指摘もありましたので、そこのところは頻繁にやりとりをさせていただきたいと思っております。また、今後の進め方につきましては、そういった作業の中で、座長と相談をする上で先生方にまたご連絡をさせていただこうと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

○長瀧座長 それでは、あまり時間を超過しないで済みましたけれども、時間となりましたので、本日の東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議は閉会とさせていただきます。どうもお忙しい中、ありがとうございました。

                                       午後7時28分 閉会

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