報道発表資料

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2005年11月15日
  • 保健対策

残留性有機汚染物質(POPs)検討委員会第1回会合の結果について

11月7日から11月11日まで、ジュネーブにおいて、残留性有機汚染物質(POPs)に関するストックホルム条約に基づくPOPs検討委員会が開催され、我が国から、北野大 淑徳大学教授が出席しました。会合では、条約の対象物質への追加が提案された5物質について、次回会合までに、対象物質への追加に値する健康・環境影響があるかどうかを検討するための文書(リスクプロファイル)案を作成することが決定されました。今後、リスクプロファイル案の作成に、我が国としても積極的に貢献します。

1.会議概要

(1)
日時 11月7日(月)~11日(金)
(2)

場所 ジュネーブ(スイス)

(3)
 「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」第8条に基づき、条約対象物質への追加について検討するためのPOPs検討委員会が設置され、その第1回会合が開催されました。委員会には、北野大 淑徳大学教授を含む31名の専門家が委員となっています。

2.会議の結果概要

 会合では、条約の対象物質への追加が提案された5つの物質について、提出された資料をもとに具体的に検討しました。その結果、提案された5物質すべてについて、リスクの概要をとりまとめた文書(リスクプロファイル)案を作成し、平成18年11月6~10日にジュネーブで開催される次回会合において、条約対象物質への追加に値する人の健康・環境への影響があるかについて検討することとされました。

 各物質についてのリスクプロファイル案作成のための作業グループすべてにおいて、北野委員はメンバーになっており、そのうち1物質の作業グループでは座長に指名されております。検討作業には、関係省庁が協力し、データの提供や取りまとめ作業などを行い、科学的・客観的な評価がなされるよう積極的に貢献していきます。

<参考1>
第1回会合で条約の対象物質への追加が議論された物質

物質名主な用途提案国作業グループ
議長国
クロルデコン 農薬 欧州委員会 カタール
リンデン 農薬 メキシコ 南アフリカ
ペンタブロモジフェニルエーテル プラスチック難燃剤 ノルウェー オーストラリア
ヘキサブロモビフェニル プラスチック難燃剤 欧州委員会 日本
パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS) 撥水撥油剤、界面活性剤 スウェーデン カナダ
<参考2>
今後の手続き

第2回会合(平成18年11月) 条約対象物質への追加に値する健康・環境への影響の有無について検討
第3回会合(平成19年以降) 社会経済的な情報を考慮し、新規POPsへ追加すべきとして締約 
国会議へ勧告を出すかについて検討
締約国会議(平成20年以降) 条約対象物質への追加について検討・決定
連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
課長: 上家 和子(内線 6350)
 課長補佐: 戸田 英作(内線 6353)
 課長補佐: 神谷 洋一(内線 6356)
 担当: 吉崎 仁志(内線 6358)