INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第6回グッドライフアワード

地球生態系のためのごみ減量システム「グリーンシステム」

生活クラブ事業連合生活協同組合連合会

活動拠点:北海道、青森、岩手、山形、福島、群馬、栃木、埼玉、茨城、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、愛知、静岡、大阪、京都、奈良、滋賀、兵庫

WEB:http://www.seikatsuclub.coop/

Facebook:https://www.facebook.com/seikatsuclub

取組の紹介

生活クラブでは、なるべくごみを出さず環境負荷を減らすために、1994年より、容器包装ごみを減らすためにびんの規格を数種類に統一して回収し、再使用するしくみ「グリーンシステム」を始めました。グリーンシステムは、GARBAGE REDUCTION FOR ECOLOGY AND EARTH’S NECESSITY(地球生態系のためのごみ減量)の頭文字GREENから名付けられたものです。 現在、8種類のリユースびんを採用し、調味料やジュースなど中身の違うものでも、びん容器の大きさをそろえることによって、回収・洗浄・選別というリユースに不可欠な作業の効率アップにとりくんでいます。 また、2000年には、牛乳も紙パックからリユースびんに切り替えました。そして、牛乳びんのプラスチックキャップや配達用のピッキング袋もリサイクル回収を始め、地球にやさしい「ごみを出さない暮らし方」を進めています。

活動のきっかけは?

生活クラブでは、1965年の創立から「生産から消費・廃棄まで」をトータルで考える共同購入活動を続けてきました。おいしさを家庭に届ける容器として優れた“ガラスびん”を優先的に使用。一方で『中身を食べ終わるとすぐごみになってしまう』ことが課題でした。そこで、1994年より各家庭で洗ったびん容器を回収し、びん商で洗浄、調味料や飲料等の生産者が中身を詰めて再使用するしくみ「グリーンシステム」を始めました。

問題解決のために取り組んだ方法

ごみ問題を解決するには、まずごみとなるものを減らし、次にできるだけくり返し使い、くり返し使えない場合でもきちんとリサイクルする、発生抑制(Reduce)、再使用(Reuse)、再生利用(Recycle)という、3Rの順番を守ることが大切です。 牛乳びんやビールびんなど、再使用できるガラスびんのことを“リユースびん”と呼びますが、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法による各容器の分析・評価では、最も環境負荷の少ない容器はリユースびんであり、リユース回数が多くなるほど環境負荷を減らすことができます。 このリユースびんの規格をできるだけ統一し、調味料やジュースなど、中身の違うものにも使用することにより、回収・洗浄・選別というリユースに不可欠な作業の効率アップが可能になりました。この規格統一したリユースびんには、日本ガラスびん協会の認定したRマークが、びんの肩や裾に刻印されています。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

日本においては、一升びんをはじめとしてリユースびんは激減しており、それにともないリユースびんの回収・洗浄を担ってきたびん商も存続の危機にさらされています。しかしながら、マイクロプラスティック問題やCO2排出による地球温暖化の問題などを考えると、環境にやさしいリユースびんが再び見直される時代が来ると思われます。「グリーンシステム」の活動を継続していくことは大きな意味があります。

プロフィール

全国各地に数多くの生活協同組合(生協)があります。その中で、私たち生活クラブ連合会は、北海道から兵庫県までの21都道府県で活動する33の会員生協が参加する事業連合会です。会員生協の合計組合員数は約40万人、そのほとんどが女性です。食の安全・人の健康・自然環境に配慮した食材・品物(毎週約600品目)を生産者といっしょにつくり共同購入しています。

実行委員会からのコメント

グリーンシステムの考え方は、一見とてもシンプルですが、実現には、多くの段階での努力が必要だったと思います。それぞれの分野での問題解決と努力の克服のもとに完成したのがこのシステムということができるでしょう。 また1994年頃から地球全体のことを考え、一貫して揺るがず活動を継続されている点も評価しました。

(南谷えりこ委員)

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