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平成15年度概算要求等への反映事例

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分野1 地球温暖化対策

(評価結果の概要)

  • 新しい地球温暖化対策推進大綱に基づき、まず第1ステップ(2002~2004年)における 地球温暖化対策を着実に進めていく必要がある。
  • 住宅・建設物に係る各種の温暖化対策を始めとする民生部門における対策を強力に推進するとともに、 運輸部門からの温室効果ガス排出削減と自動車を原因とする大気汚染の防止を図るため、 環境負荷の少ない交通の実現に向けた取組を強化する必要がある。
  • 地球温暖化対策税制については、具体的な制度案の策定等について引き続き検討を進める必要がある。
  • 2013年以降の第2約束期間も視野に入れながら、米国等の先進国や中国・インド等の途上国の積極的な 参加が得られるよう、継続的な働きかけや途上国への技術的支援を行っていくとともに、 国内における更なる温室削減効果ガス削減について検討を始める必要がある。

(15年度の方向性)

  • 地球温暖化推進大綱の推進
  • 民生部門や運輸部門に係る地域・日常生活対策の充実
  • 京都メカニズムの活用のための基盤整備
  • すべての国が参加する共通のルールづくりの構築
  • 途上国の参加促進のための科学的能力の向上の支援
  • 温暖化対策のための環境税の在り方の検討



(反映状況)

平成15年度環境省重点施策への反映

1.脱温暖化社会・循環型の持続可能な社会の迅速な構築
(1)持続可能な社会の基盤づくり

政府一体となった京都議定書目標達成計画の着実な実行
京都議定書の温室効果ガス6%削減約束を着実にするため、本年3月に決定した 新しい地球温暖化対策推進大綱を基礎として策定する京都議定書目標達成計画を、 政府が一体となって着実に実行していく。この大綱に基づく政府全体の施策の進捗 状況を的確に把握し、評価していくため、温室効果ガス排出量・吸収量の把握・速 報化への体制整備を進める。
また、高効率発電やバイオマスを活用した廃棄物処理・リサイクル施設、自然体 験施設など、地球温暖化対策の観点も踏まえた施設整備を進める。



[事業の拡充を図るものの例]

* 15年度要求額(14年度予算額)(単位:百万円)

- ごみメタン回収施設等の拡充
   (廃棄物処理施設整備費補助のごみ処理施設〔公共〕 64,039 ( 63,330) * のうち)

   (施策名:一般廃棄物)
   (事務事業名:第8次廃棄物処理施設整備計画に沿った着実な施設整備の推進)

地球温暖化対策に資するごみメタン回収施設の整備を促進するため、現行の補助対象 (1施設で1日処理量5t以上)に加えて、新たに分散型(複数の施設で1日処理量5t以上) の施設についても補助対象とするよう予算を要求することとした。

- 温室効果ガス排出量・吸収量管理体制整備費   367 (   204) *
   (施策名:地球温暖化対策)
   (事務事業名:エネルギー需給両面の対策を中心とした二酸化炭素排出削減対策の推進)

我が国は気候変動枠組条約に基づき、温室効果ガス排出・吸収量目録を作成してきたところであるが、 本年6月に我が国が締結した京都議定書が発効する見通しとなったことに伴い、 同議定書が各国に求めている排出量・吸収量算定のための国内体制の整備を行うほか、 新たに算定方法の改善、品質保証・品質管理計画の策定などを行うための予算を要求することとした。


脱温暖化型ライフスタイル(環のくらし)を目指した日常生活の改革
特に温室効果ガス排出量の増加が著しい国民の日常生活からの温室効果ガス排出量を抑制するため、 脱温暖化型の環境にやさしいライフスタイル(環のくらし)への転換に向けた運動を全国的に展開する。 このため、改正地球温暖化対策推進法に定められている地域協議会や活動推進員を活用し、 地域のパートナーシップによる対策の推進や日常生活に関する取組への働きかけなど、 草の根レベルでの活動に対する支援の充実を図る。



[事業の拡充を図るものの例]

* 15年度要求額(14年度予算額)(単位:百万円)

- 「環のくらし」推進事業費  196 (  110) *
   (施策名:地球温暖化対策)
   (事務事業名:国民各界各層による更なる地球温暖化防止活動の推進)

温室効果ガスの排出量の伸びが著しく大きい家庭やオフィスを含む民生分野における対策を進めるため、 「環の国くらし会議」の開催及び環のくらし情報発信事業等の取組を始めとして、 市民、企業、行政等による情報交換の場の創設、DVD啓発キット等の提供等による 都道府県地球温暖化防止活動推進センター等の活動支援、そして、エコプロダクツの普及に向けた メーカー側とユーザー側の情報交換の場の提供のための予算を要求することにより、 地域や企業の取組、そして国民一人ひとりの意識改革等を一層推進することとした。)


脱温暖化社会の構築に向けた費用効果的な対策及び国際協力の推進
温室効果ガスを費用効果的に削減するため、本年6月に取りまとめた中環審地球温暖化 対策税制専門委員会の中間報告で示された環境税の在り方について検討を進めるとともに、 自主的な国内排出量取引を推進する。
また、京都メカニズムの活用のための基盤整備・事業者支援を推進するとともに 2013年以降の第2約束期間も視野に入れながら、米国や途上国を含むすべての国が 参加する共通のルールを構築するための政策対話を進める。



[新規に予算要求したものの例]

* 15年度要求額(14年度予算額)(単位:百万円)

- (新) 自主的な国内排出量取引推進費  49 (    0) *
   (施策名:地球温暖化対策)
   (事務事業名:京都メカニズムの活用)

市場メカニズムを活用して効率的に排出量を削減する手段として、 国内事業者等を対象とした国内排出量取引を導入することについて、世界的に関心が高まっている。 しかしながら、我が国においては、国内排出量取引を環境保全のための制度として実施したことが無いため、 あらゆる知見が不足している。
そこで、国内排出量取引に関する知見を蓄積するとともに、第2ステップ以降(2005年~) の本格的な導入に向けた検討に資するために、事業者等の自主的な参加により試行的な 国内排出量取引を実施するための予算を要求することとした。

- 炭素税導入の対策効果及び経済活動への影響等に関する検討調査費   30 (   10) *
   (施策名:地球温暖化対策)
   (事務事業名:エネルギー需給両面の対策を中心とした
   二酸化炭素排出削減対策の推進)

地球温暖化税制については、平成13年10月に設置した中央環境審議会の地球温暖化対策税制専門委員会に おいて本年6月には中間報告が取りまとめられ、必要があれば2005年以降早期に温暖化税制を導入することが提言されたところである。
そこで、具体的な炭素税の制度案の検討や炭素税導入の対策効果及び経済活動への影響等に関する検討を行うための 予算を要求することとした。





環境省大臣官房政策評価広報課