報道発表資料

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2007年09月05日
  • 地球環境

第7回日中環境保護合同委員会の結果について

 第7回日中環境保護合同委員会が9月4日(火)に東京で開催されましたのでお知らせします。

1.日中環境保護合同委員会について

 1994年に締結された日中環境保護協力協定に基づく政府間協議で、日中それぞれの環境政策及び二国間・多国間における環境協力について意見交換を行うものです。これまでに6回開催されており、今回は2002年以来5年ぶりに開催されたものです。

2.日程

平成19年9月4日(火) 9:30~17:40

3.開催場所

三田共用会議所(東京)

4.主な出席者

日本
外務省 小原・アジア大洋州局参事官
環境省 谷津・大臣官房審議官(地球環境担当)ほか
中国
国家環境保護総局 唐丁丁・国際合作司副司長 ほか

5.結果概要

 委員会では、本年4月の温家宝総理来日時に発表された「日中環境保護協力の一層の強化に関する共同声明(以下「共同声明」)」のフォローアップを中心に意見交換を行いました。主な内容は以下のとおりです。

(1)日中それぞれの環境保全重点施策の紹介
  • 日本側より、「21世紀環境立国戦略」及び安倍総理が提案した「美しい星50」の概要を紹介するとともに、気候変動問題及び持続可能な森林に関する取組について説明。
  • 中国側より、経済成長と環境保護を両立させるという方針の下、第11次5カ年計画で数値目標を掲げて進めている省エネルギーや汚染物質削減の取り組みついて説明。今後の協力強化のために、[1]共同声明の適切なフォローアップ、[2]資金調達の手法の検討、[3]人材育成、の3点について提案。またコベネフィットに関する協力可能性を提示。
(2)日中水環境協力
  • 長江などの重要水域を対象に日本側が進めている共同調査について確認。
  • 中国側は、長江流域を重点に水質モニタリング、予報・警報システム、人材育成についての協力を希望。
(3)酸性雨及び黄砂のモニタリング・ネットワーク整備と地域環境協力への活用
  • 黄砂早期警報システムの構築に向けた今後の協力について意見交換。
  • EANET(東アジア酸性雨モニタリング・ネットワーク)の協定化について意見交換。
  • 日本側が提案した光化学オキシダントの広域汚染に関する研究フォーラムについて、原因究明に向けた協力を推進していくことを中国側も同意。
(4)化学物質の環境管理に関する協力
  • POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)に関する協力について確認。
  • 日本側より、日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)の枠組みの下、2007年秋に東京で開催される化学物質政策ダイアローグへの参加を要請。
(5)漂流・漂着ゴミ防止の分野における協力
  • 引き続き情報交換、普及啓発活動を行うことを確認。
  • 中国側より、NOWPAP(北西太平洋地域海行動計画)の下での協力強化等について提案。
(6)廃棄物管理分野における協力
  • 有害廃棄物の処理・管理、廃棄物の減量化・再利用、廃棄物の輸出入管理に関する協力について中国側より提案。
  • 廃棄物管理に係る局長級対話の継続実施、廃棄物の輸出入管理に関するワーキンググループ等も含めた情報交換の実施について確認。
(7)日中友好環境保全センターの機能及びその環境教育分野における役割
  • 環境教育の重要性について共通認識。
  • 日中友好環境保全センターを環境教育を含む日中環境協力の拠点として強化にすることで一致。
(8)その他
  • 企業環境保護監督員制度、石炭火力発電所の脱硫・脱硝技術、循環経済等に係る協力について意見交換。
  • 次回会合は、来年開催の方向で調整することとした。
連絡先
環境省地球環境局(旧)環境保全対策課環境協力室
室長:早水 輝好(6760)
 担当:大下 麻子(6767)
 (代表)03-3581-3351
 (直通)03-5521-8248