11月8日(火) 10:30-12:00

City

10:30-12:00

タイトル 都市間連携に基づくJCM案件形成可能性調査事業
概要 ◆北九州市は、インドネシアのスラバヤ市、ベトナムのハイフォン市、タイのラヨン県、そしてマレーシアのイスカンダル地域、カンボジアのプノンペン都と都市間連携プロジェクトを実施している。本イベントでは、都市間連携を行いながら二国間クレジット制度(JCM)の枠組みを活用してきた北九州市のプロジェクトを紹介する。本プロジェクトの背景やプロジェクト概要、本プロジェクトを通じて相手国が獲得した成果、ならびに低炭素都市やグリーン成長の実現に向けた課題等について提示する。また、本プロジェクトの面的拡大を目指した今後のプロジェクト計画等についても紹介する。
◆川崎市は、JCM 都市間連携事業として同市が取り組んでいるヤンゴン市の低炭素化支援事業を紹介する。
◆横浜市は、横浜市とバタム市の都市間連携に基づき、省エネルギー分野にて、JCM実事業化促進に向けた実現可能性調査の取組を紹介する。
主催/共催
プログラム
セッション
サマリー
環境省・佐井氏:
都市間連携に基づくJCM案件形成可能性調査の前提となる制度であるJCM制度とは、優れた低炭素技術やインフラサービス等を活用してCO2排出削減・吸収事業を実施し、温室効果ガス排出削減効果の算定/報告/検証を行う。算出された排出削減/吸収量に応じてJCMクレジットが発行され、我が国の削減達成目標に寄与するものである。
都市間連携に基づくJCM案件形成可能性調査事業とは、JCM制度に適用するための案件形成の可能性調査事業である。一般的な案件形成可能性調査と異なる点として、当事業では低炭素社会づくりの経験やノウハウを持つ日本国内の自治体と、連携関係のある途上国の自治体とが調査グループに入り、相乗効果を出しながら効果的に案件形成を行うものである。
都市間連携により、案件形成が効果的に進められるのと同時に、相手国都市へのキャパシティビルディングが副次的な効果である。具体的には、マスタープラン作りの支援、適切な技術の評価方法や選定方法の伝授、プロジェクト管理のインストラクション等が期待できる。
2016年度の案件形成可能性調査事業では、日本の自治体は6都市、また海外都市は9都市が参加している。今後参加都市を拡大していき、継続的な案件形成、また案件化の優良モデルを他地域へ展開していきたい。

川崎市・深堀氏:
経済と環境のバランスを取ってきた経験が途上国にとっても有効であると考える川崎市は、工業化と都市化が急速に進み、経済成長と環境保全のバランスを取ることが喫緊の課題となるであろう、ミャンマーのヤンゴン市とJCMプロジェクトを開始し、低炭素社会実現に向けた努力を支援している。
飲料水工場への高効率冷却機の導入、食品工場への高効率ボイラーの導入の2つのプロジェクトを実施している。

横浜市・中村氏:
2010年に横浜スマートシティプロジェクトを立ち上げ、企業34社と市民の協力を得て、2014年までの取組目標(家庭用エネルギー管理システム:4,000件、太陽光パネル:37MW、電気自動車:2,300台、等)を定め、エネルギー循環都市のイニシアティブの下、再エネ・省エネ技術の奨励を行っている。
こうして蓄積された経験を基に、海外への技術協力を促進することを目的に、Y-Portプロジェクトが開発され、フィリピン・セブ、ベトナム・ダナン、タイ・バンコク、インドネシア・バタムのアジア4都市と技術協力関係を確立している。

北九州市・石田氏:
1960~70年代の深刻な公害問題を克服し、グリーン成長の旗手へと変貌した北九州市が、その経験を基に打ち出した北九州モデルでは、現地のコミュニティ(住民、企業、自治体)間のパートナーシップが重要な役割を果たす。
北九州市では大型JCMプロジェクトを通した低炭素都市開発を精力的に促進しており、インドネシア・スラバヤ市、ベトナム・ハイフォン市、マレーシア・イスカンダル地区、タイ・ラヨン県、カンボジア・プノンペン郡での案件概要が紹介された。
キーメッセージ JCMスキームの内容が十分に理解されていないことや、都市間連携の効果が周知できていないことがわかった。今後は情報発信のツールを十分に検討する必要がある。
各種資料 発表資料 1(英文)(PDF・142KB)
発表資料 2(英文)(PDF・4,551KB)
発表資料 3(英文)(PDF・3,872KB)
発表資料 4(英文)(PDF・3,794KB)
イベント風景
  • 11月8日(火)10:30-12:00のイベント
  • 11月8日(火)10:30-12:00のイベント
報告者 環境省 佐井祐介