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7.課題と解決策

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地球の楽校 ~地域づくりの第一は人づくり~

一般社団法人「地球の楽校」(神奈川県鎌倉市))

地域における環境、生物、文化を体験的に学ぶことで人づくりを目指す事例。

目標(キーワード:人づくり)

地域コミュニティーの希薄さが、各地で問題となっている。この団体は、様々な経験を経た結果、地域づくりの第一は人づくりであると考えるようになった。自然環境の観察や経験など、人の成長は、身体感覚を通して得られるものが大きいことから、四季を通じて、子どもの体験プログラムを、地元鎌倉をベースに実施している。また、全国の活動団体の支援も実施してきた。

実施(キーワード:体系化された教育支援)

  • 学童を年齢別に3クラスに分け、月3回の体験教室を開き、自然を題材とした活動を実施。体験学習は体系化された手法により実施(磯の生き物探検、川の源流探検、食の源体験等)。
  • 地域の自然環境のみでなく産業や歴史、文化を掘り起してこれを資源とし、地域で共有しながら合意形成による地域づくりを支援。

効果(キーワード:人の成長支援)

  • 毎回の計画の共有と終了後のふりかえり、次回へ反映を繰り返すことにより、自立したスタッフが育っている。
  • 全国組織では、組織的な活動により20年余り継続してきた事で、全国のNPOスタッフの成長を感じている。

課題と解決策(キーワード:人のつながり、活動の拡大)

  • •継続した事業化が難しいので、安定した収入が望みにくいこと。(助成金事業はスタッフには支給できるが、事務局人件費には使用できないデメリットがある)
      →複数の事業を実施し、リスク分散を図っている。
  • •地域に、活動の認知がすすまない事例がある。
      → 地域が困っている事に、得意分野をリンクさせてそれに応える施策と、これを推し進める熱意が社会的認知に繋がる。

工夫点(キーワード:体系化された成長支援の手法)

  • • 体験的学びを体系化された方法を活用して結果を出す。
    体系化された手法の例)Do(まずやってみる)⇒See(よく見てみる)⇒Think(考察する)⇒Plan(計画する)⇒Do
  • • 3つの「う」による人の成長を支える。
    「受け止める」個人の発想を受け止めることから始める。最低限のルールは必要。
    「with(寄り添う)」 個人に寄り添い、必要なタイミングで支援を行う。
    「促す」必要ならばヒントを出して発想を引き出す。あるいは力づけする。
  • • 人が自ら望んで行動できるような場創りをしている。
出典:地球の楽校ホームページ

出典:地球の楽校ホームページ