廃棄物・リサイクル対策

第15回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会議事録

日時

平成27年12月11日(金) 15:00〜17:30

場所

TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター別館 ホール7

開会

(水谷課長補佐) それでは定刻となりましたので、ただいまより「第15回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会」を開催いたします。
 まず議事に先立ちまして、環境省廃棄物リサイクル対策部長の鎌形より御挨拶させていただきます。

(鎌形部長) 環境省廃棄物リサイクル対策部長の鎌形でございます。よろしくお願いいたします。
 本日はお忙しい中、御出席を賜りましてどうもありがとうございます。
 早速ですが、前回の検討会は7月31日に開催し、その場におきまして昨年6月に変更されたPCB廃棄物処理基本計画のフォローアップということで御議論をいただいたところでございます。その中でPCB廃棄物を安全かつ確実に、そして1日も早く処理期限内に処理を行っていくためにはしっかりとした追加的方策が必要である、こういうような御議論が大勢でございました。そういうことで、この検討会の下にワーキンググループを設置いたしまして、主査を酒井委員にお願いいたしして御議論をいただいてまいりました。9月から3回ということで、非常にタイトなスケジュールでございますけれども、濃密な御議論をいただいたというところでございます。
 本日は、そのワーキンググループで御議論いただいた結果、整理された追加的方策案について御紹介して御議論をいただくという場面ということでお集まりいただいたわけでございます。委員の皆様方におかれましては、活発な御議論をよろしくお願いしたいと思います。
 環境省といたしましては、今日御議論いただいた結果を踏まえまして、関係者の方々、都道府県市の皆様、関係事業者の皆様とも連携してしっかりと取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

(水谷課長補佐) まず、前回から委員の交代がございましたので、御紹介させていただきます。日本鉄鋼連盟、環境保全委員会化学物質分科会主査の高橋委員でございます。
 続きまして、本日の委員の皆様の出席状況について御報告いたします。まず、川本委員からは御欠席との御連絡を頂戴しております。また、織委員、田中委員、田辺委員からは遅れて会場に到着されるという御連絡を事前にいただいております。鬼沢先生はまだお見えになっていないようですが、今のところ御出席いただけるということで御連絡はいただいているところでございます。
 また、JESCO地元の自治体で開催されております監視委員会等の代表の皆様にオブザーバーとして御出席をいただいております。中杉委員長、松田委員長、浅岡座長におかれましては、御多忙のところ御出席をいただきまして誠にありがとうございます。なお、北海道の眞柄委員長と大阪の上野委員は御都合がつかないとのことで御欠席との御連絡をいただいております。
 さらに地元の地方自治体の皆様、関係府省等にもオブザーバーとして御出席していただいております。
 続きまして、配付資料の確認をさせていただきます。お手元の資料を見ていただければと思いますが、まず議事次第がございまして、その下に委員等の名簿、資料1 北九州PCB廃棄物処理施設協定値を超えるベンゼンの排出について、資料2 PCB廃棄物の期限内処理の早期達成に向けた追加的方策について(案)というワーキンググループで御議論をいただいた資料でございます。
 その後ろに参考資料を3つ付けております。まず、参考資料1 PCB廃棄物の期限内処理の早期達成に向けた追加的方策について(案)に係る関係資料集、参考資料2 追加的方策の検討に係る主な指摘事項、参考資料3 現在のPCB廃棄物処理基本計画をつけております。過不足等ございましたら、事務局までお申し付けいただきますようお願いいたします。
 これ以降につきましては、座長の永田先生に進行をお願いいたします。
 なお、報道関係の方のカメラ撮影はこれまでとさせていただきますので、御協力のほど、よろしくお願いいたします。

議事

(永田座長) 皆さんこんにちは。お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。特に監視委員会の代表の皆さん、お越しいただきましてありがとうございます。
 本日の検討会でございますが、配付の議事次第にございますように、2つの議題が用意されています。1つ目の議題は、先日発生しましたJESCO北九州事業所において排ガスから北九州市との協定値を超える濃度のベンゼンが検出された問題についてでございます。
 もう1つの議題は、本検討会の下に設置されましたワーキンググループにおいて議論されました、PCB廃棄物の期限内処理の早期達成に向けた追加的方策案について御報告いただき、委員の皆様から御意見、御質問等を頂戴したいと考えています。
 最初の議題でございます。JESCOの先程申し上げました事案につきまして、今日谷津社長にお越しいただいているところですので、まずJESCOから北九州事業所に係る一連の事案の概要と現在の状況について、説明をお願いいたします。どうぞ。

(谷津社長) 貴重なお時間を頂戴いたしまして、誠に申し訳ございません。JESCOの谷津でございます。
 去る平成27年10月14日でございますが、北九州市御当局に弊社の北九州PCB処理事業所2期施設の立入検査を行っていただいたわけでございます。その際、北九州市がサンプリングした排気中に北九州市との協定に基づくベンゼンの協定値45mg/Nmを超える520mg/Nmのベンゼンが検出されたという通報を弊社としては10月30日に受けたわけでございます。
 さらに、本件に関する検証を進める中で、今回の排出の一因となった油分の処理設備に関して、社内で定めている審査手続きを経ずに運用の変更が行われていたという事態が判明いたしました。この点は、今回の事案が単なる技術的な問題を超えた当社のガバナンス、コンプライアンスに関する重大な問題であるということ示していると認識しております。社長といたしまして、環境と安全のために企業風土そのものに遡った抜本的な改革も焦眉の急であると痛感している次第でございます。
 全ての活動で環境と安全を何よりも優先することを基本理念といたします弊社におきまして、このような事態はあってはならないというものでございます。PCB処理に御理解と御協力をいただいてきた北九州の皆様との信頼関係を大きく揺るがし、ひいてはPCB処理全体への信頼感も損なったと認識しております。
 本日はこの場をお借りしまして、まず何よりも立地をお認めいただいた北九州市に心から謝罪を申し上げます。
 また、このほかの事業所の立地自治体の皆様、本日お集まりの先生方、環境省を初めとする関係者の皆様方、さらにはPCBの保管事業者の皆様方にも御心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
 当社としては、現在この事案の原因究明と再発防止策の調査検討を進めているところでございます。今月24日に開催いたします北九州PCB処理事業部会と年が明けまして1月6日に開催いたしますPCB廃棄物処理事業検討委員会においても、本件について御議論いただくこととしております。その結果を受けまして、北九州市、環境省の御指導をいただきながら、必要な対応を迅速に講じてまいりたいと考えております。
 また、当社のコンプライアンスやガバナンス、社内風土にさかのぼった抜本的見直しを行うために、ガバナンス、コンプライアンスに関する外部の有識者からなる委員会を設置することといたしまして、本日の夕刻18時から第1回委員会を開催いたします。できるだけ早く御提言をいただいて対応していきたいと考えております。
 終わりに当たりまして、当社としては、北九州事業所のみならず、他の4つのPCB処理事業所も含めて安全管理体制に問題がなかったか、全社的に調査を徹底し環境と安全の確保に万全を期して、何よりも地元の皆様方の信頼回復を念頭に全力で取り組んでまいる所存でございます。
 このたびは皆様に御心配と御迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。お詫び申し上げます。

(永田座長) それでは関連でございますが、環境省の鎌形部長のほうから発言願います。

(鎌形部長) ただいまJESCOの谷津社長から報告のあった件でございますが、私どもとしても大変重く受け止めております。このPCBの廃棄物の処理事業は何よりも地元との信頼関係の下に進めなければならないというものだと考えてございます。その地元である北九州市との協定を超過するベンゼンの排出があったこと、そしてその原因究明の過程で、社内の規定に決められた手続きをとっていなかったということが判明してまいりしました。
 私どもとしても、JESCOの管理体制、ガバナンスにかかわる非常に重大な問題として受け止めております。しっかりと原因究明をして、かつ再発防止策をしっかりと打ち立てて臨んでいかなければならない。このように受け止めています。
 環境省といたしましても、この事案が判明いたしましてからJESCOに対して原因究明、再発防止策の検討を促してまいりました。大臣自身も11月27日に社長を呼びまして、PCBの管理について全社的な検証を行うようにという指示もしたところでございます。
 私どもJESCOを指導監督するという立場からしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。

(永田座長) ただ今の問題に関しまして委員の皆様からご質問、御意見等を頂戴したいと思っております。まず関連で浅岡先生、北九州市のほうから何かありましたらお願いいたします。

(浅岡座長) 率直に申し上げます。これはまず根本は技術の問題です。ガバナンス、コンプライアンス以前に技術的に何が行われていたかといいますと、1年で活性炭を交換するという設計、2年もつものを1年で安全性を考えて交換するという設計になっているものが、実際には活性炭の寿命がまず半年に縮めて交換されていた。それでも間に合わなくて最後は1カ月に一度、これは技術ではありません。要するに、技術者として1カ月に一度、排ガス処理の活性炭を変えざるを得ないような状況がどれくらい続いたかわかりませんが、それを続けさせた技術体制を根本的に立て直してください。それが我々の願いです。ものの考え方でなくて安全処理、適正処理というのは技術あってこその処理だと我々は考えていますので、よろしくお願いします。

(永田座長) 北九州市は。

(北九州市) 北九州市でございます。今回の事案につきましては、地元自治体といたしても非常に遺憾であると受け止めてございます。このPCB処理事業そのものは立地当初から、市民の皆様に地元の自治体としても安全にきちんとやっていきますとお約束させて、皆様の御理解を承った上で成り立っている事業だと地元としても考えています。それにもかかわらず、今回のような事案が起こったということは、まさしく北九州市民の思いを裏切ったということにほかならないと思ってございますので、今後二度とこのようなことが起こらないような、先程浅岡座長からもございましたが、理論的に安全にできるような技術の確立、それから今回もう一つの問題とされていますJESCOのガバナンスの問題等も含めて、しっかりと対策を講じていただきたいと思います。
 やはり安全確保体制を再構築するためには、JESCOさんはもちろんのこと、地元自治体である北九州市は指導監視する立場でございます。それから先ほど鎌形部長のほうからもございましたように、環境省は指導監督する監督官庁でございますので、この三者が一体となって市民の信頼を回復すべく、全力を尽くしていく必要があると思いますので、ここのところをよろしくお願いしたいと思います。

(永田座長) ありがとうございます。それでは、いかがでしょうか。委員の皆様から御意見がございましたらお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
 先程社長から案内がありましたように、12月24日、1月6日、続けてこの問題に関しましていろいろ御議論いただく場がございます。私も事業検討委員会では委員長を務めさせていただいておりまして、この問題に関しては非常に残念だという思いが強く、同時に憤りも感じておりますし、そういう意味では体制、あるいは体制を実際の実行に移すようなシステムでも、JESCOにはいろいろ問題があると思っております。そういう意味で早急に改善が必要だと考えております。
 もう一点、先ほど浅岡先生から技術の問題であるという話で1つ御指摘がございました。確かにああいう形でどんどん安直な方向に流れていくような技術選択をなぜやってしまったのか。JESCOの中にはそれぞれの事業所に対してやっていることを審議していただく事業部会がございます。その場をきちんと活用し審議していただければこういう問題は起こらなかったのではないかと思っていますが、そうした視点もない。それから、JESCO側が出した報告の中に監視委員会の名前も入っていない。もちろん事業の検討委員会の部会も出てきません。
 そうした姿勢が基本的にはこういう問題を起こすような事態を招いてしまったのだろうと思っていまして、その辺も抜本的に改善していってほしいと思っているところでございます。
 今後そうした点をきちんと我々も指摘し、改めていただきたいと思っています。早急に年明けに向けて、私もJESCOには意見を申し上げていきたいと思っております。
 それではよろしいでしょうか。一つ目の議題は以上で終了とさせていただきます。
 次の議題「PCB廃棄物の期限内処理の早期達成に向けた追加的方策について」でございます。本件につきましては、この検討会の下にワーキンググループが設置され、酒井先生に主査をお願いしております。これまで3回の会合がワーキンググループとして開催され、本日の報告書ということになったわけでございます。その内容について御説明を受けました後、委員の皆様に御議論をいただきたいと考えています。
 本日の議論の結果を踏まえまして、本検討会としての追加的方策案を取りまとめまして、パブリックコメントの募集を行いたいと考えておりますので、委員の皆様の活発な御議論をよろしくお願いいたします。
 それではまず、ワーキンググループの主査であります酒井委員に検討の状況、それから報告書について御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

(酒井委員)承りました。本年7月31日に開催されましたこの検討会第14回会合だったと思いますが、そちらでPCB廃棄物の処理を安全かつ確実に1日でも早く完了するための必要な追加的な処置について検討を行うという目的で、先程御紹介がございましたワーキンググループが設置されたわけでございます。
 永田座長から御指名いただきました19名の委員でワーキンググループが設置されまして、9月10日に第1回、10月16日、12月2日と計3回の会合を開催させていただきました。
 まず、ワーキンググループでの共通認識としたのは、PCB廃棄物の処理完了期限につきましては、まず1つはPOPs条約という国際的な条約に基づく国際的な約束であるということ、同時に特に高濃度PCB廃棄物の処理事業所の地元地域との約束を踏まえて設定された処理完了期限であるということです。そういう認識でまいりますと、必ず守るべき期限であるという共通認識を、まず共有させていただいた次第です。その上で、確実に達成するための追加的方策の検討が行われたということです。
 その上での議論のポイントは主に3点あったと認識しています。まず1点は使用中の高濃度PCB使用製品への対策でございます。処理期限内に高濃度PCB廃棄物の処理を確実に終えるためには、使用中の使用製品についても処理期限に間に合うように使用を廃止していただく、そして適正に処理していただくという流れが必要です。こうした課題に対しましては、制度面から見ますとPCB特措法のみならず、電気事業法の枠組みも活用することが必要ではないか。この2つの制度の連携が非常に重要ではないか。そして、その上でどのような役割分担のもとに対策を進めていくのかということについても議論しました。そして、また今後も考えていかなければならないという認識でおります。その中で特に安定器の扱いに関しては論点になったところです。今回のレポート、追加的方策案の中でも相当に議論の上で書き込んでいるところでございます。
 2点目はこの対策の進捗管理についてということです。処理完了期限に向けた確実な処理の達成のためには、全体の進捗管理が極めて重要ということは言うまでもありませんが、特に具体的に考えてまいりますと、使用している、特に高濃度PCBについての掘り起こし調査を速やかに進める必要があること、JESCOの処理のロードマップを明らかにしていただき、保管事業者においても長期的な処理の見通しを立てること、それが相互に調整を図っていくということが必要ではないか。そして適宜その進捗状況をしっかりフォローをアップしていくべきだろうという議論をいたしました。
 3点目が低濃度のPCB対策です。後で御報告させていただく追加的方策は、主に高濃度PCB廃棄物に重点を置いて検討を行ったところです。その一方、低濃度PCBに対しては、現在の置かれた状況というのは、高濃度PCBとは少し異なる状況にあるという認識の中から、まずは実態把握、そして処理体制の充実、多様化を図ることが重要とされたというところです。
 ただ、低濃度PCBに関しましても期限内の処理の重要性ということについては、高濃度と変わりありません。現時点からしっかりと検討を進めるべきという点について議論を重ねたところです。
 こうした中での議論を経ての認識ということですが、この問題は非常に関係者の多い課題です。そういう中で日本の行政機構、あるいは多くの関係者、ステークホルダーの方々に、相当これまで主体的にかつ熱心に取り組んできていいただいたということ、これは十分に認識をしております。その一方、そもそもどの主体が重点的に関与すべき役割を有しているのか、あるいは、どの主体の関与が最も効果的なのかということを考えねばならない課題に、現在直面していると思っております。これまでのPCB廃棄物の処理から使用製品への対応というところで、ここは違うフェーズに入ってきているという認識をしております。
 そういった意味で、どこが取り組んでいただくべき役割を有しているか、それが効果的か、今後相当思慮深く考えていく必要があるのではないかというふうに認識しています。こうした議論を踏まえまして、ワーキンググループとしての追加的方策案を整理させていただきました。
 以上で私からの説明を終わらせていただきますが、あと詳細に事務局のほうから追加的方策案の御説明をいただければありがたいと思っております。どうもありがとうございました。

(永田座長) ではどうぞ。

(中野課長補佐) 環境省産業廃棄物課の中野と申します。私からは酒井委員に御説明いただきました追加的方策案につきまして、お配りしております資料2、それから参考資料1を用いて御説明させていただきます。
 まず資料2でございますが、最後の40ページ、41ページをお開きください。最後の1枚目とその1つ前からになります。40ページですが、先ほど酒井委員から御紹介いただきました19人のワーキンググループの委員につきましては、この40ページにお示ししているところでございまして、有識者の皆様、JESCOの監視会議の代表の皆様、それから関係する地元の地方公共団体の皆様に御参画いただきまして検討をしていただきました。
 その検討の経過は41ページのほうに審議経過という形でお示ししてございますが、今年の7月31日会議の中で、ワーキンググループの設置について御了承いただきまして、今年の9月10日、10月16日、12月2日の都合3回の開催の中で追加的方策案を整理していただいたところでございます。
 内容について、2ページにお戻りください。「はじめに」に書いておりますのは冒頭で酒井委員からも御説明がございましたとおり、この追加的措置の検討の位置付けが整理されているところでございます。大きく4つの段落に分かれてございますが、1段落目、2段落目につきましては、PCB廃棄物は守るべき期限を持ってその期限内に確実に処理を行わなければならないということ、その期限は延長できるものではないということについて説明をしている内容となっております。
 第3段落目でございます。「しかしながら、そうした前提に立った中でこれまでの取組の進捗状況にかんがみれば処理期限内の処理完了は決して容易ではなく、関係者が一丸となってこの問題を解決するという確固たる意思をもって、それぞれの責務を果たすことが必要である。このため、本ワーキンググループにおいて、これまでの取組の進捗状況を踏まえ、処理完了期限内に1日でも早く安全かつ確実にPCB廃棄物の処理を完了するために必要な追加的方策について検討を行ったもの」であります。
 3ページでございますが。こちらにはPCB廃棄物の処理期限について(1)高濃度PCB廃棄物、(2)低濃度PCB廃棄物の処理期限について整理をしているところでございます。
 4ページからは「2.PCB廃棄物問題の経緯」として我が国のPCB廃棄物問題の経緯について(1)~(6)の6項目にわたって整理をしている内容となっております。
 (1)1960~1970年代、カネミ油症事件の発生、(2)民間主導によるPCB廃棄物処理施設設置の取組(1970年代~)、(3)保管の長期化と紛失・漏えい事案の発生(1990年代~)、(4)ストックホルム条約の発効(2001年~)、同じく2001年からの動きとして(5)PCB特措法の成立、JESCOによる処理体制の整備、最後の(6)基本計画の変更(2012年~)として、事実を整理しているところでございます。
 続きまして6ページを御覧ください。6ページからは「3.高濃度PCB使用製品・廃棄物に係る基本的な考え方と追加的方策」ということで、ここからJESCOの処理対象でございます高濃度PCB使用製品、使用中のもの、それから、廃棄物に関する追加的方策の基本的な考え方とその具体的な方策について記載してございます。
 同じような構成でこの後、4番として低濃度PCBに係る記述も出てまいります。
 まずは、高濃度PCBの関係でございますが、6ページには(1)としてこれに関する基本的な考え方をお示ししております。この基本的な考え方については、4点箇条書きで書いておりまして、この後各論として出てまいります追加的方策の基本的な考え方をまとめております。
 1点目の項目、箇条書きでございます。基本計画達成にあたっては計画的処理完了期限内に、このページの半分から下にア~エの四角で示してございますフローの各項目全てについて満たすことが必要であるということ。特に北九州事業エリアにおける計画的処理完了期限がトランス・コンデンサについては残り3年余りとなっていることを踏まえて、各項目について進捗管理を行って迅速に対応するということが必要ということでございます。
 2点目ですが、高濃度PCB廃棄物の現在の処理の進捗状況を踏まえますと、相当アクセルを踏まなければ処理期限内に処理を終えることは困難であり、PCB特措法などの見直しも視野に入れて危機意識を持って現時点で可能な手立てを全て尽くすことが必要であるということ。それから期限が限られているということを踏まえれば、PCB廃棄物の処理の必要性に関する国民、保管事業者及び使用製品を使用する事業者への普及啓発などを大々的に行うことが必要といえるとまとめております。
 3点目でございます。特に、高濃度PCB使用製品の使用中のものにつきましては、昭和47年以降その製造は行われなくなったにもかかわらず、約40年経過した現在においても使用を継続されているものがあり、設備の経年劣化も懸念され、今もなお使用中のPCB使用製品からPCBが漏えいする事案が現に発生している。PCB廃棄物の計画的処理完了期限における早期処理を達成するためにも、使用中の段階から必要な措置を講ずることが必要となっているということでございます。
 最後の4点目でございます。こうした中でPCB特措法はPCB廃棄物を専ら対象とする制度となっている一方で、使用中のPCB使用製品のうち、電気工作物に該当するものについては、電気事業法で一定の対策が既に講じられている。このため、現行制度である電気事業法及びPCB特措法の2つの法制度を基本に、使用中のPCB使用製品を廃棄物として速やかに排出処分させるための橋渡しを速やかに進めるための追加的措置についても検討することが必要である。こうした4点を基本的な考え方としております。
 また、フローでございます。ア~エの4点のフローにつきましては、7月31日に開催されました前回の検討委員会において基本計画のフォローという形で整理した4段階の項目と同じ内容となってございます。文言といたしまして、アが掘り起こし調査について、イは使用製品の使用廃止について、ウはPCB特措法に基づく廃棄物の届出について、エは高濃度PCB廃棄物のJESCOへの処分委託、実際の廃棄物の搬入、適正処理という4段階に分かれております。
 この後、次のページからはこの4段階ごとに現状、課題、追加的方策の案を整理しているところでございます。
 7ページを御覧ください。7ページでは追加的方策をア~エの4段階に分けて記載しております。まず1段階目のア掘り起こし調査が完了することということでございまして、主なポイントとしては四角囲みで書いております。これは各項目共通で、この段階における概略の課題を記載しているところでございます。
 読ませていただきますと「掘り起こし調査については、殆どの自治体では今年度以降本格化するが、調査に5年程度要することも考えられることから、計画的処理完了期限までに掘り起こし調査を確実に完了させるための追加的な方策について検討することが必要」といった課題を整理しております。
 ①としては掘り起こし調査に関する基本計画における主な記載事項を抜粋しております。②これまでの進捗状況として、現状どのような状況になっているかということについてファクトデータを基に記載しております。7月31日の検討会でも重複して御説明をした部分がございますので、ここから先はポイントだけ御説明いたします。
 8ページを御覧ください。8ページの下から2番目の箇条書きにございますとおり、今年の2月にはJESCOの処理施設に係る地元自治体、電気保安関係事業者の関係団体、経済産業省及び環境省で構成する「PCB廃棄物早期処理関係者連絡会」を開催し、関係機関が連携し、調査を行っていく認識を共有いたしまして、その後、地方版の「PCB廃棄物早期処理関係者連絡会」を全国5カ所で開催したところでございます。
 次の項目です。PCB使用製品の製造事業者の関係団体である(一社)日本電機工業会さん、(一社)日本照明工業会さんにおかれましては、掘り起こし調査に資するため、それぞれのホームページにPCB使用製品の判別等に係る情報を掲載して情報発信を行っていただいていたり、相談窓口の設置等の対応を行っていただいているところでございます。
 現状を踏まえた上で9ページからは、「③今後の検討課題と追加的方策」について整理しております。それぞれ検討課題ごとに項目見出しを立ててございます。それぞれの検討課題ごとに文章は大きく2つの文章で構成されております。区切りにちょうど大きな改行を加えてございますが、前半の文章が検討課題の具体的な内容でございます。後半の文章はその課題に則して今回御提案、御提言いただいております追加的方策を整理した文章となっております。
 まず1点目の検討課題でございますが、(国と都道府県市との連携による効率的かつ実効性のある掘り起こし調査の実施)でございます。課題としては前半に3段落書いてございます。1段落目、掘り起こし調査の対象は概念上管内全ての事業者と考えられ、その事業者数は膨大です。このため、環境省が策定した掘り起こし調査実施マニュアルの中では、PCB使用製品保有の蓋然性が高い方に対象範囲を絞っております。具体的には自家用電気工作物設置者に調査対象を限定しているところでございますが、それでも全国で約86万事業者ほどいらっしゃるというところでございます。
 2点目、「また」ですが、自家用電気工作物設置者86万事業者の情報は経済産業省さんからデータが提供されているところでございます。しかしながら、このデータが古い、あるいは電気工作物の設置場所に係る情報のみが整理されていて、オフィス、事務所の住所が整理されていないこと等の問題から、相当数が調査票を送っても未達となって返送されるということや、その他、調査効率が非常に悪いという問題が一部の自治体から指摘されているという状況でございます。
 第3段落ですが、高濃度PCB使用製品であるか否かは、その製造事業者の協力を得ることがさらに調査の効率化につながるという御指摘をいただいているところでございます。
 これに対する追加的方策としては、5段落に分けて書いてございます。1段落「このため、調査対象事業者の選定に当たっての基礎とすべき自家用電気工作物の設置者の情報について」、既存のほかの情報であるPCB特措法の届出情報、JESCOへの登録情報、電気事業法の届出情報などを国において整理・突合し、要調査対象事業者の絞り込みや連絡先住所のアップデートを行うなどして、効率的に都道府県市にデータを提供することが必要ということでございます。
 第2段落目でございます。先程御紹介しました、「PCB廃棄物早期処理関係者連絡会」については、できる限り開催頻度を上げて継続的に開催することが必要であるということ。この際、PCB使用製品の性状を把握しているPCB使用製品の製造事業者などの方にも当該連絡会の参加を求めることが適当である、とされております。
 第3段落でございます。PCB使用製品の性状を把握している製造事業者におかれましては、ホームページによる情報発信や相談窓口の設置等の従来の対応に加えて、自社のPCB使用製品の設置者に対して、PCB使用製品の該当性や早期処理の必要性について積極的に周知するよう努めることが必要である、ということでございます。
 4段落目ですが、各自治体における掘り起こし調査については北九州市の事例を踏まえますと、掘り起こし調査の完了までに少なくとも5年を要することも考えられますので、各自治体においては処理完了期限に間に合うよう、いつまでに掘り起こし調査を終えるのか具体的な目標を持って進めることが必要であるということでございます。
 最後の5段落目ですが、掘り起こされた高濃度PCB使用製品及びPCB廃棄物については、これまでのPCB廃棄物の処理実績なども考慮し、総体として、調査漏れがないかを検証する必要があるとともに、特に高濃度のPCB使用安定器の掘り起こし調査の対象や手法についても、より効果的なものとなるよう関係者間の連携を強化することが適当である、と整理されております。
 2つ目の課題でございます。アンケート調査の回収率向上のための方策ということで、アンケート調査票の回収率は調査対象事業者をどのように設定しても50%程度であり、回答があったとしても、記載内容にはいろいろ不明な点があって、戸別訪問等の精査作業が不可欠であるということ。未回答の事業者に対する追跡調査も必要であって、調査完了までに複数年度を要する状況である、ということが課題として整理されているところでございます。
 これに対する追加的方策としては、アンケート調査だけでは実態把握が困難なことから、高濃度PCB使用製品・廃棄物の使用・保管の状況を都道府県市が把握できるよう、報告徴収や立入検査を行うことを可能とする制度的措置を検討する必要がある、と整理されております。
 3つ目の課題です。使用中のPCB使用製品に対する掘り起こし調査の強化でございます。前半の文章2段落ございますが、1段落目は、PCB廃棄物は廃棄物に係る法制度でございますので、都道府県市の権限はPCB廃棄物に限定されていて、使用中の機器を使用する事業者に対する掘り起こし調査の実施が難しいということ。それから、電気事業法の電気工作物に該当するPCB使用製品については、電気事業法に基づく手続きが義務づけられているところでございますが、こちらについては、平成13年10月15日の時点で使用中のものについて報告、あるいはそれ以外についてはPCBが入っているとわかったときの1回と、廃止したときに限って手続きが義務づけられているところでございます。これは本来全てのPCBの使用製品が把握されているべきところであるにもかかわらず、そうではないといった実情があるのではないかということに留意する必要があるということでございます。
 こちらに対する追加的方策は3段落書いてございます。1段落目といたしましては、電気事業法の電気工作物に該当するPCB使用製品については、同法に基づく届出が既に義務づけられていることから、無届けの電気工作物の掘り起こしに向けて、報告徴収や立人検査など同法の枠組みを最大限活用して事業者に対する指導を徹底することが必要であるということでございます。
 第2段落目ですが、電気事業法の電気工作物に該当しないPCB使用製品については、都道府県市が報告徴収・立人検査を行うことができるようPCB特措法の見直しを検討する必要があるということでございます。
 安定器については、電気製品等と同様に電気工作物に付随して使用される「電気使用機械器具」に位置づけられており、電気事業法の電気工作物には該当しないものの、環境省及び都道府県市による掘り起こし調査に加えて、JESCOによるPCB廃棄物の処理手続や、電気工作物に該当するPCB使用製品の掘り起こし調査に際しても、周知を行っていくことが考えられる、ということでございます。
 先程と同様に、関係者の連絡会についても頻度を上げて開催すること、あるいは、製造事業者への参加を求めることが適当であるとまとめております。
 11ページでございます。「イ 使用中の高濃度PCB使用製品が全て使用を終了すること」ということでございます。こちらの課題は、使用中の機器がこのまま廃棄物の期限を過ぎても使われる可能性、おそれがあるということで、そちらに対する対策をする必要があるのではないかということでございます。
 こちらにつきましては、現状については12ページに書いており、13ページから検討課題と追加的方策をまとめています。
 ③番では大きく5つの課題を書いてございます。1点目は掘り起こし調査ということで先程御説明したとおりです。
 2点目のPCB特措法と電気事業法の届出制度の更なる活用については、後半になりますが、「このため」から追加的方策を書いております。「PCB使用製品の使用状況を的確に把握できるよう、PCB特措法に基づく届出制度と電気事業法に基づく届出制度の整合性を図りつつ、その見直しを行うとともに、使用中のPCB使用製品が廃棄物として排出される際の橋渡しが円滑に行われるよう関係者間で情報共有が図れる仕組みを構築することが必要である」ということでございます。
 3点目の課題でございます。使用中のPCB使用製品の廃止に向けた取組は、14ページを御覧ください。後半「このため、」から書いておりますところが追加的方策となっており、2つの段落で書いております。1つ目の段落として、特に高濃度のPCB使用製品については、処理期限に間に合うよう一定の期限を設けてその使用廃止を義務づけ、処理期限内に確実に廃棄物として処理が行われるよう必要な制度的措置を検討する必要がある。また、電気事業法の電気工作物に該当する高濃度PCB使用製品については、「電気設備に関する技術基準を定める省令」附則の規定について所要の見直しを行うなど、経済産業省において、電気事業法の枠組みを最大限活用し、処理期限内に確実にその使用を廃止させることが必要である、ということでございます。
 なお、こうした措置を講じる場合においては、計画的な処理を進めている事業者の取組を阻害することのないよう配慮することが適当である、ということでございます。
 次の項目の輸送機器に組み込まれた高濃度PCB使用製品の廃止に向けた取組でございます。
 課題は最初の文書にございますとおり、「輸送機器に使用されている高濃度PCB使用機器については、電気事業法の適用対象外とされている」ところでございまして、これが「輸送機器の内部機器の中に組み込まれている場合」になかなかそれを確認するのも困難な可能性があるといったところが課題として挙げられてございます。
 対策といたしましては「このため、高濃度PCB使用製品に係る製造事業者等においては、ホームページによる情報発信や相談窓口の設置等の対応に加え、自社製品に係る高済度PCB使用製品の該当性や早期処理の必要性について、積極的に周知するよう努める。また、特に中小事業者に対して技術的な支援や助言を行うなど、関係者が一丸となって、高濃度PCB使用製品の使用実態の把握や、その早期処理に向けた取組が円滑に進むような協力体制の構築等を検討する必要がある」ということでございます。
 それから、次の項目の関係機関の連携の一層の強化でございます。こちらについては15ページを御覧ください。真ん中辺りから追加的方策を書いてございます。前半部分については先程から申し上げております関係機関が連携した連絡会についての、開催の強化をしていくということでございます。
 第2段落目は電気事業法に関するところ、こちらは経済産業省が中心となって必要な措置をということでございます。
 第3段落でございますが、「さらに、電気事業法の電気工作物に該当しないPCB使用製品についても、関係者が一丸となって、その使用廃止に向けた取組を進めることができるよう、PCB特措法の見直しを検討するとともに」というところでございます。安定器につきましては、説明を若干省略させていただきましたが、これまでの取組として、平成12年11月に政府として閣議了解をして、PCBが使用された安定器について、平成13年度までに交換するように政府横断的に必要な措置を講じていくといったことを内容とした閣議了解がされているところでございます。こちらの実施状況について改めてフォローアップを行い、安定器を使用する事業者の所管大臣に対して改めて協力を要請することが適当である、ということでございます。
 最後でございます。さらに、安定器については、いまだPCBの漏えい等の事故が発生していることから、その使用廃止に向けて環境省、事業所管官署、都道府県市及び製造事業者等が連携しながら取り組んでいくことが重要である、ということ。それから、安定器は電気工作物には該当しないものの、電気工作物に該当する、PCB使用製品の廃止に向けた取組に際しても、安定器の廃止に向けた周知を行っていくことが考えられる、とまとめられているところでございます。
 16ページを御覧ください。16ページはウの段階といたしまして「高濃度PCB廃棄物全てについて特措法に基づく届出がなされる」といった段階でございます。こちらについても現状については7月の前回の会議で概ね御説明させていただいたところでございまして、追加的方策について18ページを御覧ください。③として3つの追加的方策をそれぞれ書いてございます。
 1点目は、掘り起こし調査の迅速かつ確実な実施ということで割愛いたします。2点目は、高濃度及び低濃度PCB廃棄物の実効性のある判別手法・システムの検討ということです。課題としては、高濃度と低濃度を分けて把握するということは精度的に難しいというところが課題としてあるところです。対策として、「こうした状況を踏まえ電気機器の製造者の協力の下、高濃度及び低濃度PCB廃棄物の判別に必要な情報の整理と当該情報を用いたPCB特措法に基づく届出情報を一元的にデータ管理するシステムの構築を検討する必要がある」とまとめられております。
 次の項目は、届出データと処理実績データの収支管理ということでございまして、追加的方策は「このため、電気事業法に基づく届出情報、PCB特措法に基づく届出情報、JESCOの登録処理情報の管理手法の共通化・一体化し、収支状況を把握して公表し、関係者が共通認識するシステムを検討する必要がある」というところでございます。
 19ページからは、エの段階です。届出がなされた全ての高濃度PCB廃棄物についてJESCOへの処分委託、速やかに搬入、適正に処理といった段階でございます。
 こちらについても現状については7月に御説明させていただいたところと重複いたしますので、若干割愛をさせていただきまして、24ページから検討課題と追加的方策をまとめております。
 24ページ一番下、1つ目の課題として、JESCOへの処分委託を促進するための方策でございます。ここでは課題を第1段落と第2段落と2つ書いております。1点目は「PCB特措法においては、政令で定める期限内に(平成38年度末までに)、そのPCB廃棄物を自ら処分し、又は処分を他人に委託することを義務付け、義務違反については、必要な措置を命ずることができることとされている一方」、いわゆるJESCOの処理期限でございます「PCB廃棄物処理基本計画に基づく計画的処理完了期限内の処理については、そのような規定は設けられていない」ということが課題の1点目でございます。
 25ページでございますが、「基金による中小企業に対する支援とかJESCOによる割引制度・分割払い制度による費用負担軽減策が講じられているにもかかわらず、処分費用を負担する準備ができていないためにJESCOへの登録や処理委託を忌避している事業者がいる」といったところの御指摘がございます。
 対策としては4段落書いてございます。1段落目はまずはPCB特措法の見直しということで、基本計画に定める計画的処理完了期限内の処理を確保するため、事業者による処理の状況を踏まえ、必要な場合には改善命令を発出できるよう、PCB特措法の見直しを検討する必要があるということ。この際、計画的な処理を進めている事業者について配慮することが必要である、ということでございます。
 2段落目ですが、「特に中小企業者等に対する支援方策については、現在、(独)環境再生保全機構に基金が設けられ、これを活用した支援が行われているところであり、引き続き継続していく必要がある。また、同基金による支援の拡充については、その必要性も含めて、既に先行して費用負担をした者との公平性の観点と期限内のPCBの確実な処理の推進の観点の両面から検討が必要である」とまとめられております。
 第3段落でございますが「計画的処理完了期限内の処理委託が円滑かつ迅速に行われるよう、JESCOにおいては長期的な処理の見通しを明らかにするとともに、事業者においても今後の処理委託の見通しを明らかにし、相互に調整が図られることが適当である。また、超大型のPCB使用機器については、その設置場所からの搬出が容易ではなく、含まれるPCB量も格段に多いことに留意する必要がある」ということでございます。
 最後の段落でございますが、「JESCOにおいては、期限内の処理完了に向けた定量的なロードマップを明らかにし、処理の進捗に応じて毎年更新するなど、このロードマップについて不断の検証を行うことが適当である」ということでございます。
 次の段落の保管事業者の破産、死去、相続等に起因して処理が滞っている事案への対応でございます。
 こちらにつきましては対策として下の段落です。「処理完了期限内の処理を確保するための行政代執行を円滑にする制度の導入を検討する必要がある。また、事業者が不存在、資力不足等の場合であって、行政代執行に要した費用を当該事業者から徴収することが困難な場合について、支援のあり方を併せて検討する必要がある」ということでございます。
 最後の項目、処理施設の健全性を確保するための方策については、25ページの一番下、「このため、引き続き、処理施設の日常保全、定期点検を実施するとともに、長期保全計画に基づき、施設の適切な補修又は更新を確保することが必要である。
 また、災害対策や万一のトラブルの発生に対しても被害の未然防止策等について柔軟に対応できるよう継続的な検討が必要である。なお、基本計画に定められたJESCOの処理施設の安全確保策を着実に実施するだけでなく、ソフト・ハード両面において、安全確保に向けた取組を徹底することが必要である」ということでございます。
 以上が高濃度PCB廃棄物に係る追加的な方策でございます。
 27ページからは「4.低濃度PCB含有製品・廃棄物に係る基本的な考え方と追加的方策」をまとめております。(1)で高濃度と同様に、まず基本的な考え方を整理しているところでございます。箇条書きが3点ございますが、1点目の段落は低濃度PCB廃棄物の処理完了期限は平成39年3月31日となっているところでございます。
 2段落目でございます。「このため、処理期限が先に到来する高濃度PCBの処理完了に向けた取組を重点的に進めることが必要であるが、低濃度についても処理期限内の処理を終えなければならないという点では重要性に変わりはなく、現時点から着実に取組を進めつつ、高濃度と同様に用意されておりますフロー図の各項目について進捗管理を行うことが必要である」ということでございます。
 3点目です。「その際、PCB特措法の制定以降に微量PCB汚染廃電気機器等の問題が発覚したため使用中のものが相当数あるということが想定されること、微量PCB汚染の原因を踏まえ、関係者が共通の理解の下で納得感をもってこれの処理を行うことが重要であること」、さらには、「処理体制の整備がまだ途上にあってその充実・多様化を図ることが重要であるといったところが、高濃度PCB廃棄物と状況・事情が異なっておりますので、この点も留意することが必要」ということでございます。
 27ページはア~オの5段階で、高濃度同様にフローチャートを書いてございます。高濃度と大きく異なっておりますのはアの段階でございます。アの段階で、「低濃度PCB含有製品、低濃度PCB廃棄物のうちPCB汚染の有無の確認が必要なもの全てについて確認作業を終了すること」でございます。
 28ページ目からは、この低濃度PCBについてのア~オの5段階についてのそれぞれの追加的方策について記載しております。アの段階はその確認作業というところでございますが、こちらについては29ページに検討課題と追加的方策を記載しております。検討課題といたしましては、使用中の電気機器の中で封入された絶縁油を分析することができるものとできないものがあるということや、その際確認する方法がなかなか難しいものについても技術的な検討を行う必要があるといった御指摘があるということでございます。
 これについての追加的方策は一番下にありますとおり、実態把握に努めるとともに、確認方法に関する技術的な検討を進めることが必要といったところがまとめられてございます。
 30ページ、イ、低濃度についての掘り起こし調査についての段階でございます。30ページの一番下から検討課題と追加的方策を書いております。こちらでは低濃度PCB固有の事情として使用中のものが相当数あるということと、31ページでございますが、一番上にありますとおり電気機器以外のものも低濃度PCBにはありまして、高濃度PCBの掘り起こし調査の対象外となっているところもあるということでございます。
 こちらの追加的方策は2点書いてございます。1点目は、まずは掘り起こし調査については高濃度の実施に合わせて低濃度のものも進めるとともに、低濃度の実態に則した掘り起こし調査方法の検討を進めることが必要であるということ、電気工作物に該当するものについては、電気事業法の枠組みを活用して、実態把握をして関係機関間で情報共有する仕組みを構築することが必要であるというところでございます。
 32ページでございます。ウの使用中の低濃度のPCB含有製品が全て使用を終了することという段階でございます。こちらについては33ページに対策を書いてございますが、いろいろ高濃度と異なる事情があるということを踏まえますと、33ページの「このため、まずは実態把握を十分に行った上で低濃度PCB含有製品の廃止を進めるための方策について検討を行うことが必要である」ということでございます。
 34ページでございます。エの低濃度PCB廃棄物全てについてPCB特措法に基づく届出がなされることでございます。こちらは、届出については高濃度のところで御紹介しましたとおり、高濃度と低濃度の正確な分け方といったところから正確な全体像を把握することが必要になっているというところが課題でございます。35ページに追加的方策を記載しております。一番下、「このため、低濃度PCB廃棄物の正確な全体像を把握するための方策について検討することが必要である」ということでございます。
 36ページからが最後の項目でございます。オの届出がなされた全ての低濃度PCB廃棄物についての処分委託、搬入処分というところです。こちらについては38ページを御覧ください。追加的方策して一番下の、「このため、低濃度PCB廃棄物の処理体制の充実・多様化を進めるとともに、その処理料金の低減を図ることが必要である。また、安全性の確保を前提とした上で、無害化処理事業者の増加に向けた取組を引き続き進めるとともに、課電自然循環洗浄法の対象範囲の拡大、絶縁油の抜油後の筐体(容器)の合理的な処理方策を引き続き検討する必要がある」とまとめられているところでございます。
 最後に39ページでございます。5.おわりにです。大きく5段落に分けて書いてございます。1段落目、2段落目につきましては、この追加的方策の位置付けについて書いております。冒頭とも重なりますが、処理完了期限内に1日でも早く安全かつ確実に処理を完了するために必要な追加的方策であるということでございます。そういったことが1段落、2段落目に書いてございます。
 第3段落でございますが、そうした位置付けの追加的方策について、性格あるいは今後のところを見据えたところを書いております。「この意味で、今般の検討結果を踏まえた対応はやり直しができるものではなく、真に実効ある措置とすることが強く求められる。残された時間を考えると制度的な対応を含めて可能な限り早期に措置を行うことが必要である。さらに、PCB廃棄物の期限内処理を確実なものとするためには制度的な対応に加え、今般の検討結果を踏まえた基本計画の見直しを速やかに行うことが適当であり、期限内処理完了に向けたロードマップと関係者の役割分担を明らかにし、取組の進捗状況について定期的にフォローアップを行うことにより、講じた措置の実効性について不断の点検を行うことが重要である。その上で、期限内の処理の完了が確実に担保されないおそれがあると認められれば、更なる追加的方策を講じることに躊躇してはならない。また、JESCOにおいては、処理完了後を見据えて、処理施設の解体等において必要となる技術的な検討等、現時点から着実にその準備に向けた取組を進めていくことが適当である」とまとめております。
 次の段落においては、関係機関においてはその処理の必要性に関する普及啓発等を大々的に行いつつ、着実かつ早期に追加的方策についておのおの実施に移していくことを求めたいとまとめられております。
 最後の段落では、低濃度についても体制が整備の途上であり、体制の充実・多様化を図ることが重要であるなど、高濃度と状況事情が異なることに留意しつつ、早期処理に向けた追加的方策について引き続き検討を進めていくことが必要ということで整理した内容となってございます。
 参考資料1でございますが、後ほど細かく御覧いただければと存じます。この検討に当たって、ファクトデータとしてさらに追加的に補完するような資料となってございます。関係資料1~7までを用意してございます。
 関係資料3では電気事業法に関する内容、関係資料2ではPCB特措法の関係規定について。それから、関係資料4では先程御紹介しました安定器に係る閣議了解の内容について、関係資料5では低濃度PCBの処理の状況、関係資料6では、蛍光灯安定器について、本年に入ってから起こった漏えい事故に関する情報、最後の関係資料7としては、JESCOにおけるPCB処理の現時点での長期処理の簡単な見通しについてまとめた資料を添付してございますので、後程御覧いただければと存じます。
 関係資料3について、経済産業省から補足いただければと存じます。

(電力安全課) 経済産業省電力安全課でございます。参考資料1のうちの関係資料3の9ページをお開きいただきたいと思います。PCB使用機器に係る電事法での規定ぶりについて、ここで説明をさせていただきたいと思います。
 9ページ「1.経緯」は省略させていただきます。
 その下の「2.電気事業法の制度概要」でございます。まずは、電事法における届出制度でございますが、箱の中に42条とございます。「事業用電気工作物を設置する者は」、ここでいう事業用電気工作物は、具体的にはトランス・コンデンサということになります。これらを設置する者は工作物の工事、維持のための保安を確保するため保安規程を定め、それを主務大臣(経産大臣)に届け出るということが規定されております。
 10ページの中段あたりに第106条がございますが、電気工作物に関する報告の徴収を求めることができることになっております。106条の下に※を付して5行ほど注意書きをさせていただいております。「本条に基づく電気関係報告規則(経済産業省令)」に基づきまして、PCBを使用することが判明した場合、その機器を廃止した場合、さらに届出内容の変更があった場合には届出をするということが義務付けられております。
 ただし、これはPCB特措法とは異なりまして、毎年度の届出までは求めているものではございません。
 ただし柱上変圧器につきましては、使用状況について毎年の報告を求めているものでございます。
 その下にあるように「(2)電事法における技術基準適合命令」という規制がございます。すなわちトランス・コンデンサなどの電気工作物に関しては省令に定める技術基準に適合するように維持することを求めております。
 11ページに移りまして、上から一、二、三、四とございます。その下の※をつけているところですが、電気設備に関する技術基準を定める省令の中で、PCBを含有する絶縁油を使用する電気機械器具は電路に施設してはならないことが省令19条14項に定められております。ただし、その省令の附則において、この省令の施行の際現に施設しているものについては従前の例によるということで、例外的に設置は認められていることが規定されておりまして、「この際」とは昭和51年という解釈でございます。
 今までたびたび出てまいりました電気工作物の定義は、11ページ下の(3)にございます。電事法の第2条に定義されており、発電、変電、送電などのための工作物、具体的には機器、トランス・コンデンサなどが該当します。12ページに移りまして一番上の行に「その他政令で定めるものを除く」として一部が除外されております。その政令で定めるものは、その下の電事法施行令1条として、鉄道関係、航空関係については、電事法の電気工作物から除かれる整理になってございます。
 先程電事法の報告を求めることができる規定が法律の中にございましたが、その詳細につきましてはその下の(4)において、電気関係報告規則第2条と第4条に具体的に規定されております。ここで報告を求める電気工作物については、「別に告示する電気工作物」としております。「別に告示する電気工作物」は次の13ページの中段やや下あたりの「平成16年経産省告示第67号」です。ここに一~十二番までの電気工作物が規定されておりまして、トランス・コンデンサからOFケーブルまでが規定されております。
 次の14ページに、より詳細にこれらの電気工作物について対象を規定しております。この実施要領(内規)に一と二とございます。具体的には、別表に定める電気工作物、変圧器などについて製造者、型番をここで具体的に明示しており、それらについては届出をする。また、それ以外の場合であってもPCBを含有することが判明した場合には届出をしていただくという届出制度になってございます。

(永田座長) どうもありがとうございます。
 ただいま、酒井先生、事務局からワーキンググループにおける議論の内容について説明がありましたが、これについて委員の皆様から御質問、御意見を頂戴したいと思います。効率的に議論を進めるために、まず報告書に記載された内容に関する事実関係の確認などの視点での御質問を最初にいただきたいと思います。報告書内容の追加、修正というような話は、後程また御意見を頂戴しますので、そちらでお願いできればと思っております。
 それではまず、御質問中心の話でいかがでしょうか。御質問のある方は、札を立てていただけるとありがたいです。田中先生からどうぞ。

(田中委員) ありがとうございます。ワーキンググループできれいに整理されて、その努力に敬意を表したいと思います。
 私の質問は、8ページで北九州市がすごい努力をして掘り起こし調査を5年間かけてやっているということで、掘り起こしをすればどれくらい見つかるものだろうかというのです。ここには5年間かけてやった数がこれだけ見つかったと書かれています。それが1割に相当すると書かれています。アンケート調査の回収率が49%だったということです。ということは、100%の残りを51%とすれば、さらに同じような数が見つかるのかどうか。そうすれば全体の2割ぐらいになるのか。その下に、さらに平成26年度に総ざらいとしてやったらこれだけ見つかったということですが、それも足すとどれくらい掘り起こしたら出てくるものだろうか。その辺を教えてください。

(永田座長) 幾つか御質問をいただいた後で、できればまとめて対応したいと思っていますが、よろしいでしょうか。

(中野課長補佐)私のほうから把握しているところについてお答えした上で、もし補足等ございましたら北九州市さんから補足いただければと思います。
 基本的に北九州市さんの掘り起こし調査につきましては、ここに書かれておりますとおり、アンケート調査を管内全ての事業者さんに5年をかけて行って、その結果、回収率というものは半分だったのですが、未回収の事業者さんについても北九州市さんのほうから追跡的な調査を電話がけ等でした上で把握した内容となっているところでございます。この際、最終的に総ざらいを加えて見つかったものについても、基本的にその当時の時点で、北九州市さんが把握されていた高濃度PCBのトランス・コンデンサについて約1割程度、少なくともそれを超えないような状況になっていると、安定器についてもそういうことだと理解していますが、もし補足等がありましたら北九州市さんからお願いいたします。

(永田座長) よろしいですか。

(北九州市) はい。

(永田座長) 少し、読んでわかりにくい書き方になっているので、修正させていただきます。ほかにいかがでしょうか。
 もしよろしければ、後程御意見を頂戴するところでも質問の項目が入っても構いませんので、前半の部分はここで一旦打ち切りさせていただいて、引き続きまして、先程出てまいりました追加的方策について、こういうものを加えたらどうか、あるいはこういう箇所は修正したほうがいいといった御意見がございましたら是非お願いします。あと全体として追加的方策を実施するに当たって、もう少し注意いただく点がございましたらお願いしたいと思います。どうぞ浅野先生のほうから。

(浅野委員) 酒井先生が、本当によくやってくださって、この報告は概ねよくできていると思って拝見しました。
 強いて感想的なことを言わせていただくと、高濃度PCBについてはきちんと書いてあるが低濃度PCBについてはあまり書いていないと思いましたが、最後にきちんと言いわけが書いてあったので、報告書としてはよくできているという感じです。強いて言うなら、追加的方策という以上は、低濃度PCB処理についてもきちんと考えないといけないので、この報告書は第1次報告とでもしておいたほうが後々のためにいいかもしれないと思います。これは自動車の排出ガス対策の審議会報告などではしょっちゅうあることです。これで終わりという印象を与えると、後々の世代の人がもう何もしなくてもいいと思うような誤解を与えるかもしれないので、この点についてなんらかの工夫をお考えいただければと思います。
 ただ、低濃度PCB処理に関しても、この報告書では、何となく考えられていることが透けて見えているような気がします。基本的にはリスクの点からいうと、低濃度はそんなにハイリスクではないだろうということ。それから処理についても必ずしもJESCOが全部やらなければならないというものでもないので、それらのこともまだまだ考える余地があるだろうということはわかりますが、これだけが表に出ると、低濃度PCBについてはどうなっているのかさっぱりわかりませんということが余りにも強調されているので、誤解を与えるのではないかなという気がして、その辺りが多少心配です。
 実際わかっていないのはそのとおりかもしれませんが、例えば、このようなものが低濃度PCBとして存在している可能性があるということについて、少し解説的に説明が入っていると納得できるかもしれませんが、これだけだと無限にあるかもしれないものがさっぱりわかりませんというトーンになってしまっているので、そこは修正が必要ではないかという気がします。
 その上で、幾つかの点で制度的措置を検討する必要があるというところが非常に明瞭に書かれていて、かねてから私が意見を述べていたような点についてもそのとおりというか、その考え方にかなり沿った考え方で書かれているのでこの点は大いに評価できると思います。
 14ページで、制度的措置を考えないといけないということが書かれておりまして、本文に書かれていることはそのとおりだと思います。とにかく、今はPCB廃棄物として扱うという法律であって、PCBが使われている製品全体には法律の射程距離は及んでいませんので、そこは何とかしなくてはいけない。仮に現行法の構造を大きくは変えないとすると、何か工夫が必要ですが、それは多分この報告にある考え方で制度的に担保できるだろうと思います。
 ただ、電気工作物との関係は確かにどうにかする必要がありそうな気がしました。しかし、これも先程の経済産業省のお話を聞いていますと、省令ぐらいのレベルの話が結構多そうであり、附則は幾らでも変更できるわけですから、これを何とか変更していただいて、少なくとも昭和51年以前のものを未だに経過措置で使用し続けてもよいというのはどう考えても異常なので、そういうことはもういい加減におやめください。そろそろ期限切れであるということを言ってもいいと思います。
 一時期、議論の中で、私有財産を奪って、という議論もないわけではなかったのですが、耐用年数が大幅に切れてしまって、なおかつ危険性があるものについては、恐らく財産的価値はないと考えるべきだろうということはあり得ると思います。そこは電気工作物に関しても、余り遠慮しないでがんがんやってもらったほうがいいのではないかと思いますので、強くお願いしたいと思っています。
 もう一つ、これは重大だと思っていることは25ページです。25ページの上の段の保管事業者というところの少し前のところまでで、「さらにJESCOにおいては、期限内の処理完了に向けた定量的なロードマップを明らかにする必要がある」と書かれている点も、極めて重要な点だと思います。今のJESCOに本当にその体制があるのか、先程のトラブルなどの話を聞いていると少々心配です。ここはJESCO自身の努力もあると思いますが、環境省として今の状況がどうなっていて、どういう設備があり、どのようになっているのかということをきちんと把握できていて、ロードマップづくりについては、環境省の側が主導権を握っていかないといけないのではないかと思います。やはり事実上、JESCOは民間企業ではありませんで、100%国が出資している企業ですので、通常の民間企業に何かお願いする場合と大分違うと思います。そこははっきりさせた上で、ロードマップについては国とJESCOが一緒になってきちんとつくるというぐらいのことを言わないと、この書き方では何となく他人任せにしているような印象を与えてしまいます。
 JESCOを信頼していないというわけではないですが、いろいろなことがあると何だこれはということになりかねないので、このままでも構いませんが、何とかもう一工夫できないかという気がします。
 また、これも私が前に申し上げたことですが、確かに中小企業者に対する支援をしないといけないということはよくわかりますし、それをすることによって処理が促進されるだろうということもよくわかりますが、しかし、やはり中小企業者であっても早くからきちんとお金を払って処理をした人がいたとしたら、そこのアンバランスはどう考えても法律を学んでいる人間から言うと十分に考慮すべき事項であると思われます。さぼっていて、後になったらみんな公的資金でやってもらえるというのでは、前に自分の費用でやった人は一体どういうことだということになる。普通は逆ですよね。早くやった人に報奨金が払われるくらいのことがあるわけです。さぼっていた人のほうが儲かってしまうのであれば、これはお天道様のもとでの話としては通じないと思います。
 やはりそういう意味でのバランスの問題があるでしょうが、どこかぎりぎり妥協できる点があるとすれば、全額費用を公費で負担してしまうようなやり方ではなくて、低利融資とか無利子融資という方法を採用して、せめてどこかで元本を返していただくというくらいのことをきちんとやっておくべきだろうと思います。そういうことをやりながら、なおかつその次にある破産、死亡、相続等の場合は、先程のバランス論からいうと、本来やるべき人がやらなかったものが残っていて、無資力者が残ったということになるのですが、これは致し方ないことだということにもなると思いますので、行政代執行というのはいい方法だと思いますし、そのときにかかった費用についての支援については、EPRの考え方のようなものをもう一回持ち出して、合理的に全額公費負担という形の代執行にはしないという形にしないと、自治体のほうがたまったものではありません。何もなしに裸でやれと言われたら自治体は嫌がって代執行をやらないでしょうから、そこはやはりEPRの考え方をしっかり打ち出していかざるを得ないのではないかと思います。
 破産、死亡、相続という無資力者になった場合の取り扱いというような話は、この国でも石炭鉱害復旧の先例が既にあります。経済産業省はよくご存じだと思います。かつて無資力鉱害復旧制度というものがあって、それはもうしょうがないので全額国がお金を負担したのです。それは当時、石炭は戦後復旧に極めて重要で、国策としてどうしても無理な操業稼行をせざるを得ないものであったということがあるからこそ国のお金を投入することが許されたわけです。
 その点PCBに関しては、アスベストは国民が広くみんな利益を受けたからみたいな理屈があって、救済方法ができていますけれども、PCBに同じ論理を持ち込むことにはやはりどこかに無理があると思いますので、さっき言ったEPRの考え方をしっかり入れるということが必要であると思います。これまでちゃんと早く公的な関与で処理しないといけないことをさぼっていたことがこういう倒産、無資力者を生み出したという意味では、若干の行政の責任がありますから、8:2ぐらいの割合で公費負担を投入することがあってもそれは合理性があると思います。100%公費負担のような形での代執行は、論理的にあり得ないと思います。

(永田座長) ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
できるだけさまざまな御意見を頂戴したいと思っています。質問内容が含まれても構いません。どうぞ。

(正賀委員) 兵庫県の正賀でございます。参考資料2の2ページに調査の支援の必要性が指摘事項として出ておりますが、今回示された追加的方策案には、その辺りが書かれていないので、その辺りも追加で記載していただければと思っております。以上です。

(永田座長) ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。

(中井委員) 電気事業連合会の中井でございます。私もワーキンググループのメンバーとして参画させていただいて、幾つか意見等も申し上げたところでございます。
 1つ目は、計画的に我々は善意で処理を進めようとしておりますので、いろいろな制度をつくっていくときに、計画的に処理を進めている事業者への配慮は必要ではないかということでございます。
 それから、処理側と排出側の処理計画の整合性を取り、車の両輪で進めることが大事ではないかといったことを申し上げたのが2つ目でございます。
 微量PCBと高濃度PCBの異なる点への配慮でそのような点を申し上げまして、これを非常に丁寧にこの取りまとめの中に反映していただいたということで改めて感謝申し上げたいと思っているところでございます。
 ワーキンググループの最後にも申し上げましたが、今後、報告書をもとに法律あるいは制度に落とし込みという作業になっていくと思いますが、その際にこの取りまとめの中に散りばめられました配慮、そういったものがしっかりそこから読み取れるような形にしていただきたいと思います。これを改めてこの場でも申し上げたいと思います。
 いずれにしましても、特に電気事業者というのはたくさん高濃度・低濃度機器を保有しております。ワーキンググループの共通認識ということでもありました処理をしっかり期限内に進めるというところについては、我々もしっかり進めてまいりたいと思っております。その過程では、さまざま合理的な処理方法等について、処理促進につながる方策について御相談申し上げることもあると思いますが、そういったところへの御指導等も今後いただければと思っているところでございます。引き続き、よろしくお願いいたします。以上でございます。

(永田座長) ありがとうございました。

(織委員) 私も25ページ絡みのところですが、高濃度PCBに関しては確固たる姿勢できちんとやっていかなければならないというところで、中小企業のほうをどのようにしていくのかというところで、まさに浅野先生がおっしゃった公平性の観点です。ここら辺をもう少しきめ細やかに、例えば今回、安定器等・汚染物については北九州、北海道でしかできなくなっているのでその輸送料を見るなどそういった形で、あるいは保管の補助など少しきめ細やかに見ていくという形で何らかの対応をしながら、とにかく中小企業も進めていかなければならないのではないかと思っています。
 ロードマップについては、私も強く是非ここのロードマップの作成についてお願いしてきたところです。ここにおいてはJESCOさんと事業者さんとのコミュニケーションがすごく重要だと思いますので、事業者さんにいつまでの間に処理ができて、いつまで保管しなければならないのかというコミュニケーションを是非密にしていただきたいということと同時に、長期的な計画になっていきますので、今後技術開発に伴い処理費用がどのように変わっていくのか、処理費用の見通しというというところも併せて、コミュニケーションをよく行っていただきたいと思ったところです。
 低濃度については、私はかねてからずっと言っていることですが、低濃度のリスクについては高濃度とは違うというところについて、住民の方の理解は、普及啓発活動がないとなかなか進んでいかないので、そこのところは重ねて強調しておきたいと思います。以上です。

(永田座長) ありがとうございます。

(田和委員) 石油連盟、田和です。さまざまな追加的方策の場面で計画的な処理を行う事業者についての配慮ということも記載いただいて本当に感謝しています。
 石油企業の話ですが、各社ともこれは数十年保管管理している負の遺産ですので、1日も早くなくしたいというのが各社の思いです。各社とも使用中の機器も含めて、操業への影響をなくすように、また、資金支出の平準化という観点から複数年で対応しようとしていますので、そういうところを御配慮いただきたい。
 ただ、私どもが自分のところだけで計画をつくっても、実際JESCOさんのほうの御都合もあるので、やはりロードマップと書かれているように、JESCOさんの処理の計画、予定、都合、そういったものを事業者とよく打ち合わせて頂き、事業者として実効性のある処理計画にしていければと思っていますので、そこについての御協力をお願いしたいと思っています。以上です。

(酒井委員) 1点だけ、12月2日のワーキングのときに議論ができていなくて、今日書き込みがなされている部分がありますので、その点の確認あるいは追加の説明をいただいたほうがいいかと思いますので発言させていただきます。
 10ページの下から2つ目の段落、「なお、安定器については」というところ、あるいは15ページの最後の段落、「なお、安定器については」というところで、具体的には、電気工作物には該当しないが、電気工作物に該当するPCB使用製品の廃止に向けた取組に際しても安定器の廃止に向けた周知を行っていくことが考えられる、というところまで今回書き込みがなされております。少しこの辺りの理解、認識のために経済産業省のほうから具体的にはどのような内容になるのか、誰がどのような周知を行うのか、あるいはこの方法で進めていったときに安定器の認知というのはどの程度、あるいは処理はどの程度進むのかという見通しに関して、少し追加的に説明いただいたほうがいいのではないかと思います。なお、ワーキングの議論の中では、安定器を電気事業法の電気工作物に指定すべきではないのかという意見があったことは、ここでお伝えしておきたいと思います。
 加えて、現行法の中では、この安定器というのは、電気使用機械器具という家電製品に近い整理がなされているが、PCB含有がはっきりした安定器を電気使用機械器具として一体どのような制度的な対応で進めていけばいいのかという見方もあるのではないかということは、一言申し添えておきたいと思います。

(永田座長) ただいまの酒井先生の御指摘などにつきましては、後程経済産業省の電力安全課、環境指導室のほうにコメントを求めたいと思っていますので、そこで御説明いただけますでしょうか。それから環境省からもお願いします。
 また、並びでJEMA(日本電機工業会)からも今後の対応について発言いただけますか。しばらくは御意見、御質問をお願いします。中杉先生どうぞ。

(中杉委員長) 私もワーキンググループに出ていたので、そこで言ったことは大体入れていただいています。最後にもう少し追加でコメントしておきたいと思います。
 ロードマップは非常に重要だと思っています。私は東京事業所の監視委員会をやっていますが、東京事業所の監視委員会では監視委員会を開く度に、掘り起こし調査の結果も随時踏まえてロードマップを見直して提示してほしいというようなことをJESCOにお願いしています。そのぐらいのことをやらないととても心配でしょうがないです。
 永田先生と一緒にやっている豊島の廃棄物の問題も、毎回廃棄物の量を見直して計画を見直している。あのくらいの覚悟でやらないと間に合わないだろうというのが1つ目です。
 もう一つは、事業者が自主的にされている対応というのは、十分尊重するということですが、どうしても中小の事業者の方が後ろのほうに行くということが起こると思います。そうすると、JESCOの処理計画を調整する上で、大きな事業者の方には少し前倒しをしていただかないといけなくなることが起こり得るだろうと思いますので、そこら辺のところはJESCOに代わって是非御協力をよろしくお願いしたいと思います。

(永田座長) ありがとうございます。ほかにはありませんか。田中先生。

(田中委員) 36ページ、あるいは38ページ、絶縁油の抜油後の筐体の合理的な処理を進めるというところで、私も賛成でやるべきだと思いますが、筐体だけに限定しないで、その辺は少し幅広に検討されたらどうかと思います。含浸物なども含めて、何が合理的で、今困っているものは何があるかということで洗い出して、少し幅広にやってはどうかと思っております。

(永田座長) どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。
 委員長として酒井先生、それからワーキンググループのメンバーの方に、これだけのものをまとめていただいたことに深く感謝申し上げます。
 冒頭の議題のときにも指摘させていただきました点をここでも反映していただきたいと思っていますのは、JESCOのことが書かれたページがございまして、25ページから26ページにかけて、施設の健全性を確保するための方策、この中で事業検討委員会というものがJESCOにあり、それぞれの部会があります。それから地域の監視委員会もございます。それから地元の自治体もあります。この点をここにはっきり書いておいていただきたいなと思います。そういうものの審議なり監視なり、そういうことを経た上で対応しているという内容を入れ込んでいただきたいと思っています。
 少し余談に近い話になってしまうかもしれませんが、親検討委員会のほうで前回のレポートをまとめるときに、標題をもう少し一般の人向けにするために、ここで終わりにしないで何か意思表示を出すような副題をつけたらどうだという議論がありました。それを考えさせていただけるとありがたいと思っています。事前に事務局にも話してありますので、後で案が出てくるかもしれません。
 浅野先生のお話にあった、どちらかというとこれはまだやることがいっぱいあります、検討すべきことがいっぱいありますという内容になっています。今後どう進めていくのかという話を、先程御指摘のあったような関係省庁、企業の組織体、そういうところから少し御意見を頂戴したいし決意も聞いていきたいと思います。この報告書自体に、かなりこれからは完遂に向けてきちんとやっていくという表明が含まれていますので、それに沿った形で是非、先程申し上げた方々にコメントをお願いしたいと思っていますが、よろしいでしょうか。

では、最後にまず、経済産業省の電力安全課のほうからお話をしてください。

(電力安全課) 経済産業省電力安全課でございます。先程酒井委員から安定器の件に関して御意見をいただきました。電気工作物については電気事業法に基づきまして、設置してある事業所の規模に応じて、法律に基づいて現在では電気主任技術者が年次点検などによって電気工作物の安全について確認を行うことになっていますので、そういった定期点検をする際に、電気工作物に該当しない安定器についても、確実に廃止に向けた取組を設置者に行っていただくように、例えばチラシを配布することなどができるかと考えております。電事法の対象にはなっていないのですが、安定器については数も非常に多くあるようでございますので、きちんとした処理を行っていくことは大事なことだと思っています。今後もチラシの配布などに限らず、あらゆる方法を考えて、可能な範囲で点検に入る技術者に対して協力を求めることなどを考えていきたいと思っております。
 いずれにしましても、このPCB問題については、早期・確実な処理に向けて取り組むことは極めて重大な問題であり、ワーキングの場でもさまざまなコメントをいただきましたので、早期処理が確実にできるよう電気事業法の枠組みでの制度整備を、環境省とも連携しながら検討していきたいと思っております。

(永田座長) 後程御案内申し上げますが、次回の検討委員会が2月8日に開催予定になっています。そういう意味では経済産業省も今後2月8日までにどのようなことをやっていくのか、どういうロードマップや工程表等が政策的なものとして書けるのか、そういう点をきちんと整理して、次回2月8日には出していただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
 もう一つ、酒井先生の御指摘の中で読んでいて思ったのですが、NITE(製品技術評価基盤機構)に特に安定器の安全性の問題ということになってきますと、もう少し積極的に取り上げてもらって、その中でPCBの話も少し広げていってもらうということもあると思います。
 ちょっと調べてみたのですが、事故のデータベースの中には経年劣化で漏えい事故が起こっているといったことが入っています。ただ、あそこはもう少し積極的に市民に通知するような手段を実験でやってみせたり、あるいは記者会見を行って、それを案内したりというようなことをやっているわけですから、ああいうところと連携すれば積極的に展開できそうだという気もしていますので、そういったところも考えていただきたいと思います。そういうことも含めて、次回に経済産業省としてどう対応していくつもりか、特に電力安全課という視点で見ていったときにどうなのかということを考えてもらいたいと思います。
 次が経済産業省環境指導室ですね。

(環境指導室) 環境指導室の権藤と申します。織先生もここにおいでですが、NITEの話がございましたので、その話についてちょっと解説させていただきたいと思います。

(永田座長) それだけじゃない話を聞きたいのですが。

(環境指導室) 安定器につきましては、電気用品安全法の話かと思いますが、この電気用品安全法というのは、電気用品の製造、輸入、販売などを規制することによりまして、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的としております。電気用品が、危険及び障害の発生がなく安全に機能するように、製造、輸入、販売などの事業者に対して規制した法律でございます。安定器を使用している者への規制とはなっていないということが現状でございます。このため、使用中の安定器につきまして、今、NITEさんに関していろいろと言っていただいていますが、電気用品安全法で措置することは、そういう立場の違いからなかなか現状では難しいのではないかと、当省では思っております。
 そういう中で15ページのほうにも書かれていますが、安定器につきましては、その使用の廃止に向けまして、当省としましては事業所管官庁としまして、環境省、都道府県等や安定器の製造事業者と一緒になりながら、積極的な啓発普及に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

(永田座長) 安定器の問題だけでなく、全般的な話として何か覚悟のほどを聞かせてくれませんか。

(環境指導室) 今回の取りまとめに際しまして、酒井先生初め、ワーキンググループに我々も毎回出席させていただきました。熱心な議論をいただきまして、大変感謝しております。我々も当事者として積極的にPCBの処理期限までに、高濃度については適正に廃止されるように、低濃度のPCB廃棄物については報告書にございますように、積極的に書いていただいておりまして、処理体制の充実とか多様化、処理料金の低減といった方向性まで示していただいております。低濃度の技術開発を積極的に進めていくことによりまして、事業者の方々が低コストで処理を行うことができるということもございますので、そういう施策に対し、官民連携して積極的に検討を進めてまいりたいと考えております。
 今回の報告書に対しては、取りまとめに御尽力いただきました環境省様、ワーキンググループの委員の方々に深く敬意を表したいと思っております。以上です。

(永田座長) どうもありがとうございます。
 それでは環境省お願いいたします。

(角倉課長) 環境省でございます。本日は委員の皆様方におかれましては、大変貴重な御意見を賜り、ありがとうございます。私ども環境省といたしましては、このPCB問題は大変長い経緯がある、大変重要な問題であるわけでございますが、何としても処理を、責任を持って終えなければいけないと強く思っているところでございます。
 PCBにつきましては処理期限が決まっているだけではなくて、特に高濃度のPCBの処理期限につきましては地元の皆様とのお約束でございますので、私どもとしては必ずやり切らなければならないという覚悟でおります。
 そうした観点から、本日いただきました御指摘を十分踏まえまして、私どもとして関係者の皆様方と一緒になってこの問題について最後までやり切るということで今後検討を進めてまいりたいと思います。
 もちろんその際には冒頭JESCOからも御報告がありましたが、まずPCBの処理というものは安全性の確保が第一ということでございますので、その視点は決して忘れることなく、その上でPCB廃棄物の処理を期限内に確実に終えるということで最大限努力をしてまいりたいと考えております。
 あと幾つかいただきました御指摘に関して、私のほうから若干コメントをさせていただきたいと思います。まず、安定器の取扱いについて実際どのように今後取組を進めていくのかということにつきまして、酒井先生から御指摘を頂戴いたしました。今回のこの取りまとめ案の中におきましては、安定器については電気事業法の電気工作物には該当しないという整理になっているわけでございますが、そうであれば具体的にどうするのかという点でございます。
 使用中の機器については、電気工作物であれば電気事業法のスキームを活用してこの使用規制をするということでございますので、それでは電気工作物に該当しない安定器については、PCB特措法の世界の中で追加的な措置を今後検討していくということになろうかと思います。ただ、その場合に安定器が広範囲に使われているということとこれを発見するのはなかなか難しいというところで、この処理、廃棄を進めていくためにはいろんな方々の御協力をいただかないと難しいということは事実でございます。環境省、各自治体の皆様方の2者だけでできる問題では決してないと強く思っております。
 そうした中で、電気事業法を所管していらっしゃる経済産業省、もちろん事業所管省庁としてのお立場があるかと思いますけれども、経済産業省さんの御協力、電気保安関係の皆様方の御協力、こうした方々の御協力も大変重要だろうと思っております。もちろん、電気機器をつくっていらっしゃる製造事業者等の皆様方の御協力も大変重要な問題であろうかと思います。そういうこともございますので、単に安定器については電気事業法の対象である、ないということだけではなく、安定器について関係者がどういう協力体制を組んで実際に取組を進めていくのか、こういうことをしっかり考えていくべきではないかという御指摘だと、私どもとしては承りました。ここのところは、現在なかなかお示しできるほど具体的なところまでまだ行っていないわけですが、そこのところは本日宿題をいただいたと考えておりますので、引き続き関係者の皆様方と一緒に協力をして検討してまいりたいと考えております。
 そのほか幾つか御指摘をいただいた部分で、特に本日大きな御指摘をいただいたところといたしましては、まずはロードマップをしっかりつくっていくことが大事であるというところです。特にJESCOのロードマップにおいては、当然事業者の皆様方とのコミュニケーションが大変重要であり、さらにJESCOは実質的には、国100%出資の特殊会社というところでございますので、国も決して第三者的な位置にあるのではなく、当事者としてしっかり関与していく必要があると考えておりますので、期限内に処理を終えるという意味ではやはり定量的にいつまでに何をという具体的なロードマップをつくって工程管理をしていくということが大変重要であろうかと思います。
 これにつきましては、関係者の皆様方の実際の今の取組について、いかに順調に円滑に進むのかという観点からしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、本日御指摘をいただいた大きな論点といたしまして、期限内処理を完了していくためには、支援のあり方というのも考えていくべきではないか、この支援については中小企業者に対する支援をどう考えていくのかということについて御指摘を賜りました。これにつきましても、具体的に今後どのような支援のあり方を考えていくべきなのかということについては、引き続きしっかり検討してまいりたいと思います。
 また、自治体の皆様方が現在行っておられます掘り起こし調査についても、しっかり支援をしていくべきではないかという御指摘も賜りました。その点につきましても、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 さらに御意見を賜りました点は、JESCOの安全管理体制の問題についてさらにしっかり書き込むべきではないかといった御指摘をいただいたところでございますので、このところについてもどのような書ぶりにするのか、書きぶりの問題だけでなく、具体的にどうこれを強化していくのかということにつきましてもしっかり考えていきたいと考えております。
 さらに大きな話といたしましては、特に冒頭に浅野先生から御指摘をいただいたところでございます。今回の報告書はこれで終わりに見えるような誤解を与えるようなものにしては決していけないと、これについては引き続きしっかり考えていくということがわかるようにすべきであるという御指摘を賜ったところです。浅野先生からは特に低濃度の問題について御指摘をいただいたところで、永田先生からも御指摘いただいたところですが、この報告書を踏まえてどうフォローアップして、どう今後工程管理をして取組の進捗管理を図っていくのかということが大変重要であると思いますので、今回の取りまとめが低濃度に限らず、決してこれで終わりということではなく、不断の見直し、不断の検証を行いながらさらに取組を前に進めていくという観点で今後取り組んでいきたいと思っております。今回の取りまとめ案の記載ぶり等につきましては、永田座長ともまた御相談させていただきながら、検討してまいりたいと考えております。
 そうした中で永田座長からは、これについて決意を表明する副題のようなものを何か考えるべきではないかという御指摘を賜ったところでございます。ここについては、私どもとして特に現時点でこれはというものがあるわけではございませんが、例えば「確実な処理完了を見据えて」など、何か工夫できないかどうか、そこは永田座長とも御相談させていただき、検討してまいりたいと考えています。
 いずれにしても、今回の取りまとめ案を踏まえまして、いかにこれを実行に移していくのかということが大変重要であるかと思いますので、それにつきましてはこれまでにいただいた御意見をしっかり重く受け止めて取り組んでまいりたいと考えておりますので、引き続き御指導をいただければと考えております。どうかよろしくお願いいたします。

(永田座長) JEMAから何かありますか。

(親里委員) 日本電機工業会の親里でございます。今回の取りまとめの中で製造者等に対する積極的に協力を求める御意見を多数承りました。これを踏まえまして、日本電機工業会PCB処理検討委員会におきまして、今後取り組める追加的方策について検討を進めているところでございます。
 従来、電話相談窓口やウェブサイトを通じた情報提供ということは行ってきたわけですが、さらなる啓発につながるような改善をまずは行いたいと思っております。今後は、さらに積極的な情報発信や会議への参加といった形でも貢献できることを検討していきたいと考えております。
 具体的には、高濃度PCBの掘り起こし調査においてPCBの使用に関する判別に関する支援については、製造事業者として協力し、調査の効率化に貢献できるのではないかと考えております。
 また、御要望いただいております、PCB廃棄物早期処理関係者連絡会への参加についても対応を検討してまいります。
 さらなる取組として、顧客に対する積極的な情報発信という意味で、PCB使用製品の該当性、早期処理の必要性等について周知することも有効であると考えております。なお、電気機器の種類においては代理店、盤メーカー、電材卸、工事事業者等多岐にわたる流通ルートにより販売されておりますので、これらの機器については最終的な機器の設置事業者を把握できているケースは限られております。このため、各中間業者からさらに最終的な機器設置事業者まで情報を伝達するようお願いしなければならないことは御了解いただきたいと思います。
 一方、PCB特措法に基づく届出情報を一元的にデータ管理するシステムの構築が検討される場合には、高濃度及び低濃度PCB廃棄物の判別に必要な情報の提供としてどのような御協力が可能かを検討してまいりたいと考えております。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

(永田座長) どうもありがとうございます。
 最後になりますが、何かこれだけは言っておきたいということがありましたらもう一度お伺いいたしますが、よろしいでしょうか。
 それでは、本日皆様からさまざまな御意見を頂戴いたしました。これを踏まえた上で、本日の議論を追加的方策案という形で本検討会の報告書案とさせていただきたいと思っております。その上でパブリックコメントを行うということになるかと思います。
 まず、報告書の修正が必要な部分を本日、幾つかいただいたと思っております。この件に関しましては、できましたら私に一任いただけますでしょうか。

(うなずきあり)

(永田座長) それではそのようにさせていただきます。
 加えまして、この報告書は非常に重要なものですから、中央環境審議会の循環型社会部会の委員にも御紹介して、委員からもいろいろと御意見を頂戴したいと考えております。その上で、パブリックコメントと両方を含めて報告書を成案という形でまとめていくという作業になろうかと思っております。
 それでは、その点などを含めた今後の進め方の日程等を事務局のほうから説明していただけますでしょうか。

閉会

(角倉課長) 改めまして、本日は貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。
 本日御議論いただいた内容を踏まえまして、永田座長の御指導を仰ぎながら報告書案の修正をさせていただいた上で、本報告書案に係るパブリックコメントの募集を速やかに開始できるようにしたいと考えております。その上で、12月24日に循環型社会部会が開催される予定でございますので、報告書案について中央環境審議会循環型社会部会の委員の皆様方の御意見もいただきたいと考えております。
 そうしたパブリックコメントでいただいた御意見、そして循環型社会部会の委員の皆様方からいただいた御意見を踏まえた上で、改めて報告書案の修正を座長と御相談しながら検討させていただいた上で、次回2月8日にこの検討会でお諮りして最終的にまた改めて御議論を賜りたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

(永田座長) よろしいでしょうか。ただいまのような日程、内容で進めさせていただきます。御異論がないようですので御了承いただいたということで、そのようにさせていただきます。それでは、次回の場所などはまだ決まっていないのでしょうか。

(角倉課長) 場所はまだですが時間につきましては、来年の2月8日月曜日17時から19時半で予定させていただいております。夕方の遅い時間になってしまいまして大変恐縮でございますが、何卒御出席賜りますようよろしくお願いいたします。

(永田座長) よろしいでしょうか。それでは、本日は長時間にわたり貴重な御意見をいただきありがとうございました。これで委員会は終了とさせていただきます。次回もよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

ページ先頭へ