報道発表資料

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2005年03月17日
  • 地球環境

エネルギー・環境閣僚円卓会合の結果概要について

エネルギー・環境閣僚円卓会合は、3月15、16日ロンドン市内にて開催され、我が国より、小池環境大臣、平田経済産業大臣政務官及び小西外務省地球環境問題担当大使他が参加。気候変動問題解決の鍵を握る主要20カ国のエネルギー・環境担当大臣が一堂に会し、低炭素社会の実現に向けた国際協力のあり方等について意見交換を行った。本会合の成果は、本年7月に開催されるG8サミット(於:英国グレンイーグルス)へのインプットとなることが期待される。
  1. 会議概要
    (1) 日時: 3月15日(火)-16日(水)
    (2) 場所: ロンドン市内醸造所会議センター内会議場
    (3) 参加者: G8及び中国、インド、ブラジル、南ア、インドネシア等主要20カ国のエネルギー担当大臣と環境担当大臣(参加大臣等一覧 別紙参照)。我が国からは、小池環境大臣、平田経済産業大臣政務官、小西外務省地球環境問題担当大使他が出席。
    (4) 会議の目的:
    G8各国と主要な新興経済国(Emerging Economies)等から、エネルギー閣僚と環境閣僚とが一堂に会し、低炭素社会の実現に向けた国際協力のあり方等について意見交換を行い、その成果をG8サミット(本年7月6-8日、於:英国グレンイーグルス)にインプットする。


  2. 会合の結果概要
    主要20カ国が連携し、低炭素社会の実現に向けて前進することを確認
    (1) 主要20カ国のエネルギー担当閣僚と環境担当閣僚とが一堂に会し、低炭素社会の実現に向けて意見交換を行ったのは初めての試み。和やかな雰囲気の中で、政策決定者同士の自由な意見交換がなされた。
    (2) 会議では、気候変動問題は、世界が協力して取り組んでいくべき極めて重要な課題であるとの理解が再確認された。また、本会合に参加した主要20カ国は、世界レベルでの大きな影響力を持っていることから、さらに連携を強めて取組を進める必要があるとの理解が共有された。
    (3) さらに、気候変動政策とエネルギー政策の連携の重要性が確認され、気候変動問題と同時に、エネルギー安全保障問題や貧困問題などにも取り組んでいくことが必要であることが示された。
    (4) とくに、技術については、すでに利用可能な優れた技術が多く存在しており、これらの活用をさらに世界規模で進めることで、対策を大きく前進させることが可能であることが確認された。一方で、将来的には、革新技術の開発・普及が極めて重要であり、そのために世界が協力して取り組むことの重要性についても指摘された。
    我が国から、世界規模での具体的行動を呼びかけ
    (5) 我が国から参加した小池環境大臣は、今回のイギリスのイニシャチブを、産業革命を起こした英国が、新たに環境革命を起こそうとしているものと捉え、これに強い賛同の意を表明した。また、京都議定書目標達成計画に基づいて議定書上の約束を確実に達成するとともに、脱温暖化社会の構築に向けて積極的に取り組む我が国の決意を表明し、あわせて、本会議の参加国が世界のリーダーとなってさらに努力することの重要性を訴えた。また、科学に基づく問題認識を共有することの重要性、絶え間なく前進する決意を世界レベルで示すための長期的政策シグナルの必要性、普及啓発・情報共有の取組の促進などについて指摘した。さらに小泉総理の提唱による3Rイニシャチブを紹介し、その中で、日本の「もったいない」の精神を世界と共有していきたいとした。
    (6) 平田経済産業政務官からは、気候変動問題に全世界で挑戦するに当たっての重要な視点として、[1]全世界による目標の共有、[2]その目標に向けた技術や社会システムのイノベーションの促進、[3]各国の特性を踏まえた実効ある行動の推進などを提言した。また、主要国のエネルギー政策関係者と環境政策関係者による議論を、IEAなどの国際機関と連携しながら継続させていくことの重要性や、低炭素技術の移転促進のため、CDMの積極活用について指摘した。さらに、環境先進国として、また、世界の省エネルギーのトップランナー国として、省エネルギーなどの新しい技術と製品を世に送り出し、世界に貢献していきたいとした。
    G8に向けた重要な貢献を提示
    (7) 会合の成果は、今後主催国(英国)の責任の下、議長サマリーとしてとりまとめられる予定である。今回の会合の成果は、今年7月に開催されるG8サミット(於:英国グレンイーグルス)への重要な貢献となると期待される。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課
課長: 清水 康弘(6770)
 補佐: 瀧口 博明(6773)

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