報道発表資料
新規に着手予定の2地点は、苫東厚真発電所4号機(石炭火力、70万kW)と、東北電力が福島県西会津町に計画中の第二上野尻発電所(水力、13,500kW)。当庁は、審議会等において、苫東厚真発電所4号機に対しては、石炭灰埋立量の削減や二酸化炭素削減のための熱効率の向上などについて、第二上野尻発電所に対しては、クマタカなどの希少な猛禽類の保護について意見を述べた。
1.新規着手地点の概要
(1) |
苫東厚真発電所4号機
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(2) |
第二上野尻発電所
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2.審議会等における当庁発言の内容
【苫東厚真発電所4号機】
<審議会意見>
本計画の石炭灰埋立場及びその周辺地域は湿生・水生植物の貴重な生育地であり、埋立による影響を極力避けるため、石炭灰の埋立処分量の削減を進め、可能な限り早期に全量有効利用する等の措置が講じられるよう、通商産業省におかれては事業者を指導されたい。
また、発電所から排出される二酸化炭素を削減するため、既設機も含めて引き続き発電設備の熱効率の向上に努めるよう、併せて指導されたい。
<幹事会意見>
1. |
石炭灰埋立場及びその周辺地域は湿生・水生植物の貴重な生育地であるとともに、貴重種を含む多様な動物の生息地となっている。このため、通商産業省におかれては下記につき事業者を指導されたい。
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2. | 発電所から排出される二酸化炭素を削減するとともに、温排水による水質及び海生生物への影響を抑制するため、既設機も含めて引き続き発電設備の熱効率の向上に努めるよう、通商産業省におかれては事業者を指導されたい。 | ||||||
3. | 本計画は、苫小牧東部地域における石炭火力発電設備の増設であり、当該地域は、今後の開発が進んだ場合には大気環境の急激な変動が想定されるので、増設に当たっては燃焼制御や排出ガス処理に係る新技術の積極的導入、維持管理の徹底等大気環境負荷の低減対策を推進していく必要がある。このため、通商産業省におかれては下記につき事業者を指導されたい。
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4. | 国道36号及び国道234号においては、道路交通騒音に係る環境基準を超過しているため、工事中及び定期点検時の発生交通について、交通量の低減、運行ルート及び時間選定の最適化等により騒音の低減を図るよう、通商産業省におかれては事業者を指導されたい。 |
【第二上野尻発電所】
<幹事会意見>
本計画地周辺には、クマタカなどの希少な猛禽類が生息していることから、工事中のモニタリングを確実に行い、計画地近傍において新たに営巣地が確認されるなど大きな変化が生じた場合には、猛禽類に詳しい専門家及び関係行政機関に報告し、保全対策を見直すなどの適切な対策を講じるよう、通商産業省におかれては事業者を指導されたい。
<参 考>
電源開発調整審議会について
[設置根拠]電源開発促進法(昭和27年7月31日法律第283号)
(抜粋)
第8条(設置)
総理府に、電源開発調整審議会(以下、「審議会」という。)を置く。
第10条(組織)
- 審議会は、会長及び委員16人をもって組織する。
- 会長は、内閣総理大臣をもって充てる。
- 委員は、左に掲げる者をもって充てる。
一~六 (略)
七 環境庁長官
八~九 (略)
- 連絡先
- 環境庁企画調整局環境影響評価課環境影響審査室
室 長 :小林正明(内6231)
審査官 :瀧口博明(内6233)
担 当 :諸熊武史(内6233)