報道発表資料
~環境影響を配慮した購入・調達の実践や、グリーン商品の市場形成に寄与する取組等を表彰~
~環境大臣賞に「敦賀信用金庫」、経済産業大臣賞に「パイオニア(株)」が選ばれる~
グリーン購入大賞とは、グリーン購入に関する事例を広めて全国の各種団体等による取組を推進する目的で、グリーン購入ネットワークが主催する表彰制度であり、環境省でも後援しています。本表彰制度は98年に創設され、以後毎年開催されており、今年が8回目となります。
6月~8月に行った今年の募集には、全国から過去最多の92団体の応募があり、書類選考とプレゼンテーションによる審査の結果、敦賀信用金庫が環境大臣賞、パイオニア(株)が経済産業大臣賞に、また、(株)麻生 飯塚病院、(株)大川印刷、(株)大林組、(株)平和堂及び滋賀県立大学グリーンコンシューマーサークルが大賞に決定しました。
表彰式は2006年2月24日(金)に開催される『2005年度GPN全国フォーラム』(場所:経団連会館、時間:13:30~、事前申込み制)において行う予定です。
1.グリーン購入大賞について
「グリーン購入大賞」は、グリーン購入ネットワーク(GPN)が主催し、環境への負荷の少ない物品等を優先的に購入するグリーン購入について優れた取組を行う団体を表彰する制度で、98年創設。今回はその第8回目となる。
今年6月から8月にかけて行った募集には、全国から過去最多の92団体の応募があった。全国部門・地域部門の部門別に、書類選考とプレゼンテーション審査を行い、次のとおり大臣賞をはじめとする各賞が決定された。
受賞団体一覧
環境大臣賞 |
敦賀信用金庫 |
経済産業大臣賞 |
パイオニア株式会社 |
大賞 |
株式会社麻生 飯塚病院 |
優秀賞 |
大阪ガス株式会社 |
審査員特別賞 |
NECリース株式会社 |
審査員奨励賞 |
株式会社 ぎゅーとら |
- 後援:
- 環境省、経済産業省、WWFジャパン、日本経済団体連合会、日刊工業新聞社、日本経済新聞社、フジサンケイ ビジネスアイ、毎日新聞社、読売新聞社
2.大賞受賞団体の取組概要
敦賀信用金庫(福井県敦賀市)
環境配慮型商品の提供により、地域金融機関である信用金庫として本業を通じた環境保護意識の促進を図っている。
「エコ定期預金」「リサイクル定期預金」では、個人を対象として預金の勧誘と同時にごみ減量やリサイクルを呼びかけ、主要営業エリアの自治体におけるごみの減少量や資源ごみの増加量に応じて金利を上乗せする取組を行っている。商品提供後当該地域においてごみの減量効果が明確に見られる等、効果的な意識啓発による「3R」促進面で高い成果を挙げている。
また、契約者にマイバックを進呈してごみ減量を働きかける等の取組も併せて実施している。
パイオニア株式会社(東京都目黒区)
「地球はもうひとりのお客様」を基本理念に、オフィスや設備のグリーン購入、生産材のグリーン調達、環境配慮型商品の提供・顧客へのコミュニケーションという事業活動全般において、高い水準の取組が広範囲に実施されている。
オフィスのグリーン購入においてはすべての物品・サービスを対象としており、また、環境配慮設備を生産ラインに導入することで生産事業所において約1万9千トンのCO2を削減する等高い成果を挙げている(2004年度実績)。サプライヤーに対しては、環境配慮活動の評価結果を取引の判断材料とするとともに、環境負荷物質の測定器具を無償で提供する等支援を行っている。
自社販売商品についても、AV製品等の消費電力を削減することで顧客におけるCO2排出量を4万トン以上削減しており(2004年度実績)、カタログや店頭ツール・ホームページ等で顧客に対し環境情報を積極的に開示している。
(株)麻生 飯塚病院(福岡県飯塚市)
医療機関として初の受賞団体であり、ISO14001の取得やグリーン購入ガイドラインの策定・運用等、医療活動の現場においても環境影響を真摯にとらえた環境活動を行っている。
コージェネレーション設備の導入(1997年)によるボイラー燃料の削減、自主製作の中水設備稼動による浄水使用量の削減、浄化槽汚泥濃縮装置の導入による汚泥排出量の削減を行うとともに、2000年には物品管理システムを構築し部署間の物品移動をスムーズ化することで診療材料を圧縮した。
また、グループ内企業と協力し、医療廃棄物の100%再資源化を達成している。
(株)大川印刷(神奈川県横浜市)
従業員数30名の小規模印刷業事業者として、顧客に対して「エコライン」という独自コンセプトに基づいた環境配慮型印刷の提案を積極的・効果的に行っている。顧客に対し、用紙選択工程では森林認証紙等の活用、印刷工程ではノンVOCインキ等の活用、製本工程では針金を使用しない製本方法の導入、配送では再使用可能な通い箱の使用等、用紙選択-印刷-製本-配送、と一貫して顧客における環境配慮型印刷の導入を促進している。また間伐材や森林認証材そのものを使った製品の企画・開発など、地球温暖化防止につながる活動も行っている。
(株)大林組(東京都港区)
「事務用品及び建設資機材等グリーン調達ガイドライン」を策定し、積極的なグリーン調達活動を進めている。建設資機材等についてグリーン調達の指定品目は78品目で、その内の37品目の調達実績は建設資機材総額の約19%、金額ベースでは約800億円に達している(2004年度実績分)。
また、2002年に業界初のゼロエミッション現場を達成し、今年度から土木・建築の全現場でゼロエミッション活動への取組を進めている他、建設現場で発生するCO2の6~7割を占めるダンプ・トラック・建設機械の燃料削減に向け省燃費運転の促進活動を展開し、成果を挙げている。
(株)平和堂(滋賀県彦根市)
関西(滋賀・京都等)及び北陸(福井・石川等)地域において、環境配慮型の総合小売業を展開している。環境こだわり農産物(滋賀県が認証した環境・健康に配慮した農作物)等、リサイクル・クリーン・ナチュラル・セーフティをテーマとした「環境セレクト」という独自の基準で選定した環境商品を推奨販売している。
また、地域の行政・消費者団体と協働で取組をすすめており、買い物袋持参運動では約30%の持参率(延べ持参者数では約2600万人、2004年度実績)を達成している。
滋賀県立大学グリーンコンシューマーサークル(滋賀県彦根市)
1997年に設立された大学生によるサークルであり、大学生協にエコ文具の販売を提案し、商品の選定や実績把握等において生協と協力した活動を展開している。地産地消の食材の導入もすすめている。大学生協京都事業連合との協力により、自大学だけではなく近隣の他大学生協においても同様にエコ文具や地産食材の導入を促進している。
他にも、グリーンコンシューマーガイドを作成したり、グリーン購入推奨リストを学生向けにわかりやすく加工し配布している。
3.表彰式について
表彰式は、2006年2月24日(金)に開催される『2005年度GPN全国フォーラム』(於:経団連会館、時間:13:30~、事前申込み制)において行われる。本会議は、GPN設立10周年にあたることもあり、今後のグリーン購入について展望する内容を盛り込んでいる。
参考
グリーン購入ネットワーク(GPN)とは:
グリーン購入の取組を促進するために96年2月に設立された、企業・行政・消費者による緩やかなネットワーク組織。グリーン購入の普及啓発活動や、商品分野ごとの購入ガイドラインの策定、商品の環境データを掲載したデータベースの運営などを行っている。2005年9月現在の会員数は2,847団体(企業2,248、行政319、民間団体280)。ホームページ:http://www.gpn.jp/
本件に関するお問い合わせ先:
グリーン購入ネットワーク(GPN)事務局 弘瀬
TEL. 03-3406-5155/FAX. 03-3406-5190/E-Mail:gpn@net.email.ne.jp
〒155-0001東京都渋谷区神宮前5-53-67コスモス青山B2F
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境経済課
課長:鎌形 浩史(6260)
課長補佐:原田 和幸(6251)
係長:鬼崎 秀樹(6275)
担当:宍戸 公(6270)
山田 直子(6270)
グリーン購入ネットワーク事務局
事務局長:佐藤 博之
担当:弘瀬 法男
電話:03-3406-5155