放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第6章 事故の状況
6.3 廃炉に向けた取組と進捗

汚染水対策に関する取組

汚染水対策に関する取組
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<方針1.汚染源を取り除く>
①汚染水を、多核種除去設備等により、トリチウム(※)を除く62核種について浄化処理
②建屋海側の地下トンネル(トレンチ)に溜まっていた、高濃度の汚染水をポンプで抜き取りながらトレンチを充填・閉塞
⇒平成27年12月までに2~4号機海水配管トレンチ内の汚染水を除去・充填完了
※トリチウムとは、水素の同位体であり、自然界や水道水、人の体内にも存在します。タンクに貯蔵されている浄化処理した水の取り扱いについては、現在、技術的観点のみならず社会的観点も含めて総合的な検討を丁寧に進めています。
<方針2.汚染源に水を近づけない>
①建屋山側の高台で地下水をくみ上げ、建屋近傍への地下水流入を抑制(地下水バイパス)
②サブドレン(建屋近傍の井戸)により地下水をくみ上げ、地下水位を下げることで、建屋への地下水流入や建屋海側エリアへの地下水流出を抑制
③凍土壁により建屋を狭い範囲で囲み、凍土壁外側からの地下水流入を抑制
④フェーシング(敷地舗装)により雨水の土壌浸透を抑え、 地下水の発生量を減らし、建屋に流入する地下水を抑制
⇒予防的・重層的な対策により、汚染水発生量が日量で、平成26年5月の500m3から平成29年度上半期の200m3まで減少
<方針3.汚染水を漏らさない>
①鋼管製の海側遮水壁を設置し、放射性物質を含む地下水の海洋への流出を低減
②地下水ドレンにより護岸エリアで地下水をくみ上げ、地下水の海洋流出を抑制
③日々発生する汚染水及び建屋滞留水を貯水するためのタンクを計画的に確保
⇒平成27年10月に海側遮水壁が完成し、港湾内の放射性物質濃度は大幅に低減

本資料への収録日:平成30年2月28日

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