報道発表資料
日本に飛来する黄砂の物理的・化学的性質を解明するため、「黄砂実態解明調査」として全国の9か所で黄砂飛来時にエアロゾルの一斉捕集調査を実施しており、今般、調査対象となる規模の黄砂が日本に飛来する可能性が高くなったことから、本春のサンプリングを本日28日から6月にかけて実施します。
なお、本調査は、平成14年度から、黄砂飛来シーズンである2月中旬から6月頃までの間、黄砂が日本に飛来する際に、地方自治体及び国立環境研究所の協力を得て実施しているものです。
なお、本調査は、平成14年度から、黄砂飛来シーズンである2月中旬から6月頃までの間、黄砂が日本に飛来する際に、地方自治体及び国立環境研究所の協力を得て実施しているものです。
1.調査目的
近年、中国、モンゴルからの黄砂の飛来が頻発化・大規模化しており、我が国を含む北東アジア各国においてその対策が共通の関心事となっています。
従来、黄砂は自然現象と考えられていましたが、近年の現象については、過放牧や耕地の拡大等の人為的な要因も影響しているとの指摘もあり、より詳細な現象解明が求められています。しかし、現時点では、飛来した黄砂の物理的、化学的な性質について、必ずしも十分には解明されておりません。
このため、黄砂飛来時に、国内の数地点で一斉にエアロゾルを捕集し、捕集したエアロゾルの粒径(物理的性質)や成分(化学的性質)の分析を行うことにより、日本各地に飛来する黄砂の実態解明のための基礎資料を得ることを目的として、本調査を実施しています。
2.調査の実施場所
国設札幌大気環境測定所(北海道)、国設新潟巻酸性雨測定所(新潟県)、立山測定所(富山県)、石川県保健環境センター(石川県)、国設犬山酸性雨測定所(愛知県)、国設松江大気環境測定所(島根県)、福岡県保健環境研究所(福岡県)、式見ダム酸性雨測定所(長崎県)及び国立環境研究所(茨城県)の計9か所(別紙参照)。
※ 埼玉県環境科学国際センター(埼玉県)が平成19年度から自主参加の予定。
3.調査内容
- (1)調査方法
- 二段型ローボリウムサンプラー※1及びハイボリウムサンプラー※2によるエアロゾルの捕集
- ※1
- 二段型ローボリウムサンプラー:エアロゾルを低流量(本調査においては毎分20リットル)で捕集し、2段階の粒径に分けるための装置。
- ※2
- ハイボリウムサンプラー:エアロゾルを高流量(本調査においては毎分1,000~1,100リットル)で捕集する装置。
- (2)調査回数
- 平成19年3月から6月の間に24時間、連続2日間のサンプリングを4回予定している。
- (3)分析項目
- 浮遊粉じんの重量濃度及び金属類、イオン類の成分分析。(3月調査分については、炭化水素類も分析する。)
4.調査結果
調査結果は、黄砂問題検討会(座長 金沢大学 岩坂教授)での検討を経て公表する予定です。
添付資料
- 連絡先
- 環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
課長:徳田 博保(内線6740)
課長補佐:袖野 玲子(内線6755)
係長:吉森 信和(内線6745)
関連情報
関連Webページ
過去の報道発表資料
- 平成19年3月14日
- 日中韓三カ国黄砂局長会合の結果について
- 平成18年12月4日
- 第8回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)の結果について
- 平成18年11月30日
- 第8回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)の開催について
- 平成18年4月26日
- 黄砂観測装置(ライダーモニタリングシステム)の設置(長崎県)について
- 平成18年4月18日
- 黄砂実態解明調査の実施(サンプリングの実施)について