持続可能な社会を構築し次世代に引き継ぐためには、良好な環境を目指すとともに、人々がその良好な環境とふれあい、持続可能な形で利用することにより、地域のウェルビーイングや地域の魅力の向上、持続可能な観光等の地域活性化の実現など、地域に具体的なメリットを創出することが重要です。この実現を目的とし、豊かな水辺、星空、音の風景等、地域特有の自然や文化を保全・活用した取組を行う良好な環境の創出・活用推進事業([1]水環境等の保全・活用による地域づくりにより、地域における関係主体の取組を促すとともに、水環境の適切な管理・良好な環境を創出する「良好な水環境保全・活用モデル事業」、[2]藻場干潟の保全・再生・創出と地域資源の利活用による好循環の実現により、持続可能な地域の取組を推進する「戦略的「令和の里海づくり」基盤構築支援事業」、[3]「良好な環境」を活用したインバウンド観光の推進を図る「良好な環境を活用した観光モデル事業」)を実施しました(図4-7-1)。さらに、多様な主体の連携による、地域ごとの水環境保全・再生・創出と利活用の取組を支援する「令和の名水づくり・里海づくり地域支援事業」を開始しました。

また、「水辺の環境活動プラットフォーム」ウェブサイトを新たに開設し、良好な水環境等の保全・活用に関する行政・企業・団体の取組等についての情報共有や、参加団体等を対象にメルマガでの情報発信等を行いました。加えて、幅広く活動状況等を伝えるために公式SNSも立ち上げ、情報発信を行いました。
2025年6月に「水辺の環境活動フォーラム」、11月に「良好な環境を活用した観光推進ウェビナー」、12月に「良好な環境創出シンポジウム」、2026年1月には「里海づくりシンポジウム」を開催し、良好な環境の保全・創出・活用及び水環境等を活かした地域の魅力向上等についての普及促進、関係者の連携促進を図りました。
コラム:良好な環境の保全活用による地域のウェルビーイングの向上
環境省では、規制等による施策と並行して、「名水百選」や「平成の名水百選」、「残したい日本の音風景百選」等を通じ、健全な水循環の維持・回復や、地域特有の自然・文化を五感で感じる「良好な環境」の保全に取り組んできました。こうした環境は、そば・わさび・酒づくり等の地場産業や観光振興を支える地方創生の重要な要素です。しかし、近年資金不足や担い手不足により、保全活動の継続が困難となる地域も見られます。
この課題に対応するため、良好な環境の創出・活用推進事業として、地域で良好な環境を保全・再生し、持続可能な形で利活用する取組を支援する事業を実施しています。このうち「良好な環境を活用した観光モデル事業」の実施団体である一般社団法人北房観光協会では、音風景百選や令和6年度「令和の里海づくり」モデル事業の対象地を含む岡山県真庭市・備前市・笠岡市の広域なエリアで連携して、里山里海の連環をテーマとした学習・体験コミュニティを形成し、来訪者の地域への継続的な接点と再来訪を促す仕組みを提供することにより、里山里海の保全や地域活性化につなげることを目指しています。
