報道発表資料

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2006年01月25日
  • 保健対策

平成18年春の花粉総飛散量の予測(確定版)について

今般、平成18年春の花粉総飛散量予測(確定版)をとりまとめました。
 平成18年春の花粉総飛散量は、例年の30%から80%程度になると予測されます。
また、スギの開花は例年よりもやや遅れると予測されます。

1.概要

 環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度から、NPO花粉情報協会により花粉飛散予測に関する調査研究を実施しております。今般、当該研究において、平成18年春の花粉総飛散量予測(確定版)をとりまとめました。

2.平成18年春のスギ及びヒノキ花粉総飛散量予測について

  • 平成18年春の予測は、地域により例年の30%から80%程度になると予測されます。
  • 昨年末に行われたスギ雄花の花芽調査によれば、平成17年春の花粉大飛散の影響や昨年7月の気温、日照時間が平年を下回った影響により、雄花着生量が例年よりも少ないことが確認されています。
  • 平成18年春の花粉の総飛散量は、地域別では、北海道では例年並み、東北では例年の60%程度、関東甲信越では例年の30%程度、北陸および東海では例年の80%程度、近畿、中国、四国及び九州では例年の40%~60%程度と予測されます。
  • 平成18年春の総飛散量は、観測史上最大規模の飛散年となった昨年春と比べると、全国的には10~40%程度の飛散、北海道では半分程度、東北では20%程度、関東甲信越では10%程度、北陸および東海では30%~40%程度、近畿、中国、四国では10%~20%程度、九州では20%~40%程度の飛散と予測されます。

3.平成18年春のスギ花粉前線予測について

  • 昨年秋の気温は高めに推移しましたが、11月末から優勢な寒気が南下し、12月は全国的に極端な低温となったことから、スギ雄花の休眠・覚醒(開花の準備)は比較的早く行われたと予想されます。
     一方で、1月になっても低温傾向は持続し、今後もこの傾向はしばらく継続すると考えられ
    るため、今年春のスギの開花は例年よりもやや遅れると予測されます。
  • スギ花粉前線(スギ花粉飛散開始時期を旬単位で示す地図)では関東以西の本州の太平洋岸で2月10日頃、九州、四国、東海、関東で2月10日~20日頃、瀬戸内側の中国、近畿、甲信で2月20日~3月1日頃、東北以南の本州の日本海側から東北南部で3月1日~10日頃、東北北部では3月10日~20日頃、北海道では4月1日以降、飛散が始まると予測されます。

4.本報に関する留意事項

  • 平成17年春、花粉を多量に取り込んだため、平成18年春にわずかな花粉で発症してしまう事例も予想されることから、花粉飛散量の少ないことが直ちに患者数の減少につながるとは限らない、と指摘されています。

5.今後の対応

 環境省では、昨年度に引き続き、花粉の総飛散量の予測及び観測を行い、「スギ花粉飛散開始マップ」等の情報の提供を行います。また、花粉の飛散状況について、花粉観測システム(愛称:はなこさん)によりリアルタイムで情報を提供します。
  また、花粉症に係る現時点での最新の科学的知見や関連情報を紹介する目的で「花粉症保健指導マニュアル」を作成しており、今年度も、追加的な情報を収集し、改定版を作成する予定です。さらに、花粉症患者と大気汚染その他の因子との関係に関する聞き取りやモデルによる花粉飛散動態の解明等の調査研究を進めております。
  環境省で実施している花粉症に関する調査研究の結果は環境省ホームページ上(https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/html/index.html)にて公開しており、順次、更新していく予定です。
 また、政府における花粉症対策は、今後とも関係各省(内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、気象庁、環境省)の連携の下で進めることとしております。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
課長 上家 和子 (内6350)
 補佐 神谷 洋一 (内6356)
 係長 入江 芙美(内6352)
 担当 奥崎 浩享 (内6352)

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