放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(平成29年度版、 HTML形式)

第1章 放射線の基礎知識
1.2 放射性物質

半減期と放射能の減衰

半減期と放射能の減衰
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放射線を出すことでエネルギー的に安定な状態となった物質は放射線を出しません。時間がたてば放射性物質の量が減り、放射能も弱まります。こうして放射能が弱まり、はじめの半分になるまでの時間を(物理学的)半減期と呼びます。
半減期分の時間が経過するたびに放射能が半分となるため、半減期の2倍の時間が経過すると、最初の状態の4分の1に減ることになります。横軸を経過時間、縦軸を放射能の強さとしてグラフに表すとスライドのような曲線になる(指数関数的に減る)ことが分かります。
半減期は放射性物質の種類によって異なります。例えばヨウ素131の半減期は約8日、セシウム134の半減期は約2年、セシウム137の半減期は約30年です。
なお、体内に取り込まれた放射性物質は、臓器や組織に取り込まれた後、排泄されます。排泄によって体内の放射性物質の量が半分になる時間を生物学的半減期といいます(上巻P27「内部被ばくと放射性物質」)。

本資料への収録日:平成25年3月31日

改訂日:平成30年2月28日

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