INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第7回グッドライフアワード

TABETE

株式会社コークッキング

活動拠点:東京都港区

WEB:https://www.cocooking.co.jp/food-sharing/

Facebook:https://www.facebook.com/tabetejp/

取組の紹介

TABETEは飲食店での「食品ロス」を削減するスマートフォン向けアプリケーションです。予約のキャンセルが出てしまったコース料理や、閉店間際になっても売り切りが難しいパンなど、まだ美味しく安全に食べられるのに、様々な理由から廃棄になってしまいそうな料理を、お得な価格で購入することが出来ます。店舗は食品ロスを防いで追加の売上を獲得し、一方ユーザーは食事をお得に購入できるため、双方が得をする形でサービス設計となっています。我が国は38%と低水準の食料自給率を推移しているのにも関わらず、日々多くの食品を棄てている矛盾を抱えています。食品ロスの原因の多くは消費者心理に紐付いていおり、改善には、システム的に廃棄を減らす仕組みと、社会的なムーブメントの両輪が必要になります。TABETEの目的は、廃棄量を減らす仕組みづくりをすると同時に、食品ロス削減のムーブメントの一端を担うことです。

活動のきっかけは?

サービス開始には、和食の料理人や大手飲食チェーンでの社員勤務などを経て起業に至った川越代表の経験が大きく影響しています。日々多くの食べものを実際に棄ててきた強烈な経験がサービスの根底にあります。また近年は、行政や企業によるSDGsの推進や、環境や生産者に配慮した商品を選択する「エシカル消費」への関心の高まりもあります。TABETEのデザインには、こうした流暢も汲み取られています。

問題解決のために取り組んだ方法

TABETEは一つのスタートアップとして成長しながらも、社会問題の改善を目標とするソーシャルサービスとしても機能しなければなりません。単に利益の最大化を追い求めるのではなく、ビジネスとしての持続可能性や成長性を担保しながら、同時に社会的インパクトの最大化を図る必要があります。サービスを設計する際には、店舗・ユーザー・運営、TABETEに関わる全ての人がハッピーになるスキームを探さなければなりません。 こうしたことからTABETEは立ち上げ当初から「飲食店オーナーの視点に立ったサービスデザイン」という点にこだわっています。川越代表はもちろん、サービスメンバーの殆どが飲食店やホテル、での勤務経験があり、食品ロスの当事者としての原体験から、サービスの設計を行っています。その結果、飲食店側の業務効率や利益、ブランドなどを守りつつ、食品ロス削減に有効な施策として多くの飲食店に受け入れられています。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

今後2-3年以内には日本全国の主要都市で利用できるようになることを目標としています。また、食品ロスは飲食店の他に流通や小売、さらには農場などの生産現場でも発生しています。いずれ飲食店以外で発生する食品ロスも抑制できるよう、サービスの展開を検討しています。こうした取り組みを通して、また行政、教育機関、さらには競合他社とも連携しつつ、日本の食品ロス削減に向けたムーブメントを活性化していきます。

プロフィール

「人間らしく創造的な暮らしの実現を支援する」をビジョンに抱える、2015年12月に設立された食のスタートアップ企業。「クリエイティビティ」「コミュニティ」「サステナビリティ」の三つのキーワードを基軸に事業を展開する。食品ロス削減のためのシュードシェアリングアプリ「TABETE」の運営のほか、食を通して消費や生活について考えるきっかけをつくる様々なイベントやワークショップの開発・実施も行っている。

第7回グッドライフアワード 受賞者一覧