報道発表資料

この記事を印刷
2006年04月27日
  • 保健対策

今春(平成18年春)のスギ・ヒノキ科花粉飛散終息予測

今般、平成18年春のスギ・ヒノキ科花粉飛散終息予測を取りまとめたのでお知らせします。
 スギ花粉の飛散は西日本ではほぼ終息し、関東・東海・近畿でも終息に近づいていますが、東北、北陸、甲信地方の一部では、やや多い状態が続いています。
 また、ヒノキ科花粉は例年に比べて個数は少ないものの、やや多い状態が続いています。スギ・ヒノキ科花粉の飛散が終息するのは、西日本・東海では4月末、そのほかの地域では、おおむね5月半ば頃になる見込みです。

1.概要

 環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度から、NPO花粉情報協会により花粉飛散予測に関する調査研究を実施しております。今般、平成18年春のスギ・ヒノキ科花粉飛散終息予測を取りまとめました。
 今春は寒暖の変動が大きく、東北・北陸の山間部では雪解けが遅れており、小規模な花粉飛散が間欠して続く見込みで、スギ・ヒノキ科花粉の飛散が終息するのは、西日本・東海では4月末、そのほかの地域では、概ね5月半ば頃になる見込みです。(表-1参照)

2.今春(平成18年春)における花粉飛散の状況

 今春の花粉飛散状況は、東日本では例年の半分程度で、西日本では例年並から、四国、九州で約2倍となっています。昨年に比較すると、東日本では10~25%、西日本では20~80%となる見込みです。(表-2参照)
 スギ花粉の飛散は四国・九州では例年よりやや早めの2月上旬に、東京では例年並みの2月13日頃に始まりました。関東から西の地域では2月下旬から3月中旬にかけてピークとなり、北陸では3月中旬、東北では3月下旬から4月中旬にピークとなりました。また、西日本ではほぼ終息しましたが、東海・東北では、スギ花粉の「やや多い」状態が続いています。
 ヒノキ科花粉の飛散は四国・九州では3月中旬、そのほかの地方でも3月下旬から始まっています。関東から西の地方では3月下旬から4月上旬にピークを迎え、4月中旬に入り、飛散数は減少していますが、東北とともに、ヒノキ科花粉の「やや多い」状態が続いています。北陸甲信・関東・東北では、5月の連休中も飛散が続き、飛散の終息は5月半ば頃になる見込みです。

3.本報に関する留意事項

 スギ・ヒノキの花粉飛散が終息しても、既にイネ科花粉が若干量ですが飛散し始めております。花粉症の症状が続く場合には、イネ科花粉症など他の花粉症を合併していることがあります。症状が強い場合には医療機関に相談することが望まれます。

表-1 各地の花粉飛散状況と飛散終息予測
九州四国中国近畿東海北陸甲信関東東北
スギ花粉
飛散状況
終了 ほぼ終了 ほぼ終了 ほぼ終了 やや多い 少ない 少ない やや多い
ヒノキ花粉
飛散状況
ほぼ終了 多い やや多い やや多い やや多い 少ない 少ない やや多い
スギ花粉
終息予測
終了 まもなく
終了
4月末 4月末 4月末 5月上旬 4月末 5月中旬
ヒノキ花粉
終息予測
4月末 4月末 4月末 4月末 5月上旬 5月中旬 5月中旬 5月下旬
(平成18年4月25日現在 NPO花粉情報協会提供)
注1) 「少ない」 1平方cmあたりの花粉数が10個未満
「やや多い」 同10~30個未満
「多い」 同30~50個未満
「非常に多い」 同50個以上
注2) 飛散終息 1平方cmあたりの花粉数が連続して0個になった場合
表-2 主要都市の飛散数(今春の最終的な飛散数ではありません)
地点山形東京名古屋大阪広島高知福岡
2006年飛散数 1079 1025 765 1937 1590 6135 4315
1996-2005年平均飛散数 2414 2000 3207 2063 1327 3190 2525
2005年飛散数 5285 10625 6522 5606 4621 7466 7018
(平成18年4月25日現在 NPO花粉情報協会提供)
(関連情報)
環境省ホームページ https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/
NPO花粉情報協会ホームページ http://www.pollen-net.com/welcome.html
連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
課長 上家 和子(内6350)
 補佐 神谷 洋一(内6356)
 係長 木阪 有美(内6352)
 担当 木山 雅文(内6352)