報道発表資料
11月7日から11月11日まで、ジュネーブにおいて、残留性有機汚染物質(POPs)に関するストックホルム条約に基づくPOPs検討委員会が開催され、我が国から、北野大 淑徳大学教授が出席しました。会合では、条約の対象物質への追加が提案された5物質について、次回会合までに、対象物質への追加に値する健康・環境影響があるかどうかを検討するための文書(リスクプロファイル)案を作成することが決定されました。今後、リスクプロファイル案の作成に、我が国としても積極的に貢献します。
1.会議概要
- (1)
- 日時 11月7日(月)~11日(金)
- (2)
-
場所 ジュネーブ(スイス)
- (3)
- 「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」第8条に基づき、条約対象物質への追加について検討するためのPOPs検討委員会が設置され、その第1回会合が開催されました。委員会には、北野大 淑徳大学教授を含む31名の専門家が委員となっています。
2.会議の結果概要
会合では、条約の対象物質への追加が提案された5つの物質について、提出された資料をもとに具体的に検討しました。その結果、提案された5物質すべてについて、リスクの概要をとりまとめた文書(リスクプロファイル)案を作成し、平成18年11月6~10日にジュネーブで開催される次回会合において、条約対象物質への追加に値する人の健康・環境への影響があるかについて検討することとされました。
各物質についてのリスクプロファイル案作成のための作業グループすべてにおいて、北野委員はメンバーになっており、そのうち1物質の作業グループでは座長に指名されております。検討作業には、関係省庁が協力し、データの提供や取りまとめ作業などを行い、科学的・客観的な評価がなされるよう積極的に貢献していきます。
- <参考1>
- 第1回会合で条約の対象物質への追加が議論された物質
物質名 | 主な用途 | 提案国 | 作業グループ 議長国 |
---|---|---|---|
クロルデコン | 農薬 | 欧州委員会 | カタール |
リンデン | 農薬 | メキシコ | 南アフリカ |
ペンタブロモジフェニルエーテル | プラスチック難燃剤 | ノルウェー | オーストラリア |
ヘキサブロモビフェニル | プラスチック難燃剤 | 欧州委員会 | 日本 |
パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS) | 撥水撥油剤、界面活性剤 | スウェーデン | カナダ |
- <参考2>
- 今後の手続き
第2回会合(平成18年11月) | 条約対象物質への追加に値する健康・環境への影響の有無について検討 |
第3回会合(平成19年以降) | 社会経済的な情報を考慮し、新規POPsへ追加すべきとして締約 国会議へ勧告を出すかについて検討 |
締約国会議(平成20年以降) | 条約対象物質への追加について検討・決定 |
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
課長: 上家 和子(内線 6350)
課長補佐: 戸田 英作(内線 6353)
課長補佐: 神谷 洋一(内線 6356)
担当: 吉崎 仁志(内線 6358)