環境再生・資源循環

巨大地震発生時における災害廃棄物対策検討委員会(第3回)議事録

1.日時

平成26年12月10日(水) 13:00~15:19

2.場所

AP東京八重洲通り(会議室K+L)

3.出席委員

委員
浅利 美鈴 石川 龍一
井手 和雄 岩田 信吾
大塚  直 勝見  武
貴田 晶子 近藤  守
酒井 伸一 坂本 知也
佐々木五郎 志村 公久
鈴木  武 田中 誠夫
永田 尚人 中林 一樹
平山 修久 太田 博之(福本委員代理)
森谷  賢 吉岡 敏明
            (敬称略)

4.委員以外の出席者

(事務局)

環境省
鎌形廃棄物・リサイクル対策部長、山本企画課長、和田廃棄物対策課長、山田補佐、
久保補佐、切川係長
パシフィックコンサルタンツ株式会社
鶴長部長、上田室長補佐

5.議題

  1. 1 開会
  2. 2 議事
    1. (1)技術・システム検討WGでの検討状況について
    2. (2)巨大災害発生時における災害廃棄物に係る対策スキームについて
    3. (3)その他
  3. 3 閉会

6.配付資料

資料1
巨大地震発生時における災害廃棄物対策検討委員会 委員名簿
資料2
巨大地震発生時における災害廃棄物対策検討委員会 開催要綱
資料3
技術・システム検討WGでの検討状況について
資料4
巨大災害発生時における災害廃棄物に係る対策スキームについて(制度的な側面からの論点整理(案))
資料5
今後のスケジュールについて(案)
参考資料1
第1回巨大地震発生時における災害廃棄物検討委員会 議事録
参考資料2
第2回巨大地震発生時における災害廃棄物検討委員会 議事録
参考資料3
巨大災害発生時における災害廃棄物対策のグランドデザインについて
参考資料4
災害廃棄物対策指針

7.議事

(久保補佐)

 定刻となりましたので、ただいまから第3回平成26年度巨大地震発生時における災害廃棄物対策検討委員会を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、年末のご多忙のところ、また、このようなお寒い中、お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 それでは、会議に先立ちまして、お手元の配付資料の確認をお願いいたします。

 お手元にクリップ留めで資料の束があるかと思いますが、一番上が席次表、その次が本日の議事次第です。議事次第をめくっていただきますと、資料1が委員名簿、資料2が1枚紙の開催要綱になっております。その次、A4横のホッチキス留めの資料3、技術・システム検討ワーキングでの検討状況についてという資料がございまして、その次に、A4の紙を半分に折った資料3(別表)がございます。次が資料4で、ホッチキス留めの巨大災害発生時における災害廃棄物に係る対策スキームについて(制度的な側面からの論点整理(案))です。その次が資料5、検討委員会の開催スケジュール(案)です。

 以下、参考資料になりまして、参考資料1と2が、前々回と前回の議事録、それから、委員のみの配付となっておりますが、緑の災害廃棄物対策指針の冊子、白い表紙のグランドデザインの冊子という構成になっております。参考資料につきましては、毎回使用する資料ということですので、会議後、回収させていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 資料の過不足等ございませんでしょうか。後ほどでも、過不足等ございましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。

 また、本日の委員の出席状況でございますが、遠藤委員、大迫委員、島岡委員、千葉委員、牧委員がご欠席ということになっております。また、勝見委員と中林委員におかれましては、所用により2時半ごろのご退席と伺っております。それから、福本委員におかれましては代理ということで、太田様に今回ご出席いただいております。なお、岩田委員につきましては、20分ほど遅れて到着というご連絡をいただいているところでございます。

 ここから先は、カメラ撮り等はご遠慮いただければと思います。

 また、一般の傍聴者の方におかれましても、写真撮影、ビデオ撮影等、ここまででお願いいたします。

 それでは、以降の進行は酒井委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

(酒井委員長)

 それでは、第3回検討委員会を始めさせていただきたいと思います。早速議事に入らせていただきます。

 本日の議事、まず1点目が、技術・システム検討WGでの検討状況についてです。今回は、このWGの座長である勝見委員と平山委員からご説明をお願いしたいと思っております。

 それでは、まず、勝見委員からよろしくお願いいたします。

(勝見委員)

 資料3をご覧いただきたいと思います。

 表紙、1、2、3とありまして、1、2を私、勝見が、それから3を、先ほどご紹介がありました平山先生にご紹介をいただきます。

 第1回の検討委員会は、9月25日に開催されました。それ以来、2カ月半ぐらいですが、技術・システム検討ワーキングでは、ワーキングの会議を3回、それ以外にコアメンバーで集まった会議等も行い、検討を進めてきました。その状況について説明させていただきます。

 2ページ目をめくっていただきますと、全体の目的、概要をまとめています。上に「WG設置の目的」と書いてあり、二つ、四角の箇条書きがあります。一つは、東日本大震災で何をやったかということを整理・分析をするということ。そして、二つ目の箇条書きが、未来に繋げるということで、現在自治体により進められている災害廃棄物処理計画や、来年度以降取り組まれるであろう地域ブロック単位での行動計画に活用していただくという基礎情報を作成するということが目的でございます。

 その2ページ目の右に、災害廃棄物の処理の流れということで、災害廃棄物が被災の現場から一次の仮置場あるいは二次の仮置場で処理がされて、受入先に持っていかれたというような流れの図がございますけれども、その中で、三つ、それぞれ検討していることを青、赤、緑で記載をしています。

 一つ目が、全体にかかわる話で、発災後の処理の進捗に応じた要処理量を把握するための一連の手法を整理・検討していくということで、こちらについては、本日は、後半、平山先生からご報告をいただきます。

 それから、2番目が、図の中では二次仮置場の赤で囲っているところが該当いたしますが、いわゆる二次選別あるいは高度選別と言われたもの、混合廃棄物の選別技術・システムに関する検討というものを行ったということで、これについては、この後、私から途中経過を報告させていただきたいと思います。

 それから、3番目、緑色で囲っているところですが、一次仮置場、二次仮置場、共通いたしますが、仮置場をどのように確保・整備して運用していくか。この運用には、使った仮置場をどうやってお返しをするか、そのような制度や技術の中身も含まれてくるということで、そのようなこともワーキングの中で情報収集し、議論しております。この3番目につきましては、本日はまだ準備ができておりませんので、また改めてご報告をさせていただきたいと考えております。

 3ページ目のスライドが、ワーキングのメンバーです。5名の委員の先生方に加わっていただいて検討を進めております。加えて、オブザーバーの方が7名、廃棄物処理施設あるいは衛生管理、さらには東日本大震災の災害廃棄物処理にかかわられたコンサルタント、あるいは日建連の方々に加わっていただき、さらに、事務局、それから環境省の方々とともに、ワーキングの会議を進めております。災害廃棄物処理が昨年度末でほぼ終わったということで、非常に旬のデータをまとめ、将来につなげていくのが重要だという認識のもと、メンバーの方々、それから事務局の方、大変献身的にやっていただいていて、かなり無理なスケジュールで、データ提供をいただいたり、また整理・解析をいただいております。この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。

 それでは、具体的な中身について説明いたします。4ページ目、混合廃棄物の選別技術・システムに関する検討ということで、大きく2-1から2-4、四つの項目を挙げています。2-1が5ページ目になりますが、4ページ目では、2-1が検討の概要、2-2、2-3が、よく似ているのですけれども、2-2は、まず処理区毎に情報を集めて整理をしております。そして、2-3では、処理区で、それぞれの異なる処理方法がありましたので、それを並べて分析をしております。そして、2-2、2-3の成果を踏まえて、将来の巨大災害に備えた処理フローの設定を目指しております。

 5ページ目、検討の概要です。

 検討の目的は、先ほど、2ページ目のスライドで申し上げたこととほぼ重なっております。このフローチャートのちょうど薄く緑でかかった部分が、東日本大震災での災害廃棄物処理で実施された技術・システムをどう整理していくかということで、先ほど申し上げましたように、2-2の処理区毎の整理、2-3の分析、それから若干2-4がグリーンにかかっていますが、標準的な処理フローの検討、あるいは核となる機材がどのようなものかということの整理、そして、赤の枠になりますが、処理フローの計画書の整備を目指しており、最終的には、行動指針に記載する――青い枠ですが――具体的な内容を整理してゆきます。

 このワーキングでは、選別技術・システムについて検討するということですが、議論をしていく中で、実際に担当された方々がいろいろなご苦労があって、その中で制度的な課題ということについての意見も当然出てくるということで、そういったところは事務局にうまく吸い上げていただいて、検討委員会で今後議論いただく材料にしていただければという具合に考えております。

 6ページ目、2-2で、具体的に処理区毎に、データを集めてゆきました。4ページほどございます。今回は、この6ページの地図にあります14処理区について、まずはデータを集めました。若干漏れているところはございますが、これは今後整理をしていきたいということです。

 各処理区から提供いただいているデータは、基礎情報、災害廃棄物の組成の変化、受入先の基準・品質、それから、処理に係る特記事項、処理フロー、その他ということで、これを整理・分析をいたしまして、分析のアウトプットといたしましては、災害廃棄物の量と質がどうであったか、あるいは受入先の基準・品質がどうであったかということです。処理に係る制約条件、処理区毎で違いますが、そのようなものも整理をして、そのような中で、処理システムがあったという理解で整理を進めているところであります。

 7ページ目、8ページ目は、処理区毎の特徴をまとめていただいております。白抜きの四角が処理対象物の特徴、黒抜のひし形が処理技術・フローに関する事項ということで、これを全部読んでいると時間がございませんので、ざっと見ていただきたいと思いますが、特徴的なところが幾つかあるというようなことをここでピックアップをしているということで、これをご覧いただきますと、セメント原料化とか、火災が起こって、それに対応しないといけなかったとか、仮設焼却炉のキャパシティがどうであったかとか、あるいは右下、石巻ブロックですと、製紙工場、木質加工業者を活用したとか、それから、民有地をお借りしてやらざるを得なかった、そういったことを、今、赤い文字で特出しをしていただいていますけれども、それ以外にも、いろいろ複合機材を使っているとか、いろいろ注目すべきところはあるということで、そのようなところを注意しながら、機械的ではなくて分析を行うということを進めているところであります。

 8ページ目も同様で、7ページ目が岩手県と宮城県の石巻まで、それから、8ページ目が宮城県の東部ブロックから山元処理区までということで、火災の影響とか、それから仮設炉のキャパシティ、二次仮置場の国有保有林での整備といった、それぞれの特殊とも言える、あるいは他処理区とも並ぶようなものもありますけれども、そのようなデータの情報の整理をしているということでございます。

 9ページ目が、データ的なものを表にまとめているもので、処理区毎に発生した処理量がいくらであったか。どのようなところで受け入れられたか。それぞれ、仮置場の整備あるいは破砕処理にどれだけの時間がかかったかを示しています。それから、日当たりの平均処理量といったこともまとめています。これだけではなくて、それぞれの処理区で時間軸毎にどうであったか、それが処理物毎に時間的にどうであったか、処理システムがその時どうであったかということも含めて、膨大なデータを集め、解析にのせています。

 10ページ目、これは一例でありますが、実際に処理システムを構築するということになりますと、どのような機械をどのような具合に配置するかということと、物の出入りあるいは保管ということが重要になってまいりますので、そのようなことを今このような形で情報を集めているということで、10ページ目までが2-2ということで、処理区毎の情報を集めて整理をしております。

 11ページからが2-3で、処理区毎、それぞれ集めていたものを横並びでデータ整理しようということで、その一例が11ページにございます。青、緑、赤、黄色の「○」、「△」が示されていますが、これは処理区毎に、かつ処理区で受入先が違っていれば、それをまた分けて、どのような処理、どのような選別、破砕がなされ、最終的にその受入先に行ったかというようなことを一本の線で描いております。青が粗選別、粗選別は大体2プロセスぐらいです。選別前の処理、緑は破砕が1回入るかどうかというぐらいです。選別は赤が2種類か3種類です。その後、細選別ということで、それぞれ、受入先の基準に合うような調整をされているというようなことでございまして、このような整理をして、大体普遍的なところと、それぞれの処理区で特徴的なところがわかってきているということです。もちろん機械的だけではなくて、それぞれ、現場の状況も十分に理解した上で作業を進めているということでございます。

 それから、12ページ、13ページが、先ほど出てきました受入先の受入基準が、実はそれぞれ違っているということで、私もこんなにたくさん受入基準がバラエティに富んでいるものだということは、改めて認識をさせていただきました。そのような情報を、これは各処理区のものは全部まとめて書かせていただいておりますけれども、そのような情報も集約をして整理をしていくということをやっております。

 それから、13ページにつきましても、12ページが焼却施設で、既設、仮設、それぞれの受入基準です。13ページは、セメント工場あるいは再生利用先ということで、このような基準を満たさないと、受入先で受け入れられなかったというようなことで、現場によっては、それ用の処理をしたというようなところもあるという状況も踏まえて、整理を行っているということであります。受入基準で言いますと、150とか、500mm以下といったような数字が、特に焼却施設では目立つのかなという具合に考えて見ております。

 14ページになりますと、ここから2-4ということで、2-3まであったことをまとめて、それではこの後、どうやって物を書いていくかということになります。これはあくまで検討中の一例の図を14ページに書いておりますが、これの元は11ページの「△」と「○」であります。「○」が破砕で「△」が選別、先ほど申し上げませんでした。申しわけございませんでした。そのような各プロセスで、14ページに戻っていただいて、粗選別は2ステップぐらいです。前処理と選別は区別しにくいですが3段階ぐらいです。それから、細かい選別・調整が1段階ぐらいあるということです。標準的な設備の例と、それから、それぞれ処理区、あるいは廃棄物の事情によってオプションの設備を置いている例というようなことで、このような標準処理フローというのを複数、たくさんあると標準になりませんので、典型的なものを複数まとめるというようなことが次の大きな作業だという具合に認識をしております。その中で、それぞれ、処理の選別機械あるいは破砕機械というものがございまして、これら全てをリストアップするということは、そこまではいいだろうという具合に考えており、これにつきましては、15ページに、こんな感じでやっていますという見本をお見せしておりますが、代表となる、核となる機材、これがないと、この処理システムはうまく動かないというようなもののスペック情報をまとめているというような作業を進めているというのが、2の混合廃棄物の選別技術・システムに関する検討での状況でございます。

 それでは、そのまま平山先生、よろしいでしょうか。よろしくお願いします。

(平山委員)

 国立環境研究所の平山でございます。

 16ページ以降の発災後の処理の進捗に応じた要処理量を把握するための手法に係る検討状況と方針について、報告させていただきたいと思います。

 まず、16ページですが、今回の構成を書いています。3-1で、発生量の推計に関した方針、3-2で、要処理量の把握手法に関する検討、3-3で、今後の方針について、ご説明いたします。

 17ページです。グランドデザインに記載の今後の課題ということで、昨年度の検討において積み残しであった、特に地域特性を考慮した発生量でありますとか、あるいは、火災であるとか、そういったものを組み込んだ形での発生量の推計といったものが課題として挙げられていますし、ここに、グランドデザインに記載をされております。今年度の検討におきましては、少なくとも500mメッシュというような詳細な単位での火災焼失でありますとか、地域特性を組み込んだ形で、発生量の推計を行える手法の検討をしていきたいと思います。その手法を各地域ブロックで実施していくために、どのような情報が必要であるのか、あるいは、その情報をどのような形で入手していくのか、そういった点までも踏まえて、整理を進めていきたいと思っています。

 なお、火災の焼失の手法に関してですが、17ページの下にございますように、基本的な方法論は、内閣府の中央防災会議で検討されている手法がございますので、そちらの手法を用いていく、という形にさせていただければと思っています。そのために必要な情報、地域ブロックで実施あるいは協議していく上で必要な情報について、整理を進めていっているところでございます。

 なお、南海トラフですけれども、津波火災といったものは非常に大きなものですが、非常に推定が困難ですので、今回の検討では、地震による火災のみを対象として進めていきたいと考えています。

 18ページですが、こちらは今年度の地域特性に係る方針でございます。検討の目的ですが、発生量であるとか、質に関して影響を与える要因を特定、整理していくことを目的としています。その特定に必要な情報について、今、整理を進めていっているところです。

 真ん中にありますが、災害廃棄物処理に影響を与える要因として、一つはハザード、どういったような地震災害様相なのかといったことです。もう一つは各地域における社会環境システム、これらの組み合わせで、災害廃棄物処理あるいは災害廃棄物に関連する被害の地域特性といったものを整理していくことができるであろう、という方針で、これらに係る情報、昨年度の検討における課題及び課題への対応という形で、その下に欄が書いていますけれども、コンビナートでありますとか、あるいは工場でありますとか、あるいは、有害物質等々の各地域における情報に関して整理を現在進めていっているところです。

 19ページ目になります。こちらはそれをどのような形でアウトプットをしていくのかというものですが、それらに関しまして、処理対象物のチェックリストという形で、その地域がどのような地域特性があるのかといったものを概観できるような整理方法、あるいは示し方について検討を進めています。その上で、この19ページ目の下の表にございますけれども、災害廃棄物の特性として六つの視点、再生利用可能性、減量可能性、粗大性、腐敗性、有害・危険性、あるいは処理困難性という六つの視点で整理を進めていくことを考えています。

 20ページ、21ページが、アウトプットのイメージになります。20ページにございますのが、ある地域における災害廃棄物の特性を把握するために整理する表、一覧表になります。個々のものに関しまして、どういった処理のものがあるのかという処理の概要でありますとか、事例でありますとか、課題、工夫を、21ページにございますように、今回は飼料・肥料の処理、廃船舶の処理の二例ですが、それぞれのものに関しまして、概要、事例、工夫等々に関して整理を現在進めていっているところです。その20ページの一覧、21ページの個票、これらをあわせて、各地域ブロックでの処理の構築に役立てていけるような形のものとして、アウトプットを考えているところでございます。

 22ページですが、こちらは要処理量になります。図にございますけれども、STEP0の発生量の予測からSTEP4の処理処分先までの各STEPにおける要処理量をどのような形で推定していくのか、算定していくのかという、その手法の検討を進めています。そのために必要な情報に関しまして、23ページにございますが、各STEPでの可燃物の組成の割合等の情報収集を、今現在、精査を進めていっているところです。

昨年度の検討では、この23ページの一番右側にありますけれども、最後の出口のところからの検討でしたけれども、今年度は、そこからSTEP4、STEP3、STEP2という形で、各段階のデータを検証する方針であり、現在、データ収集・分析を進めているところです。

 24ページになります。これがアウトプットのイメージということで、この検討を進めることで、このようなフローが描けるような形で検討を進めていきたいと思います。

 なお、24ページのこの図の中にありますフローの中に数字が入っていますけれども、これは想定値ですので、参考値という形で捉えていただければと思っています。

 最後、25ページになります。発生量に影響を与える要因、地域特性の整理については、情報収集でありますとか、項目の整理あるいは課題・留意点の整理を進めていきたいと考えています。

 また、要処理量に関しましても、現在、情報収集、分析等々を進めていっておりますが、発災前に各STEPの要処理量を把握するための具体的な検討方法を提示することを方針として、進めていきたいと考えています。

 今回、報告することができませんでしたが、運搬必要能力に関しましても、必要な情報を収集し、分析を進めていきたいと考えています。

 簡単ではございますが、以上になります。

(酒井委員長)

 どうもご説明ありがとうございました。

 それでは、ただいまのご報告にご質問、ご意見を承れればと思います。いかがでございましょうか。ご質問、ご意見のある方。名札を立てていただけますか。

 それでは、森谷委員のほうから回してまいりましょうか。森谷委員、お願いいたします。どうぞ。

(森谷委員)

 大変体系的な調査であるということがわかりました。結果を期待しております。そこで、6ページで処理区毎の整理ということで、企業体名が書いてありますが、実際は下請けで関わっている方たちもおられるので、果たして、一体処理区毎にどれほどの労働力が必要であったのかの点も大事と思いました。それが一つ目です。

 それから、二つ目は、20ページで感じたところですが、通常、ガラスくず、陶磁器くず、瓦というようなものと一緒になっているのですが、廃石膏についてです。最終処分やリサイクルでは、混合物からの選別において、石膏があるかどうかということが平時では苦労することが多いので、石膏について、もしデータがあるようでしたら、そこも押さえていただけたらありがたいと思いました。

 以上です。

(酒井委員長)

 引き続いて、永田委員、お願いいたします。

(永田委員)

 永田でございます。非常に詳細な検討内容のご説明ありがとうございました。

 平山先生にご説明いただいた25ページのところでございます。まだ検討はされていないというところですけれども、災害廃棄物の運搬必要能力の試算というところで、東日本大震災の事例を基に出されていると思いますが、首都直下地震の時に、この運搬速度というものをどう捉えるのか。地方と、東京ということで、かなり交通状況が違いますので、このあたりについて、どのようにお考えになっているのかをご説明いただければなと思っております。

 以上です。

(酒井委員長)

 ありがとうございます。

 それでは、坂本委員、どうぞ。

(坂本委員)

 私はセメント協会の人間なので、今、先生のお話の中で気になったのが、まず、ブロック別に処理がされて、その処理のプロセスで、仕分けをするというところがあります。たまたま私その立場で立ち会ったという経験から申し上げますと、セメント処理をしようとしたときに、実は別のプロセスが大きく存在しています。いろんな分別処理をした後、最後に先生がその処理後の廃棄物の大きさとかまでまとめられているのですけれども、これは災害によって大きな違いがあって、いろんな既存の処分場でも違うと思うのです。今回、東日本大震災の場合、2年半で約100万トンぐらい、一つのセメント工場で処理をしています。これは焼却場のボリュームと比べ、相当大きな焼却炉が動いたと同じことになるのですけれども、この設備に関してはもう一つプロセスが必要で、コメントには塩分0.1と書いてあるのですけれども、塩分の処理ってすごく大変だったんですね。これは神戸震災では必要なかったでしょうし、東日本では、土工資材とか、いろんな処分活用においても、この塩分除去処理というのが非常に大きな要素になって、これはご説明の分別処理だけではうまくいかないと思います。ですから、処理プロセスに応じて、その発生する災害の状況に応じて、そこのところも検討しておかないと、迅速な対応というのができなくなるんじゃないかなという気がいたしました。

 それから、地域ブロック別にいろんな検討をするという話をされているのですけれども、これは非常にいいことだと思います。今回の資料も、岩手県はセメント工場があったので、セメントの処理設備活用がなされた訳ですが、残念ながら宮城県は出来ませんでした。これはその地域にある既存の事業所の設備活用を考慮して、全国のどこで起きたらどのようなことが処理対応出来るかというような検討も必要なんじゃないかなという気がいたしましたので、経験を含めてのお話ですけれども、その2点を感じました。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございます。

(井手委員)

 標準的な処理のフローを詳細なデータ分析に基づきまとめていただいており、これは本当に感謝いたします。ただ、東日本大震災では日建連の加盟会社が14処理区を担当しましたけれども、各処理区のフローの特徴は様々であり、地域の状況・条件に応じた処理を余儀なくされたという経験がございます。この14ページには「地域の条件に応じて選択可能な複数の処理フローを検討」と書いていただいておりますけれども、ここは非常に重要だと思います。ひとつの標準フローに当てはめてしまうということがないように、選択の余地を残したフローの考え方を決めていただきたいと思います。

 以上です。

(酒井委員長)

 ありがとうございます。

 それでは、引き続いて、浅利委員、どうぞ。

(浅利委員)

 まず、5ページ目のところで、私の認識不足があるかもしれないので教えていただきたいのですが、下のアウトプット、水色の囲いの中で、「行動指針に記載する具体的な内容の整理」とありますが、そこの行動指針が何を指しているのか、確認させていただければというのが1点目です。

 私、吉岡先生とともにアーカイブスワーキングでいろいろ検討しているのですが、そことも連動する部分ということでは、12ページ目のところで、受入先の基準というのを整理いただいていまして、これはアーカイブスのワーキングの中でも非常に重要な情報だということで認識はしていたのですが、すごくうまくまとめていただいていて、ありがたいなと思っています。この表の脇についているのかもしれないのですが、加えてお願いできれば、たとえばこれらの災害廃棄物を実際に混合率どれぐらいの設定で処理をされたかとか、あと、焼却では、塩分の話が出てきていませんでしたが、このあたりの話題がなかったのかとか、実際とはまた違うかもしれませんが、たとえば学会でも、当初、この焼却実験等を行い、焼却の可能性を検討いたしましたので、そのような論文、研究的な情報も、アーカイブスともあわせて、検討、整理ができたらなと思っておりますので、こちらも反映していただけたらありがたいです。

 これも内輪で整理をしてもいいのかもしれませんが、21ページ目のところで、特に処理困難物であったり、優先的に処理を検討しないといけないようなものに関して、丁寧に整理をいただいておりまして、処理量ということと質という両方の観点から、技術・システム検討ワーキングでも扱っていただいているのかなと思うのですが、我々のアーカイブスでも整理をしております。アウトプットとしてどのような形にしていくのか、本日参考資料としてお配りいただいている災害廃棄物対策指針の技術情報として入れ込むのかとかいうところの検討もご相談できたらなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上です。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございます。

 一通り、本日のこの資料3へのご質問、ご意見頂戴をいたしました。

 それでは、ご説明いただいた両委員から、今のご質問あるいはご意見にお答えいただくところはお答えいただいて、その後、環境省事務局から、特に今の行動指針、どのようなものかというところの説明、あるいはその他、追加的な説明がございましたらお願いいたします。

 まず、勝見委員から、どうぞ。

(勝見委員)

 いろいろご意見をいただきまして、ありがとうございます。

 まず、森谷委員の労働力の話は、特に手選別あるいは重機選別のところでは非常に重要だというようなことで、どれだけの速度でベルトコンベヤに物を流して、それを何人で、何時間かけて、何分かけて処理をしているのかというようなところを整理しないといけません。それと、でき上がった品質をどう見るかというのは難しいのですけれども、少なくともそのような、どのようにどれだけの人数が物に対して関わったかというようなデータをまとめないといけないと、そのような議論はしております。

 それから、坂本委員から、セメント工場に持って行くときの、特に脱塩のところの非常に手がかかったというようなお話であります。これは十分承知もしておりまして、特にセメント工場で処理をされる場合は、非常に特殊な処理をしないといけなかったということもございますけれども、それ以外の再生利用の場合でも、若干品質改良しているような例も無いわけではなさそうですので、仮置場から、こちらの処理区から離れたものがどうなっているかというものも追いかけつつ、それからコストという観点で全体を見るようにすれば、ある程度、整理ができるのかなという具合には思っています。

 それから、地域の事業所の活用ということで、私の説明が上手くなかったのですが、7ページ、8ページでまとめています。ここでまとめているのは、あくまで廃棄物がどんなものだったのか、そして、それに対してどう処理したかということに一応特化はしているのですが、その中には、地元にこのようなものがあったので、そのような施設を使わせていただいて、処理がうまく進みましたよと。いろんな地域の特徴も整理をしているということで、これ、各処理区から上げていただいているかなりのデータがありまして、その中の要点だけを、何が要点かというのも難しいのですけれども、それをかいつまんで2ページにまとめたということで、今後、解析をしていくに当たっては、何を大事なデータとして残していくかということも大事かなという具合に思っています。

 それから、井手委員からご意見いただきました、標準フローができてしまうと、それに縛られてしまうということで、私自身は、この標準フローは一つだけではなくて、複数のものが出てきて、最終的には14処理区、プラスアルファございますけれども、全てどれかにうまく入るような形で、その中でそれぞれの事情に応じてオプションをつけられたと、そのような形でまとめられるのではないかなという具合に考えています。これは今後、どう検討していくか、ワーキングの中で関係者の方々もいらっしゃいますので、もんでいきたいという具合に思います。

 それから、浅利委員からは、受入基準や、混合率、塩分の話。2ページ、13ページに載せているデータというのは、あくまで概要で、特にわかりやすい寸法、性状をお示ししたというようなことでありまして、それぞれ、プラスアルファの受入基準については、それぞれ、まとめた資料というものがあるという認識であります。

 もし、事務局で補足ありましたら、よろしくお願いいたします。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございます。

 それでは、平山委員のほうからお願いいたします。

(平山委員)

 まず、20ページの、森谷委員からの石綿に関するデータを押さえるようにということですが、ご指摘のとおり、石綿に関しても、21ページにあるような形で。

(酒井委員長)

 石膏、廃石膏のことをおっしゃったのではないですか。

(森谷委員)

 二つとも同じように大事なものだと思いますけれども、私が申し上げたのは石膏のほうです。

(平山委員)

 廃石膏に関しましても、事例として、収集できるものはしていきたいと考えています。

 また、21ページの浅利委員からのご指摘ですが、もちろんアーカイブス検討ワーキングでありますとか、あるいは指針との連携が必要だと思っていますので、また、ワーキングの中でも検討は、その観点からも進めていきたいと考えています。

 25ページの永田委員からのご指摘ですが、今回は報告ができませんでしたが、運搬必要能力に関しましては、もちろん東日本と、今後検討を進める首都直下あるいは南海トラフ等々で状況が変わってきますので、たとえば交通工学分野等のデータを参考に、運搬速度等についても、ワーキングの中での検討を引き続き進めていきたいと考えています。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございました。

 それでは、環境省、切川係長、お願いいたします。

(切川係長)

 浅利先生から御指摘のあった指針ですが、省略して書いておりました。資料5にも記載はあります、巨大災害発生時における災害廃棄物対策行動指針を示しております。

(酒井委員長)

 ほぼお答えいただけたかと思いますが、一つ、坂本委員からお尋ねのありました塩分処理の重要性、勝見委員からご回答をいただきましたけれども、今回のこの標準フローを14ページ、今回は、焼却処理の事例を示していただいておりますが、仮にセメントリサイクルしたときの標準フローというのは、今、作成予定で、準備は進めていただいておりますでしょうか。

(勝見委員)

 この標準フローは、セメント原料に使うため、あるいは可燃物を焼却するためだけではなくて、この処理フローがあると、ほかも付随してきますので、このようなタイトルは可燃物を焼却する場合の標準フローということではございますけれども、それだけではない、連関をしてくるという具合に私は考えています。どのような処理になるかということは含めた形での標準フローはつくるというか、できてくるという認識でおります。

(酒井委員長)

 セメントがこの中に内包されるのがいいのかどうかというところを含めて、一度、坂本委員とも調整をいただきながら、今後の作業を進めていただければというように思いますが、そのような方針で、坂本委員、よろしいでしょうか。ご意見いただけるところはいただきながら、オプションとして、今回、100万トン、1工場で処理していただいたところがあるわけでございますので、大切に考えていきたいと思います。

 それでは、私から一つ。標準フローなのですけれども、今回の14ページを拝見しておりますと、選別の考え方が全面的に前に出て、これは、今回、東日本の大きな特徴であったと思うのですが、これは災害の様相によりまして、選別の前のいわゆる破砕工程が非常に大切になる場合があるのではないかと思っております。そのような意味では、この核となる機材に破砕機が上がらずに、オプションの設置例でこのような14ページの提示がなされているのですが、このあたりは将来のことも考えた中での標準ということの提示をしていただくほうがいいのではないかと思って、聞かせていただいておりました。しかも、その中には、衝撃せん断破砕機と、せん断型破砕機と、種類別に頭に置いておかねばならないと思いますので、東日本のこの事例と、もう少し一般的に考えたときのこの標準フローの考え方というところの概念整理はぜひ進めていっていただけませんでしょうか。

(勝見委員)

 ありがとうございます。まだ14ページ、そのような意味では未完成でございまして、11ページで処理フローを解きほぐしていっているということです。「○」と「△」、「○」が破砕で、「△」が選別で、「△」の数のほうが当然多いのですけれども、「○」は必ずないといけないということは、これから見ても明らかでございますので、「○」は必ずあるというようなことで、標準フローは組み立つはずだと私自身も理解をしております。

(酒井委員長)

 ここも、ぜひ選別の前処理、これに近いものが多分破砕機だと思いますので、用語として明確に出てきたほうがいいのだろうと思います。決して、選別の前処理という機能だけではないと思います。

 それから、途中で浅利委員から、もう一つのアーカイブスのワーキングとの調整というご指摘もございました。これは是非、二つの作業グループ、お互いに尊重しつつ、かつ協調してという方向で、特に事務局、環境省、上手く二つの作業グループ間の無駄なかぶりは避けつつ、全体として上手く進むような運営をしていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。

 それでは、今のご意見に何かございますか。

(勝見委員)

 申し上げ忘れましたけれども、アーカイブスのワーキングが集められているものに大変お世話になっているということでございます。ありがとうございます。

(酒井委員長)

 ありがとうございます。今の関係で、どうぞ、吉岡先生。

(吉岡委員)

 この中で、先ほど酒井委員長からも、焼却だけというフローがいいのか、そこの仕分けのところとありましたけれども、圧倒的に多かった土砂等の土木資材をどう使うのかという視点は非常に大きいと思います。そこが色合いとして弱いような気がしますので、ここが、リサイクルをするとか処理するというところに対しては相当ウエートとして大きいので、土木資材を使う視点をどこかに上手く入れ込んでいただくような取りまとめを、我々のアーカイブスと連携してやっていく必要があるかなと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。

(酒井委員長)

 中林委員、どうぞ。

(中林委員)

 2点、気がついたことがありまして、一つは、3の処理量の推計ということです。廃棄物の発生量の推計ですが、この17ページの真ん中の検討の目的というところに、火災焼失の500mメッシュでという話があり、また、恐らく揺れも液状化もその場所で、がれきというか、廃棄物が発生するという前提になると思うのですが、津波の場合には、その発生したがれきを、津波が全部移動させてしまうので、がれきの発生と堆積の場所というのが違ってしまう。田んぼの中にもたくさんがれきが落とされていくと思います。そのようなことを想定すると、そこに存在して、それが廃棄物になるのであると500mメッシュとか、小さくすればするほど正確に推計ができる可能性はあるのですが、津波の場合にはそれをやることは不可能なので、基礎データとして、地域特性を500mメッシュなりで押さえておいて被害を見るのですが、津波の場合は、結局、津波エリアでがれきはどうなるかという、津波が想定されているエリアの広い単位で見ていかないと駄目なのではないかなと思います。ですから、津波を見るときの地域特性というのは広域的に見る必要があり、また、液状化、振動被害、それから火災による被害というのは、かなり即地的に細かく見ていくことが可能だと思います。そのような2段階の地域特性とか、測定エリアの設定ということが必要なのではないかというのが1点です。

 それから、太平洋にたくさん東日本のがれきが漂って、北アメリカの太平洋岸にたどり着いたりしているわけですけれども、火災ですと焼却ということで容量が減ったり、がれきの質が変わるのですが、津波の場合に、そのような津波が持っていってしまったということをこの全体の中でどのように、減量とか減容なのですけれども、それを捉えて見るのかというあたりが、今回の東日本の津波災害というものの一つの大きな特徴なのかなと思います。

 地球環境的には、がれきによって地球環境に迷惑をかけている部分はあるのですが、現代の能力ではほとんど、どこかへたどり着けば処理できますけれども、そうじゃないと結局、処理はできないわけですが、その津波というものによる減量とか減容というようなことを見ることができるのかどうかというのがもう1点です。

 それから、最後に、先ほど25ページに関連して、永田委員から、その運搬の速度とか、阪神のときはダンプカーで、結局、一日一往復しかできなかったとかという話もあるので、これは予測は非常に難しい。道路の渋滞状態にもよるのです。他方、オペレーションで見ると、ダンプトラックだけではなくて、多分今、リース業者がバックホウなど重機を持っていて、これで現場でもかなり大きいものをダンプに積むわけですから、これがどれぐらいあって、どのように利用されたのか、重機に関するオペレーション情報というのも必要なのではないかなと思いました。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございます。

 今の中林委員からのご意見、平山先生、お答えになられますか。

(平山委員)

 ご指摘ありがとうございます。まさに、津波に関しましては、先生のおっしゃるように、500mメッシュ単位といいますか、その地域で発生したものがそこにあるというわけでもなく、あるいは減量といったこともございますので、それをどのように検討していくのか、反映させていくのかに関しましては、引き続き検討のほうは進めていきたいと思います。あわせて、今年度に関しましては、定性的な部分での、あるいは手法的な検討という形で進めていますので、そういった量的なものに関しましても今後の課題という形で、今年度は課題として取りまとめるような形にさせていただければと考えています。

(酒井委員長)

 1点目の移動形態に関しては、まさに、今、お答えになったとおりだと思いますが、海洋流出はどうされますか。

(平山委員)

 海洋流出に関しましては、環境省でも検討はされた部分があったと思うのですけれども、実際に、東日本大震災での実績がどうだったのかといったことも、量的に把握するというのは非常に困難だと考えています。実際には、起こった後にどのような状況なのかといったものを把握する手法に関しても、今後、検討が必要であるのかなと考えています。

(酒井委員長)

 といった委員の回答あたりでよろしいですか。事務局のほうはよろしいですか。

 非常に重要なご指摘いただいているということと、お答えはなかなか難しいご質問でもございますので、ゆっくり考えていっていただければと思います。

 それでは、一つ目の議題、このあたりにさせていただきたいと思います。

 引き続きまして、巨大災害発生時における災害廃棄物に係る対策スキームについてということで、次の資料を準備いただいております。それでは、まずご説明をいただいて、その後、議論をさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。

(久保補佐)

 それでは、資料4をご覧ください。今まで、こうやって技術・システムという観点で議論をしておりましたが、今度、その技術・システムを使う側、誰が、いつ、どのようなタイミングで、どの場所で使うかというような枠組みに関するようなお話について、ご議論いただければと思います。

 本件につきましては、前回、課題となる項目と、それに対する簡単な方向性かなというものを簡単なメモでお示しして、そういった資料で、ご意見のみをいただいているところでございます。今回、その前回のご意見に答えることと宿題をいただいておったところでありまして、そういったことで、前回の検討委員会で出てきたご意見について、まず整理を行いました。その上で、そのご意見に対して、一問一答というような形でお答えする形にはしておりませんが、その後の環境省内での検討の内容も盛り込みまして、論点毎に方向性の案という形でお示しする形にして、今回の資料を作っております。そういったことで、1.のところから順にご説明していきたいと思います。

 1.のまず一つ目は、各主体の役割・責務についてということで、(1)~(4)、国、県、市、それから事業者、それぞれがどのような役割・責務を負うのか、どのような分担でやるべきなのかということについての論点であります。

 資料の構成、ご覧のとおりで、上半分に委員からのご意見として、前回出てきたご意見をまとめておりまして、その後ろに方向性の案ということで、環境省で考えている現時点での考え方を述べるという形にしております。

 お時間の都合もございますので、委員からのご意見につきましては、ご紹介は割愛させていただいて、方向性をご説明したいと思います。

 この各主体の役割についてですが、いずれも方向性の案の①のところで、原理原則論的なことを書いておりまして、②以降で、それでは、たとえば国については具体的にどうなのかというような、やや具体的な話を書いております。すなわち、(1)の国の役割・責務につきましては、①として、国が司令塔機能、リーダーシップ機能を果たすということが大事なのでしょうねということが大きな方向性かと思います。具体的には、その司令塔機能ってどうやって発揮するのかといいますと、一つは、発災前からの備え、それから発災した後、発災後の対応という両面につきまして、国において、基本的な方向性を示すということが大事なのだろうと考えられます。特に発災後につきましては、その起こってしまった個々の災害に対して、その災害に特化した形で処理の指針をできるだけ速やかに示し、それで、実際に処理を担っていただくような地方公共団体等々に対して、具体的な方向性を示していくということが大事なのだろうと考えられます。

 また、③としまして、そういった方向性を示すということに加えまして、自治体で災害廃棄物処理が困難な場合に、場合によっては、国がみずから被災地域の廃棄物処理を代わってやるということです。つまり、代行処理ということになりますが、そういったことも国の重要なリーダーシップの発揮の一面かと考えられます。

 ここまで、国と書いてはおりますが、具体的には、②も、③も、環境省が行う仕事かと考えられますが、実は、災害廃棄物処理というのは、特に東日本大震災の実例を踏まえますと、発生した廃棄物、がれき等々を再生資材に加工して、それを再生資材としてさまざまな公共事業で使用するというような場面がございました。そういった部分につきましては、なかなか環境省単独という形では進められない部分もございますので、④ということで、政府全体の施策と緊密な連携をとって、特に恐らく立ち上がるであろう緊急災害対策本部、あるいはその後に立ち上がる復興対策本部、こういったところとも連携をとって、再生資材の利用促進を進めていくというのが大事だろうと考えられます。

 それから、5番目のお話としまして、その他、本日お休みしている大迫先生からご指摘のあったような話でございますが、国の措置をいろいろ考える上で、情報収集というのが非常に重要であろうということで、そこでは、今、設置を考えている巨大災害廃棄物対策チームの有効活用というのも考えなきゃいけないでしょうということ。それから、国民に対する情報発信というのも非常に重要だということについて述べております。

 続きまして、(2)都道府県でございます。下のほうの方向性のところをご覧いただければと思いますが、まず①として、災害廃棄物処理というのは、基本的には市町村の行う事務ということになっております。ただ、しかしながら、特にこの巨大な災害というものを考えますと、たとえば東日本のときには、宮城県、岩手県さんがかなり中心的な役割を担っていただいたということでございますが、都道府県さんにおいて、被害の状況に応じてというところはありますが、みずから、その県内の災害廃棄物処理をどう処理を実行していこうかというような計画を作るなどということも念頭に置きながら、次のページになりますけれども、果たして、県内でどれだけの処理が、県内の市町村等々の連携でどれだけの処理が可能なのかということです。他方、県外への広域処理の要請、あるいは国への代行処理の要請、これがどれだけの分必要なのかというあたりの見極めながら、どのように県内の廃棄物を処理していくのかというのを考えるという役割が重要かと考えられます。平時から、発災時の実施事項を念頭に置いて、自治体の役割分担を考えていくというのが重要なのかなと考えられます。

 これを具体的にどうやるのかという話になりますと、②になります。ここは、実はグランドデザインに書いたことの再確認というような感じになりますが、4行目になりますけれども、地方ブロック単位でいかに災害廃棄物処理体制を構築していくかということを考えて、平時から備えるということが大事でありまして、そういったものを都道府県が中心になって構築し、かつ、作りっ放しというわけではなくて、継続的にそれを機能させていくというような役割を果たしていただくことが重要なのかなと考えられます。

 他方、前回の会議の際には、都道府県には一般廃棄物処理に関するスタッフもいない、ノウハウもないというようなご指摘がございました。ただ、国はもとより、市にも、生活から出るようなごみやし尿ではなくて、災害で発生するがれきをどう処理していくのかというようなノウハウは、なかなかどこにもないというのが現状であります。そんな中で、都道府県は、もともと平素から市町村に対して、さまざまな技術的な援助をやっているということもあります。それから、がれき処理という意味では、特に産業廃棄物処理の業許可あるいは施設設置許可という観点で、多少なりとも知見はあると考えられるところでありまして、そういったものも活かしながら、今後は市町村を中心に取り組まれる災害廃棄物対策に、より深く関与していただくということが大事なのかなと思います。そのために、さまざまな観点から技術水準の維持向上に向けて取り組んでいただくことが求められるだろうと考えています。他方、国においても、そういった県の取組を支援するということが求められるのだろうと考えられます。

 3番目、市町村になります。これも方向性の一番下のところをご覧いただければと思います。まず①で原則論ということになりますが、県のところでも申し述べたように、市町村というのは、災害廃棄物も含めて、ごみ、し尿といった一般廃棄物の処理を行う責任を有しておりまして、平時から、特に災害時にいち早く問題になるような生活ごみ、し尿、こういったものの処理のための施設、体制を有しており、実際、処理を行っているという立場にございます。

 そういったことで、2番目、次のページになりますが、確かに、市町村には被災者であるという側面はあるんですが、他方、災害時であっても、廃棄物の処理をやる責務を有するということで、その災害廃棄物の処理を適切かつ迅速に行っていただくということが必要と考えられます。特に巨大災害時には、発生した多くのがれきの仮置場ですとか、処理のために使う仮設処理施設といった、「仮」のつくような場所がいろいろ必要になるわけでございます。それから、広域処理というのも現実には行われるだろうと考えられます。いずれにつきましても、なかなかそういった用地の選定ですとか、他所のごみがやって来るということに対して、住民との間でさまざまな軋轢が生じるということも想定されるわけでありまして、そういった場面において、住民の方々との調整というのは、市町村が一番最も得意とするところと考えられますので、市町村が主体的に取り組むということが求められると考えられます。

 ③になります。県のところでも書いたことでございますが、言うまでもなく、巨大災害時には、市町村単独で災害廃棄物を処理できるかというと、そうも行かない事態はもちろん想定されます。そのため、平時から、都道府県ですとか、地元の民間事業者の方と十分な協力・連携体制を作っておくということが非常に重要だろうと考えられます。

 4番目ですが、ここで書いているのは、市の中でも特に大きな、今回ですと仙台市が該当するかと思いますが、政令指定都市クラスのような、地域の中核になるような市におきましては、今までご説明してきた都道府県、市町村という分け方では、どちらかというと、都道府県に近い立場なのかなと考えておりまして、つまり、周辺市町村が被災したという場合には、周辺市町村一帯の災害廃棄物の処理の中核を担っていただくということが大事なんだろうと、そういったことが想定されるんだろうと考えられます。

 4番目になります。事業者等の役割・責務ということでございます。ここも①のところで原則論的なことを書いておりまして、以下、②~⑤で、その具体的な例を例示しております。すなわち、災害時には被災地域において、平素から事業活動をやっている、特に産廃事業者さんなどということになると思いますが、廃棄物関連事業者さんだけではなくて、廃棄物処理のプラントを供給する事業者ですとか、そのプラント等で使用する資機材を供給する事業者、それから、さまざまなごみが発生しますので、危険物取り扱いのできる事業者、そういった幅広い種類の事業者の主体的な災害対応というのが必ず必要になるだろうと考えられます。

具体例ですが、一つ目が、し尿や生活ごみの関係でございまして、災害対応の初期段階で、特に避難所なんかの健康被害を防止する上で非常に重要な課題です。こういった場面では、ふだんからし尿、生活ごみの処理をやってくださっている一般廃棄物処理業務の協力が不可欠だと考えられます。

 それから、③になりますが、発生する災害廃棄物の重量ベースで過半数はがれき等ということで、性状としましては、ふだんは産廃として処理されているような、そういったものでございます。そういったものの処理を得意とする産廃処理業者や、あるいは建設業者、解体業者、こういった方々の協力というのが非常に重要だろうと考えられます。

 それから、④になります。①のところでも述べたとおりですが、仮設処理施設を建てる場合には、そのプラントを作るようなメーカーや、既設、仮設を問わず、廃棄物処理施設で使用する資機材、薬剤、こういったもののサプライヤーの方の協力も不可欠でございます。

 5番目としましては、視点変わりますが、たとえば交通インフラ事業者さん等々ということになりますが、大規模な事業活動を行っているような事業者で、大量の災害廃棄物が出る可能性がある場合、あるいは、なかなか自治体のほうで処理困難な危険物、有害物質、こういったものが排出される可能性があるような事業者におかれましては、みずからの施設から発生する廃棄物を、できるだけみずから主体的に処理していただくということが望ましいのかなと考えられます。

 こういった例示、さまざまございますが、災害時に廃棄物処理にかかわっていただくことが想定されるような事業者につきましては、とにかくその協力がまず望まれますし、実際、発災した後に、そのような協力を円滑、迅速に協力できるようにするためには、ふだんから、いわゆるBCPを策定しておいて、発災に備えていただくということが望ましいと考えられます。

また、そのBCPの中でみずから排出する廃棄物をどう処理するかということをご検討いただくというのも、あわせて望ましいのかなと考えられます。

 それから、⑦としまして、事業者という切り口とは異なりますが、廃棄物の円滑、迅速な処理の確保に当たりましては、前回、前々回の環境省からの資料で、巨大災害廃棄物対策チームというもので、実際に現地に派遣して技術支援などをするようなチームというイメージをお示ししたところですが、そういったイメージになりますけれども、とにかく災害廃棄物処理にかかわるような大学、研究機関、それから民間コンサルタント等からの支援、協力というのも非常に不可欠であります。我々としましては、巨大災害廃棄物対策チームの活動などを通じて、そういった方々の活動を支援していくということを考えております。

 ここまでが、国、県、市、民間という縦の分担で、ここから、5番として、被災地域と非被災地域の役割分担というものについて、考えを述べたいと思います。

(酒井委員長)

 久保さん、このペースで説明いただくと時間が足りませんので、急いでください。

(久保補佐)

 自らの域内で、なるべくきちんと処理をするという主体性が求められるであろうということです。それから、他方、被災地域だけで円滑、迅速な処理ができるかというと、巨大災害時にはなかなか難しいだろうということで、広域的な処理も必要となり、③になりますが、非被災地域においても、広域処理の受入に積極的に協力するということが求められるのだろうなということを書いております。

 それから、(6)に行きます。一般廃棄物・産業廃棄物の区分、処理責任というお話で、前回もお話ししましたが、一廃でも、産廃でもない、災害廃棄物というような概念を打ち出して、巨大災害時に適用する特別の制度を作ってはどうかというような考えが、そういった考えが世の中にあります。これに対して、多くの委員の方から、そうではなくて、むしろ平時の廃掃法の枠組みをもっと大事にすべきだというようなご意見をいただいたところですが、方向性の案としましても、同じように、数十年、数百年に一度しか発生しないような、巨大災害のときにしか適用されないような廃棄物処理の仕組みというものを作っても、実際に災害が発生したときに十分機能しないおそれが高いのではないかということを考えています。そのため、廃掃法の枠組みに基づいて、かつ、ふだんから自治体、あるいは事業者に廃棄物処理をやっていただいているわけですが、そういったふだんの体制を有機的に連携して、巨大災害時にも当たっていくというのが大事だろうということを書いております。

 もちろん、②になりますが、廃棄物処理法をそのまま、ふだんのまま、適用しようとしますと、処理の適切、円滑のみならず、迅速性という観点から、上手くいかない点もあろうかと思いますので、そういったところはこれから点検をして、対策スキームを作っていくことが重要だろうと考えられます。

 (7)になります。これ、(1)の国の仕事に関係するお話になりますが、国において代行処理をどういったときに、どんな形でやるのだろうかということについての検討についても述べます。前回、あまり意見が出なかったということもありまして、環境省で厚めに考えて、方向性を記載しております。

 まず、①としまして、東日本のときには代行の制度があったわけでございますが、それについて反省点を述べております。つまり、東日本のときは、発災後にバタバタの中で代行という制度が作られたということがございまして、3行目になりますが、自治体でさまざま準備されていた備えと、十分な整合を図るような時間的余裕がありませんでした。そういったことで、現実には被災地域の処理に一部、却って、遅れが生じたり、あるいは処理施設が活用できないといった、あまり合理的でないことが見受けられたと考えております。

 そのため、②になりますが、具体的な検討はまだこれからでございますけれども、国による代行制度というのを制度設計していく上で、重要な観点として、被災地域の主体的な処理を支援するという観点、それから、3行目になりますが、被災地域全体の処理期間が短縮される等々、とにかく処理が合理的になるのかどうかという観点から、どういった場合に代行処理をするのがいいのだろうかということをこれから考えていく必要があるだろうと考えております。例示としまして、たとえば仮設処理施設も、なるべく有効活用が図れるような仕組みを考えなければいけないだろうということを述べております。

 1-2です。1-1で考えたような、そのような分担、かなり都道府県が中心的に働くような形、あるいは民間事業者を最大限活用していくというような形になると思いますが、こういったやり方を実現していくために、どのような制度的な措置、特例措置が必要になるだろうということについて書いております。ここは、実はまだあまり具体的な議論ができておりません。その結果、昨年まとめていただいたグランドデザインとあまり変わっていない部分も多いかと思いますが、いずれにせよ、我々として、引き続き検討すべき課題と考えておりますので、そういったことを書いております。

 (1)としまして、仮設処理の設置を円滑・迅速に行えるための措置が要るだろうということで、②の2行目、3行目になりますが、一つの方向性として、仮設処理施設の設置に関する手続の中で、処理施設設置の際のその生活環境影響評価をやることになっておりますが、手続自体をすっ飛ばすわけではないのですが、ここをもう少し効率的に実施できないかというようなことなどを考える必要があろうかと思います。

 それから、二つ目としまして、元請け・下請け関係を前提としたJVに委託するということを円滑に進めるためにどうしたらいいだろうかということで、前回は、下請けだけじゃなくて、孫請けも認めるような特例が欲しいというようなご指摘がございました。これもなかなか方向性を、この場で明確に出すというのは難しいのですが、まず①としまして、巨大災害時には、災害廃棄物の量が多くなるということです。その結果、処理を委託する相手の民間事業者の数もかなりの数に上るだろう。しかしながら、契約事務をやる行政のマンパワーには限りがあるということで、少なくとも、契約事務手続の簡素化は何かやらなきゃいけないだろう、これが大きな方向性になります。ただ、その際、どこまで簡素化するのかということにつきましては、再委託、再々委託、どこまで認められるのだろうというあたりについては、引き続き検討させていただきたいということで、まとめております。

 (3)につきましては、東日本の時には、さまざまな特例通知が五月雨的に出てきましたけれども、次回はどうするのかというお話で、方向性としまして、五月雨的に発せられて、なかなか現場の混乱も招いただろうということも踏まえまして、事前の巨大災害への備えを円滑にやっていただくという観点から、次の災害時にも適用するような特例措置というのを精査して、指針などで整理して、パッケージのような形であらかじめ周知するということが必要であろうとまとめております。

 (4)として、その他の特例措置ということで、ここもあまり具体的な議論までは進んでおりませんが、方向性のところで、たとえば①になりますけれども、産業廃棄物処理施設で一廃を受け入れるような場合に、別途の都市計画決定が必要になるのかどうかという論点がございますので、その辺の考え方をこれから検討しなければいけないだろうということです。

 それから、二つ目につきましては、海面処分場というのが最終処分や仮置場の用地ですとか、とにかく大量の災害廃棄物の処理において重要な役割を果たすだろうと考えられるので、海面処分場の活用は図りたいとなるのですが、その際、廃止に時間がかかるとか、跡地利用に制限があるとかといったさまざまな問題がありますので、その辺の考え方も整理しなきゃいけないだろうということです。

 ③は有害物質の問題、それから④は、いくつか前の話にも関係しますが、発注手続、契約事務の効率化というあたりにつきまして、引き続き検討する必要があろうかと考えられます。

 2.になります。巨大災害に備えた発災前の対策についてということになります。この発災前の対策というのは、個々の内容は非常に重要なもので、これから地域ブロックの議論の中で、鋭意議論していただく必要があることになります。ただ、制度というか、枠組み論的には、おおむねグランドデザインで議論ができていて、今回、このペーパーでは再確認的な事項が多いのかなと考えております。

 一つ目につきまして、グランドデザインでも示しているとおりでありますが、発災前に各地域で災害廃棄物処理に関する処理計画的なものを策定する必要があるのではないかということについて、方向性として、もちろんそれは必要で、②になりますが、そういった備えが一過的なもので終わらないようにするために、たとえば定期的な事前防災訓練をやっていただく、あるいは研修をやっていただくというようなことも含めて、一過的なもので終わらせないための仕組み、あるいは支援、そういったものをこれから検討する必要があるとしております。

 (2)になります。都道府県、市町村で災害廃棄物に関する処理計画的なものを策定するに当たって、環境省から指針的なものを示すことが必要ではないかという論点であります。こちらにつきましても、そういったものは必要と考えておりまして、本日も緑の冊子でお配りしておりますが、災害廃棄物対策指針、こういったものの内容も踏まえながら、その手順ですとか、方法を環境省で示していくことが必要だろうと考えられます。

 (3)の地域ブロック単位での連携、広域的な協力の重要性、(4)の仮置場や仮設処理施設用地の確保の重要性、(5)の民間事業者団体様とも協力体制の構築とか、事前訓練の実施、こういったものにつきましても、いずれも必要であろうというような形でまとめております。

 3.になります。これは前回、新しく出した概念ということになりますが、発災後の対策について、方向性をまとめております。

 (1)になりますが、発災後に、改めて都道府県または市町村が具体的な処理の実行計画を作ることが必要ではないかということです。これにつきまして、前回、必要だろうという意見をいただいたところですが、それをさらに詳しく方向性のところで記載しております。すなわち、①になりますが、災害というのは、実際に発生してみないと、その規模、影響、そもそもどこで起こるのかというようなものを確定できないものですので、発災後に、都道府県、それから市町村が、災害廃棄物処理に関する具体的な処理のための実行計画を改めて策定するということが大事だろうと考えられます。

 ②になります。これ、先ほどの都道府県の責務のところで申し述べたこととの重複になりますので、割愛しますが、県が中心となって、どこまで県自体で、県内で処理をするのか、どこから先を広域処理あるいは国の代行処理に任せるのかというような見極めも含めて、計画を見直すということが大事だろうということです。

 それから、③になりますが、最後の2行のところをご覧いただければと思いますが、とにかく災害というのは、実際に起こってみないと、どこで、どのような形で起こるのかがわからない部分がありますので、発災後には、その発災前に地域ブロック単位で協力・連携体制を作っておいていただくことにしているわけですが、その地域ブロックの協力・連携体制というもの、そのものについても、柔軟に見直すということが効果的になる場合もあろうかということを書いております。

 (2)になりますが、そういった発災後の実行計画の策定に当たって、照らすべき指針を環境省が示すということが必要だろうということを書いております。

 環境省がそのような方向性を示す際には、冒頭、国の責務のところでも申し述べましたが、再生資材の利活用について、これ、環境省以外、あるいは環境部門以外の仕事にもかかわってくるわけですが、そういったところについて、たとえば緊急災害対策本部の枠組みなどを使いまして、公共事業をやるような他省庁の復興・復旧事業に関する計画との整合・連携、こういったものも図っていくことが大事だろうと考えられます。

 それから、(3)です。目標処理期間の考えにつきましては、①になりますが、取組の目標を示すということは非常に大事だろうということをまず書いております。

 他方、②になりますけれども、今回の東日本のときには、あらゆる廃棄物を3年で処理しましょうねという一律の目標を設定したわけでありますが、そこは地域、あるいは災害、その廃棄物の性状、種類に応じた柔軟な目標というのを設定することが大事だろうということを書いております。具体的には、腐敗性のものについて、早く処理すべきでしょうし、他方、ゆっくり処理しても生活環境上の問題はなくて、その分、リサイクルして、復興・復旧で有効に使っていけるようながれきみたいなものにつきましては、その復興・復旧事業の進捗に応じて、柔軟に考えていくということも大事だろうということ。

 それから、③になりますが、地域によっては、たとえば首都直下地震において、東京都心部どうするのかというケースにおいては、別途の処理目標を定めるということも考えられますということを書いています。

 4.財政支援等になります。ここにつきまして、前回、さまざま、かつ具体的なご要望をいろいろいただいたところであります。特に(1)について、発災後にどう財政支援をしてくれるのかというようなところについて、さまざまな要望、ご意見をいただいたところですが、方向性のところに、残念ながら、記載しているとおりで、発災前において、発災後にどのような財政支援ができるのか、どう制度化できるのかというのを考えるというのは非常に困難、限られた財源のもとでは制約があると考えております。そういったことで、財政支援そのものは重要な課題ですので、発災前における支援のあり方を中心に検討したいと考えております。

  (2)の廃棄物処理システムの強靱化に資する自治体への財政支援メニューの件につきまして、こちらも同様に、非常に個別具体的な要望が多かったところでございます。ただ、なかなか財政は厳しい折でありまして、災害のためだといえば、予算がつくという状況では決してございません。個別にどういった施設等に対して財政支援、交付金の支援をしていくのかというような検討も、別途の議論を行っています。そのため、この場では、処理施設の整備についての総論的なものを申し述べるにとどめております。

これから大規模災害時の災害廃棄物処理を円滑・迅速にやっていくためのシステムの強靱化というのを考えていく必要があるわけですが、その強靱化の中身というのは、必ずしもハードの整備だけではなくて、人員体制の整備ですとか、他の市町村、都道府県等々との連携という、そのネットワークの構築という観点、もちろんハードウエアの整備という観点、そういったものを総合的に考えていかなければならないものだと考えております。

 それから、数十年、数百年に一度の巨大災害対応のためだけに行う施設整備というのは、なかなか考えにくいところでありまして、平時から、いろいろな考えに基づいて施設整備というのをやっておるわけですが、そこに、そういったものと一体に、大規模災害への備えというのも考えていくことが重要であると考えております。

 これらを踏まえまして、③になりますが、これからの検討ということにはなりますが、たとえば処理能力に余裕を持たせておくような先行投資という観点もありますし、先ほど、申し述べましたが、なるべく発災地の自己の域内で災害廃棄物処理を行ってほしいという観点で、そういった地方自治体の主体性を確保するためには、どういった仕組みが考えられるのかという観点。他方、自分の域内だけというわけではなくて、複数の市町村、あるいは都道府県レベルで、広域連携をいかに自治体で進めていただくのかということ、それを支援するという観点。それから、ネットワークの確保、そのような観点に基づきまして、これから、たとえば交付金のその活用のあり方なんかを考えていきたいと考えているところであります。

 その他、これが最後になりますが、最後に、酒井委員長から、そもそも今回、議論しているこの枠組みの対象とする巨大災害というのはどういったものなのか、それについても検討してくれというようなご意見がございました。

 これにつきましては、もちろんこれまで、南海トラフ巨大地震とか、首都直下地震というものをぼんやりと想定してきていたわけですが、特例措置みたいなものも含めて、巨大用の枠組みを作っていこうということですので、それを実際に動かしていくためには、本当にどのような災害でこれが発動されるのかというのを考えるというのが大事な話であります。そのためには、もちろんその災害廃棄物処理がどれだけ困難なのかという、いわば災害の規模そのものに関するような視点ももちろんありますが、それに加えて、②の3行目になりますけれども、政府の他の施策、災害時にいろいろな施策がありますが、他所の施策も、これは大規模用の施策ですよねといって発動するような、そういったケースに我々も合わせていくというような、そういった政府の他の施策との整合性の確保、連携強化、そういった観点も踏まえて、ある程度、明確な基準をもって、この災害が対象ですというものを特定できるようにしていくということが大事なのかなと考えております。これから、定義について検討していかなければいけないだろう、そんなふうに考えているところでございます。

 すみません、長くなりました。以上です。

(酒井委員長)

 制度面からの論点整理をいただきました。

 このあと、ご意見をお聞きしたいと思います。

 まず、中林委員。

(中林委員)

 三つほどお話をしたいと思うのですが、一番最後の巨大災害とはということなのですけれども、これは国の問題であって、自治体としては巨大災害ということは問題ではないのですね。自らの被災程度がどの程度かは問題ですけれども、29都県700自治体に渡って被災して大変だというのは国の問題ですから、私は自治体ベースでごみ処理とか廃棄処理を考えていくとすると、巨大だから発動するという発想よりも、少し下げておかないといけないと思っています。

 だから、巨大災害廃棄物対策チームというのは、環境省の中で巨大災害をさてどうしようという対応をするチームとしては意味があるのですけれども、自治体から見ると、災害廃棄物対策支援チームでないと意味がありません。広島の土砂災害だって、必要な支援があるわけですから、そこにも対応できるようにしておくことが基本的には必要なのではないかなということです。この指針というのも、巨大性による大量廃棄物をどう処理するかという視点と同時に、そもそも廃棄物処理の原則は自治体だと原則を置くのであれば、被災自治体が一つであろうと二つであろうと、困っているところをどう支援するかという視点が欠けてはいけないのではないかと私は思っています。

 2点目は、4ページ、5ページの辺りのところに、市町村の役割ということで書き込みがあるわけですけれども、この中に一箇所、5ページの上から3行目に、BCPという言葉が出てくるのですけれども、これは文脈からいうと事業者がBCP対応で災害後に活動できるように、自らが若干被災したとしても処理業務がやれるように、という話だと思うのですが、私は全体を通して、自治体の廃棄物処理をする部局がBCPを持つべきだろうと思っています。

 下水道のほうにちょっと関係させていただいて、下水道BCPというのを作って、各自治体に下水道の機能を維持していくために最低限何をやらなきゃいけないのかということを、自ら被災することを前提に考えておいてくださいという、BCPを作ろうという動きになっているのですが、ここも同じように、被災自治体がどこまで基本的にやれるのかということを見極めておくということが大事ですから、そのような意味で、自治体BCPという大きな枠がありますが、その中で、災害廃棄物処理に関するBCPをきちんと考えておくということです。そうすると、当然、域内の民間事業者等を含めて、どこまで一体やれるのだろうか、どのような被害のときにどこまでやれるのだろうか、という見極めを平時のときにしておくということがベースになって、それを基準に応援が必要だとか、様々な人的応援も資材的応援も含めて政策判断というか、マネジメントの判断ができてくると思いますので、是非とも「廃棄物処理BCPというのを作っていくような方向が、平時の準備としては重要なのではないか」ということです。その中で、隣接自治体との連携、あるいは東日本の後は同時被災しない遠隔地の自治体との自治体間相互応援協定の締結などが多いのですけれども、廃棄物処理で考えると、そんな遠隔地まで持って行けませんので、近くの自治体との協定も含めて、BCPの延長上に自治体相互応援協定というようなものを、改めて廃棄物処理に関して見直していくことが必要なんじゃないかと思っています。

 そしてもう一つ、廃棄物処理、BCPで重要なのは、被災自治体と一言で言いますけれども、被災自治体、今度の東日本で大槌町ですとか陸前高田にしても、被災していない家庭があって、日常の生活があるわけですから、必ず日常のごみ処理の部分と災害のがれき処理の部分が出ますので、日常はどれぐらいのサービスでやれるのか、災害処理のがれき処理をどうやれるのかという、日常業務と災害業務を合わせてどこまでやれるかというのが、BCP的発想をしないと出てこないと思っています。ですから、ぜひとも廃棄物処理BCPとしての取り組みを進めていけるといいのではないかなというのが2点目です。

 それから、3点目に、いろんなところに仮置場の事前確保ですとか、仮設の処理施設の用地を確保するとかって出てきますけれど、これ実は災害の後の空き地というのは奪い合いです。仮設の公共施設をどこへ作るか、応急仮設住宅をどうするかという問題もありますし、ライフラインその他の事業者にとっては、応急復旧するための資機材を持ち込んで、トラックを持ち込んでという現場としても空地を使います。いろんな分野で災害対応時のために空地を狙っているというところがありますので、廃棄物処理だけで空地を確保するというのは極めて難しいというか、そうではないだろうと思うのです。

 ですから、これはどのような言い方をするか難しいですけれども、自治体として、災害時に必要となる空地について、いわば事前に我が地域にどのような空地があって、それを災害対応全体の中でどのように使っていくのかという、空地活用計画のような発想での取り組みが大前提にあって、その中にがれき処理としてはこのような、仮設側でいうとこのような、ライフラインでいうとこのようなという、そのような協議の場が作られていく必要がある。自治体内で収まりませんから、それこそ隣接の自治体含めて広域に、どっちが被害を受けるかわからないということも含めて、お互いにそのような空地を活用しあうというようなことも含めた準備をきちっとやっていくことが必要ではないかと思いました。

 以上の3つです。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございました。

 勝見委員、どうぞ。

(勝見委員)

 13ページ目の処理期間の話と再生資材の話なのですけれども、私が感じているのは、復興事業との調和というものが必要じゃないかと。災害廃棄物処理も復興事業の一部だという見方もあるかもしれませんが、その他の復興事業との調和が必要で、たとえば前回のお話、あるいはこの13ページのペーパーですと、早く処理しないといけないものと、少し時間をかけてもいいものがあって、融通を利かせてやりましょうというようなお話がありました。そのような中に、ぜひ復興事業に支障が出るものについては早くやるという視点を入れていただくとか、あるいは先ほど中林先生からありましたような、現地にいらっしゃる方々、あるいは被災者の方々の目線という視点も入れないといけないんじゃないかなと感じています。

 それから、再生資材の話ですと、今回、再生資材を使う側の部局との連携を図るというようなことも書き込んでいただいておりますけれども、連携というものがどこまでできるのかということも、災害廃棄物処理の段階で、土木部局が積極的にコミットしていって、どのような処理をしてどんなものを作ってくださいよと、そしたらこっちで使えますよと、作る人と使う人が分かれているというのを、もう少し、両方で作って両方で使うというような形が難しいのかもしれないですが、理想的にはできないものかなというようなことを考えたりしております。

 以上です。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございます。

 それでは、ご意見のある方、一通りお聞きをしたいと思います。

 14名立てていただいております。本日3時までの検討委員会の予定でございますが、あと15分、ひとり1分というわけにはまいりませんので、若干の時間の超過をお許しいただけますでしょうか。

 15分ないし20分程度の超過ということを目安に、あとの運営をさせていただきたいと思います。

 各自2、3分をめどに、それぞれ意見をおまとめいただければありがたいということでございます。もちろん、重要性に勘案して、長くというのは結構かと思いますけれども、目安においてください。

 今度は浅利委員から回していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

(浅利委員)

 まず1点目は、4ページ目あたりが中心になろうかと思いますが、事業者等の役割ということで、主要な事業者があげられているかと思いますが、もし検討可能であれば、たとえば先ほどの仮置き場の件に関しても、今回民間から借りるというようなこともあったかと思いますので、そのような用地提供可能な事業者というか、民間主体というのも入れてもいいのかなと感じました。

 それに加えて、先ほどありましたが、本当に巨大災害になった場合は、すぐさま一般廃棄物の収集・運搬が開始できるかどうかもわからないという部分もありますので、市民というのも一つ重要なステークホルダーではないかなという気もいたしました。そこは理解をしていただいて、事態を把握して、できるだけ協力しながら通常に戻していくようなところの理解を求める意味でも、そのような視点もあっていいのかなと感じました。

 あと、今回は仙台市さんとか宮城県さんが来られていないということで、少しアーカイブスで議論になった点を踏まえた意見を言わせていただきたいと思います。先週、アーカイブスWGがありまして、まだ十分に整理しきれていないですが、アーカイブスの中でも各プロセスの中で、課題と工夫した点というのを整理しております。それを今一度丁寧に整理して、またフィードバックしたいと思っておりますが、その中で特に出ている論点は、仮置き場、し尿、それから計画関係、それから特に初動なんですけれども、前回から論点の中に実行計画というのを入れられているということ、それから巨大災害廃棄物対策チームというのがありますが、前回の議論の中では、とにかく半月が勝負だと。そこに関しては、どんな災害であっても人も物もスムーズに投入して、そこを乗り越えられればいろんなこと、計画も含めて活動できるというような意見が強くございましたので、それぞれ対策チームがどのような役割を果たすのか、実行計画、事前の備えというのがどのような役割になっていくのかというところの議論もできたらいいかなと感じました。

 以上です。

(酒井委員長)

 ありがとうございます。では、石川委員、どうぞ。

(石川委員)

 3点ばかり。一つは、国・県・市町村等の役割というところで、災害発生時において、指揮命令系統がどう機能していくかということと、当然それに付随して、財政的な負担をどこがどう担っていくかというようなことを、この役割責任の中において、きちんと記載していくべきだろうということです。

 二つ目は、先ほどの処理フローとか機能とも関連があるのですけれども、維持管理上、オペレーション上の基準をできるだけ緩和する。排ガス等の基準についても各自治体で上乗せ基準があるわけですけれども、本来的に災害時において、きちんとあるべき基準はこうだよというのを、一つは明確にしておくべきではないかということです。

 それから、3番目は、災害廃棄物の量的把握の問題でありますけれども、これは先ほどの議論にあったわけですけれども、量を把握するための手法そのものが発災後においては重要だろうと。どこのポイントを掴んで総量を推測すべきだというようなところを整理していただけるとありがたいと思います。

 以上です。

(酒井委員長)

 ありがとうございます。引き続いて、井手委員、お願いいたします。

(井手委員)

 2点ございます。一つは、4番の事業者等の役割・責務のところでございますけれども、宮城県、岩手県の時の処理の実例、先ほどもお話ありましたけれども、セメント工場があるかないかというのは非常に大きな違いだと思います。事業者の役割のところで、建設業者・解体事業者等はありますけれども、セメント業界はそこにないので、セメント業界を入れていただければと思います。

 それと、3番の巨大災害に備えた主体的な連携のところでございますけれども、東日本大震災でも、再生資材がなかなか活用されずに放置されるという事例が多くありました。ここは関係省庁間の連携できる仕組み、これを是非作っていただかないと、なかなか活用ができないかなと思いますので、ここは是非よろしくお願いします。

 以上2点でございます。

(酒井委員長)

 ありがとうございます。

 大塚委員、お願いします。

(大塚委員)

 3点ほど簡単に申し上げたいと思います。

 一つは、1-1の(2)都道府県のところでございますけれども、先ほどご説明がございましたように、地域ブロックが結構重要だと考えておりまして、複数の都道府県に跨がって対応することが必要になることがありますので、連携をして、広域的に対応していただくことが非常に重要だと思っております。

 この点は、(7)の国の代行という6ページのところとも関係してきますけれども、どうしようもないときは国が代行するということは極めて重要だと思っていますが、一方で、何もかも国に預けるわけにいかないところもありますので、できるだけ市町村自身でおやりになっていただいて、その上で今度は複数の市町村で対応していただき、その後都道府県で対応していただき、地域ブロックでもお考えいただいたうえで、どうしようもない時に国がという段階はある程度考えた方がいいと思っております。そのようなことはしておかないと、いざとなったらやらなくていいとか思っていただくというのも考えにくいですけれども、主体の士気が衰えるのも問題があるという気もしますので、このように順序立ててやるというのは、基本的には重要だと思っています。そうはいっても、どうしようもない時は国にやっていただくしかないので、国代行ということは極めて重要だと思っていますが、一方でそのようなことも考えておいたほうがいいというところでございます。

 それから、ちょっと戻りますけれども、(6)の一般と産廃と、それ以外の別のカテゴリを作るかということが、この6ページに書いてありますけれども、別のカテゴリを作るのは研究者としては結構面白いのですけれども、そのようなことを実際にやるとむしろ混乱するということが出てくると思います。ただ、どっちなのかわからないとかいうことで、そのときにお困りになることがあるといけないので、これも後の話と関係しますけれど、指針をお作りになって、明確にしておいていただく必要があると思っています。指針はできるだけわかりやすく、あまり複雑にしないでいただくということが、緊急に対処する時には極めて重要ではないかと思っております。

 そこと関係する話ですけれども、1-2の(3)、8ページですけれども、ここにもお書きになっておられるように、たくさんの通知が出ていますので、今回、東日本大震災との関係でたくさん通知をお出しになっておられますので、これをぜひ整理して、将来の巨大地震のときに使えるような指針にしておいていただくとありがたいと思います。

 以上でございます。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございました。貴田委員、お願いします。

(貴田委員)

 3点ほど。国の役割の中に、一つこれは資料3にも関わると思うんですけれども、処理困難物というのが過去にあったわけなんですが、たとえば漁網であるとか、配線であるとか、石膏、アスベストという。このあたり、どうするのか。特に漁網なんかはずっと遅くまでそのままにありました。今後起こっても、一社のところに持っていくのかと、埋め立てにするのかということもあるわけですけれども、その処理困難物に対する記述面での考えというのを考えておかなきゃいけないんじゃないかと思いました。

 それから、都道府県ですが、これも資料3の9ページ目に処理区画の整備というのでまとめられているのですが、二次仮置場ですか、ここが処理区画の中で大体一箇所ぐらいになっていると。これを決めていくというか、想定していくというのは県の役割なんじゃないかなと思います。

 それから、先ほど有害物に関してもありましたけれども、処理に当たってのモニタリングというのは、これは都道府県なのかなという気はするのですが、これはどこになるのでしょうか。

 その3点です。

(酒井委員長)

 引き続いて、近藤委員、どうぞ。

(近藤委員)

 2点になると思います。まず1点目は、巨大災害と言われていますので、被害は広範囲になるということです。地域ブロックでの処理ということを書かれていますので、そうなった場合に、地域ブロック毎で各地の環境事務所がいろいろと行動を起こされていると思うのですが、ここに環境事務所の責務・役割というのがなくて本当にいいのかということです。国と環境事務所がイコールだというのであればそれで構わないのですけれど、その辺がよくわからないのが1点です。

 次に、先ほど中林委員も言われましたが、災害がれきを市町村が処理する責務があるということは十分理解できますが、災害がれきを処理するとともに日常のごみを処理していかなくてはいけません。極論かもしれませんが、市町村の方々には日常のごみ処理に徹していただいて、災害がれきはもう少し大きな範囲で処理をしていくという方針を出すのも一つの考え方ではないのかと思います。

 以上です。

(酒井委員長)

 坂本委員、どうぞ。

(坂本委員)

 1点だけ、環境省さんのお話を聞いていて、失礼な言い方かもしれないのですけれど、なんとなく、こうあったらいいね、こうだよねというふうに感じてしまうんですね。何でかなと思うと、どっちかというと災害一般論に対しての対応だったりとか、最善対策を中心に検討しましょうというふうになっているのではないかと。私は、「巨大地震発生時における災害廃棄物検討委員会」というテーマでの検討委員会と聞いていたので、最後の15ページに酒井先生がおっしゃっている部分がポイントなんじゃないかと思うんですね。要するに、巨大地震ってどのような範疇までを考えて、このような諸施策を考えるのかというところがポイントだと。今のお答えの中にはなかったので、それははっきりしていたほうが、このテーマに対する検討がはっきりするのではないかなという気がいたします。

 あまり異論が無いような例で申し上げると。巨大災害って考えちゃうと、たとえば4ページの民間活用においても、これは災害が起きるとプラントが災害の影響で当然ストップしちゃうんですね。そうすると、災害処理してできないのです。国とか行政は、操業のインフラ、たとえば電源の確保とか、そのような操業に係わることはフォローするから、あなたたち民間は、このような巨大災害が起きたときの廃棄物処理とか対応して下さいよ。そのための特例措置は当然やりますからぜひ協力してくださいというような指針が出てくるといいのではないかなという気が、ちょっと本日お聞きし、必要と思いました。もうちょっと漠然としていないような気がしましたので、このような指針がガイドラインになっていくと非常にいいのではないかなという感想です。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございます。佐々木委員、お願いします。

(佐々木委員)

 市町村の役割・責務、あるいは処理責任に関連して発言をしたいと思います。

 まず、東日本大震災の時に、分別する大事さをみんな感じたと思うのですね。それが結果として処理が進んだ。本日仙台市の方ご欠席ですが、仙台市の事例を見れば明らかだと思います。

 そういったことと、仙台市はリサイクル率というものを掲げて、できるだけリサイクルをしていこうという努力をされたわけですけれど、そういったことというのは、制度の面ではないにしても、市町村の役割・責務、処理責任に関連して、どこかにきちっと表現をしたほうがいいのではないかなと思っております。

 そうしませんと、一部の地域であった、とにかく片付けなきゃだめだっていうので片付けて、大きな山を作りました。そのうち火災が起きて、またどのようなことをしたかというと、また崩して、何箇所かに分けて仮置き場にして、分別をして、手戻りをしたというようなこともあります。

 それから、リサイクルについても、建設資材で使って欲しいといってもなかなか進まなかったという、国交省さんとの関係も、ぜひ議論をしていただければと思います。

 それからもう1点、国の財政支援に関してですが、いろんなメニューがあって、東日本の時は次から次にいろんな支援がされたということは、それは非常に感謝をしているところでございますが、一つこの中で、迅速さというのを非常に自治体は求めております。

 要するに、ぼやっとした計画でなかなかお金がもらえないというようなことで、ずるずるいって、いつになったらできるのかねみたいなことで、それは市町村の実力、そういったものもあろうかと思いますが、ぜひその辺について、国でいろんな支援をしていただきたいと思いますので、迅速さというのも頭の中に入れて制度を議論していただければと思います。

 以上です。

(酒井委員長)

 どうもありがとうございます。どうぞ、志村委員。

(志村委員)

 このとりまとめ、すごくよくとりまとめられており、これで大体大丈夫かなと思っていたのですが、今、皆さんの意見を聞いていると、まだまだ配慮するべき点があるんだなと感じております。

 私から2点です。まず1点目が、事業者の役割なのか市町村の役割なのか、あるいは都道府県の役割なのかというところで、4ページに、事業者の役割として資機材、薬剤等の供給者等の協力というのがあります。今回、東日本大震災でも初動のときに問題になった燃料の確保も、燃料供給事業者さんについては最大限の供給の体制をとってもらう必要があると思うのですけれども、特に収集運搬について民間の事業者さんに応援を頼むときには、車はあるけれど燃料は無いという自治体が生じることが想定されますので、その燃料は供給事業者さんに任せておけばいいのか、市町村として確保するのか、あるいはもう少し広域的に都道府県あるいは国というところで確保するのか、がれき処理用の燃料をしっかり確保するというのは誰の責任なのかというのを書き込んでいただきたいと思います。

 あともう1点、10ページの地域ブロック単位で広域的な協力というところで、実際にはどこが被災するかわからない段階では、どこがどこを助けるとか、そのような想定は難しいのかなと思うのですけれども、ちょっと大きな規模のごみの移動をするときに、全部車でやるかというと、なかなか難しいと思います。東日本大震災でも東京都は鉄道を使って運んできましたし、北九州市さんや大阪市さんは船を使ったというのがありますので、輸送に使える、骨組みとなるような経路を押さえておいて、たとえばここの港、この駅まで持っていけばどこの地域からでも運べるというような骨格の輸送ルートを各地域の施設の受け入れ条件と合わせて整理しておけば、どこの自治体でもある程度の目処がつけられるのかなと思いますので、できれば検討していただきたいと思います。

 以上でございます。

(酒井委員長)

 鈴木委員、どうぞ。

(鈴木委員)

 巨大災害を考えるときに、巨大でない災害を考えることが大事だと思います。巨大でない災害のほうがたくさん起こりますから、そこを上手く処理していく、効率的に処理していく、これが大事です。巨大でない災害の対応を考えておいて巨大災害の対応を考えないと、非効率になってしまう可能性があります。

(酒井委員長)

 永田委員、どうぞ。

(永田委員)

 2点ほど、ご質問等含めて意見を述べたいと思います。

 まず1点目、これは質問なのですけれども、6の①でございまして、通常規模の災害時ということが記載されていますが、実際、どれぐらいの規模の災害を考えられているのか、その定義についてお聞きしたいと思います。

 地震災害を対象とされているのか、もしくは先般もございましたけれども、広島の土砂災害を考えられているのか、どのような災害を考えられて、この通常規模ということを述べられているのか、その辺りをお聞きしたいというのが1点でございます。

 もう1点、これは13ページでございまして、目標処理期間の考え方というところであります。前回の委員会でも島岡先生から処理期間の設定は極めて困難であるというご意見があったのですが、先ほど中林先生からもご意見があったとおり、重機であるとか、オペレーター等のリソースの確保等が、非常に重要になると思われます。南海トラフの地震であるとか、首都直下の地震では、東日本大震災と比べて非常にがれき量が多い想定です、10倍、もしくは16倍ぐらいですか。先ほどの資料3にもございましたが、日建連でがれきの処理をされていますが、建設会社は平常時も事業を行っているわけでありまして、がれきの処理に全リソースやマンパワーを投入することはあり得ないわけです。巨大災害においてどれぐらい投入できるのか、その辺を見極めないといけないのではないか。要するに、2年、3年と目標を立てられても、現状の仕事をこなしつつ同時にがれき処理を行うことは難しいことであると言えると思います。その辺りについて、よく考えていただければと思います。

 以上です。

(酒井委員長)

 平山委員、どうぞ。

(平山委員)

 手短に3点です。1点目は4ページですけれども、BCPで⑤の部分ですが、できるだけ主体的に処理することが望ましいとありますが、できれば予防の観点、つまり廃棄物を出さないといったことも少し考えていただければと思います。

 2点目ですが、これは確認になりますが、13ページの目標処理期間ですけれども、たとえば海外ですとクリーン・アップ・プロジェクトという名前で、クリーン・アップ、つまり市街地とか生活環境からの撤去という概念があるのですけれども、この目標処理期間には、処理の目標と撤去の目標、その2つが含まれているのかどうかといった部分を、少しお教えいただければと思っております。

 あと、3点目は皆さんがご指摘されているところですけれども、巨大災害なのですが、対策等に関しては、大は小を兼ねないという部分もありますし、一方で、大のものが小を兼ねるものもありますので、この中で整理されているものが、どこが通常災害でも適応できる可能性があるのかとか、これは巨大災害特有のものだという、その辺の整備を少し議論されてはいかがかと思います。

(酒井委員長)

 森谷委員、お願いします。

(森谷委員)

 私が申し上げたいことは、災害廃棄物の迅速な処理を第一優先として考えたいということです。

 2点目は、先ほど片付け、生活ごみの話もありましたが、災害廃棄物の範囲、内容を適切に平時から定義しておく必要性があると思います。

 それから、先ほど大塚委員からもお話がありましたが、何をしたいかによりますが、いわゆる第3カテゴリで制度を考えるのか、それとも廃掃法の特例で制度を考えるのか、これは1回、法制度上のpros and cons(良し悪し)といいますか、それをきちんと議論すべきだと私は思います。

 それから3点目ですが、私どもの基本的考えは、災害廃棄物処理の段階的な制度ということを思っています。それはどのようなことかといいますと、まずは平時と異なる、災害の規模に応じた、そして迅速・適切なものとすべきだと思います。この段階的な制度というのは、何名かの方々が別の言い方をされていますが、巨大災害に限ったものではなく、大規模災害、その他の災害を想定した、段階的な隙間のない、切れ目のない制度をまず考えるべきだと思います。

 それから4点目ですが、どのような規模の災害であれ、常識的な規模の要件というのは出てくるとは思いますけれども、迅速な処理のために一般廃棄物処理施設のみならず、産業廃棄物処理施設において、災害廃棄物の処理が迅速に可能とするということが必要と思います。そうすべきだと思います。なお、この関係では、市町村間の収集運搬の手続きの迅速性も問われると思います。

 それから5点目ですが、災害廃棄物処理の再委託の点ですが、これについては災害の規模・性格を踏まえて考えるべきだと思っておりまして、適切な処理に関する知識・能力のある者に対しては可能とすることを考えてほしいと思います。再委託を可能とした場合、これは実際的な話だと思いますし、また制度的な面でもありますが、処理委託の執行を統括または支援する事業者や、事業者団体の存在が必要であると思います。なお、この処理の執行統括者は、実例としては千葉県でありましたけれど、産業廃棄物協会が統括を行ったという例もありますので、必ずしも特定のJVだけに限るものではないと私は理解し、そうあるべきだと思います。

 それから、最後に1点だけ質問を申し上げます。環境省のペーパーでは、指針であるとか、指針的という言葉でいろいろと使われていますが、それの法的な位置付けや性格はどのようにお考えなのかを一度お聞かせ願いたいと思います。

 以上です。

(酒井委員長)

 吉岡委員、お願いいたします。

(吉岡委員)

 2点でございますが、特に一般廃棄物、災害廃棄物の区分とその責任についてというところで、6ページの方向性(案)の①のところ、②のところ、それは大方その方向でよろしいと私は理解をしています。この中で、適正な廃棄物処理を定義したうえで、円滑かつ迅速にというところがあります。特に適正な廃棄物処理を定義したうえというのは、私が常に言ってきました平時からのこのような視点は、非常に目標とすべきだろうというところでは、ここの文章は非常に大事だろうと思っております。

 災害となってきますと、そこに対して円滑かつ迅速にというのが非常に重要なキーワードになってきております。その中で、こういった災害廃棄物をどのように円滑かつ迅速にしないといけないのかという、少し科学的な、定量的な理由はなかなか難しいと思いますが、なぜそうしないといけないのかという定性的な理由をしっかり書き込んでいくべきだろうと思っております。

 たとえば、衛生上の問題でありますとか、後ろのほうにありますけれども、処理の期間とも絡んでくると思いますが、地元での被災地での復旧復興、こういったところが恐らくいくつかの理由になってくると思うんですが、その辺で迅速というキーワードに繋がってくるんだろうと思っております。結果的に、それを進めるためにはとなってくると、特例のほうでも議論いただいておりますけれども、3年というのも考えるべき視野に入ってくるのかなと思っておりますので、迅速にというキーワードと結びつけながら、この方針の中に書き込んでいただければと思っております。

(酒井委員長)

 はい、どうもありがとうございました。一通りご意見をお聞きしました。

 前回は全委員からご発言をいただきましたが、今回もほぼ全員から意見をいただいたところで、少し質問的なコメントもございましたので、その点だけお願いします。

(和田課長)

 時間も限られておりますので、今ご質問的なところ、いくつか重要な点をいただきましたので、私からお答えさせていただきます。

 今、全て完全回答ですというわけではございませんけれども、まず永田委員からございました6ページの、どんな規模かと、これは先ほども他の委員の先生方からも出たかと思うんですけれども、この場では通常災害という言葉と大規模災害という言葉をあえて使っていますけれども、イメージ的には、今回この委員会での巨大災害というのは東日本大震災を含めてそれ以上のところのイメージ、いわゆる国代行という概念が登場したような、そのようなイメージで考えております。また通常災害については、たとえば広島の土砂災害でありますとか、その少し前の伊豆大島の土砂災害等のイメージで考えています。現時点では、明確に定義付けしておらず、制度論的な観点等からの議論も必要かと思います。

 それから、処理の期間の関係ですが、撤去から処理までの全体を含めてという形で考えているところでございます。

 森谷委員からございました、指針的なものというところで、別に「的」に意味があるわけではなく、まず指針という言葉の意味するところで申し上げますと、国がいきなりたとえば自治体その他のところで何かを計画して作るということの前に、国が更にその作り方の基本的な事項を示すということが必要ではないかという問題意識です。それについて、たとえば法的な位置付けがどうなるのかとか、また、たとえば何かの法律に直接ぶら下がっているのかとか、閣議決定なのかとか、果ては等々というようなことにつきましては、この検討委員会のご議論も踏まえながら、制度論的な視点の検討に活かしていきたいと思っております。今の段階では、指針的と、的のほうの意味を説明しますと、まだ確定的なところは申し上げられないですが、指針の意味はそのようなところで考えおります。

 それから、先ほど坂本先生からもございました件につきましては、災害の規模等というところに合わせて、もう少し具体的な視点も本日ご意見を賜っていて重要かなと思いましたので、どのような書き方ができるのか、また改めて検討したいと思います。

 以上でございます。

(酒井委員長)

 ありがとうございます。

 それでは、15分ほど延びておりますので、本日のこの制度に関する議論は大体この辺りにさせていただければと思っております。

 最後にどうしても、というご意見、ございますでしょうか。

 前回もそうだったと思いますが、極力聞きっぱなしにしない努力を事務局が続けているというのは、本日の資料の出方でご理解いただけると思いますので、次回に向けて本日いただいた意見、十分に解釈をしながら対応させていただけると思っております。

 本日いただきましたご意見、次回のこの委員会で本件についての最終的なとりまとめということで、お諮りをさせていただきたいと思っておりますので、事務局におかれましては、この資料の修正・とりまとめ、是非お願いをしたいと思います。

 それでは、ここで今後の方針ということも含めて、その他、お願いします。

(切川係長)

 資料5に基づきまして、今後のスケジュールに関してご説明をさせていただきます。

 次回ですが、年を明けまして、2月3日に第4回の検討委員会を開かせていただきたいと考えております。こちらでは、右にありますとおり、本日のお話の最終的なとりまとめに関してもご議論いただきたいと考えております。

 最後、第5回に関しては、3月24日を予定しております。

 本日の議事録に関しては、原案を作成いたしまして、委員の皆様にご確認いただいた後に、環境省のホームページに掲載する予定ですので、よろしくお願いいたします。

 第4回の検討委員会に関しましては、後日改めて場所等のご連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

(酒井委員長)

 本日は、様々なご意見を頂き、どうもありがとうございました。ご意見の中では、もう少し危機感、緊張感を持ってという趣旨のご意見もございました。その一方、今回の最後の資料は今後の制度的展開を本格的に考えているという中での資料の提示ということでもございます。そういった面では、非常にクールに考えた作業も必要なところかと思います。両側面が必要かと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、これで第3回平成26年度巨大地震発生時における災害廃棄物対策検討委員会を終了いたします。本日は長時間、どうもありがとうございました。