報道発表資料

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2022年10月31日
  • 総合政策

(仮称)稲子峠ウィンドファームに係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

1.環境省は、「稲子峠ウィンドファーム環境影響評価準備書」(東北電力株式会社及び株式会社GF)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。 

2.環境大臣意見では、
(1)大規模な土地の改変を伴う計画となっていることから、土工量及び土地の改変を最小限に抑えたものとなるよう、ヤード、道路等の設計や工法に関して更に検討を行うこと
(2)評価書の作成までに、風力発電設備の配置について、更に詳細な検討を行うとともに、それらの検討を踏まえ、調査、予測及び評価を再度実施し、その結果に応じて、環境保全措置を検討及び実施すること。また、評価書段階での予測及び評価結果に基づき、風車の影による生活環境への影響が生じる住居へ、環境保全措置及びその効果を含む十分な事前説明を実施すること
(3)バードストライクの有無等に係る事後調査を適切に実施するとともに、重要な鳥類や渡り鳥に対する重大な影響が認められた場合は、専門家等からの助言を踏まえて、渡り鳥の移動経路等に係る調査、鳥類からの視認性を高める措置、稼働調整等を含めた追加的な環境保全措置を講ずること
等を求めている。

■ 背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、令和3年10月31日から施行された環境影響評価法施行令の一部を改正する政令の経過措置(附則第2条)に基づき、施行日前に環境影響評価法第3条の4第1項の規定による公表が行われた出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※1の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
 本件は、「稲子峠ウィンドファーム環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
 今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。
 
※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。

■ 事業の概要

 宮城県刈田郡七ヶ宿町において、最大で出力58,800kWの風力発電所を設置する事業
・ 事業者   東北電力株式会社及び株式会社GF
・ 事業位置  宮城県刈田郡七ヶ宿町及び福島県福島市(対象事業実施想定区域の面積 約747.6ha))
・ 出力    最大58,800kW(17基)

■ 環境大臣意見

 別紙のとおり
(参考)環境影響評価に係る手続
【配慮書の手続】
・ 公表         令和2年 5月 28日
・ 縦覧         令和2年 5月 29日 ~ 令和2年6月 30日(住民意見0件※2
・ 宮城県知事意見提出  令和2年 7月 30日
・ 福島県知事意見提出  令和2年 7月 15日
・ 環境大臣意見提出   令和2年 7月 27日
・ 経済産業大臣意見提出 令和2年 8月 18日
 
【方法書の手続】
・ 縦覧         令和2年 12月2日 ~ 令和3年1月7日(住民意見12件※2
・ 宮城県知事意見提出  令和3年 5月17 日
・ 福島県知事意見提出  令和3年 5月17 日
・ 経済産業大臣勧告   令和3年 5月27 日
 
【準備書の手続】
・ 縦覧         令和4年 4月13日 ~ 令和4年 6月3日(住民意見3件※2
・ 宮城県知事意見提出  令和4年 10月14日
・ 福島県知事意見提出  令和4年 10月18日
・ 環境大臣意見提出   令和4年 10月31日
 
※2 環境の保全の見地からの意見の件数

連絡先

環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
代表
03-3581-3351
室長
相澤 寛史
室長補佐
豊村 紳一郎
審査官
小野 朋次
審査官
森  満輝