報道発表資料
世界自然遺産として指定されており、世界的にも有名なサンゴ礁域であるフィリピンのツバタハ礁海中国立公園について、環境庁は平成7年~8年にかけ(財)海中公園センターに委託し、フィリピン環境天然資源省と共同で、「ツバタハ礁海中国立公園管理計画(案)」を作成した。管理計画(案)は今後、大統領諮問委員会により正式決定される予定であるが、今回、ツバタハ礁の保全について管理計画の策定だけでなく、広く一般の理解を深めるため、環境庁は(財)海中公園センターに委託し、関係者を招待したシンポジウムを開催するとともに、その一環として現地のメディアツアーを企画するものである。
- 管理計画(案)
世界自然遺産として指定されているフィリピンのツバタハ礁国立海中公園は、近年ダイナマイトを使用した漁法等による破壊が著しい。そのため、フィリピン環境天然資源省はツバタハ礁の保全を図るために管理計画を策定することを決め、環境庁に協力を依頼した。環境庁では、平成6年度~7年度に開発途上国の自然遺産地域への保護対策協力費により、(財)海中公園センターに委託しフィリピン環境天然資源省と共同で現地調査を実施するとともに、ゾーニングによる規制を盛り込んだ管理計画案を作成した。計画案は、フィリピン政府の関係省庁、関係機関等で構成される大統領諮問委員会により検討されており、近いうちに正式決定される見込みである。
- ツバタハ礁国立海中公園の保全に関する国際シンポジウム
ツバタハ礁の貴重性、管理計画の必要性について広く一般の理解を得るため、環境庁は(財)海中公園センターに委託し、フィリピン天然資源省とともに関係者を招待したシンポジウムを開催する。シンポジウムでは管理計画(案)を発表し、参加者を含めた意見交換等を行うとともに、サンゴ礁の保全とそのための活動について理解と協力を得る。
(1)日 時 | : | 1997年3月31日(月) 9:00~16:00 |
(2)会 場 | : | フィリピン大学理数学部 Education Conference Room(ケソン市) |
(3)定 員 | : | 120人 |
- なお、プログラム(予定)は別紙2のとおり。
- メディアツアー
上記国際シンポジウムに先立ち、その一環として報道機関に現地視察の機会を設ける。
視察はツバタハ礁最寄りのパラワン州プエルトプリンセサ港からツバタハ礁へフィリピン環境天然資源省所属の監視船を派遣する際、報道関係者の乗船の機会を提供する。(1)日 時 : 1997年3月19日(水)~22日(土) (2)定 員 : 36人(報道機関20人(そのうち日本枠3人)、学識経験者5人、スタッフ11人
別紙2 |
プログラム(予定)
8:00~9:00 受付 1 開会 9:00~9:40 開会あいさつ サルバドール -ソクラテス (PCSDS:パラワン持続開発委員会) ビクター -ラモス(DENR:環境天然資源省) 宇野佐((財)海中公園センター) 9:40~10:00 背景説明 ロバート -ハラ(DENR) 2 報告と討議 10:00~10:35 「海中国立公園及び世界遺産地域としてのツバタハ礁」 ミグエル -フォーテス(UNESCO) 10:35~10:50 「ツバタハへの脅威と問題点」 アラン -ホワイト(海洋学者) 10:50~11:25 ビデオ上映 11:25~12:00 「政府による保護イニシアティブ活動」 バージリオ -マルセロ(DENR) 「地方政府による保護イニシアティブ活動」 アーサー -ベンチュラ(PCSDS) 「NGOによる保護イニシアティブ活動」 NGO代表者 3 昼食 12:00~13:00 4 報告と討議(続き) 13:00~14:00 「ツバタハ礁管理計画」 ロバート -ハラ(DENR) 14:00~14:15 ビデオ上映 14:15~15:45 「ツバタハ礁に関する各種事業」 デルフィン -ガナピン Jr(DENR) 5 閉会 15:45~16:00 閉会あいさつ エフレン -バンガルソ(カガヤンシーリョ町:地元)
- 連絡先
- 環境庁自然保護局計画課
課 長 鹿野久男(6430)
補 佐 上杉哲郎(6432)
直 通 03-3580-1709