報道発表資料

この記事を印刷
2024年03月25日
  • 再生循環

令和5年度有害廃棄物の不法輸出入防止に関する アジアネットワークワークショップの結果について

1. 環境省は、2023年12月12日(火)~同年12月14日(木)にタイ王国・バンコクにおいて、バーゼル条約東南アジア地域センター、タイ王国天然資源環境省公害管理局及びタイ王国工業省工業局との共催で、有害廃棄物の越境移動に関するバーゼル条約のアジア地域の担当官が一堂に会する、有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークのワークショップを開催しました。  

2. 廃プラスチック及び電気・電子機器廃棄物に関するバーゼル条約の改正についての議論、環境上適正な管理の促進に向けた活動についての最新状況の情報共有、また、バーゼル条約に基づく手続の実施・促進に向けた優良事例及び課題の共有を行いました。
 
3. 本ワークショップにおいては、各国の有害廃棄物の輸出入に関する規制等の最新の状況について共有するとともに、こうした不法取引の防止のための対応策等についての議論が行われ、アジア地域の国々が継続して不法取引の防止に向けて連携して取り組むことが重要であるとの認識が共有されました。

■ 概要

 環境省では、有害廃棄物の不法輸出入防止のため、各国のバーゼル条約実施能力の向上及び関係国間の情報交換体制(ネットワーク)を整備することを目的として、「有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワーク」の設立を2003年に提唱し、2004年を第1回としてほぼ毎年ワークショップを開催しています。第20回目となる今回は、2023年12月12日~同年12月14日にタイ王国・バンコクにて開催しました。

■ 令和5年度のワークショップについて

(1) 日程

2023年12月12日~同年12月14日
・ 12月12日及び13日:アジアネットワークワークショップ
・ 12月14日:関係施設訪問及び意見交換

(2) 場所

タイ王国・バンコク

(3) 主催

日本国環境省、バーゼル条約東南アジア地域センター、タイ王国天然資源環境省公害管理局、タイ王国工業省工業局

(4) 参加者

・ アジア太平洋地域12の国と地域(インドネシア共和国、カンボジア王国、シンガポール共和国、タイ王国、フィリピン共和国、ブルネイ・ダルサラーム国、ベトナム社会主義共和国、香港、マレーシア、ミャンマー連邦共和国、ラオス人民民主共和国及び日本国)のバーゼル条約担当官が出席しました。日本からは環境省環境再生・資源循環局からバーゼル条約担当官が出席しました。
・ バーゼル条約事務局、バーゼル条約東南アジア地域センターのほか、バーゼル条約アジア太平洋地域センター、 UNODC(国連薬物・犯罪事務所)、IMPEL(EUにおける環境法規制の遵守と施行のためのネットワーク)、JETRO(日本貿易振興機構)アジア経済研究所、関係者等がリソースパーソンとして参加しました。
 

(5) 議題

1. 開会
主催者のうち、環境省、バーゼル条約東南アジア地域センター、タイ王国天然資源環境省公害管理局から開会の挨拶を行いました。
 
2. 電気・電子機器廃棄物にかかる条約附属書改正に焦点を当てたバーゼル条約の規制及び施行に関する国別報告について
廃プラスチック及び電気・電子機器廃棄物の越境移動の傾向の分析及び事前に各国が回答したアンケート結果を基に議論を行いました。また、参加国より条約の国内実施に向けた法制度に関する最新の状況、廃プラスチック及び電気・電子機器廃棄物改正への対応やその国内実施における課題について情報共有が行われました。

 
3. PIC手続の実施及び促進に向けた優良事例及び課題について
バーゼル条約における輸出相手国への事前通告・輸入国における同意回答手続(PIC手続)の実施及び促進に向けて、PIC手続の電子化含む迅速化に関する国内における優良事例や課題について、共有・意見交換が行われました。日本の環境省からは、バーゼル法に基づく再生利用等事業者及び再生利用等目的輸入事業者の認定制度や、各地方環境事務所及び経済産業省にて実施している事前相談のサービスについて説明を行いました。
 
4. 関係施設訪問及び意見交換について
タイ中部チョンブリー県に位置するレムチャバン港税関事務所及び現地の電気・電子機器廃棄物のリサイクル施設を訪問し、タイ王国のバーゼル条約の国内実施の取り組みについて見学を行うとともに、参加者で意見交換を行いました。

連絡先

環境省環境再生・資源循環局 廃棄物規制課
代表
03-3581-3351
直通
03-5501-3157
課長
松田 尚之
課長補佐
影山 凡子
担当
榮井 彩海