INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第4回グッドライフアワード

有田川エコプロジェクト

有田川町役場 環境衛生課

活動拠点:和歌山県有田川町

WEB: http://www.town.aridagawa.lg.jp/

Facebook: https://www.facebook.com/AridagawaTown

取組の紹介

当課では廃棄物減量や自然エネルギー導入といった環境行政を一貫した地球にも町財政にもエコなプロジェクトを行っています。
概要としてはまず、ゴミ集積場のステーション化に取り組み、平成20年以降は住民の方の資源ゴミの分別徹底で削減できた費用(収集業務のマイナス入札化)を基金として積み立て、補助制度を実施しています。具体的には太陽光発電や太陽熱利用の設置補助といった自然エネルギー設備の普及促進や生ごみ処理機の購入補助とコンポスト無料貸与からなる廃棄物減量への取り組みとして活かしています。
また、本年2月に県営多目的ダムの維持放流水を利用した町営の小水力発電所(199kW)という県下では唯一で全国的にも珍しい設備を7年越しの悲願として完成させました。この発電所にも基金が活用されています。売電収益は基金へと積み、これまでの補助制度に加え、環境教育や公共施設への再エネ設備設置等の温暖化防止事業へと活かしていく予定です。

活動のきっかけは?

環境問題やエネルギー問題に早くから着目してきました。
合併前の旧吉備町では特に環境行政に力を入れており、平成10年にゴミ集積場のステーション化を住民との協力の下成し遂げ、平成12年には近畿初の風力発電所を設置し、まちのシンボルとなりました(現在は撤去)。これらの取り組みが大きな1歩となっています。
また、東日本大震災後再エネの重要性が注目されたことで、再エネ導入事業をより加速化させる契機ともなりました。

問題解決のために取り組んだ方法

ゴミ分別徹底は自治会長と協力し、集会へ出向いて説明会を行い、ゴミ減量はコンポストの無料貸与や生ごみ処理器の購入補助制度で住民の取り組みの支援をし、保育所と連携した古着バザーも開催しています。
また、再エネ導入については、まちのシンボルとして設置した風力発電設備から、住宅等への太陽光・太陽熱利用設備の補助制度、行政や事業者の再エネ事業への展開と段階的に象徴から地域に生きるものへシフトさせてきています。

今までの成功のポイントは?

住民と行政の連携がうまくいったことにより、ごみ集積のステーション化や分別徹底ができ、各種補助制度を活用した住民のエコ活動も盛んであるので官民一体となった環境に優しい取り組みができています。
住民のエコ活動支援や行政の再エネ事業には、資源ゴミの分別徹底により生み出すことのできた基金を活用してきました。今後は小水力発電の売電益も基金として積み立てるため、持続可能な仕組みが構築できています。
7年越しの悲願として完成させた町営小水力発電所は、新エネルギー財団等と連携しながら県と粘り強く交渉を重ね、県営多目的ダムにおいて町単独で発電所を設置するという全国的な先進例をつくることができました。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

今後は小水力発電所の売電益を基金として積み立て、これまでの住民や地元事業者のエコな取り組みの支援や行政による再エネ事業に加え、環境教育へも活かしていき、住民・事業者・行政が一体となったエコなまちづくりを推進していきます。
また、地元有志やNPO団体らと連携し、市民発電所やコミュニティ発電所の設置から売電益をまちづくりへ再投資するような域内経済の活性化へとつなげていきたいと考えています。

プロフィール

「有田川町」は、平成18年1月1日に吉備町・金屋町・清水町が合併し、誕生しました。
本町は、紀伊半島の北西部、和歌山県のほぼ中央部に位置しています。東は紀伊山地、北は長峰山脈、南は白馬山脈に囲まれ、高野山を源流とする有田川がまちの中央部を蛇行しながら有田川流域を形成しています。その風土に育まれた豊かな自然に恵まれ、幾多の歴史文化と伝統に彩られた、みかんや山椒をはじめとする農林業が自慢のまちです。

実行委員会からのコメント

町の行政単位で、ここまで環境を意識しているところはどれだけあるでしょうか。ゴミの問題だけでなく自然エネルギーまでカバーし、小水力発電を町営で作るなど素晴らしい取組です。町ぐるみでの自然環境への活動がとても充実していることがわかります。

第4回グッドライフアワード 受賞者一覧