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エコツーリズム推進法

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1.慶良間地域ではどのようにエコツーリズムに取り組んでいるのですか?

地域の概況

 慶良間地域は、豊かなサンゴ礁を活動の場としたスキューバダイビングや、ホエールウォッチングなどのメッカとして知られています。サンゴ礁については、沖縄本島へのサンゴ幼生の供給源であることが報告されており、“サンゴのふるさと”としての重要性も認められます。海域ではこれまで魚類が約360種、造礁サンゴを含む無脊椎動物が約1,640種、海藻類が約220種確認されています(いずれも阿嘉島臨海研究所より)。夏には主にアオウミガメが産卵のために海浜に上陸し、冬季の1〜4月にかけては繁殖活動のためザトウクジラが訪れるなど、年間を通して多様な海洋生物がみられる貴重な地域です。

エコツーリズムを推進する地域


海域利用に関する課題

 オニヒトデ等については現在でも断続的に大量発生しており、またサンゴの白化についても経過を観察するモニタリングが必要であるなど、サンゴ保全には長期的な対策が必要です。これまでも、地元のダイビング協会等が中心となり、オニヒトデの駆除や清掃活動等を行ってきました。このように、資源を保全しながら利用するための仕組み作りが重要となります。

 また、ダイビングによる海域の利用は、アンカリングやフィンキックによるサンゴの損傷、砂の巻き上げ等によりサンゴにストレスを与えてしまうため、過剰な利用はサンゴの衰退を招きます。こうしたことから、ルールに基づいた適正な利用が求められます。


慶良間地域のエコツーリズム

 ラムサール条約登録を機に、渡嘉敷・座間味の両村が官民一体となり海域保全を推進することとし、2006年3月、両村のダイビング事業者をはじめ観光関係者、漁協、行政で構成される「慶良間海域保全会議」が発足しました。自主ルールに基づいてフィールドを保全しながらスキューバダイビングやシーカヤック、ホエールウォッチングなどの活動を行っていくことを宣言しています。2007年5月には、海域のみならず陸域についても保全を進めることし、「慶良間自然環境保全会議」として生まれ変わりました。2008年10月には、渡嘉敷村エコツーリズム推進協議会、座間味村エコツーリズム推進協議会が設立され、同年「慶良間地域エコツーリズムガイドライン」を策定し、慶良間地域のエコツーリズムを進めてきました。

シュノーケリング(座間味村提供)

シュノーケリング
(座間味村提供)

ホエールウォッチング(渡嘉敷村提供)

ホエールウォッチング
(渡嘉敷村提供)


サンゴの保全活動

 慶良間地域では1970年代以降オニヒトデの発生がみられ、2001年には大量発生によってサンゴに大きな被害をもたらしました。オニヒトデは、1匹が1日平均約160平方センチメートルのサンゴを食べると言われており、阿嘉島周辺や安室島西岸、前島周辺等のサンゴは壊滅的な打撃を受けました。

 地域とって重要な観光資源でもあるサンゴ礁の保全にダイビング事業者が連携して取り組むため、2001年に「あか・げるまダイビング協会」、2002年に「座間味ダイビング協会」、2005年に「渡嘉敷ダイビング協会」が設立されました。現在も地元のダイビング協会等が中心となり、オニヒトデの駆除活動を行っています。

 また、利用者に対しては、慶良間地域エコツーリズムガイドラインに基づき、慶良間海域における環境の現状と保全の取組を積極的に説明し、理解を求めています。


>>2.慶良間地域のエコツーリズム推進全体構想はどのようなものですか?