環境省
VOLUME.69
2019年2・3月号

MEASURES

予防対策

 症状の緩和や、発症を遅らせるためには、いかにして花粉との接触を避けるかを、常に考えながら行動する必要があります。花粉飛散情報をチェックし、花粉が多く飛ぶ日は外出を控えたり、出かける際はマスクやメガネ、花粉が付着しにくい衣服を着用するだけでも体内に侵入する花粉量を大幅に減らすことができます。また不規則な生活は免疫力の低下に繋がるため、十分睡眠をとり、飲酒や喫煙を控えた規則正しい生活を心がけることも大切です。

マスク

マスクの装用は吸い込む花粉をおよそ1/3~1/6に減らすことができる。マスク選びのポイントは隙間がなく顔にフィットすること。衛生面からも使い捨てを選ぼう。

メガネ

普通のメガネをかけただけで、眼に侵入してくる花粉量は裸眼の時と比べて約40%減少。防御カバー付きの花粉症用メガネの場合は約65%まで減少する。

服装

外出する際はウール素材の衣服は避けて、木綿や絹、化繊の服を選ぼう。ツバの広い帽子や手袋なども、花粉の付着量を減らすのに効果あり。

うがい・洗顔

うがいには鼻から喉に流れた花粉を除去する効果がある。顔面に不着した花粉には洗顔が有効だが、洗う際は水滴が目や鼻に侵入しないように注意。

掃除・換気

換気や掃除の際は窓を10cm程度開けて、レースのカーテン越しに空気を入れ換えよう。全開の時と比べて花粉の流入量を約4分の1に減らすことができる。

外出しない

スギやヒノキ花粉は、気温の高い晴天の日や、空気が乾燥した風の強い日、雨上がりの翌日などに多く飛散する。できればそうした日の外出は控えよう。

花粉症の症状が出たら

 鼻水やくしゃみなどの症状が出たら、それが花粉症によるものなのか、風邪によるものなのかをまずはチェックしましょう。花粉症は、目のかゆみをともなうことが多く、風邪とは違い、高熱がでないのが特徴です。花粉症だと分かった場合は、薬による治療がメインとなりますが、症状が重い場合は耳鼻咽喉科や眼科での検診をおすすめします。花粉症のくしゃみや鼻づまりに関しては、重症度による治療法や投薬のガイドラインが作られていて、医師はそれを参考に治療をすすめていきます。とはいえ、薬物だけで花粉症の症状を完全に抑えることはまだまだ難しいのが現状です。症状の緩和には、薬物を用いたメディカルケアと、花粉をなるべく避けて規則正しい生活を心がけるといったセルフケアの両方が必要となります。

インナーマスクの作り方

環境省花粉観測システム「はなこさん」

環境省では、花粉の飛散データを自動的に収集・表示する「環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)」を各地に設置し、全国(沖縄県を除く)の花粉の飛散状況や、飛散しやすい方向等のリアルタイム情報を、例年2月上旬から5月下旬までサイト上に公開しています。お出かけの際には、ぜひご活用ください。

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