廃棄物・リサイクル対策

第2回PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会議事要旨

日時

平成23年11月12日(土)

場所

スタンダード会議室301新橋Museum 8階ホール

出席委員(五十音順)

  • (委員)
  • 浅野委員、飯干委員、伊規須委員、織委員、影山委員、川本委員、鬼沢委員、酒井委員、田中委員、築谷委員、永田委員、本多委員、森田委員、横山委員
  • (各事業所の安全監視委員会等の委員長等)
  • 眞柄北海道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議(以下「北海道監視円卓会議」)委員長、中杉東京ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業環境安全委員会(以下「東京環境安全委員会」)委員長、福永大阪市PCB廃棄物処理事業監視会議(以下「大阪監視会議」)座長、浅岡北九州市PCB処理監視委員会(以下「北九州監視委員会」)委員長
  • (オブザーバー)
  • 日本環境安全事業株式会社の事業所が立地する自治体(北海道、室蘭市、東京都、豊田市、愛知県、大阪市、大阪府、北九州市、福岡県)
    日本環境安全事業株式会社
    経済産業省
    産業廃棄物処理事業振興財団

議事

  1. (1)高圧トランス・コンデンサ等の処理の現状について
  2. (2)高圧トランス・コンデンサ等の処理見通し及び処理推進策について
  3. (3)その他

議事概要

  • 会議は公開で行われた。
  • 今回から、日本環境安全事業株式会社(以下JESCO)各事業所の監視委員会の委員長にご出席いただいた。
  • JESCOより高圧トランス・コンデンサ等の処理プロセス、処理における安全対策等について説明した。
  • 事務局(環境省産業廃棄物課)より、処理対象量及びJESCOにおける高圧トランス・コンデンサ等の処理進捗状況を説明した。
  • JESCOより高圧トランス・コンデンサ等の処理の現状と遅れの原因について説明し、委員から意見等があった。
  • 事務局・JESCOより、今後新たな対策を導入せず、現在の処理台数で推移した場合の処理にかかる期間について説明し、委員から意見等があった。
  • 今後の高圧トランス・コンデンサ等に関する処理推進策について議論がなされた。

主な意見

(1)高圧トランス・コンデンサ等の処理の現状について

  • JESCOでの処理プロセス等に関する説明に対し、JESCO事業所でのトランス等の受入れサイズについて、洗浄処理におけるサンプルごと濃度低減に差が生じていることについて、操業停止における手順順守について、作業環境悪化の理由及び対策についての質問があった。
  • JESCOでの高圧トランス・コンデンサ等の処理の現状と遅れの原因に関する説明後、以下のような意見等があった。
  • 伊規須委員 この仕事の難しさの一つは、PCBやダイオキシンがどのように人の体に影響を及ぼし得るのかについて、まだ完全に解明されているわけではないということ。したがって、対策は安全サイドに立って考えることが重要。対策を慎重に進めているので、時間がかかるということがあると思う。
     PCBとダイオキシンの作業環境中における濃度についても、実際の値はわからず、手探りの状態で処理が始まった。PCBは吸入だけではなく、皮膚からも消化管からも入る。非常にやっかいな物質を扱っており、どうしても時間がかからざるを得ない。
  • 酒井委員 それぞれの課題の原因あるいは背景が複雑であることに加えて、課題がそれぞれ相互に関係しているということの理解もしなければならない。例えばPCBの揮散対策として十分な安全対策が必要であるが、施設における作業環境の対応のため、事業所内からの排気を活性炭で除去してから系外へ出している。それが結果として2次廃棄物が多く発生することになる。課題を一つつぶしていこうとすることが、またその次の課題につながるという連鎖があることも、十分に理解をしておかなければならない。そういう中で、試行錯誤的に物事を進めてこなければならなかった、あるいは処理技術的な改善をトライ&エラーでやらざるを得なかったということは、やむを得なかった、というより、これは必須であったと思う。
     特にPCBの揮散については、POPs条約の中でそもそもなぜPCBをPOPsに指定したのかに関する話。長距離移動可能性があり、極地まで動くという問題である。仮に処理の過程が開放系であれば、PCBが極地まで移動してしまうのでそれを防ぐ必要があった。その取組に関しては、世界に対しても胸を張っていいのではないか。
  • 中杉東京環境安全委員会委員長 各事業所で稼働がうまくいかなかったというのは、どういう理由なのかということの解析が必要。全体がうまく稼働していないのか、あるいは一部のプロセスがうまく稼働していないのか、よくわからないところがある。
     東京事業所は非常に遅れているが、最近は徐々に上がってきており、今はほぼうまくいっているという説明を受ける。それでこのレベルということは、当初の設計が正しかったのかどうか。一生懸命改良の努力をしても、ここまでしかいかないとなれば、能力を増やさなければいけないことになる。その見極めが必要な時期に来ている。
     東京の安全委員会では、委員の先生方が、共通の認識として、多分期限までに処理が終わらないと思っておられるが、誰も言い出せない状況。今回、こういう見直しを行うことが、東京の安全委員会のメンバーとしては、やっと一歩進み出したという思い。ぜひここで、うまい解決策を示すこと、期限が延びるということに関して、地元は反発があると思うが、より安全に操業することの方が重要なので、それを踏まえながらしっかりした見通しを示すことが必要。
  • 永田座長 稼働低下という言葉で整理されている部分は、操業停止とか段階的立ち上げ、あるいは操業開始の遅れ以外のものという意味合いが強いのではないか。その内容について、それぞれの事業所ごと、ボトルネックはどこなのかという解析や今後の処理量アップ対策も含めて、考え方を整理しておかなければいけない。それぞれの事業所ごと、対象物ごと、どういうところが問題なのかというのをもう少し詳しく示してほしい。そういう中で、安全性と処理の効率性、これを両立するような方向で対応していかなければいけない。
  • 浅野委員 もっと細かく見ていかなければいけないという点は座長の指摘どおりだろう。事業所ごとに強みが明確になってきたと思うので、この事業所はこれについては処理する、これについてはうまくできないということについて、きちんと整理しないと先の議論ができない。それぞれのブロックごとにそれぞれが処理するのであれば、一つの会社がやっている意味がない。立ち上げのときの事情はあるが、ここまで来て今までと同じようにだらだらと続きますというのは、誰も納得しない。今さら全部のプラントの方式を変えることは不可能なので、今あるものをいかに上手に使うかということを考えなければいけない。そういう意味でも、さらに細かく各事業所ごとの特性をはっきりさせる必要がある。
  • 森田委員 処理が遅れているのではないかという議論があったが、私としては、よくここまでできているという感想。
     PCBの処理が難しくなっていった理由は幾つかあるが、一つは化学処理を選択したこと。第2の原因は、環境中にPCBを出さないようにという非常に強い制約、さらには労働側の非常に厳しい数値目標。それらが合わさってでき上がっていて、個々のものが非常に難しいところをとにかくクリアしながらやってくると、この程度のことが起こるのはしょうがないかなというのが、全体としての印象。
     例えば、労働安全衛生に関する基準は極端に厳しい。JESCOの事業所がダイオキシンの発生する事業所として認定されなければクリアできたのかもしれない。例えばダイオキシンの基準について言えば、日本の労働環境での基準は、ドイツの20倍であり、極端に厳しい状況で操業している。
     第2は、通常、労働衛生上、安全を担保するためには、有害物質を排気して外へ出すというアプローチだった。それが今PCBに関しては封じられており、外に出さないように、非常に厳しくやらないといけない。
     今、JESCOでやっているような条件を満たして、民間企業が処理しようとすると、とんでもない時間とコストとエネルギーを使うだろう。例えば蒸気が出てくることは、ある程度は予想はされたが、操業しながら対策をしていくしか選択肢はなかったのが現実。そういうことを含めると、よくここまで来ているというのが、私の感想。
     一方で、住民に対する説明としては、いつまでに処理すると言ったじゃないかと言われると、確かにちょっと難しいが、もし何かを犠牲にするとすると、環境への放出というところは決して犠牲にしないで、時間が少し犠牲になるということが起こってくるだろう。
     こうなっていった背景の一つに、PCBの処理の時間軸に従って、条件がより厳しくなってきたという歴史がある。1975年ぐらいの相場感と、90年代にダイオキシン問題が急速に広がっていって、PCBを焼却処理しにくいような状況となって、処理手法の選択肢が減ってきた。それから、外へ漏出されることが許容されるPCBやダイオキシンの量というのも極端に少なくなっていった。しかも、国際的には、POPs条約ができ上がってきた。
     もう一つの概念としては、Best Available Technologyという新しい概念で、とにかく最善の手法で、少々お金はかかってもこういうのを片づけていくんだという議論ができてきた。この処理方法というのはBest Available Technologyの典型みたいなもの。あまり経験のない世界に飛び込んでいったということももう一つの真実。
     そして、確かにテクノロジーとしては非常に立派だけれども、とても時間もお金もかかるという方向に、今のところ流れている。しかもそれ以外の選択肢が、住民の方々の意識を含めて、それほどないという状況で流れている。その中でとりあえずここまで来たというのは、大したものだと思う。
  • 浅岡北九州監視委員会委員長 最後の委員の意見に賛成。PCB処理は技術的にうまくいっている、という前提に議論を進めていただかないと、我々としては、よくわからないところで処理を開始して、実験台になったような情報を流されると、非常に不満。開始した当時の事実認識、知見等をすべてフル活用してこの事業が開始されたという認識だと、我々は思っている。その中で想定外のこと、例えば揮発性が想定以上だったなどは、技術の限界として致し方のないが、それに対してきちんと対処してきたというのが、委員会の認識。
     住民に対しては、きちんとした情報を誤解を与えないように与えていきたい。一番住民が気にしているのは、本当に想定の期間内、ないしはそれ以上あまり遅れずに処理が完了するかどうかということ。資料4については、無責任な推定というのを情報として公開されるのはいかがなものか。対策を立てて、その対策のもとに、ぎりぎりどこまで延ばさざるを得ないという議論をしていただきたい。
  • 眞柄北海道監視円卓会議委員長 北海道事業所については、先行の事業所の改善事例を積極的に取り入れ、80%ぐらいになっている。後から処理が始まったもののメリットを受けているというのは、委員の方々、室蘭市民の方々も強く認識されている。
     ただ、PCBの処理事業を開始するに当たって、環境省とJESCOが地元の市民の方に約束事をした。その約束は必ず誠意を持って進めていただきたいというのが、委員、市民の実感である。
     室蘭は、ベンゼンが環境基準ぎりぎり。市民は、特に大気環境の質に関しては、大変関心が高い。各地域の実情にかんがみて、事業所から外部に出さないという約束で進めてきたので、そういう認識を改めて持っていただきたい。周辺に対する配慮をもう少ししていただきたい。
     それから、北海道監視円卓会議では3月11日の震災を踏まえて、大震災に対するリスクはいかがであるかという議論がなされている。産業廃棄物の処理事業所は、事業所内に搬入できる量が限られているので、ある種のリスク軽減につながっているという説明をした。産廃の施設が施設内に持ち込める廃棄物量に制限があることは、災害等におけるリスクを管理する上で、非常に重要な要素であるので、今後の対策については、そのような面も配慮していただきたい。
  • 織委員 従業員の方はすごく一生懸命やっているが、どんなに一生懸命働いていても10年後か20年後には終わってしまう仕事の中で、身の危険を感じながらやっている方たちに、どうやってモチベーションを持って働いていただくのかということを、会社として考えていただきたい。一生懸命やって事故を起こさなくて当たり前、頑張っても褒められないというところに、なかなか苦しさがあるのではないか。
     地元の方々はPCBについては理解いただいており、リスクについても理解していただいているが、国全体で、この問題についての認知度がすごく下がっているのではないか。例えば国全体で意義があるという意識が、従業員の方に起これば、ヒヤリハットを含めてなくなっていくのではないか。国を挙げてのPCB問題に対する認知度普及ということも大きな課題なのではないか。
  • 福永大阪監視会議座長 安全だけでなく安心を、大阪市民、あるいは此花区民の方に提供していただきたいということをお願いしている。塩分を扱う仕事であることに加え、事業所が沿岸部にあるので普通よりも機械が古くなるのが早いだろう。事故・故障が起こってからではなく、基準を決めて設備更新をしてほしい。
     全体としては個々の細かいミス的なこともあったが、大きなトラブルを起こすことなく進捗している。時間どおり終わらないという話は、大阪でも安全をないがしろにして急いでやれとは誰も言っていない。
     ソフト的な面について、今まで5事業所で教訓などがそろってきているので、例えば、緊急事故の対応訓練とか、市民とか行政にどの程度までは伝えるとか、どの程度だったら伝えなくてもよいとか、そういった安心を届けるようなマニュアルをつくっていただくと、地域の皆さんも安心されるのではないか。いわゆるリスクコミュニケーションの一つとして、ソフト的な部分のマニュアルをつくっていただいて、全国で統一してやれば、安心が届くのではないか。

(2)高圧トランス・コンデンサ等の処理見通し及び処理推進策について

  • 事務局、JESCOから資料4について説明し、それに対し以下のような意見等があった。
  • 田中委員 事業所の不得意の例として、豊田事業所の特殊形状コンデンサは、作業環境上の問題もあって処理のめどが立たない状況。事業所間で移動して得意な事業所で処理していただくことについて、関係者の理解を得る努力をしていただきたい。
     90年代の最後に、PCBの紛失・不明が結構あった。安全は第一だが、迅速に処理して、存在自体がリスクをもたらすという認識で、早く解決することが必要。
  • 浅野委員 資料4の留意点の中に、事業後期には処理委託をしない者がいて、稼働率が下がることもあり得ると書いてある。PCB特措法第10条の委託に関する規定について、罰則がないので、委託しない者が起こり得るという想定をしていると思うが、何か対策を考えなければいけないかもしれない。ただ留意点として書くのではなく、今後の検討会の中にはこの部分を入れないといけない。極端なことを言えば、罰則規定をそこに取り込むとか、それ以外の促進策をどうするのかというようなことがないといけない。
  • 酒井委員 資料4も関連で、資料2において未届出のもので把握できていない部分が残るということについて、その理由は何で、どの程度か、相場感でつかんでいるのか。
  • 事務局 例えば、担当者が代わった後に使用が廃止され、届出をする認識がないなど、いろいろなケースがある。環境省としては、届出がしっかりなされるよう取り組んでいかなければいけないと思っている。数の相場感は、よくわかないが、北九州市の調査では、市内2万近い事業所にダイレクトメールを送ったところ、数十台未届出の機器が見つかったという事例がある。
  • 永田座長 資料4の表題の付け方について、「現状ペースの場合」というのが付いているが、「処理の見通し」というところだけ目立つと、このままで行ってしまうと誤解を招く。現時点の話という点をはっきりさせるような表題としていただきたい。
     また、「処理委託しない者などによる稼働率の低下等」についても、修正を加えていただきたい。
  • 事務局から資料5について説明し、それに対し以下のような意見等があった。
  • 川本委員 資料5(1)がポイントになる。前処理としての抜油、粗解体、解体分別のあたりでいくつかの工程が候補になると思う。洗浄がひとつ大きなポイントであるならば、洗浄効率をよりアップするような技術改良に取り組む必要がある。そのためには各事業所で、いわゆる改善というようなことが日々あると思うが、もう少し基本に立ち戻った試験研究をJESCO全体あるいはアイディアを外部に求めるというような、組織的な取組も必要になる。その前段階として、第三者的が診断をするというようなステップも必要かもしれない。
     資料5(7)に関しては、現実的な方策として、ある程度進めていくべきことだろうが、どこかに歯どめのようなものをかけておく必要もあるのではないか。
  • 田中委員 今のPCB処理の卒業判定試験は、たとえ管理型処分場に処分されても大丈夫というレベルを前提にして判定している。資料5(7)の対象は、主として紙、木にPCBが付着しているもの、資料5(5)の対象は、活性炭とか作業具なので、基本的には高温処理で十分適切に処分できると思う。埋立を前提に、洗浄を何回も繰り返し、その結果、廃液がいっぱい出るということは、望ましくない。埋立しないということを前提に、焼却を中心とした無害化処理認定施設を活用して処理すべき。
     制度面について、処理施設の保管数量の上限が2週間という規定があるが、それは腐敗して悪臭が出る場合に制限する必要があるとか、不法投棄につながるということで制限しているが、そういうことがないことがはっきりし、かつ、適正な処理の促進につながるのであれば、事業所ごとに申請して許可を出すという弾力的な対応をしたらいいと思う。
  • 伊規須委員 資料5(4)につながることだが、北九州の監視委員の方々は、作業者の健康状態、健康管理に関心を持たれている。事業所の外側の自分たちのところだけに関心を持っているのではなく、中でどんな作業をしているかということに対して、強い関心を持っている。それは、作業者の健康状態に十分注意をはらわない事業所というのは、周辺住民の健康のこともよく考えてくれない事業所ではないかという考えがあると想像する。作業者の労働安全に十分な配慮をしていく必要があるし、そういう対策をきちんとしていることを作業者に理解してもらう必要がある。そういう視点で作業者のモチベーションを高めるということをやるべき。
     具体的には、それぞれの事業所において、本格的な産業医に時々は巡視してもらうと、同じ観点からプラスになるのではないか。各事業所では、生物学的モニタリングにより、どの程度PCBが作業者の体の中に入ってきているかを把握している。北九州の場合、事業が始まって7年ぐらいになる。最初に比べると、血中レベルは上がっているが、大まかに言って、北九州の作業者の血中レベルは、関東の事前のレベルくらいに収まっている。これはすごいこと。PCBのような物質をこのように処理しうることが示せたのは、この事業の一つの成果ではないか。、こういう観点からもPRすべき。
  • 森田委員 PCB処理が少し遅れ気味で難しいということの一つの背景は、焼却という手段が封じられているところにある。微量PCBについては、既に無害化処理認定施設により、焼いて大丈夫ということを積み上げてきているので、これを積極的に使うということが重要。
     今のように時間をかけて非常に低濃度まで洗浄するのでなく、無害化処理施設で受け入れられる濃度まで下げたらそこに回すことによって、相当なスピードアップが図れると思うので検討いただきたい。これは、地元住民の方々とのコミュニケーションの問題かもしれないが、環境省がうまく取り合うことでスピードが上がると思う。
  • 中杉東京環境安全委員会委員長 今回の大震災でもPCB廃棄物が行方不明になっている例がある。保管量上限を上げる点については、例えば東京事業所は海に近いので、そこに集まっていたものが流れると大変なことになる。そこら辺をきちんと説明しないといけない。
     例えば東京事業所の改造について、問題が解決しても処理能力が一定レベルにとどまるのであれば、取り扱いを改善して処理能力アップするのではなく、余裕があれば施設つくることも考えるべき。お金がものすごくかかるので難しい問題だが、そこまでも選択肢としてはあり得るのではないか、考えなければいけないのではないか。
  • 浅野委員 保管量については、どちらかに答えを出す必要はなく、それぞれの事業所の状況や段階に応じて考えるべき。例えばいろんなものを組み合わせてやるよりは、ある種の機器を集中的に処理した方がいいというときに、リスク面での問題をクリアする条件が整えば、その機器をちゃんと選べるようにする。一律に期間を延ばすという議論をするよりも、それぞれの事業所の特性や、工程に応じて判断すればいい。白か黒かの議論をやっていくと答えは出てこないが、ケース・バイ・ケースで考えればよい。特別に許可を取るということになれば、許可者側も、その都度その都度の状況を見て考えることになるのではないか。
  • 浅岡北九州監視委員会委員長 大型トランスがどこの施設も期限が延びているが、設計段階で合っていなかったのか、それとも設備の不具合なのかということを見極めないといけない。もともと遅い設計になっているのであれば増強すればいいし、稼働状態が悪いのであれば、設計どおりの稼働状態にどうしたら早く持っていくか検討するということが設備をつくるときの常識ではないか。
     豊田の車載トランスについては、建設当時、対象物として設計されていたのか。
  • JESCO 対象物としては設計されていたが、実際には予想以上に処理に時間がかかっている状況。
  • 浅岡北九州監視委員会委員長 処理推進策としては、前処理の部分を増強すればいいという理解でよいか。
  • 永田座長 大型トランスに注目するということが必要という意見が多い。大型トランスについては、さらに大型のものについての検討の成果が促進策につながってくるかもしれない。もう一つ、資料5(7)については、後ろ工程のシステムがちゃんとしているという状況であれば、非含浸物についても外部で処理するということも検討できるというご指摘。そういう意味では、高圧トランス・コンデンサ類、微量汚染物など、入口論で制度的な切り分けをしているが、出口の処理の方法論で見ていったときにどう仕分けられるのか考えていくべき。
  • 織委員 資料5(1)の効率化について、オールジャパンで考えていく効率化と事業所内ごとでできる効率化の問題を分けて考えた方がいい。5事業所全体の日本全体のPCB処理の効率化は、資料5 (6)の「得手・不得手の事業所間移動」とも関係してくるが、なかなか抽象的でわかりにくい。
     たとえば、東京事業所では、当初、ラインが動かなかったということがよくあった。各事業所は、そういった経験を随分積んでいるので、幾つか類型化して、解決策を示していただくと、得手・不得手が何か見えてくる。今は、得手・不得手ということが漠然としている。
     従業員のモチベーションについては、経営陣とのコミュニケーションが非常に重要。どれくらいトップの方が現場にいって、現場の人たちと改善について話ができるか。改善は現場から出てくるもの。あるいは将来の資格取得につながるような話も重要。実際に作業服を着せていただいたことがあるが、グローブボックス等の作業をするのはすごく大変。グローブが薄くなったり何かできないのか。もう少し動きやすい、少なくとも仕事に行くのが嫌だと思わなくなるような工夫ができないか。
  • 影山委員 今日の説明をきくと、PDCAが全く回っていない。これまでどのように目標管理をしてきたのかが見えない。JESCOにはもうちょっと前向きにやっていただかないと、非常に心配。とにかく早く処理を進めていただかなければいけないというのが、我々の願い。今後の推進策について、今日の意見も踏まえてしっかりやっていただきたい。新しく立ち上げるのは時間がかかるので、現状の中で、できるだけ現実的なことを考えて早く処理が進むような対策を考えてほしい。
     技術的な対策も数々あろうとは思うが、自治体を初めとして、住民の方の御理解とか国民の御理解が必要なところが非常に多いので、それを恐れず訴えられて、処理を安全に進めるということをやっていただきたい。
     それから、我々処理を依頼するほうも、工夫できることがあるかもしれないので、一緒になって考えて処理を進めたい。そのときお願いしたいのは、随分高圧的にJESCOが出るため、嫌になることがある。それは受け取れませんと、それだけ言われると話が進まない。一緒に考えてやっていただけると、前に進むと思うので、姿勢の見直しもお願いしたい。
  • 酒井委員 経験の類型化とか、得意・不得意をはっきりさせよということは、既に相当やっていると思うので、それを踏まえて次回示していただきたい。その中で、大型トランスと車載トランスが最大のポイントであると思う。それに加えて、いわゆるPPコンデンサについても、真空加熱をする際に鋼製のケースに入れているが、その技術のままでよいのかという点の見極めを盛り込んでいただきたい。VTRで発生するタール、木酢液の処理可能性、見通しをどう考えるかということも、ポイント。
  • 本多委員 できるだけ早く安全に処理していただきたい。できればあと5年で処理を完了していただきたい。PCB廃棄物は、持っているだけで経営リスクになるとともに、保管費用もかかり大変。一般企業であれば少しでも遅れが判明した段階で対処を考えるのが当たり前。
     資料5に7つの対策が例示されているがJESCOが一番操業についてわかっているわけで、JESCOが考えた自身の案を次回お見せいただきたい。餅は餅屋の意見が欲しい。そのときにそれぞれの対策を定性的に示されても、判断できないので、それぞれの効き代も一緒に提案いただきたい。
  • 浅野委員 制約要因があるということもはっきりさせないといけない。例えば事業所間移動はすぐできそうにも思うが、そのためには地元の調整が大変。けれども、その辺はあまり恐れずに示して、地元の調整が必要なものについては、JESCOだけではなく、関係者が最大限努力をすればよい。あまり自分自身に制約をかぶせて、できることの範囲を狭めてしまうことのないようにしていただきたい。
  • 福永大阪監視会議座長 ソフト的な面も処理推進策につけ加えていただきたい。事業の経験をかなり積んできているので、教訓やデータを共有できるような文書にまとめていただきたい。事業所間の移動については、大阪では運搬コースが決まっていて、運搬車両はGPSによりどこを動いているか、交通事故を起こしたらどこでとまったとすぐにわかるようになっている。そういった取組を前提に対策を導入することが必要。
  • 永田座長 ソフト的な対応、特に市民への説明になるような資料、あるいは国としてPCB処理の取組への意義などもきちんと整理していただきたい。
  • 眞柄北海道監視円卓会議委員長 北海道事業所は、現在は、処理しやすいものから処理をしている。資料4の工程表は、ちょっと楽観的な見方という印象を持っている。
     従業員のモチベーション向上について、実際に事業所を動かしているのは、JESCOの社員ではなく、運転会社がJESCOの下で処理を行っている。その社員の勤続年数が長いほど、ある意味で、事故も少なくなり、効率化にもつながるので、JESCOの方で、実際に仕事をしている事業所の社員に対する教育指導がどういうふうに進められているかということを調べていただいて、実際に働いている方々の知恵と経験を生かす工夫をもう少し活性化していただきたい。
  • 環境省 いずれも本当に貴重な御意見。次回、今回いただいた意見を取りまとめて、処理推進策の案を示していきたい。さまざまな制約があるがなるべく具体的に示したい。
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