報道発表資料
1.とりまとめの背景
動物園、水族館、植物園、昆虫園等は、種の保存、教育、調査・研究、レクリエーション等の多様な機能を有しており、近年、希少野生動植物の種の保存や環境教育・普及啓発等の場として、重要な役割を担うようになってきています。
一方、動植物園等を種の保存、環境教育等の公的機能を担う施設として位置づける法制度は存在せず、動植物園等の社会的な位置づけが明確になっていません。そのため、環境省では、平成25年度から、「動植物園等の公的機能推進方策のあり方検討会」を設置し、3年間にわたり、特に環境省として取り組むべき生物多様性の保全に係る機能の推進のあり方等について検討を進めてきました。
2.概要
生物多様性保全に関する動植物園等の公的機能を明確化するとともに、社会的な認知度を向上させることにより、動植物園等が実施する生物多様性保全の取組をより一層促進させるため、種の保存法の改正等により、位置づけを与える。また、生物多様性保全に関して、一定の基準を満たした取組を行っている動植物園等に対して、種の保存法の規制運用の見直しや各種支援を講じる。
(1)対象施設の基本要件
a.生物多様性保全の推進に資する活動として、希少野生動植物の保全に係る取組(生息域外保全、研究等)や環境教育・普及啓発を行う施設であること。
b.動植物を実際に飼養栽培している施設で、規模、内容、専門家の有無、活動の安定性等が適切であること。
(2)公的機能推進方策の方向性
a.位置づけと規制運用見直し:種の保存法において、種の保存等の取組において一定の基準を満たした施設を「認定動植物園等(仮称)」に認定し、譲渡規制を適用除外とする。
b.支援施策:認定動植物園等(仮称)に財政的な支援等の実施を検討する。また、生物多様性保全に資する取組を適切に行っている施設に対しても、支援施策を展開する。
3.動植物園等公的機能推進方策のあり方検討会の構成
○委員
打越 綾子 (成城大学法学部教授)
上河原 献二 (滋賀県立大学環境科学部教授)
木下 直之 (東京大学大学院人文社会系研究科教授)
倉重 祐二 (新潟県立植物園副園長)
小宮 輝之 (元上野動物園園長)
長谷川 淳一 (京都市北区長) ※平成25年度のみ
南川 秀樹 (日本環境衛生センター理事長) ※平成26~27年度
山本 茂行 (富山市ファミリーパーク園長) ※平成26~27年度
米田 久美子 (自然環境研究センター研究主幹)
○オブザーバー
日本動物園水族館協会
日本植物園協会
添付資料
- 連絡先
- 環境省自然環境局野生生物課
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8353
課 長:奥田 直久(内線6460)
課長補佐:中島 慶次(内線6465)
希少種保全推進室
室 長:番匠 克二(内線6677)
室長補佐:三宅 悠介(内線6464)
専門員 :登美 雄太(内線6672)