報道発表資料
環境省は、豊かで多様な自然環境が残され、日光国立公園の区域に含まれている那須御用邸用地の一部について、平成20年3月31日をもって、宮内庁から所管換を受けることとなりました。
環境省では、所管換に先立ち、今回の所管換の目的に沿って今後実現すべき保全整備のあり方について、有識者等からなる検討会のご意見等をふまえて検討を進めてきたところですが、今般、その結果を「日光国立公園「那須の森(仮称)」保全整備構想」として取りまとめましたので、お知らせします。
本構想は、
・自然体験、自然学習、自然と人間との共生のあり方を学ぶ場とすること
・自然特性を踏まえたゾーン区分とし、保全整備すること
・自然環境モニタリングを実施し、成果を管理等に反映すること
・二次林の維持管理のための能動的管理を行うこと
・自然ふれあい推進の指導者養成の全国的な拠点として整備運営を図ること
等の基本的な方針のもと、今後目指すべき所管地の保全整備の目標、留意事項等 を示したものです。
1 那須御用邸用地の北側地区等の所管換について
日光国立公園の区域に含まれている那須御用邸用地(約1,200ヘクタール)の一部について、その豊かで多様な自然環境を維持しつつ、国民が自然に直接ふれあえる場として活用してはどうかとの天皇陛下のお考えを踏まえ、宮内庁においてその実現方策について検討を行った結果、環境省が国立公園の保全整備の一環として具体化を図ることが適当であるとされた。
このことを受けて、同用地のうち約560ヘクタールを、平成20年3月31日をもって宮内庁から環境省に所管換することとなった。
今回、所管換される区域は、以下のとおり。
(1) 所在地
栃木県那須郡那須町大字湯本字石塚207-2外
(那須御用邸用地北側地区及び旧競技場付近)
(2) 所管換する区域面積 約560ヘクタール
(3) 所管換する国有財産(土地・建物)の区分
- 現在
- 分類:行政財産 種類:皇室用財産 用途:御用邸用地
- 所管換後
- 分類:行政財産 種類:公共用財産 用途:公園用地
2 日光国立公園「那須の森(仮称)」保全整備構想について
(1)策定の経緯等
環境省では、昨年来、宮内庁からの所管換のための手続きを進めるとともに、所管換後の、円滑かつ適切な保全整備の推進を図る上での基本的な方針を取りまとめるため、有識者及び関係機関からなる「日光国立公園那須地域保全整備検討会(座長:岩槻邦男 兵庫県立人と自然の博物館館長)」を設け、検討を進めてきた。
検討委員による現地調査、3回にわたる検討会での御意見等を踏まえて、今般、保全整備構想として取りまとめた。
(2)構想の概要
本構想は、所管換の目的、経緯を踏まえ、所管換に係る那須御用邸用地の一部(仮称「那須の森」)を、今後、環境省において、国民が、自然を体験し、自然に学び、自然と人間の共生のあり方を学ぶことができる場として、保全整備していく上での基本的な方針等を取りまとめたものである。
本構想の概要は別添1、構想本文は別添2のとおり。
(3)今後の環境省の対応
今後環境省では、所管換を受けた地域が自然体験、自然学習の場として広く国民の利用に供されるよう、本構想に基づき、保全整備を図っていく予定である。
平成23年度に一部供用開始を目指し、来年度から必要な測量調査を実施した上、順次整備を行う。
添付資料
- 【別添1】日光国立公園「那須の森(仮称)」保全整備構想のポイント [PDF 93 KB]
- 【別添1・図】「那須の森(仮称)」保全整備構想説明図 [PDF 2.9 MB]
- 【別添2】日光国立公園「那須の森(仮称)」保全整備構想 [PDF 605 KB]
- 【別添3】日光国立公園那須地域保全整検討会委員等名簿 [PDF 74 KB]
- 【別添4】那須御用邸用地所管換対象地位置図 [PDF 5.7 MB]
- 連絡先
- 環境省自然環境局国立公園課
直通 03-5521-8278
課長 神田 修二(内線 6440)
課長補佐 伊藤 淳一(内線 6443)
専門官 守分 紀子(内線 6445)
関連情報
関連Webページ
過去の報道発表資料
- 平成20年3月10日
- 第3回日光国立公園那須地域保全整備検討会の開催について(お知らせ)
- 平成20年2月25日
- 第2回日光国立公園那須地域保全整備検討会の開催について(お知らせ)
- 平成20年1月29日
- 第1回日光国立公園那須地域保全整備検討会の開催について(お知らせ)
- 平成19年12月4日
- 日光国立公園(那須甲子・塩原地域)の公園区域及び公園計画の変更等に係る中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会(第14回)の答申について
- 平成19年11月21日
- 日光国立公園那須地域保全整備検討会(現地視察)の開催について