廃棄物処理法における廃石綿等の扱い
1.特別管理産業廃棄物である「廃石綿等」の定義
(令第2条の4第5号ヘ、規則第1条の2第7項)
廃石綿等とは、廃石綿及び石綿が含まれ、若しくは付着している産業廃棄物のうち、飛散するおそれがあるものとして次に掲げる事業等により発生したものをいう。
- [1] 石綿建材除去事業(建築物その他の工作物に用いられる材料であって石綿を吹き付けられ、又は含むものの除去を行う事業をいう。)により生じたもの
-
- 吹付け石綿
- 石綿保温材
- けいそう土保温材
- パーライト保温材
- 人の接触、気流及び振動等により石綿が飛散するおそれのある保温材、断熱材及び耐火被覆材
- 石綿建材除去事業において用いられ、廃棄されたプラスチックシート、防じんマスク、作業衣その他の用具又は器具であって、石綿が付着しているおそれのあるもの
- [2]大気汚染防止法に規定する特定粉じん発生施設が設置されている事業場において生じた石綿であって集じん施設で集められたもの及び当該事業場において用いられ、廃棄された防じんマスク、集じんフィルターその他の用具又は器具であって、石綿が付着しているおそれのあるもの
- [3]輸入されたもの(事業活動に伴って生じたものに限る)
2.処理基準
(1)収集・運搬(令第6条の5第1項第1号)
「運搬車及び運搬容器は、廃棄物が飛散し、及び流出し、並びに悪臭が漏れるおそれのないものであること」等、特別管理産業廃棄物に共通の基準が適用される。
(2)中間処理(令第6条の5第1項第2号ト)
- 廃石綿等の処分又は再生の方法は、廃石綿等を溶融設備を用いて石綿が検出されないよう溶融する方法又は無害化処理(法第15条の4の4第1項の認定を受けた者が当該認定に係る処分を行う場合に限る。)としている。
- 特別管理産業廃棄物の処理施設において、適正な処分又は再生を行うためにやむを得ないと認められる期間を超えて保管を行ってはならない。
(3)埋立処分基準
- [1]溶融又は無害化処理した場合
- 通常の産業廃棄物の処分基準が適用される。
- 埋立処分の基準:
- 溶融又は無害化処理(溶融の場合)の方法により生じたばいじんについては、溶融若しくは無害化処理の方法により処理され、又は石綿が飛散しないようセメント固化されていること
- 海洋投入処分:
- 禁止
(令第6条第1項第3号ム、H.4.7.3厚生省告示第42号、令第6条第1項第4号参照)
- [2]廃石綿等を直接埋立処分する場合
- 特別管理産業廃棄物としての処分基準が適用される。
- 埋立処分の基準:
- 大気中に飛散しないように、あらかじめ固型化、薬剤による安定化等の措置を講じた後、耐水性の材料で二重に梱包し、
産業廃棄物処理施設である最終処分場のうちの一定の場所において、かつ、当該廃石綿等が分散しないように埋立処分する - 海洋投入処分:
- 禁止
(令第6条の5第1項第3号ル、第4号参照)
3.処理マニュアル
特別管理産業廃棄物の処理に関連する排出事業者、収集・運搬業者及び処分業者や地方自治体の行政担当者向けに、廃石綿等に関する法的手続や保管、収集・運搬、中間処理、最終処分までの手順及び基礎知識や関係法令等について整理しまとめたものとして次のものがあります。
石綿含有廃棄物等処理マニュアル 平成23年3月
- 「特別管理廃棄物シリーズII 廃石綿等処理マニュアル」(平成5年3月発行)
- 厚生省生活衛生局水道環境部産業廃棄物対策室 監修
- 財団法人廃棄物研究財団 編
- 化学工業日報社 発行

