TEMMユースフォーラム


概要

2013年5月5日、第15回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM15)にあわせて、三カ国の若者の代表による意見交換・討議を行うユースフォーラムが北九州市で行われました。日本からは、大阪大学大学院、東京大学大学院、福岡女子大学及び横浜国立大学より5名の学生が参加しました。

フォーラムでは、北九州市立大学 三宅 博之先生の基調講演「How Youths Can Cooperate to Achieve the Sustainable Cities beyond Borders」を拝聴した後、「環境的に持続可能な都市に向けての環境問題と取り組み(テーマI)」、「環境的に持続可能な都市を目指して(テーマ )」の2つのテーマの下で、テーマIでは三カ国の若者代表による各国での事例紹介、テーマ では日本環境教育フォーラム(JEEF)の塚原 一惠 企画部長のファシリテーションのもと、三カ国混成の3チームに分かれ、活発かつ率直な意見交換が行われました。
各国の発表から、「持続可能な都市」の主要な3本柱が「経済」「環境」「社会」であることに合意。具体的事例として「経済」の側面では、韓国が仁川市における「エコドライビング」の実例を、「環境」では日本の知恵として「里山」の事例を、「社会」では中国が「青年環境友好使者」の取組を紹介しました。

討議では、環境的に持続可能な都市(ESC)の維持拡大には政府、コミュニティ、ユースの連携と協力が必要であることが結論付けられました。提言として、政府からの奨励、地域社会の問題意識と創造的解決、生活の質を向上するためにユースが情熱的にこのような取組に参加する重要性が強調されました。
また、本フォーラムの学びを、政府、学術界、所属する大学・NGOを含む社会に積極的に発信・共有し、現場に出て行動し、環境映画祭や地産地消市場等の文化的活動にも関わりたいという意見がありました。

ユースフォーラム参加者の様子

本フォーラムでの議論や意見は成果報告として取りまとめられ、翌6日の大臣会合において、三カ国の若者を代表して韓国・ソウル大学校のKIM Tae Yeonさんより三大臣に対して報告がなされました。

ユースからの提言は、「REPLY」(Reward, Education, Participation, Local Community and Youths)というキーワードで表すことができ、 このフォーラムを通じて、協働の重要さ、他者への配慮、行動することの大切さ、三カ国の見解を共有することの大切さを学びました。

また、フォーラム参加者は、6日午前に北九州市環境ミュージアムを訪問し、北九州市の環境への取り組みを見学しました。

参加者の感想

ユースフォーラムに参加した5名の学生の方々に、本フォーラムに参加して感じたこと等を感想文として取りまとめて頂きました。

参加者等

ファシリテーター

公益社団法人日本環境教育フォーラム(JEEF)
塚原 一惠 企画部長

参加者(大学名)

(日本)※氏名五十音順、敬称略
草間 由紀子(横浜国立大学 理工学部 建築都市・環境系学科 地球生態学EP)
小島 直也(大阪大学大学院 工学研究科 環境・エネルギー工学専攻)
中村 杏(福岡女子大学 国際文理学部 環境科学科 / NPO法人循環生活研究所)
長川 美里(東京大学公共政策大学院 キャンパスアジア)
服部 遼馬(東京大学大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻)

(韓国)※敬称略
Hur Jeewook (韓国教員大学校)
Kim Tae Yeon (ソウル大学校)
Lim Hyun Jeng (梨花女子大学校)
Shin Seung Uk (韓国教員大学校)
Yun Chihyun (梨花女子大学校)

(中国)※敬称略
Fu Bingqing (浙江大学宁波理工学院)
Li Yuzhao (北京大学)
Yu Tao (安徽大学)
Zhao Yan (中国环境新闻工作者协会)
Zhu Ke (重慶大学)

当日プログラム

日中韓三カ国環境大臣会合ユースフォーラム
【会場:北九州国際会議場】
8:30-9:20   オリエンテーション
9:30-9:45   TEMMフォーラム合同開会式
秋野 公造 環境大臣政務官による開会挨拶
10:00-10:30   基調講演「How Youths Can Cooperate to Achieve the Sustainable Cities beyond Borders」
北九州市立大学法学部政策科学科教授
北九州ESD協議会調査研究Pチームリーダー
三宅 博之 先生
10:30-10:45   休憩
テーマ :  環境的に持続可能な都市に向けての環境問題と取り組み
「The Environmental Issue and Efforts towards the Environmental Sustainable City」
10:45-11:35   事例紹介:日中韓の若者による発表(各発表者15分)
11:35-12:00   質疑応答・討論
12:00-13:00   昼食
テーマ :  私たちの環境的に持続可能な都市「Towards Our Environmental Sustainable Cities」
13:00-15:00   グループ討議(3グループ)
15:00-15:30   各グループからの討議結果発表
15:30-17:00   TEMM15ユースフォーラム成果報告のとりまとめ

採択文書