報道発表資料

平成16年12月28日
自然環境
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ジュゴンと藻場の広域的調査 平成13〜15年度結果概要について

環境省は、沖縄本島周辺海域に生息するジュゴンの全般的な保護方策を検討するため、平成13年度から「ジュゴンと藻場の広域的調査」を実施してきました。
 本調査について、平成13年度から15年度までの調査結果の概要を取りまとめましたので、お知らせします。
 なお、平成16年度は、この調査結果を受けて、補足的な調査を実施しています。
1.「ジュゴンと藻場の広域的調査」について

 沖縄本島周辺海域に生息するジュゴンの全般的な保護方策の検討に必要な情報やデータを収集するため、平成13〜15年度に「ジュゴンと藻場の広域的調査」を実施。


2.平成13〜15年度調査結果の概要

(1)ジュゴンの分布(過去・現在)調査
 現在の分布については、航空機からの目視で、東海岸中部及び西海岸中北部で延べ12頭のジュゴンを確認(図1)。
 1800年代後半から1900年代初頭の琉球列島での相当数の捕獲が、ジュゴンの個体群の減少に大きな影響を与えた可能性がある。

(2)海草藻場の分布とジュゴンが利用する海草藻場の確認
 餌場となり得る沖縄本島沿岸の浅場の海草藻場を空中写真で把握(面積約2,000ha、図2)し、ジュゴンの利用状況を調査。東海岸中部(名護市嘉陽、安部、辺野古)、東海岸南部(知念村志喜屋)、西海岸北部(名護市屋我地島、今帰仁村古宇利島)の6海域で食跡等を確認(図1)。
 他の調査結果も併せれば、ジュゴンは沖縄本島周辺の海域で見られるが、東海岸中北部及び西海岸北部を主として利用していると考えられる。

(3)ジュゴンの食性等の知見の収集
 ジュゴンは7種類の海草を摂食。種の選択性は特に認められない。

(4)ジュゴンの遺伝学的特性の把握
 DNA解析により沖縄本島周辺のジュゴンと海外のジュゴンの遺伝的な関係を調査。沖縄の個体とフィリピン産の個体が近縁な祖先に由来することが示唆された。


3.平成16年度実施の補足調査

 平成15年度までの調査では、藻場の利用状況、日周行動等ジュゴンの生態に関する情報が十分収集できなかったため、16年度調査において、補足調査として、未調査の藻場における食跡調査、藻場の食跡のモニタリングによる利用状況調査、航空機によるジュゴンの行動調査等を実施している。


4.ジュゴンのレスキュー対策についての調査

 本調査とは別に、混獲等によるジュゴンの死亡事故を減らすため、ジュゴンのレスキュー技術の確立と普及に関する調査を沖縄県に委託して行っている。
 平成15年度までに、沖縄県、関係市町村、漁業従事者、学識経験者、NGOから構成される検討会を設置し、レスキューのためのマニュアル等を整備。また、漁協の協力を得て、定置網、刺し網への混獲を想定したレスキューの実地訓練を実施し、技術の浸透を図った。
 平成16年度は、混獲時のレスキュー技術のさらなる浸透、レスキュー実施に伴う問題点の整理と対応の検討等を行っている。



自然環境局 行政資料
ジュゴンと藻場の広域的調査


ジュゴンと藻場の広域的調査 平成13〜15年度結果概要 [PDF 913KB]

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長   名執 芳博(6460)
 補佐   水谷 知生(6475)
 専門官 曽宮 和夫(6464)

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