レッドデータブック＜昆虫類＞改訂版の完成・出版について

１．レッドデータブック見直しの経緯

　環境省では、種の保存に取り組んでいくための基礎資料として、平成3年度にレッドデータブックを作成しました。その後、平成3年以降の最新の情報に基づき、平成12年4月に昆虫類レッドリストを公表しました。
　レッドリストとは、日本に生息または生育する野生生物について、生物学的観点から個々の種の絶滅の危険度を評価し、絶滅のおそれのある種を選定し、リストにまとめたものです。
　今回完成したレッドデータブックは、平成１２年公表のレッドリストに記載された種について各種ごとに形態、生息分布、生息状況等を取りまとめ編纂したものです。今回の出版により、動物全分類群の改訂レッドデータブックが出版されたこととなります。

２．レッドデータブック＜昆虫類＞の概要

（１）レッドリストからの変更状況

　本レッドデータブックに掲載されている種数については変更はなく、絶滅のおそれのある種・亜種の数は139で、準絶滅危惧、情報不足等を加えた全掲載種数は392です。
　なお、平成12年4月以降に種名の変更等があったものについては修正が加えられていますが、絶滅の危険度区分の変更はありません。

（２）記載内容

　絶滅2、絶滅危惧I類63、絶滅危惧II類76、絶滅のおそれのある地域個体群3のそれぞれの種について、以下のような項目を記載しています。

• カテゴリー区分
• 動物群名、和名、学名、固有性
• 摘要
• 形態、分布の概要や生物学的特性
• 存続を脅かしている原因とその時代的変化
• その他

　準絶滅危惧161、情報不足87のそれぞれの種については、カテゴリー区分、動物群名、和名、学名及び固有性を記載し、分布の概要等についてはまとめて記載しました。

３．昆虫類レッドデータブック執筆者

４．レッドデータブック＜昆虫類＞の入手方法

　レッドデータブック＜昆虫類＞は、(財)自然環境研究センターより出版されます（Ａ４判　3,255円(税込)／冊）。連絡先は以下のとおりです。

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公表済みのレッドリスト・レッドデータブックは生物多様性センターホームページ（http://www.biodic.go.jp/rdb/rdb_f.html）で公開中

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＜参考＞レッドリスト及びレッドデータブックの公表状況

【動物】初版
○脊椎動物編	平成3年4月公表
○無脊椎動物編	平成3年8月公表
注）初版については、レッドリストとレッドデータブックを同時に作成
	〈レッドリスト〉	〈レッドデータブック〉
【動物】改訂版
○両生類、爬虫類	平成 9年8月公表	平成12年2月出版
○哺乳類	平成10年6月公表	平成14年3月出版
○鳥類	平成10年6月公表	平成14年7月出版
○魚類	平成11年2月公表	平成15年5月出版
○陸・淡水産貝類	平成12年4月公表	平成17年7月出版
○昆虫類	平成12年4月公表	今回出版
○クモ形類・甲殻類等	平成12年4月公表	平成18年1月出版
【植物】
○維管束植物	平成9年8月公表	平成12年7月出版
○維管束植物以外	平成9年8月公表	平成12年12月出版