報道発表資料

平成10年12月8日 この記事を印刷

平成9年度地下水質測定結果について

環境庁は、平成9年度に水質汚濁防止法の規定に基づき国及び地方公共団体で実施された全国の地下水質の測定結果をとりまとめた。
 これは、平成9年3月に地下水の水質汚濁に係る環境基準が設定されてから、初めての測定結果となるものである。
 その結果、概況調査で鉛、六価クロム、砒素、総水銀、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、シス-1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチレン及びテトラクロロエチレンについて環境基準を超える井戸が新たに発見された(超過率2.0%)ほか、定期モニタリング調査等で地下水汚染が継続している状況が見られた。
 このため、環境庁では、水質汚濁防止法に基づく地下浸透規制、浄化措置命令等の措置の適切な運用、汚染された地下水の簡易・経済的な浄化技術の開発、「重金属等に係る土壌汚染調査・対策指針及び有機塩素化合物に係る土壌・地下水汚染調査・対策暫定指針(平成6年11月策定)」の改訂等により地下水の水質汚濁に係る環境基準の維持達成に向けた取組を推進することとしている。

 平成元年度より、水質汚濁防止法第15条に基づき、都道府県知事は、地下水の水質の 汚濁の状況を常時監視しなければならないこととなり、都道府県ごとに毎年測定計画を作成し、これに従って国及び地方公共団体は地下水の水質の測定を行っている。
 本報告は、国及び地方公共団体が平成9年度に実施した地下水質測定結果の概要を取り まとめたものである。

1.調査区分

   概況調査:地域の全体的な地下水質の状況の把握を目的とした調査
   汚染井戸周辺地区調査:概況調査等により新たに発見された汚染について、その汚染範囲の確認を目的とした調査
   定期モニタリング調査:汚染井戸周辺地区調査により確認された汚染の継続的な監 視等を目的とした調査

2.調査対象自治体数及び調査対象井戸数

   概況調査   1,428自治体  3,986本
   汚染井戸周辺地区調査      72自治体    914本
   定期モニタリング調査   1,069自治体  4,460本
    合 計(実 数)    2,032自治体  9,324本

3.概況調査結果

物 質 調査数
(本)
超過数
(本)
超過率
(%)
環境基準
カドミウム2,09400.00.01  mg/l 以下
全シアン1,90900.0検出されないこと
2,45680.30.01  mg/l 以下
六価クロム2,29010.040.05  mg/l 以下
砒素2,564522.00.0005 mg/l 以下
総水銀2,10210.05検出されないこと
アルキル水銀74800.0検出されないこと
PCB1,09600.00.02  mg/l 以下
ジクロロエタン2,80520.10.002 mg/l 以下
四塩化炭素2,82820.10.004 mg/l 以下
1,2-ジクロロエタン2,76210.040.02  mg/l 以下
1,1-ジクロロエチレン2,86200.00.04  mg/l 以下
シス-1,2-ジクロロエチレン2,86730.11   mg/l 以下
1,1,1-トリクロロエタン3,60300.00.006 mg/l 以下
トリクロロエチレン2,83600.00.03  mg/l 以下
テトラクロロエチレン3,69250.10.01  mg/l 以下
1,3-ジクロロプロペン3,69280.20.002 mg/l 以下
チウラム2,58600.00.006 mg/l 以下
シマジン2,37600.00.003 mg/l 以下
チオベンカルブ2,36900.00.02  mg/l 以下
ベンゼン2,38100.00.01  mg/l 以下
セレン2,69500.00.01  mg/l 以下
合 計(井戸実数) 3,986 81 2.0  

4.概況調査結果の経年変化

 平成元年度以降の概況調査における超過率の推移は以下のとおりである。
 なお、平成9年度の超過率は、平均を0.1ポイント上回っている。

調査年度 調査井戸実数 超過井戸実数 超過率(%)
平成元年度 3,564 73 2.0
平成2年度 6,036 122 2.0
平成3年度 6,337 66 1.0
平成4年度 4,830 63 1.3
平成5年度 4,718 93 2.0
平成6年度 4,546 139 3.1
平成7年度 4,357 94 2.2
平成8年度 4,194 78 1.9
平成9年度 3,986 81 2.0
過去9年間 42,568 809 1.9

<注意事項>

  1. 平成元年度から4年度までは旧評価基準値及び暫定指針値による。また、評価対象項目は全13項目である。
  2. 平成5年度以降は新評価基準による。また、評価対象項目は全23項目である。
  3. 平成9年度以降は環境基準によるが、新評価基準と項目及び基準値は同じである。
  4. 上記の数字は延べ数ではなく全て井戸実数である。

5.その他

 環境庁では、平成8年6月に水質汚濁防止法の改正、平成9年3月に環境基準の設定等の地下水質の保全施策を講じてきているところであるが、さらに環境基準項目の追加、対策技術指針の改訂等の検討を進めているところである。
 なお、地下水保全対策の取組に資するため、平成11年1月13日に第2回国際土壌・地下水環境ワークショップの開催を予定している。

添付資料

連絡先
環境庁水質保全局企画課地下水・地盤環境室
室 長 :安藤  茂  (内線6670)
 補 佐 :油本 幸夫 (内線6672)
 担 当 :益山 光一 (内線6675)

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