報道発表資料
広島県竹原市の市民団体「毒ガス島歴史研究所」から提供のあった大久野島で発見された不審物20点について、専門家による調査及び分析を行っていたところですが、その調査結果がまとまりましたので、公表します。
1.不審物の調査の経緯
- (1)
- 平成16年11月29日、広島県竹原市の市民団体「毒ガス島歴史研究所」の事務局長より環境省に対し、平成12年1月頃、大久野島の北部の海岸で拾得した不審物1点について鑑定の依頼があった。
- (2)
- 平成17年2月24日、環境省から担当者及び専門家を現地に派遣。同事務局長より平成9年9月頃から平成16年12月頃にかけて発見された不審物(一部は発見日不明)計20点の提供を受け、調査に着手。
2.調査結果の概要
試料中から検出された化学剤関連物質は、別紙のとおりである。
20点のうち8点は、その形状や、毒ガス成分や毒ガス由来と見られる有機ヒ素化合物がほとんど検出されなかったことから、毒ガス弾等に関係するものではないと推定される。
残る12点については、その形状や、毒ガス成分や毒ガス成分由来と見られる有機ヒ素化合物が検出されたことから、毒ガス弾等の一種であるあか筒の一部又は製造過程における部品等である可能性があると推定される。しかし、これらも毒ガス成分の濃度は低く、すでに活性は失われていると判断できる。
3.今後の対応
今回分析した不審物については、毒ガスの活性は失われていたものであるが、環境省としては、来島者に対し、金属の残がいなどの不審物を発見した場合には、触らずに、同島を管理する自然保護事務所またはビジターセンターに連絡するよう周知するとともに、今後も関係機関と協力して海岸等のパトロールを継続する。
添付資料
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課環境リスク評価室
室長 北窓隆子(内6340)
環境専門調査員 藤井英彦(内6342)
環境省総合環境政策局環境保健部環境保健企画管理課
課長補佐 田中良典(内6315)
環境省自然環境局国立公園課
課長 鍛治哲郎(内6440)
課長補佐 池田 充(内6441)