環境省では、大学生・大学院生をはじめとする多くの方々に、家庭の中だけではなく、「働く」時間の中でも、環境への配慮を考える、すなわち「環境のことを考えて働く」というテーマを、一緒に考えていただくための場として、エコインターンシップシンポジウムを平成20年2月13日に日本科学未来館にて開催しました。
本シンポジウムでは、東京大学名誉教授・国際連合大学名誉副学長 安井至氏による基調講演のほか、インターンシップに参加した学生による活動報告等、さらに、「環境に配慮した社会に向けた『仕事』のあり方」というテーマで、各界でご活躍される方々をお招きし、パネルディスカッションを行いました。
当日は、学生、企業の方々など、約250名の参加がありました。

シンポジウムの様子
第一部:基調講演
- テーマ:「環境問題の解決に向けて企業は何をなすべきか」
- 安井至氏(東京大学名誉教授・国際連合大学名誉副学長)
配布資料 環境問題の解決に向けて企業は何をなすべきか(PDF形式 : 604KB)

安井至氏
第二部:平成19年度エコインターンシッププログラム活動報告
- [1]エコインターンシッププログラムの概要
- 環境省化学物質審査室長 戸田英作
当日の発表資料 エコインターンシッププログラムの概要(PDF形式 : 327KB) - [2]インターンシップ報告(学生及び受入企業)
- 住友化学(株)での体験報告
- (株)村田製作所での体験報告
- 旭硝子(株)での体験報告
- セイコーエプソン(株)での体験報告
- 受入れ企業担当者からの報告 (株)村田製作所

インターンシップ報告の様子
環境省から本プログラムの目的・概要などについて説明がありました。
続いて、エコインターンシップを体験した学生から、派遣先企業での具体的な活動が報告があり、これを踏まえて、「環境のことを考えて働く」とはどういうことか、そして今回の経験をどのように生かしていくのかについて、各学生なりの考えが述べられました。
また、受入企業からは、参加する学生に第三者としての視点や自由なアイディアを期待していること、企業では環境に関する仕事ができる人材を必要としていることが説明されました。
第三部:パネルディスカッション
- テーマ:「環境に配慮した社会に向けた『仕事』のあり方」
<パネリスト(五十音順)>
- 石野耕也環境省大臣官房審議官
- 塩崎保美氏(住友化学株式会社 理事 レスポンシブルケア室 環境・安全部長)
- ピーター D. ピーダーセン氏(株式会社イースクエア 代表取締役社長)
- 村尾信尚氏(関西学院大学教授、日本テレビ系列「NEWS ZERO」メーンキャスター)
<コーディネーター>
- 草野満代氏(キャスター)
パネルディスカッションでの議事内容は、こちらからご覧いただけます。
パネルディスカッション議事録(PDF形式 : 179KB)

パネルディスカッションの様子
学生の発表を踏まえ、パネリストから、
- 環境と経済は対立するものではない
- 環境に取り組むことにメリットが見いだせる社会的仕組みが必要
- 企業と行政のコミュニケーションが密になることが望まれる
また、最後に、各パネリスト、コーディネーターから、これから「環境人材」になることが期待される学生に向けたメッセージが述べられました。
シンポジウムに参加していただいた皆さまからのご意見・ご感想をご覧いただけます。
エコインターンシップシンポジウムアンケート結果 簡易版(PDF形式:33KB)
グラフをクリックするとアンケート結果のPDFファイル(PDF形式: 33KB)がご覧いただけます。
気候変動・地球温暖化、水資源と食糧問題といった地球環境問題の現状のほか、現在国際規格の策定に向けた作業が進められている社会的責任に関するISO26000についての講演がありました。企業の社会的責任の取組にはいくつかの段階があり、環境への責任もその1つであること、インターンシップに行く学生は、その企業の社会的責任の取組はどの段階にあるのかを企業の中で学び、評価することなどが望まれることなどのお話がありました。