INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第5回グッドライフアワード

広西湧き水プロジェクト~あきらめず出続ける湧き水~

益城町立広安西小学校

活動拠点:主な活動拠点は熊本県益城町・熊本県阿蘇市・熊本県熊本市

取組の紹介

「熊本県や阿蘇の環境を守りたい」、「校区の湧き水を守りたい」と、児童会環境委員会が平成25年度からはじめた。

まずは「水基プロジェクト」として、熊本の水環境について阿蘇市をはじめ、水俣市、八代市、菊池市など多くの場所に足を運び、調べ学習や清掃活動を行ってきた。活動を続けるうちに、阿蘇からくる学校区の湧き水を守るためにどのように残していこうかと考え、「湧き水周辺の清掃活動をしよう」とできるときに活動をしている。また「湧き水とふれあおう」と、湧き水で顔を洗ったり打ち水をしたりしてのふれあい、地域の方に「湧き水と生活について」というテーマで湧き水会議を行った。そしてこれまでの活動をパンフレットにしようとした矢先、熊本地震が起こった。地震後は水が出なくなった場所もあり、この活動をあきらめかけていたが、出ているところだけでも調べようと2か月後から再び清掃活動に水質調査も取り入れて活動を始めている。

活動のきっかけは?

平成24年7月九州北部豪雨により甚大な被害を受けた阿蘇の状況を知り、阿蘇からの湧き水が私たちの学校区で出続けていること、美しい阿蘇や熊本の環境について考えていきたいという思いが出てきた。そこで早速阿蘇に出かけると、湧き水を生活として活用している「水基」があった。私たちの学校区でもこの「水基」を意識していきたいと、「水基プロジェクト」として、生活と湧き水の結びつきを平成25年度から調べ続けている。

問題解決のために取り組んだ方法

本学校の環境教育は、「生活そのものが環境活動」という視点で取り組んでいる。この「広西湧き水プロジェクト」ではこの視点を生かし、「①未来へ校区の湧き水を残していく」、「②未来でも湧き水を生活に生かす」という2つの目的で取り組んでいる。この2つの目的を達成するために、

〇熊本県の水生活やどのように湧き水が出ているのかを調べる
〇湧き水のよさを全校児童や地域に伝えるために、まずは自分たちが湧き水とふれあってみる
〇全校児童や地域の方がまず活動しやすい「湧き水周辺の清掃活動」をできるときにしていく
〇熊本地震が起こってもきれいな水が出続けていることを確認するために水質調査を行う
と、これまで4つの活動を行ってきている。これからは、
〇全校児童や地域の方々が、さらに湧き水に意識を持ってもらうようこれまでの活動を伝え、呼び掛けていく
〇もっと湧き水が生活の一部になれる提案をしていく
と、考えている。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

今後の取組として、

〇少しずつ湧き水について全校児童に呼びかけ、この学校区にはきれいな湧き水があることを意識するためにこれまでの活動から得たことなどについて呼びかけていく。
〇地域の方に湧き水マップや湧き水パンフレットを配り、さらに湧き水と生活できる工夫を教えていただいたり、たくさんの方が湧き水に興味をもてるようにしたりしていきたい。
〇保健所等と連携し、学校区の湧き水のきれいさを明確にしたい。

プロフィール

広安西小学校は熊本市東部と隣接した学校区にある。平成28年4月の熊本地震では2度の震度7の地震に見舞われたが、地震後学校や地域のよさをさらに見つめていこうと児童や保護者、職員が一体となって諸活動に積極的に取り組んでいる。毎年児童会環境委員会6年生が学校区に出ている湧き水を調べ、未来へ残したいと考えている。熊本地震後、学校区の湧き水も大きな被害が出たが、できる範囲で水質調査や清掃活動を行っている。

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