放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和3年度版、 HTML形式)

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第8章 食品中の放射性物質
8.1 食品中の放射性物質対策

食品中の放射性物質に関する検査の手順

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この図では、食品中の放射性物質に関する検査手順が示されています。
食品の検査には、①精密な検査と②効率的なスクリーニング検査の2種類の方法があります。
精密な検査としては、ゲルマニウム半導体検出器を用いた核種分析法があります。食品を細かく切った後、重量を正確に測って、それを所定の容器に入れます。試料の詰まった容器を測定器に納め測定します。測定器は厚い鉛で覆われた箱のような構造をしています。最後に、測定結果を解析します。
効率的なスクリーニング検査にはNaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータ等が使われます。NaIシンチレーションスペクトロメータ等を用いた放射性セシウムスクリーニング法は、精度はゲルマニウム半導体検出器よりも劣りますが、その分、検査時間の短縮が可能です。価格もゲルマニウム半導体検出器に比べ安価です。非破壊検査法を用いた放射性セシウムスクリーニング法では、試料の細切や混和を要しません。これらの放射性セシウムスクリーニング検査を行い、もし基準値を超える可能性のある結果となった場合は、再度ゲルマニウム半導体検出器で検査をすることになります。

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2022年3月31日

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