報道発表資料

この記事を印刷
2003年08月19日
  • 水・土壌

農用地土壌汚染に係る細密調査結果及び対策の概要

環境省では、農用地の土壌の汚染のおそれのある地域を対象として都道府県が平成14年度に行った細密調査の結果及び平成14年度までに実施された農用地土壌汚染対策の状況について取りまとめました。
 【主なポイント】
 [1] 平成14年度の細密調査の結果、カドミウムについては3地域、銅については1地域で、基準値以上の汚染が検出されました。
 [2] 平成14年度末の対策事業等完了面積は、6,054ha(基準値以上検出地域の面積に対して、83.8%)です。

I.農用地土壌汚染対策について

 農用地の土壌汚染については、「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律」に基づき、人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産され、又は農作物等の生育が阻害されることを防止するため、特定有害物質(カドミウム、銅及び砒 (ひ)素)による農用地の土壌汚染の実態を明らかにした上で、都道府県が農用地土壌汚染対策地域を指定するとともに農用地土壌汚染対策計画を策定し、農用地の土壌の特定有害物質による汚染の防止、除去等に必要な客土等の対策が講じられています。


II.平成14年度細密調査結果

  細密調査は、汚染のおそれのある地域で汚染状況等を把握するため、また、既に汚染が明らかになっている地域で汚染範囲を確定するために行われており、平成14年度では7地域の1,288haで調査が実施されました。その結果、カドミウムについては3地域、銅については1地域で、基準値以上の汚染が検出されました。これらの地域は、既に汚染が明らかになっている地域の周辺地域であり、引き続き調査を実施し汚染範囲を確定させるとともに、対策についての検討を行います。
  

 注) 基準値 : カドミウムについては玄米中1.0mg/kg、銅については土壌中125mg/kg、砒(ひ)素については土壌中15mg/kg
 

(平成14年度の調査対象地域等)

特定有害物質 調査を実施した地域 左記のうち基準値以上検出した地域
地域数 調査点数 調査面積 地域数 調査点数 汚染面積
  うち超過点数
カドミウム 6 地域 369 点 1,284 ha 3 地域 271 点 3 点 7.2ha
1 地域 28 点 4 ha 1 地域 28 点 2 点 0.1ha
砒素 0 地域 0 点 0 ha 0 地域 0 点 0 点 0 ha


III.特定有害物質が基準値以上検出された地域における対策の状況
  1. 平成14年度の対策地域の指定、対策計画の策定及び対策地域の指定解除の状況
     
    (1) 対策地域として指定された地域
       該当なし
     
    (2) 対策計画が策定された地域
       該当なし
     
    (3) 対策地域の指定が解除された地域
       全部解除  三重県 西員弁地域  (168.9 ha)
     
    注)  ( )内は、指定解除の該当地域の面積
      
  2. 農用地土壌汚染対策事業の進捗状況(平成14年度末現在)
     
     平成14年度までの調査結果を含めると、基準値以上の特定有害物質が検出された地域の累計面積は、7,224 haになります。このうち、対策地域として指定された地域の累計面積は6,275haで、対策事業が完了している面積は5,429haになります。また、別途都道府県による単独事業等によって対策が完了している地域の累計面積は625haで、対策事業等が完了している面積の合計は6,054haとなり、基準値以上検出地域の累計面積に対して、
    83.8%になります。


水環境部 行政資料
平成14年度農用地土壌汚染防止対策細密調査結果の取りまとめ[PDFファイル 226KB]
農用地土壌汚染防止対策の概要[PDFファイル 579KB]

連絡先
環境省環境管理局水環境部土壌環境課
課長   :太田  進 (内線6650)
 課長補佐:龍口浩司 (内線6653)
 担当   :廣川志乃 (内線6654)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。