報道発表資料

この記事を印刷
2024年03月26日
  • 総合政策

福井国見岳における風力発電事業(仮称)に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、「福井国見岳における風力発電事業(仮称)環境影響評価準備書」(福井くにみ風力合同会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
 
環境大臣意見では、
(1)本事業計画の今後の検討に当たっては、既に地域協議会を設置し地域住民への連絡体制を構築しているが、引き続き、地域協議会を活用する等、地域住民等に対し丁寧かつ十分な説明を行うこと
(2)本事業の工事計画は、土工量が多い土地の改変を伴うものとなっている。このため、風力発電設備等の設置については、近接する既存道路を極力活用し、土工量及び土地の改変を最小限に抑えたものとすること
(3)対象事業実施区域の周辺で営巣及び繁殖が確認されているクマタカのペアについては、繁殖影響の回避・低減に十分な環境保全措置を講じること。稼働後のバードストライクの有無に係る事後調査を適切に実施し専門家の助言等を踏まえ、必要に応じて追加的な環境保全措置を講じること
等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、令和3年10月31日から施行された環境影響評価法施行令の一部を改正する政令の経過措置(附則第2条)に基づき、施行日前に環境影響評価法第3条の4第1項の規定による公表が行われた出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※1の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
 本件は、「福井国見岳における風力発電事業(仮称)環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
 今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。

※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

■ 事業の概要

福井県福井市において、最大で出力37,800kWの風力発電所を設置する事業。
 ・ 事業者  福井くにみ風力合同会社(令和5年7月6日テラスエナジー株式会社(旧SBエナジー株式会社)から事業承継)
 ・ 事業位置 福井県福井市(対象事業実施区域の面積 約222ha)
 ・ 出力   最大37,800kW(単機出力 4,200kW×最大9基)

■ 環境大臣意見

 別紙のとおり。

(参考)環境影響評価に係る手続
【配慮書の手続】
・ 公表         令和元年10月18日 ~ 令和元年11月18日(住民意見29件※2
・ 福井県知事意見提出  令和元年12月24日
・ 環境大臣意見提出   令和元年12月20日
・ 経済産業大臣意見提出 令和2年  1月  9日
 
【方法書の手続】
・ 縦覧         令和3年  1月29日~ 令和3年 3月1日(住民意見11件※2
・ 福井県知事意見提出  令和3年 6月23日
・ 経済産業大臣勧告   令和3年  7月20日
 
【準備書の手続】
・ 縦覧         令和5年  8月25日 ~ 令和5年 9月25日(住民意見23件※2
・ 福井県知事意見提出  令和6年  3月13日
・ 環境大臣意見提出   令和6年  3月26日
 
※2 環境の保全の見地からの意見の件数

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8237
室長
加藤 聖 
室長補佐
鈴木 祐介
審査官
小野 朋次

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

Get ADOBE READER