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エコツーリズム推進法

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1.奄美群島ではどのようにエコツーリズムに取り組んでいるのですか?

地域の概況

北アルプス立山連峰の名峰剱岳

金作原(奄美大島)

奄美群島は、鹿児島市から南西約370㎞~560㎞の間に位置する奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の有人8島から構成されており、1500万年前以降からの地殻変動による隆起・沈降や170万年前以降からの気候変動による海水準の変動、サンゴ礁の発達に伴う琉球石灰岩の堆積で形成されました。この間、大陸との分離・結合を繰り返した結果、山地や河川が多い「高島(こうとう)」とサンゴ礁由来の石灰岩からなる地下水系の発達した「低島(ていとう)」の2種類の島が形成されました。

国内最大規模の亜熱帯照葉樹林や多くの固有で希少な野生動植物、美しい海岸景観、多様性に富んだサンゴ礁などの自然環境に加え、その自然と深く関わり生活してきた文化や伝統芸能など島毎に異なる個性的な特徴を有している地域です。

この奄美群島の豊かな自然環境と多様な文化が評価され、平成29年3月7日に国内34か所目となる国立公園に指定されました。


現状と課題

「奄美群島国立公園」の指定に加え、世界自然遺産登録候補地である奄美群島の自然環境の価値が高まり、国内外から注目を浴びることによって、観光振興や地域振興に期待が寄せられています。一方、知名度が向上し、観光入込客が増大することで、自然資源への負荷の増大も懸念されます。観光入込客の増加を一過性のものとしないため、自然環境を保全しつつ満足度を高めるような持続可能な利用方策が必要です。

また、先進地においては、観光客だけでなくガイド事業者の大幅な増加もあり、ガイドの組織化や自然環境保全のための共通ルールの策定が難しいという状況も生じていることから、ガイドの質の向上や量的確保のための人材育成等も重要な課題となっています。


取組

奄美群島では、平成20年から順次各島のガイド組織が設立され、「奄美群島エコツアーガイド自主ルール」を遵守し、活動してきました。平成26年にはエコツーリズムの推進における奄美群島統一の組織として「奄美群島エコツーリズム推進協議会」を設立し、地域関係者が共通の認識のもと取組を推進するために「奄美群島エコツーリズム推進全体構想」の策定に向けて協議を重ねてまいりました。

奄美群島のエコツーリズムは自然だけでなく、人と自然との関係そのものを保全・活用の対象としており、「環境保全」「地域振興」「観光振興」の3つのバランスのとれた発展を目指すエコツーリズムの取組は奄美群島に相応しい利用方策と考えられます。


主なツアープログラム

奄美大島

マングローブ原生林

マングローブ原生林

金作原トレッキング、湯湾岳登山、バードウォッチング、マングローブカヌー、夜の野生動物観察、ダイビング、シーカヤック、スノーケリング、海辺の生き物観察(ウミガメ観察、磯の生物観察、バードウォッチング等)、クジラ・イルカウォッチング、シマ(集落)でのエコツアーなど


喜界島

城久遺跡群

城久遺跡群

シマ(集落)あるき、農業と連携したツアー(サトウキビ刈り、黒糖づくり、マンゴー収穫等)、自転車によるツアー、地域の伝統的な行事や産業を活かすエコツアー(酒蔵体験、各集落の保存会活動と連携した八月踊り体験等)など


徳之島

犬田布岬

犬田布岬

亜熱帯の森の散策(天城岳・井之川岳登山、三京の森・森林浴、自然観察ウォーキング、琉球石灰岩の森(義名山、明眼の森、鹿浦川等)の散策、夜間の林道での動物観察、ウミガメ観察、オカヤドカリ観察、集落散策など


沖永良部島

リムストーンケイブ

リムストーンケイブ

ケイビング、ダイビング、海の自然や海と人の生活との関わりを学ぶ海岸エコツーリズム、隆起サンゴ礁の島の暮らしを学ぶ湧水ツアー、ウミガメ観察など


与論島

百合ヶ浜

百合ヶ浜

サンゴ礁の海での自然体験(海水浴、ダイビング、スノーケリング、カヤック、グラスボート)、地球の営みを学ぶジオツアー、自然との関わり深い島人の生活・産業体験など


>>2.奄美群島のエコツーリズム推進全体構想はどのようなものですか?