廃棄物・リサイクル対策

第10回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会議事録

日時

平成25年11月5日(火)

場所

JA共済ビル カンファレンスホール

開会

  • (塚本課長) 定刻となりましたので、ただいまから「PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会第10回」を開催いたします。
    議事に先立ちまして、環境省廃棄物・リサイクル対策部長、梶原からご挨拶をさせていただきます。
  • (梶原部長) 環境省廃棄物・リサイクル対策部長の梶原でございます。本日は永田座長を初め委員の皆様方、そして各地域で開催されております監視委員会等の座長、または委員長の皆様方、そして、JESCO5事業を受け入れていただいております自治体の皆様方、本当にご多忙のところをご出席賜りまして大変ありがとうございます。
    この検討委員会は、平成23年10月にPCB特措法施行から10年が経過したということを契機といたしまして、今後の処理促進策について検討するために設置させていただいているところでございます。
    これまで9回の検討委員会を開催していただき、昨年8月には、報告書を取りまとめていただいているところでございます。報告書におきましてはPCB特措法に基づく処理期限が10年程度延長することが適当であるといったご提言をいただいたほか、JESCO5事業所におきまして、処理の得意、不得意を相互に補完することが適切であるなどの促進策につきまして、ご提言を賜ったところでございます。
    その後、私ども環境省におきましては、PCB特措法に基づく処理期限を平成39年3月末日まで延長する政令改正を行わせていただきましたほか、取りまとめていただいた報告書の中身につきまして、各地域での監視委員会等において説明をさせていただいてきたところでございます。
    また、報告書におきましては、JESCO5事業所の施設の改善あるいは得意、不得意の補完の具体策について試案という形でご提言をいただいたわけでございますけれども、JESCOの専門的なご検討を踏まえて、さらなる具体的な対策案をようやく案としてお示しできるところまでまいりました。本日はこの委員会でご意見を賜ればと思っております。
    また、本日は微量PCBの処理促進策につきましても、前回の検討会の報告書取りまとめ以降の施策の実施状況についてご説明をさせていただければと思っております。
    私ども環境省といたしましては、本日ご説明申し上げます処理促進策につきまして、委員の皆様方のご意見を賜って、さらに処理施設の立地をさせていただいております地元の皆様方にも丁寧な説明を行い、1日でも早いPCB処理の完了という目標のため取り組んでまいりたいと思います。
    本日は限られた時間で大変恐縮でございますが、活発なご意見を賜りますようお願い申し上げます。
  • (塚本課長) それでは、委員の交代等を紹介させていただきます。遅れましたけれども私は、環境省産業廃棄物課長の塚本と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
    委員の交代でございますが、一般社団法人日本電機工業会、飯干委員から鈴木委員に交代されております。
    兵庫県でございますが、築谷委員から春名委員に交代されております。
    日本鉄鋼連盟でございますが、本多委員から福間委員に交代されております。  本日は、織委員からご欠席というご案内をいただいておりますが、その他の先生はご出席ということでございます。
    また、JESCOの地元の自治体で開催されている監視委員会を代表していただきまして、北海道から眞柄委員長、豊田から松田委員長にご参加いただいております。どうもありがとうございます。
     また九州の浅岡座長、大阪の上野座長、東京の中杉座長は今回はご都合がつかないということでご欠席でございます。
     それでは、早速本日の議事に移らせていただきたいと思います。マスコミ関係の方、恐縮でございますがカメラ撮影はここまでということでよろしくお願い申し上げます。
     以降の議事進行につきましては、本検討委員会の座長であります永田先生にお願いしたいと思います。永田先生、どうぞよろしくお願い申し上げます。

議事

  • (永田座長) どうも皆様こんにちは。委員の皆様、それから監視委員会の委員長の皆様、ご多忙のところご出席いただきましてありがとうございます。
    先ほどの環境省からの話にもありましたとおり、前回の報告書から約1年ちょっと過ぎております。この間、先ほどのご挨拶にもありましたように、各地域の監視委員会等での報告書の説明やJESCOでの技術的検討を経まして、まとめられた報告書からさらに詳細かつ高度な内容の検討が結果として得られております。その内容につきまして事務局から説明をしていただきます。
    大きく議題のほうは一つにまとめられておりますが、内容を二つに区切りまして、途中に議論を挟んで進めていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
    議事に入る前に、事務局から配付資料の確認をお願いします。
  • (鈴木課長補佐) 資料はまず、次第がありまして、その後委員名簿がございます。
    その後1枚、資料番号はついておりませんが、平成24年8月に取りまとめていただいた報告書の概要を1枚配付させていただいております。
    資料1、資料1の参考資料、去年の12月の廃棄物・リサイクル対策部長通知、処理期限の延長のときの通知です。
    資料2−1、今後の処理促進策(案)の全体像
    資料2−2、今後の処理促進策(案))<個別事項>
    資料3は、報告書公表後の取組及び今後の対策について、ということで微量の関係と適正な保管の関係の資料。
    資料3の別添ということで配付しております。
    委員の方だけですが、去年の報告書、紙のファイルについては、基本計画とか法律等の基本的な情報を取りまとめておりますので、適宜ご参照いただければと思います。以上です。
  • (永田座長) ありがとうございました。よろしいでしょうか。もし不足等ございましたら事務局のほうへお申し出ください。
    それでは1番目、前半のほうのお話でございます。資料1と2を使いまして、今後の処理促進策についてということで説明をしてもらいます。どうぞ。
  • (塚本課長) お手元の資料1をごらんいただきたいと思います。資料1は、報告書公表後のこれまでの取組、検討の状況でございます。ご参考までに資料番号はございませんが、報告書の概要、A4横のカラー刷りで用意しておりますので、適宜ごらんいただければと思います。
    まず、「1.PCB廃棄物特別措置法に基づく処理期限の延長」でございます。平成24年12月12日に特措法第10条に基づく処理期間を改正いたしました。改正後でございますが、法の施行の日から平成39年3月31日までということで、全体としての処理期間を延長しています。これが1点目です。ご参考として環境省廃棄物・リサイクル対策部長通知を添付させていただいております。
    「2.JESCOにおける処理の進捗状況」、今年9月末現在でございます。昨年8月以降、JESCOの処理は順調に進んでおり、処理量も増加しております。また、北海道の増設工事が完了し、安定器等・汚染物の処理がこの9月から本格化しております。
    お手元の表に各事業所のトランス類及びコンデンサ類の処理の進捗状況を示させていただいています。全体としてはトランス類については約60%、コンデンサ類についても50%まで進捗しているところでございます。
     次のページは安定器等・汚染物でございます。北九州事業所では平成21年にプラズマ溶融施設の1号炉が、平成24年には2号炉が操業を開始いたしました。現在、安定器等・汚染物の地域における5割程度のものの処理が完了しています。
     また、冒頭申しましたように、北海道事業所では本年1月から試運転着手、6月から2カ月間負荷試運転を実施し、安全に処理ができることを確認。その上で9月から通常操業を開始しているところでございます。
     続きまして、3点目でございますが、JESCOにおける技術的な検討が進んでおります。JESCOに設置されましたポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業検討委員会、そしてこの委員会の各部会におきまして、さまざまな検討が行われてまいりました。
     特に8月の報告書でございました試案につきまして、この資料の3枚目に添付させていただいているところでございます。
     それから工程改善や改造の取組に関する検討でございますけれども、前処理の能力増強、あるいは各事業所における改造をやってきております。また、今後の改造でございますが、処理対象物の詳細調査を実施し、一部については、既に設計に着手しております。豊田事業所における特殊コンデンサなどでございます。
     また、今後、処理期間が延びざるを得ないという状況のもとで、施設の機能を維持、あるいは更新をしていくということが非常に重要になってきております。そうした観点から、昨年度、経年劣化対策に対応した専門のコンサルタントと連携をいたしまして、経年変化問題に対応したさまざまな考え方について検討を行い、実際に影響を受けやすい工程を選んだ上で、点検・保守・更新を開始しております。
     さらに超大型機器等に関する取組も行っております。今年度は実際に、保管現場からの搬出手法の確立に向けた実証試験を行うこととしております。
     今申し上げましたさまざまなJESCOにおける技術的な検討でございますが、こちらに委員会名と開催日も記載させていただいております。  ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業検討委員会、永田座長、北九州事業部会、伊規須委員に主査をお願いしております。豊田事業部会、田中委員に主査をお願いしております。東京事業部会、永田座長でございます。大阪事業部会、酒井委員、北海道事業部会、森田委員、作業安全衛生部会、伊規須委員、PCB汚染物処理体制の検討部会、これは永田座長にということで主査をお願いしておりました。先生方、どうもありがとうございます。
     「4.環境省における各地域での説明」も実施させていただいております。
     次のページ、最後のページでございます。表にございますように、JESCO操業各5地域におきまして監視会議、あるいは自治体の皆様のご参加を得まして、広域協議会を開催し、この報告書の内容について説明を実施してまいりました。  さて、本日この場で皆様方にお示しする、環境省としての処理促進策でございますが、その検討に当たりましての基本的な考え方を、最後5番として挙げさせていただいております。
     1番目といたしましては、先ほどの部長の梶原のご挨拶でも申し上げましたけれども、日本全体のPCBをとにかく1日でも早期に処理を完了する。それを実現する計画とする。2番目として、JESCOの各事業所の能力、それぞれの得意なところ、それを最大限活用する処理体制の構築を行っていくということ。そして実はこれが一番大事でございますが、今後とも安全操業を第一としつつ、計画的かつ早期に処理を行うよう取り組む。こうした考え方に基づきまして、環境省の案というものを作成いたしました。
     それでは、資料1の別添と資料2−1を比較しながら説明を聞いていただけると幸いでございます。
     資料2−1、「今後の処理促進策(案)全体像」でございます。各事業所の得意、不得意を生かした廃棄物の適切な処理分担というものを提案させていただきたいと考えております。具体的な量的なイメージについては、後ほどまた説明いたしますので、この紙ではその基本的な考え方を説明させていただきます。
     まず前回の案と違っておりますところですけれども、北海道を見ていただきますと、特殊コンデンサの一部を大阪事業所で処理をする。大型トランスの一部を東京事業所で処理をするということが新しく案に加わっております。
     また、豊田において車載トランス、これは各事業所で北海道以外ですが、分担して処理をするということになっておりますが、ここは変更はございません。
     豊田の特殊コンデンサについては、当初の案では、大阪と北九州事業所の2カ所で処理をするということでございましたが、豊田における施設整備が順調に進んでいるということを受けまして、北九州での処理はせず、大阪のみで一部を処理するという案になっております。
     また、東京地域でございますが、東京地域におけるコンデンサの一部を北九州で処理をするという案になっています。
     さらに大変大きなところでございますけれども、安定器の処理でございます。これについては、大阪、豊田、東京3地域における安定器等・汚染物の処理施設の設置がいまだにできなかったということでございます。これを踏まえまして、現在処理施設があり稼働している北海道と北九州で、日本全国の処理を行うという案になっております。具体的には、東京地域での2次廃棄物、安定器等・汚染物を北海道で。豊田、大阪地域のものを北九州でという案でございます。
     他方、安定器等・汚染物につきましても、全てを北と南に持っていくのではなくて東京、大阪、豊田で処理が可能な小規模なものについては、それぞれの事業所で最大限処理をしていくという考え方で案をつくっております。
     それでは1枚めくっていただきまして、線表をごらんいただきたいと思います。現状ペースの処理期間、そして促進策、今回の環境省案を導入後の処理期間についての比較させていただいております。
     現状ペースについては、既に昨年8月の検討会資料の中で使われていたものと同じでございます。この2つを比較していただいて、まず最初にわかることでございますけれども、北九州につきましては、当初トランス・コンデンサは青い実線でございますが、平成30年までかかるであろうということでございましたが、今回の案においても、青い実線は平成30年ということで、ここは変更はございません。  大阪につきましても、青い実線は1年早期になっております。当初、このままで行けば34年ということでございますが、今回の案では33年ということでございます。
     豊田、東京につきましては、非常に長期までかかるという見通し、48年、49年までかかるという長期的な見通しでございますが、これが今回の案では、実線ではなくて点線で申し上げておりますが、点線で48、49であったものが37年までに終わると。12年短くなるという案にしております。
     北海道でございますけれども、トランス・コンデンサは青の実線でございますが、当初35年であったものが、今回の案では34年ということになっております。
     こうした期間の短縮の大きな要因として、1つはそれぞれの事業所の工場のラインの隙間を上手に利用して他地域のものを処理をする。それぞれの工場のラインも施設の増強あるいは改造を行うことで、より順調に処理が効率的に進むということを実現しようとするものであります。  次に赤い線、これは安定器等・汚染物ですが、こちらにつきましては環境省として努力してまいりましたが、大変遺憾ではございますが、大阪、豊田、東京地域における処理施設の設置ができなかったということでございます。これを踏まえて、現在考え得る最良の案として、北海道と北九州で全国の安定器の処理をお願いするという案としております。
     その結果としまして、実線で申しますと、北九州は平成33年まで、北海道は平成35年まで処理の時間がかかるというものでございます。
     最後に、実線と点線についてご説明申し上げます。現在、PCB廃棄物として保管され、その存在がわかっているものをきちんと処理をしていくために必要な時間というのが、実線で示された年度でございます。
     さらに、現在使用中のものがなお存在していること。そして現在把握しているものにつきましても、一部処理の困難性の高いものが存在することがわかっております。こうした使用中のものや処理困難物についてもきちんと対応し、今回の計画改定において、確実にこの期限で処理を完了するという考え方に立ちまして、トランス・コンデンサについては3年間、安定器等・汚染物については2年間の点線の最終的な処理期間というものを設けております。絶対に次の延長はせず、この計画を完遂するという考え方でございます。
     ここまでが今回の環境省案の概要でございます。以降、続けて説明をいたしますが、資料2―2、今後の処理促進策の具体的な個別の案については、産業廃棄物課課長補佐、鈴木のほうから説明をさせていただきます。
  • (鈴木課長補佐) 続きまして、資料2−2で個別事項についてご説明をさせていただきます。
    まず、車載トランスについてです。これは先ほどの資料2−1でいきますと、豊田にあるものを一部北九州、大阪、東京ということで書いてあったものです。報告書で既にこのあたりは指摘をいただいておりますけれども、車載トランスという形で、普通の普段見慣れたトラストは全く違う形状だというのがよくわかるかと思いますが、内部に紙とか木が詰まっていて、複雑な内部構造となっているということです。  また、処理量としてもともと新幹線で使っていたということで、豊田エリアに集中して保管されている。東京のエリアでは、例えば10台程度ある。豊田のエリアには600台以上あるということで、かなり偏りがあるということになっています。
     報告書を取りまとめていただいた後の検討でございますけれども、豊田事業所において、なるべくその処理量をふやせないかということで検討をしまして、予備洗浄場所の増設をしております。それで年間の処理台数が27台から42台ということで大幅に増加しております。しかしながら、豊田事業所の施設スペースというのは限られておりまして、特に7階建てで、ほかの事業所よりももともと狭い敷地でやっているということでございまして、これ以上追加的な設備を設置することは困難であるということです。このまま豊田事業所だけでやると、平成39年度までかかってしまうという試算がありますので、今後の処理促進策として3ページの黄色い部分に書いてございますが、東京事業所、大阪、これは試案のときと同じです。
     処理量の目安、これはあくまでも目安でございまして、今後、状況により変わり得るものではありますけれども、今おおむね641台残りである豊田エリアにあるもののうち、150台を北九州、30台を東京、30台を大阪ということで考えております。豊田事業所で試案の後、この事業所での処理量増によって、試案の段階よりもほかの事業所に持っていく量が半分ぐらいに削減できております。
     続きまして、スライドの4です。特殊コンデンサにつきましても、報告書で既にご説明をしたところではございますが、これもコンデンサとしては、普段見慣れたものとは全く違うということでありまして、ここに素子があります。これを解体するということで、手解体を豊田エリアではしようと思っていたんですけれども、作業員の方がここにいますけれども、非常に作業環境が悪化してしまって全く今はできていない。これは試験的にやったものでありますけれども、非常に作業環境悪化になってしまった。
     もう一つ、コンデンサの中で短絡等が起きて破裂しているもの、変形しているものということで、右側の写真のようなものがあります。これらについても、そのまま処理をすると作業環境の悪化ということになってしまうということです。
     報告書取りまとめ後、豊田事業所で改造によって処理能力を上げようということで検討をしまして、かなりの部分、豊田事業所で処理ができるだろうということで、先ほど去年の報告書との違いということで、特殊コンデンサは豊田から出ている矢印は、大阪と北九州に出ていましたが、今は大阪にだけ出ている、2−1のほうでは大阪にだけ持っていくという案になっています。
     ただ、その中で内部素子が炭化している、先ほどあった右側の写真ですけれども、これはまだ豊田でもできないということでございまして、これら内部が炭化しているものは、大阪で処理をしたいということです。大阪はもともと解体せずにコンデンサを丸ごと施設に投入できるということです。
     北海道事業所は、基本的には豊田事業所と非常に似ているので、北海道事業所でも同じような考え方でおります。
     その結果、このような処理量の目安、大体豊田エリアの5,000台のうち、おおむね500台、北海道エリアの特殊コンデンサの4,000台のうちおおむね500台程度を大阪事業所で処理をしたいということでございます。
     続きまして、PPコンデンサについても、報告書のときと同じでありまして、ポリプロピレン等が使われたコンデンサは、大阪の、先ほど申し上げた丸ごと投入する設備ですが、破裂してしまうということです。この後、清掃に非常に手間がかかって、処理促進の阻害要因になっているということでした。
     今後の処理促進策としては、試案のときと同じでございまして、豊田ではさっきのように丸ごと入れるのではなくて、手解体の処理をするということで、実は特殊コンデンサとPPコンデンサというのは、片方の事業所では手解体するのでできない。こちらのほうでは手解体するのでできるという、まさに得意、不得意のところの補完ということになっております。
     大阪エリアのPPコンデンサ約7,000台のうち、おおむね6,000台程度、できるものはなるべく大阪でやろうということではあるんですが、6,000台程度豊田でということで、案になっています。
     大型トランスということでございまして、スライド8の図は何かというと、大きいトランスはそのまま施設に搬入できないということで、付属品を取り外す。さらに大きいと、これだけではなくて切断をして運ばないといけないということであります。保管現場での切断というのは慎重にというか、手間がかかって、処理の促進という意味では非常に阻害要因になるということです。
     報告書では、この部分は、今のように取り外しを行ったりとか切断をしてやるということも考えていたんですが、東京事業所にこれを持っていけば、かなりクレーンの能力に違いがありまして、もともと東京事業所のエリアには大きいものがたくさん保管してあったものですから、東京事業所であれば切断をせずに付属品の取り外しだけで搬入できるというトランスがございます。これは北海道のエリアで6台あるんですが、このうち5台は東京事業で処理を行うという案としてございます。
     次に東京エリアのコンデンサですが、スライド10です。処理台数が5事業エリアの中で最も多いということでありまして、このペースでいくと平成36年までかかってしまう。ただ、報告書取りまとめ後に、先ほどの資料1にもありましたが、相当東京事業所で設備の操業改善を行ったところ、処理能力が向上してきております。ただ、それでも35年までかかってしまうということでして、どういうふうな処理促進案かといいますと、全体としてなるべく早くということと、北九州の事業所ではコンデンサの処理が非常に早く終わるということで、その隙間を活用することで、東京の事業が1年前倒しできるという見込みが立っておりますので、約5万5,000台のうちの7,000台ですけれども、約1年間で処理できる量を北九州で処理をしたいと考えています。
     次は2次廃棄物といって処理の工程で出てくるものです。スライド11でございます。ちょっとわかりづらくて申しわけないですが、右下に北九州と大阪、先ほど申し上げたコンデンサを一括して丸ごと処理できるという装置ですが、実は装置も非常に効率的に処理できる一方で、タール分が出てきてしまって、右下に赤い丸で書いてありますが、粉末活性炭を使ってタール分を取り除くという作業をしています。その粉末活性炭に20〜30%程度のPCBが含まれているんですが、今はどうしているかというと、再度、真空加熱分離に投入して処理をしている。ただ、投入するとタール分ということで、管の閉塞等を生じるということで、非常に処理の支障になっています。これも東京事業であれば、ほかの事業とは別に、水熱酸化という方法でやっていまして、非常にその処理が得意であるということなので、報告書でも東京事業所での処理ということで試案は示されています。その後、東京事業所で実際に実証試験を行っておりまして、きちんと処理ができることを確認しています。
     おおむね量としては北九州から30トン、大阪から、これは量が違うのは北九州は非常に早くコンデンサが終わってしまうので、量としては大阪のほうが多くなっていますけれども、一部を東京事業で処理するということにしたいと思っております。
     ほかにこれも報告書で示されたものですが、2次廃棄物の中では活性炭、これは粉末ではなくて空気というか、室内の空気を処理しているもの、それから防護服を裁断したもの、手袋とかです。そういったものが相当出ています。これらについても、処理を促進する意味では、促進阻害となっています。
     また含浸物、トランスとかコンデンサの内部の部材のうち、洗浄に極めて時間のかかるものが一部あります。それをやり直しをして処理をして卒業レベルまで下げているわけでございます。報告書では5,000ppm以下になったものは、無害化認定処理施設ということで、微量のほうを処理している施設での処理、それから、5,000ppmを超えるものについては、プラズマ溶融処理設備を使って処理が可能であるということで、豊田、大阪のものの一部を北九州のプラズマ設備、東京のものの一部を北海道のプラズマ設備ということで量としてはおおむねこの程度を考えております。  安定器等・汚染物でございますが、北九州事業では先ほど申し上げたような処理が進んでいますが、北海道では報告書の時点では建設中であったわけですが、この9月から操業開始しております。大阪、豊田、東京については、施設整備のめどは立っていないという先ほどの説明にもありました。東京事業所では、稼働の問題があって停止しているということで、別途処理体制を確保すべきということで、報告書では示されたわけです。
     その後、各エリアの自治体と協議をしたり、JESCOでは各事業所、先ほど、資料2−1の説明でもございましたけれども、一部豊田、大阪、東京でできる小型のコンデンサ、小型の電気機器については、今の既存の設備で何とか処理ができるのではないかということで技術的な検討を進めて、その結果、北九州事業で豊田、大阪の安定器等・汚染物の処理を行う。一部の小型電気機器を除くというのは、その一部は今の豊田、大阪のラインでできるであろうということの確認、技術的な検討ができたので、量としては大体豊田のエリアで1,600トン、大阪エリアで2,400トンを北九州事業で処理。同様に東京エリアのものは、4,300トンを北海道事業所で処理というようなこととしたいというふうに思っております。  資料2−2については以上です。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。それではただいま説明のあった部分、資料1と2に関してご質問、御意見をちょうだいしたいと思います。また名札を立てていただきましたら、こちらから指名させていただきます。よろしくお願いいたします。
  • (浅野委員) 資料2−1、資料2−2、いずれも前回の報告書の考え方をさらにきちんと整理されて、こういう案に至ったということだと思います。前にも申し上げましたが、現段階でのPCB廃棄物の処理に関しては排出された地域で処理しないといけないという原則にこだわっていたのではどうにもならない。それぞれの施設には、結果的にではあるが得意、不得意ということがあることがはっきりしてきたので、その点をうまく利用すべきという提案に沿ったものだと思いますので、私はこれで進めていただいていいと考えます。
     ただし1点気になる点があります。車載トランスについて、新幹線車両が走っていたところで処理するのが当たり前だろうと前にも言ったことがあるわけでして、案のように東京、大阪、北九州で引き受けることについては問題ないと考えるのですが、今改めてお聞きしますと、処理についてのかなりのノウハウが必要な面もありそうです。そうすると、人的なノウハウについて考慮しないといけなくなります。それについてはどのようにお考えなのか。つまり豊田でこれだけ苦労をして処理してきたので、豊田には相当なノウハウの蓄積があると思います。それを上手に移転しないと、今度は引き受けたほうが、また混乱を起こしてしまうということがあると思います。その辺はどういうふうな体制で臨もうと思っておられるのでしょうか。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。
    眞柄さん。
  • (眞柄委員長) ありがとうございます。来週の15日に円卓会議が開催されますので、今回の促進策が地域で議論される最初になるというふうに認識しています。
     北海道事業所自体、稼働開始が遅いということもありましたが、その過程で地域の方々の認識は、当然PCBは処理をしなければならないし、必要なリスクを負担するということは、認識をされていらっしゃると理解しております。
     ただ、稼働開始の段階から10年ないし若干延びても、そこで北海道事業所で対応できるものは処理が完了するという認識でありましたが、先ほど来ご説明いただいておりますように、日本全体でPCBを限られた期間の中で処理をしなければならないという、今回の処理促進策については、理解をいただけるのではないかと個人的には思っております。
     しかし幾つかの問題がありまして、先ほど申し上げたように、10年強で終わるだろうと最初のうちは説明をしていただいておりました。現実にはなかなか計画的にいかないのではないかという気持ちもないわけではなかったわけですが、延びてしまったということに対して、ある種の読みの甘さがあったのではないかという点には触れていただきたいというふうに思います。
     円卓会議のほうも、私自身もそうですが、だんだんと高齢化してまいりまして、地域の円卓会議の委員の方々に、これまでの経緯を伝承していくということが、非常に大きな仕事になろうかと思います。円卓会議のメンバーはほとんどがボランティアで働いていただいております。
     これまでの長い委員の履歴の中で、個人的にかなり心労でストレスを感じているという方がいらっしゃいましたので、今後さらに期間が延びるわけですから、北海道、地元としても円卓会議のメンバーに対する支援を強化していかなければならないだろうと思っています。
     それに関して、前回の報告書にもありましたが、北海道で言えば、室蘭の地域の方々に、室蘭で処理をするものを排出されていらっしゃる地域の方々の支援と協力は、これまでもいただいておりましたけれども、今回の案でありますと、東京、首都圏からかなりのものが来るわけですので、首都圏の地域から北海道への支援をこれまで以上にお願いしたいというふうにお願いをしております。
     特に北海道では、地勢的な問題もありまして、モニタリングのコストがかなり従来からかかっておりますので、今後とも首都圏からのさらなる支援をお願いしたいというふうに思っております。
     それから、後ほどご説明があるかもしれませんが、監視円卓会議の委員の中で、これまで把握し切れなかったものがどれくらいあるか。そのものを新たに浮き上がらせることによって、処理の期間がさらに伸びるリスクがあるのではないかと懸念しておりますので、環境省、国としては、先ほどご紹介ありましたような期限の中で必ず終わりますように、従来、表に出ていない、あるいは不明になっているようなものについて的確に量を把握して、期限内に処理を終了するような計画を立てていただきたいと思います。
     先ほど浅野先生がおっしゃったことと同じですが、5つの事業所の中で処理に関する、あるいは取り扱いに関するノウハウをJESCOの中で共有していただくように、改めて私からもお願いしたいと思います。以上です。
  • (永田座長) ありがとうございました。
  • (影山委員) ご説明ありがとうございます。これまで処理を進めるに当たって、地元とかなりセンシティブな交渉を続けていただいたのではないかと思います。感謝申し上げます。地元の方も、多分処理の期間が延びるということでご負担を感じておられるというふうに思いますが、我々保管事業者としても非常に気を遣う保管を長期間しないといけないということで、いつまでこの保管が続くんだろうということで、大変不安に思っております。
     今回の処理促進策につきましては、大変ご苦労をおかけするというふうに思いますが、何とかこの方向でおまとめいただくように、ご尽力をお願いしたいと思います。ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
     その上でご質問でございますけれども、促進策の導入後、安定器等を北九州と北海道のほうにご厄介になると思いますが、こういった資料の中では33年、あるいは35年ぐらいには処理が終わるというふうになっていますが、前回の検討会の最後のところでは、この北九州と北海道に振り分けてもなかなか処理期間がそう短く終わらないだろうというような、そういうことが載っていたかと思います。  今回こういった形で33年、35年ぐらいに終わるという見通しにつきましては、かなり詰めてやられた話ではないかと思います。今さらだめだということは言ってもらっても困るんですが、ぜひその見通しあるいは意気込みといいますか、そういったところをお聞かせ願えると、ありがたいというふうに思います。
     我々産業界としてぜひお願いしたい点でございますけれども、設備を効率的に使ってなるべくコストを下げるようにということをお願いしたところでございますが、この資料を見てみますと、東京事業で以前は設備の大改造を行うという話が、そんなに大きな改造を行わなくてもできるということが記されているように思います。こういったことは、設備の効率的な運用というものを検討して達成した成果だと見てよろしいのかどうか。とすればやればできるということかなというふうに思いますので、さらに一層の効率化をお願いできればというふうに思います。以上です。
  • (永田座長) ありがとうございました。
  • (川本委員) やや細かいことに属するかもしれませんけれども、資料2−1にあります全体像というか、今後の対象物の流れを見ますと、もの自体PCBを含む廃棄物が別のところに動いていくことになりますと、そこでまた処理をしていく過程で、2次廃棄物の発生などもあるわけです。そういった動いたことによって、2次廃棄物の発生がともに動くんだろうと思うんですけれども、そういうことまで含めた見通しが導入後の処理期間ということで、見積もりがされているのかということと。
     例えば豊田から車載トランス、特殊コンデンサ、大阪からPPコンデンサが豊田に動くということで、そのままものが来た後ですぐさま処理工程が流れれば全然問題ないと思うんですが、例えばPPコンデンサが豊田に来たときに、豊田の真空加熱でトラブルなくすぐに操業がすんなりいくかとか、そういったこと、ちょっと細かいことなんですけれども、そのあたりのことも含んだ、ある意味吸収、バッファがなされた処理期間の見通しかということをちょっとお聞きしたいと思います。
  • (田中委員) 3点簡単に。1つ目は浅野先生もおっしゃったところですけれども、39年3月末までには処理を完結するということで、新しい促進策では1年前には終わるような計画ができているということで、関係者の理解、協力をいただいて実行していただきたいと思います。
     しかしながらまだまだ保管する期間が長いので、きちんとした保管を徹底するようにするということが欠かせないという気がします。長く保管することによって、漏えい、あるいは紛失などのリスクもあるので1日も早く終わるように、まだ検討努力をする必要があると思います。
     一つ質問は、資料2−1の2枚目の点線の部分の説明が、使用中のものと処理が困難なものを考えるとこれぐらいになるということで、それをやっても計画の1年前で終わるという案ですね。37年、38年度末までに終わらないといけない。そのときに、後の資料で議論になるのかもわからないんですけども、未届けあるいは未登録の部分が結構あるかもしれないということを考えると、そこの部分はこの点線の中には入っていないのか、入っているのか。その辺もお聞かせいただきたいと思います。
  • (福間委員) 産業界としても要望でございましたPCBの安全かつ確実な処理、そういった各種施策が具体的に前に進展しているということで、環境省さん、JESCOさん、並びに関係委員の方々の努力に感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
     私からは2点ほど、若干細かなことになって恐縮でございますけれども、昨年8月の検討委員会で取り上げられた事項について、今の検討の状況についてご確認させていただければとありがたいと思います。
     1点目はJESCOさんへの機器の搬入ということに関して、廃棄物保管量の上限とかマニフェスト写しの送付を受ける期間を延長するとか、そういったことが処理促進なり、やりやすい処理に結びつくというふうな提言が盛り込まれていたかと思います。今現在の検討状況について教えていただければありがたいと思います。
     2点目、無害化処理認定施設の活用に関してです。先ほどご報告いただいた含浸物と同様に、非含浸物についても一定濃度まで洗浄したものは、無害化認定を活用した処理について検討を進めるというふうに記載されていたのではないかと記憶してございますが、これに関する検討状況についても、可能な範囲でお教えいただければありがたいと思います。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。また追加で、ここで回答をいただいた後にもご質問はお受けますので、そのつもりでいてください。
     それではまとめて環境省、それからJESCOにも振られている部分があるかと思いますので、あわせて答えていただければと思います。
  • (塚本課長) 初めに私のほうから発言させていただきたいと思います。
     浅野先生、眞柄先生、田中先生からもきちんとノウハウの部分、施設だけではなくてというご指摘をいただきました。まことに重要な点をいただいたと思っております。実際私どもも今までの操業の中で、人の訓練、施設を使う人が実は一番重要であるし、そこをしっかりやらなければいけないということは、身にしみて感じているところでございます。
     実は今回北海道のプラズマのラインが新たに動き始めましたけれども、そのときには、JESCOの職員が北海道から北九州へ研修に行く。あるいは北九州から非常に熟練された方に指導に来ていただく。そういった連携をとってやってきたという実績もございます。  今回ご指摘をいただいた車載トランスについても、そういったノウハウの移転ということにもしっかり取り組んでいきたいと思います。ご指摘ありがとうございます。
     それから眞柄先生から、大変厳しいご指摘をいただきました。読みが甘かったということでございます。その点については環境省、JESCOともに反省するところ大でございます。他方、甘さがどこにあったかということを前回の報告書でも大分ご議論をいただいています。やはり前人未踏のこの規模での化学処理というものに取り組む中で、作業員の方々の安全の問題、あるいは技術的なさまざまなチャレンジを克服してきたという歴史もございます。
     今回私どもが新しい案をつくるに当たっては、幸いにも各JESCOの処理能力は現在フルパワーに近づいてきております。そうした中で、今までの課題についてはかなり克服してきておりますが、まさにこれからの課題として、一つは事故なくきちんと処理工程を続けていくということ。そしてもう一つは、複数の先生方からありましたけれども、現在把握していないに部分についてしっかり把握した上で、その処理までも期間内に終わらせるということ。まさに私どもも同じ認識を持っております。
     そうした中で、田中先生、あるいは影山先生から具体的にちゃんと点線でできるのかというご心配もいただいておりますが、私どもの考え方としては、もちろん量の問題もございますが、量そのものよりも存在しているものをきちんと押さえると。この部分が一番の鍵であると思っています。2年、3年の期間、フルパワーで動くことで相当量の処理能力を発揮できますが、処理期間が終わってから見つかってしまったのでは何の意味もないということで、今後関係省庁、関係自治体等と強力なタッグを組んで、未届け物、未登録物、これを掘り出していくということについて次の課題として全力を挙げていきたいというふうに考えております。
     あと東京の事業所につきましては、おかげさまで現在、当初予定していたフルの処理効率、処理能力にほぼ近づいて運用ができております。これにつきましては、大改造をせずに現在の施設を定期点検をとめたりする中で、小規模な改造を重ねることで実現することができました。まさに影山委員のご指摘のとおり、効率的な運用の一例かと思っています。
     引き続き、コストの問題についても、ユーザーの皆様にできるだけご負担をかけないように、環境省、JESCOが協力しながら取り組んでいきたいと考えている所存でございます。
     川本先生、福間先生からご指摘いただいた点について、回答させていただきます。
  • (鈴木課長補佐) 川本委員からありましたけれども、切りかえの話もございました。基本的には今回のほかの事業所でやるという話は、その事業所にとってみると初ではないんですね。もともとその事業所で処理していたものを処理するというものが、基本です。唯一そういうものがあるとすると、東京事業所における粉末活性炭の処理については、今までやってきていないものをやると。ただ、そこは先ほど申し上げたように、実証試験をきちんとやって確認できているので、そういう点は問題ないだろうと思っています。バッファということでもないんですけども、きちんとほかのところから来るということを想定してのシナリオというか、計画案にしております。
     田中委員から未登録・未届出のものも点線に入っているかというのが先ほどありましたが、それも含めて点線のところまでということで考えております。
     福間委員のJESCOでの保管量の話ですが、実は報告書では、両論ということではないのですが、そういうことで促進策になる一方で、1カ所に集中的にトランスとかコンデンサが保管されてしまうことへの心配というか懸念といったことも、ご意見としてあったということでありましたので、実は、その部分は後者で申し上げたようなところの課題があるので、そこを今具体的にやる前提での検討ということはできていないのが現状でございます。
     福間委員の2番目の、無害化施設で非含浸物もという話がありましたが、今はまず含浸物からやろうということで、実際に含浸物の一部は外に出し始めているというのはあります。非含浸物というのは、含浸物と非含浸物の分別不可能なようなものが一部あるだろうということでと、そういったものについても処理の阻害にならないように、外に出すことも検討するということで報告書では書いていたのですが、今はまず含浸物のほうを確実に外部での処理がきちんとできるように取組を進めています。2番目のほうはまだ進めてはおりません。
     最後、影山委員から、報告書の段階では安定器は2カ所でもなかなかできなかったのではないかというご指摘もありましたけれども、その後の北九州事業所でのプラズマ設備の処理実績を踏まえ、年間当たりの処理量がもう少し上げられるんじゃないかということで、このような計画にしています。
  • (塚本課長) 眞柄先生から指摘がまたほかにもございまして、円卓会議のメンバーの皆様の件でございますが、私どももボランティアで各地域の委員の皆様が長年にわたってご参加をし議論をし、大変重要な提言もいただいています。そのことについては非常に感謝をしております。今後どんな形でご支援していくことが適切なのか、地元とともに検討させていただきたいと思います。
     また、それ以外にも処理をお願いをしている圏の広域的な取組の重要性も、ご指摘いただきました。現在のトランス・コンデンサの広域協議会というものもございますけれども、さらに安定器につきましても、今後、広域な取組をしていくということについて、また、あすも実は、自治体を交えて環境省と自治体の間で意見交換会を行いますが、そうした中での議題として取り上げてまいりたいと思います。
     また、地元の自治体、各5地域でございますが、PCBのモニタリングに関して非常にご苦労をいただいているということは、私どもも認識をしております。広域の関係者とも相談をしながらそうした部分についても、地元の負担を軽くするという観点から、引き続き努力を続けてまいる所存でございます。ご指摘ありがとうございました。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。JESCOは何か話があればしていただけますか。意気込みを語れという話もありました。さっきのノウハウの共有も、そちら側でどういう体制でやっているかという話も含めて、ちょっと説明をしてくれませんか。
  • (榑林事業部長) そうしましたら、ノウハウについてでございますが、通常であれば北九州と北海道は運転会社が違うため相互に指導をし合うということはございませんが、安定器の処理を行うプラズマ設備については、試運転の段階から北九州から北海道に行っていただいて情報交換をさせていただいております。
     それから車載トランスでございますが、一番多く保管しているのは豊田事業所ですが、北九州事業所でもこれまでに100台程度の処理の実績がございます。それから東京事業所、大阪事業所でも少ない数でありますけれども新幹線の車載トランスの処理実績がございます。それ以外にも一般的な車載トランスの実績がございます。
     実際の処理に当たっては、写真を撮りながら詳細な手順書等をつくりまして情報交換をさせていただくとともに、それぞれのやり方を、情報共有するようにいたします。
     また、工程改善についてですが、東京事業所については当初大規模な改造をできないだろうかという検討もいたしましたが、大規模な改善をいたしますと、それだけで施設を半年とか1年止めなければなりません。永田先生に座長をしていただいています、東京事業部会のご指導をいただきながら、定期点検、1年に1カ月完全に止めて点検を行う、その期間にできること、それから工程改善をすることによって、おおむね液処理能力の9割程度まで能力を出せるようになっているという状況でございます。引き続き、各事業部会の先生方のご指導を賜りながら工程改善にも努めてまいりたいと思います。以上です。
  • (永田座長) JESCOの社長もお見えになっていますけれども、一言話をしていただけますか。
  • (矢尾板社長) JESCO社長を務めております矢尾板でございます。去年検討委員会でまとめていただきまして、その後、1年かけてできるだけ効率的に、また当然のことながら安全確実な処理を前提に、日本からPCBをともかく早期になくすということを本気になって考えてまいりました。また、各地元自治体の皆様方に、当初より終わる期間を延ばさせていただくということで本当に大変申しわけなく思っておりますが、この期間の中でできるだけ早く処理を終わらせるよう頑張ってまいる所存でございます。
     JESCO全体でもおかげさまで、安定的に処理できるようになってまいりましたけれども、これにおごることなく、常に安全確実な処理ということを肝に銘じ、地元自治体の皆様方のご支援、環境省、また各先生方のご指導もいただきながら、引き続き事業を進めてまいりたいと思っております。ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。では引き続き質問のほうをお受けしたいと思います。
  • (浅野委員) 把握できていない使用中をも含めた将来のPCB廃棄物の推計ということに関して、前にも申し上げたことがあると思いますが、基本的にはこの法律は、「廃棄物」という縛りをかけてしまっているので、そこに制度の限界があります。立入検査にしても廃棄物にならなければ立入検査の対象にならない。現に使用しているものについては、PCBであってもPCB廃棄物ではありませんから、制度的には立入調査もできないわけです。
     本当に必要なのは法改正をしてでも、廃棄物という縛りを外してしまって、将来廃棄物になる可能性のあるものについての届出をきちんと義務づけておくということも考えなければいけないのではないかと思います。
     アスベストに関しては、どこでどれだけ使われているかということを法的な強制をかけなくても結構情報が集まっているようです。PCBについてはもっと単純だと思います。例えば家電製品で、欠陥があった製品に関しては今から10何年前に製造販売されたものについても一生懸命広告をして、それで情報が集まるわけです。それなら造った者がこういう型式のものはこういうふうに使われているのだから、保有している方は報告してくださいということをきちんと言ってもらえばいいのではないかと思います。特に中小事業所については、使用中のPCBの届出が徹底していないかもしれないことが心配です。そこから将来思いがけずたくさん出てくると推計が狂ってしまうということもありえます。
     まず13条、14条をきちんと動かす。つまり関係大臣に要請するということをやらないといけないし、関係大臣を通じてでもいいし、ここには産業界の方もいらっしゃるわけですから、製造元に要請してきちん協力をしていただくとか、もう一度そのあたりをきちんとやらないといけないのではないか。
     大規模な事業所が持っているものが将来予想を超えて大量に出てくることはまずないだろうと思いますが、念のためにきちんと調べる必要がある。中小事業者がどれくらい持っているか。適切な推計ができる材料ぐらいは手に入れないといけない。そうすれば、法改正までやらなくていいかもしれませんが、最低限今指摘した程度の努力をすることが必要です。
     それでどうにもはかばかしくないなら、自治体にとっては法的な根拠がなければどんなに環境省から言われても、自治体の現場の人はやりようがないという声も上がる可能性があります。これらの点を、きちんと考えていただきたいと思います。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。
     ただいまの話は、後でまた説明する資料とも絡んでまいりますので、ご意見としてお伺いしておいて、次の説明、審議のほうに入りたいと思います。
     それでは促進策という中に含まれますが、資料3を説明していただけますか。
  • (鈴木課長補佐) 資料3と資料3の別添資料があります。見比べながらご説明をさせていただきたいと思います。
     資料3は、報告書公表後の取組について、微量の関係と適正な保管、今のお話にもありましたが、未把握のものの把握も含めて、報告書公表後の取組について取りまとめをしたものでございます。
     「1.微量PCBと無害化認定施設」の関係です。これまでの取組ということで、無害化認定施設をもっとふやすべきだということで増加しております。平成24年8月から新たに4事業者が認定。その中でも筐体を処理できる3施設において、処理能力が増加ということです。
     資料3の別添の1ページ目、一番下に小さい字ですが、ページ番号を振っています。別添1を見ていただきたいと思います。赤い枠で囲ってありますが、筐体を処理できる施設が、例えば愛媛県のセンターは1.92から32.3ということで増加しているということで、処理能力の増というのが上から3つ、施設が光和精鉱さん、富山環境整備さんとあるということ。新規で三光さんと杉田建材さんが認定されている。これらを合わせると、報告書の段階では1日19トンの処理能力だったのが、106トンまで増加しております。
     先ほどの別添1を見ていただきますと、真ん中の欄に処理条件で、850℃以上2秒以上というのがございます。報告書を出した段階では、全て1100℃以上2秒以上という条件だったわけでございますが、その後850℃以上2秒以上についても認定をということの提言も踏まえまして、そのような運用を図ってきました。
     上の2つは認定をもう一度申請していただいて、850℃2秒以上で認定を取り直していただいています。下のほうにある最近の富士クリーンさん、関電ジオレさんというのは、850℃2秒での条件で認定を取っております。
     さらに、今このリストに載っているものに加えて、4事業者が申請の手続きを進めているという状況でございます。
     資料3に戻っていただきまして[2]です。無害化認定処理施設での処理対象物の拡充ということで、こちらは別添2、3ページになります。従来、左側の列の微量PCB汚染廃電気機器等というカテゴリーに入るものだけが処理対象物であったわけですけれども、その後、報告書を出してすぐ8月に告示改正をしています。右の欄の低濃度PCB含有廃棄物と書いてありますが、5,000ppm以下、5,000mg/kg以下の油とか汚染物について、処理は無害化認定施設でも処理可能となったということで、今まで微量と高濃度のトランス・コンデンサの間に落ちてしまっていたようなものについても、微量の無害化認定施設で処理できるようになったということでございます。
     これを踏まえて環境省では焼却のガイドラインと収集運搬のガイドラインをそれぞれ改定しまして、低濃度のPCBのガイドラインということで策定して公表してございます。
     資料3[3]ですが、産業廃棄物処理施設の技術上の基準ということで、実証試験をしております。これは無害化認定のほうは既に850℃でやっているのですが、都道府県の許可施設については、まだ基準が1100℃になっております。無害化認定を行う上でもどういったものを850℃2秒以上の条件で認定をしていくかということも含めて、環境省のほうで実証試験を行っております。具体的には別件の5ページに、その後、去年の報告書以降の実証試験の状況をまとめています。
     三光さんで、平成24年10月にやっています。これは850℃以上で固形物を処理するということは実証試験をやったということで、その後、神戸環境クリエートさんでも同じものをやっています。確認する意味でも2カ所でやっています。エコシステム小坂さんで協力いただいて行ったのは、塗膜くずということで橋梁の塗料等に入っている、塗膜の中に入っているPCBの処理ということで試験を行ったものでございます。  7ページ目以降全て、ちょっと長く23ページまで、試験結果が書いてあります。例として最初の三光さんでやったものですけれども、別添の10ページを見ていただきますと、表3、表4があります。まずPCB廃棄物を入れない通常運転時でどうだったかというのを分析して、その後2日目、3日目ではPCBを投入して試験をするということでの結果を掲載してございます。
     排ガス、周辺境界値、表5には燃え殻、ばいじんの分析結果も全て公表しています。問題のないレベルであるということを確認しています。  こういった試験結果を踏まえて、先ほどの850℃2秒という無害化認定の取組を進めてきたところであります。例えばエコシステム小坂さんでやらせていただいたような橋梁の塗膜というのは、これから新しく認定の対象物としてまた考えていくということで実証試験で確認したということでございます。
     資料3に戻っていただきまして、�C番は洗浄処理に関するガイドラインの検討。これについても報告書で必要性を述べられていたわけです。さらに括弧内で書いていますが、移動式の処理を含むということで、移動式での洗浄というもの。特に大きなものです。大きなトランスではこういった処理方式も重要であるということです。そのガイドラインについて、まだ策定し切っていないんですけれども、検討を具体的に進めているところです。
     この[1]〜[4]については、産業廃棄物処理事業振興財団に専門的な検討委員会を設置いたしまして、特にこの検討委員会の中でも、森田先生、酒井先生、田辺先生、川本先生に貴重なご意見をいただいて、認定を進めているというところでございます。
     資料3の[5]は、電気機器の製造年によるPCBの混入の有無についてということであります。これは報告書で記載いただいたことほぼそのままですが、JEMAさん、電機工業会さんにご協力をいただきまして、別添4、25ページにあるようなものを通知しております。要するに微量のPCB汚染というのは既に現在ではないわけです。メーカーさんが出荷時にちゃんと確認をしているということでありますので、その取組を踏まえて、何年以降に製造したものについては、日本電機工業会の加入メーカーに限るんですけれども、もう汚染はないということを通知しているところでございます。
     このように微量について、無害化認定の関係は取組を進めておりますが、資料3(2)について、下のところに書いてありますけれども、引き続き施策は重要だと思っていまして、無害化認定についてもこれで十分ということではなくて、引き続き増加を図るための着実な運用をしていくということ。
     特に筐体の処理がなかなか進んでいないということがありますので、抜油後の筐体についての安全かつ合理的な処理促進策の検討を行うということ。
     今、検討中である洗浄のガイドラインについても、早急に策定していきたいと考えております。
     さらには実証試験の結果は、無害化認定での認定対象の検討ということにも役立たせているんですけれども、県の許可施設である、産業廃棄物処理施設の技術上の基準についての見直しという検討に生かしていきたいと思っております。
     引き続きまして、資料3の裏側ですけれども、「保管場所での適正な保管」です。これまでの取組のところですが、これも産業廃棄物処理事業振興財団に協力をいただきまして、検討委員会を設置しまして田中委員に委員長になっていただきまして、検討を進め、一部は資料も公表してございます。
     まず適正な保管について、去年の報告書では、まだ保管現場での漏えいが年間何件か起きている状況であるということで、JESCOではあれだけ厳しい管理をしている中で、一方で保管現場で漏えいをしていてはしょうがないわけです。保管現場でのきちんとした保管の確保のための資料を幾つかつくってございます。別添資料の29ページを見ていただきますと、保管現場での保管についての資料ということで、めくっていただいくと30、31ページ。折り込んでしまったので見にくいところは申しわけないんですけれども、保管方法をわかりやすく解説するということで、容器に入れるとかオイルパンというのは今までも言っていました。例えば地震対策で転倒防止といったものについても、スチロールみたいなものに入れているだけですけれども、これだけでも非常に転倒防止に役立つということで、資料として配布している。また、漏れている機器をどうするかということについても記載しております。適正な保管を呼びかけていくための資料でございます。
     資料別添5−2は、先ほど来幾つかありましたけれども使用中のものについての呼びかけということです。経済産業省とも連携しまして、33ページにありますようなちらしを作成して、関係業界さんにも協力をいただきながら、使用中の方にきちんと、まだキュービクルとか電気室にそういったものがないだろうか確認してくださいといった資料を出しております。
     その次のページには別添6−1があります。「トランス、コンデンサを廃棄・リサイクルする前にPCBが含まれているか否かの確認を必ずしてください」ということで書いてございます。これも昨年の報告書では、保管現場で保管事業者が原因での漏えいとか紛失というのもあるんですけれども、例えばトランスとかは中に鉄も銅も入っていますので、金属くずとしては非常に価値が高いということです。鉄くず屋さんが回収してしまうという事例もあったわけです。そういう意味でリサイクルとか廃棄に関係する方々へのお知らせということで、別添6−1が産廃リサイクル業者の方向け。ほぼ同じデザインですが、6−2が解体工事屋さん、解体の中で出てきたときにきちんと分別してくださいということ。別添6−3は廃油関係のリサイクル関係の皆さん、別添6−4が鉄リサイクルの関係ということで同じようなデザインですが、それぞれの業界の方々にも協力いただきながら、こういった普及啓発をきちんとやっていきたいというために作成して、既に公表して関係の団体の方々に配布などしております。
     別添7、43ページですけれども、トランス・コンデンサ、特に高濃度のものについては、製造から40年ぐらいたってしまっているわけです。その漏えい防止策。特に点検、立入検査で都道府県が保管場所に行った場合には、こういったこともきちんと点検してもらおうということで資料を作成しました。
     特に43ページの赤い丸印で囲んであるような、ラジエーターの取り付け部とか傷みやすいフランジ部、漏えいしやすい箇所といった部分について、こういうところをきちんと特に点検してくださいということ。
     44ページには、だらだら漏れている場合にはもうしょうがないですけれども、漏れの前兆として、にじみ漏れと呼んでいるんですけれども、にじんでくるということです。これくらいの状況であれば目止め材等で補修することで、かなりその後の本格的な漏れを防げる可能性が高いということで、こういった取組についても資料をまとめて、都道府県にお知らせをしてございます。
     別添8は、立入検査です。これを都道府県、政令市でかなり精力的にやっていただいているところでありますけれども、県や市によって取組状況に差があるのもたしかです。特にそれほど大きくない、政令市になっている以上はそれなりに大きいわけですけれども、人的にそれほどの余裕がないところもあったりするので、立入検査での検査票の例を幾つか自治体さんで取り組んでいる例も参考にしながら48ページ、49ページのようなものを作成しております。
     48ページは保管方法について、こういったところをチェックするといったようなこと。
     49ページでは処理の予定、いつ処理をするかという予定をきちんと、計画的な処理がなされるかどうかというところも確認するということでつくっております。
     51ページになりますけれども、別添9、これは先ほど来あった未把握のものをどうやって把握するかということで、去年の報告書では北九州市さんが行った例を掲載したんですけれども、その方法を参考にして環境省でも4つの県、北海道、秋田、埼玉、佐賀の4つの県と連携共同で、いわゆる掘り起こし調査と呼んでいるんですけれども、各事業所にある意味ダイレクトメールという通知をして、持っていませんかという照会をかけたということです。各4つの県でそれぞれ約5,000事業所、合わせて2万カ所です。送った先は、上の表の下に「平成21年経済センサスより抽出」と書いてあります。
     北海道でいきますと、日本海側沿岸31市町村の従業員5名以上の全業種、全業種と書いてあるものですから、そういう通知が来て全く関係のなさそうな、例えば小売りのものすごい小さい規模のお店とか飲食店ぐらいのレベルまで送っています。
     その結果が51ページの下にあります。回答率は大体半分ぐらいです。事業場の数で表の一番下の合計の欄を見ていただきますと32、使用中のものを括弧内で書いています。トランス・コンデンサ、高濃度がそれぞれ27台と37台、括弧内は使用中のものということで判明しています。調査票については、裏に参考までに載っています。余り難しい調査票にしてしまうと回答率が落ちてしまうということで、純粋に持っていますか、持っていませんかというような中身にしました。これでも半分しか回答をいただいていない。さっきのように全く関係ない、電力をそんなに使っていないようなところにまで送ってしまっているので、これぐらいの回答率なのかもしれません。
     これはやり方を環境省でちょっと考えて、もう少し電力をたくさん使っているところに効率よく照会できないだろうかということで、今、経済産業省さんとも相談をしているので、いろんなやり方を含めて、また、自治体のほうにお知らせして、きちんと掘り起こしをやっていきたいということで考えております。
     資料3の最後のところ、「(2)今後の検討実施が求められる施策」と書いております。届出がきちんと行われることを確保する。
     都道府県における掘り起こし調査を、環境省でもう少し効率的な方法を検討して、特に高濃度のものがどこに何台あるのかということをきちんと把握するということ。
     適正保管、漏えい防止についてはきちんと環境省として情報提供をするとともに、都道府県できちんと取組ができているかどうかというのも確認していきたいということ。
     最後に、処理を行うことが困難である。特に費用面で困難であるという方がいます。そういった方に対する対応策の検討もしていかなければならないだろうと思っています。
     資料3の関係は以上でございます。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。
     それでは後段の部分につきまして、資料3の関係ですが、ご意見・ご質問をちょうだいしたいと思います。
     浅野委員、さっきの関連の話がここで説明があったんですが、何かコメントがあったら口火を切っていただけますか。
  • (浅野委員) 努力しておられることはよくわかります。眞柄先生にお尋ねしてみたら、このぐらいのデータは推計の材料になりますかと伺ったら無理だろうとおっしゃいましたが、せめて推計ができるぐらいの数字が確保できれば、そこからかなりの推計の精度を高めることもできそうな気もします。
     さきほど法律の話をしましたが、フロンの場合は既に法律改正をしました。実際には、大型冷凍機器の運転中にガスを入れ替えますが、そこでの管理行為をとらえてきちんとチェックする。だから解体時には自分のところは使っていることも絶対にわかるようにしておいて、知らなかったと言われないように仕組みをつくったのですけれども、PCBの場合は使っているということについて、そこから漏えい防止を義務づけて常時点検をするようにというような義務づけが、電気事業関係のほうでも既にあるのかもしれませんけれども、それ以外のものについてはなかなか難しそうです。大きい機器は何とかつかまえられるとしても、小さいものをつかまえるのはかなり難しいのではないかと思います。そうだとしたら本来の原則に戻って、PCBというものが最終的に廃棄物になったときに起こる危険性みたいなものがある。これは法的には何を根拠にすればいいのかというのは、条約を根拠にすればいいわけです。前と違って条約を盾にとって、条約責務を履行するためにはこれは必要だという理屈を使えば、PCBの法律に「等」をくっつけることによって、もう少し広げて調査をするという根拠規定ができるかもしれないと思います。
     そうしないと管理行為をとらえて、そこでの危険を防止するための義務づけというのは少し難しそうです。最後はやはり条約を盾にとる以外ないのではないかと思います。もう少し考えてみますけれども、検討する必要があるならしたほうがいいと思います。
     しかしそこまで大掛かりなことをやらないで、当面調査でかなり徹底した情報がとれるというのであればそれでいいのですけれども、難しいのではないかという気がします。資料9にある調査もかなりの費用をかけておられると思います。それでも強制力がないわけですから、なかなか自治体としてもやれと言われても大変だったろうと思います。
  • (鬼沢委員) 資料3の1番にあります無害化処理認定の施設がふえたということと、これから現在4事業所が申請中ということはとてもよかったと思うんですが、これは環境省のほうから積極的に働きかけてふえたということなんでしょうか。
     もしそうであれば、地域にはまだまだ認定できるような事業者がたくさんあるのではないかと思うので、どういった経緯でふえたのか教えていただけたらと思います。
  • (影山委員) 微量についてはいろいろありがとうございます。ここに書いていただいていますので、多くは申し上げませんけれども大変困っております。中大型機器も含めて使用中のものもありますし、それから廃棄物になっているものもかなりたくさんありまして、その保管には本当に困っている状況です。何とか処理を進めるようにお願いしたいと思います。
     ここに書いていただいているように、洗浄処理についてよろしくお願いします。焼却のほうは幾つか無害化認定施設ができていますけれども、中大型は洗浄処理がどうしても必要ですので、洗浄処理、移動式処理、こういったところの仕組みづくりをぜひ大至急お願いしたいと思います。  それから処理に当たっては、部材を一つ一つ卒業判定するということよりは、合理的な卒業判定ということもぜひあわせてお願いできればと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
     ちょっと細かい話で恐縮ですけれども、電気機器の製造年によるPCBの混入の有無、別添4のところでございます。一番最初に「封じ切り機器であるコンデンサについては」とありますけれども、電気事業で使っている封じ切り機器については、計器用変成器とかブッシングとかコンデンサ以外にも封じ切りの機器で使っているものがございます。それも同じような扱いということだと思いますので、ご承知おきいただければと思います。以上です。
  • (鈴木課長補佐) 鬼沢委員のお話で、働きかけということでは申請してくれということではしていませんけれども、機会があるたびに、こういう無害化認定制度についてのご説明を申し上げていると。業界の中では恐らくこのPCBの処理というのは、昔から課題であったわけですので、意識は持っているところが多いと思いますけれども、やはり聞いているところでは、やろうと思ってもなかなか地域へのご説明といったところで、申請が難しい事業者さんもいるように聞いてはいます。
     環境省としてはそういった人たちに対しては、例えば実証試験を環境省がみずからやってきたわけですので、そういったデータを提供して、地域のご説明といった点で生かしてもらうとか、そういった点での側面支援をやっているといったようなことかと思っています。
  • (塚本課長) 現在使用中のものについての把握というのも重要な課題であり、再三きょうもご指摘をいただいております。本日もオブサーバーでご出席いただいておりますけれども、経済産業省さんとは常に連絡をとって情報をシェアしながら進めさせていただいております。今後、使用中のものについてもしっかりと把握をしていく取組を、政府関係機関、協力をしながら進めていくという思いを新たにまた強くきょう持ちました。またその進展についても、今後の検討会でぜひご報告させていただきたいと思います。
     微量について、影山委員からお話をいただきました。環境省としても微量の問題は非常に重要な問題であるという認識を持っています。日本は過去30年間、PCBの処理に大変苦しんできた。そしてそのPCBが紛失という形で非常にリスクが高まってきて、こうした特措法をつくって国を挙げて地元の協力を得て処理をしてきたという日本の歴史があります。この日本のPCB処理の歴史、日本のPCBの安全管理の哲学といったものをしっかりと持ちながら、それと同時に、いかに合理的に効率的に微量についても処理をしていけるか。こういう課題の中でいろいろとこれから検討していかなくてはいけないと思っています。
     環境省としてはとにかく1日も早くPCBを日本からなくすという大目標に向かって、高濃度も微量についても両方全力で取り組む所存です。ぜひ産業界におかれましても、一緒に検討をしていっていただけたらと思っております。以上でございます。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。経産省のほう、何かコメントはありませんか。
  • (鈴木管理官) 経済産業省の鈴木でございます。今、塚本課長がおっしゃったとおり、使用中のものも含めてPCBの効率的な処理について、微力でございますが経済産業省としても環境省さんと連携をとりつつ進めていきたいと思っておりますので、ひとつよろしくお願い申し上げます。
  • (永田座長) どうもありがとうございました。
     それではこの一つにまとまった議題全般にわたって何かコメントがあったり言い残したことがありましたら、ご意見をちょうだいしたいと思いますが、いかがでしょうか。
     それでは、検討のほうは以上で終わりにしまして、今後の対応について環境省から説明をしていただけますか。後半の部分はこれからの検討の参考にしていくという話が中心かと思いますが、前半の部分の対応について説明してください。
  • (塚本課長) ありがとうございます。環境省といたしまして、今後のPCBの処理の促進策案というものを本日ご提示させていただきました。今後、本日いただきましたご意見をしっかりと受け止めまして、またこれから各地域で監視委員会の場などを通じまして住民の方々、あるいは、監視委員会の方々、さまざまな関係者の方々に説明をし、ご意見を伺う場を今後持っていきたいと考えております。そうした中でさまざまなご意見を踏まえて、今後どのような形で、基本計画を取りまとめていくかということを検討させていただきたいと思っております。
     次回この検討会につきましても、恐らく年が明けましたら、また先生方にご検討をお願いしたいと思っておりますが、その際には、こうした各地域のご意見も踏まえまして、PCB処理基本計画の案というものをぜひお示しできればと考えております。以上でございます。
  • (永田座長) よろしいでしょうか。
     きょう前半の部分の対策、処理促進策についてご意見をちょうだいしましたが、全体の方向性としては、環境省のほうから示した案の内容に沿って進めろというご意見が多かったと思いますので、それをベースにしながら、基本計画の原案を立てさせていただきます。  その他ということで、何か環境省からありますか。
     それでは本日の検討会はこれで終了といたします。貴重なご意見を多数いただきましてどうもありがとうございました。

(了)

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