1 数量を伴う目標の実績数値等について
率先実行計画では、用紙類の使用量の抑制や政府保有の公用車への低公害車の率先導入、事務所から排出される廃棄物量の削減など、具体的な数量を伴った11の目標を定めており、このうち、「用紙類の使用量」や「低公害車の導入割合」など9項目についての平成8年度の実績数値を取りまとめるとともに、「行政事務に伴い直接的又は間接的に排出される二酸化炭素の実重量」について推計を行った結果は、以下のとおりである。(二酸化炭素の実重量の推計値を除く、政府全体の実績数値は表−1、各省庁毎の実績数値は表−2−1〜28のとおり。)
(1) 用紙類の使用量等
◎ 購入し、使用する用紙類中の初めて使用する木材パルプの使用量を、現状比で、平成12年度までに概ね80%以下とすることに向け努める。。 |
平成8年度中に購入し、使用された用紙類の使用量は30,283トン、このうち、コピー用紙が71.4%( 21,622トン)を占め、罫紙・起案用紙が 1.2%( 372トン)、事務用封筒が 4.9%( 1,487トン)、コンピューター連続用紙が 9.6%(2,895トン)、帳簿類が 2.2%( 672トン)、トイレットペーパーが10.7%( 3,235トン)となっており、平成7年度に比べると用紙類は約 380トン、約 1.1%の減少となっている。
また、平成8年度中に購入し、使用された用紙類中の初めて使用する木材パルプの使用量は16,122トン、平成7年度に比べ約 1,000トン、約 5.8%の減少となっている。
(2) 低公害車の割合等
◎ 政府保有の公用車のうち通常の行政事務の用に供するものに占める低公害車の割合を平成12年度において概ね10%に高めることを念頭に置きつつ、公用車への低公害車の導入の可能性を積極的に検討し、その結果を踏まえ、率先的、計画的な導入に努める。 |
平成8年度末現在における政府保有の公用車のうち通常の行政事務の用に供するものの台数は16,490台、このうち低公害車は17台導入されており、低公害車導入割合は0.10%となっており、平成7年度(0.07%)と比較してほぼ横ばいとなっている。
低公害車の内訳としては、電気自動車12台、天然ガス自動車が3台、メタノール自動車1台、ハイブリッド自動車1台、省庁別には、大蔵省が電気自動車4台、文部省が電気自動車4台、天然ガス自動車1台、環境庁が電気自動車3台、運輸省が天然ガス自動車、メタノール自動車各1台、通商産業省が天然ガス自動車1台、農林水産省がハイブリッド自動車1台、宮内庁が電気自動車1台となっている。
なお、通常の行政事務の用に供するもの以外のものは、緊急用車両、工事用車両、郵政事業用車両等として27,929台であり、このうち、 106台の低公害車(郵政事業用車両に電気自動車が 101台、環境庁、文部省各2台、運輸省1台)が導入されている。
(3) 事務所単位面積当たりの電気使用量等
◎ 事務所の単位面積当たりの電気使用量を、現状比で、平成12年度までに概ね90%以下にすることに向け努める。 |
事務所の単位面積当たりの電気使用量は 97.68kwh/平方メートル、また、事務所の単位面積当たりの上水使用量は1.29立方メートル/平方メートルとなっており、平成7年度に比べ単位面積当たりの電気使用量は約7.6%の減少、単位面積当たりの上水使用量は約 3.0%の減少となっている。
(4) 公用車で使用する燃料の量等
◎ 公用車で使用する燃料の量を、現状比で、平成12年度までに概ね90%以下にすることに向け努める。 |
公用車で使用する燃料の量については、ガソリンが14,916キロリットル、軽油が 3,786キロリットルとなっており、平成7年度に比べガソリンが約 6.4%の減少、軽油は約 8.4%の増加となっている。このほかの公用車の燃料としては、低公害車用燃料として天然ガス(23.0立方メートル)、メタノール(17.4リットル)が使用されている。
また、暖房、給湯などの庁舎等におけるエネルギー供給施設等で使用する燃料の量は、重油が 172,987キロリットル、灯油が37,680キロリットル、都市ガスが83,312千立方メートル、LPGが 4,711千立方メートルとなっており、平成7年度に比べ重油が約 2.9%、灯油が約17.2%の減少、都市ガスが約 0.1%の増加となっている。このほか、軽油、天然ガスの使用量や他の施設等から熱供給を受けている施設がある。
(5) 廃棄物の量等
◎ 各事務所から排出される廃棄物の量(湿重量)を、現状比で、平成12年度までに概ね75%以下にすること及び廃棄物中の可燃ごみの量を同期間に概ね70%以下とすることに向け努める。 |
各事務所から排出される廃棄物の量は138,247トン、各事務所から排出される廃棄物中の可燃物の量が93,513トンとなっており、平成7年度に比べ廃棄物の量が約 2.0%の減少、廃棄物中の可燃ごみの量が約 3.7%の増加となっている。
(6) 行政事務に伴い直接的及び間接的に排出される二酸化炭素の量
◎ 地球温暖化影響物質である二酸化炭素について、行政事務に伴い直接的及び間接的に排出される量を、平成12年度までの間、地球温暖化防止行動計画を踏まえて、抑制する。 |
政府の行政事務に伴い直接的及び間接的に排出される二酸化炭素の排出量を、政府全体における電気使用量、公用車等燃料使用量、廃棄物排出量から推計した結果、727,557トンCとなっており、平成7年度の推計値785,042トンCに比べ、約57,500トンC、約 9.3%の減少となっている。