報道発表資料
環境省は、一部のプレミアム(ハイオク)ガソリンにオクタン価向上剤として添加されているメチル・ターシャリー・ブチルエーテル(MTBE)の地下水中における存在状況を把握するため、平成12年度に全国のガソリンスタンド周辺の地下水(井戸)の概況調査を実施した。
その結果、調査した196地点のうち36地点から0.01~1.5μg/lの範囲で検出された。MTBEに関し我が国では指針値等は設定されていないが、参考として米国の飲料水中の勧告濃度(20~40μg/l)と比較するとこれを十分下回る範囲内にあり、大きな汚染の存在は確認されなかった。
また、MTBEの分析と併せてベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンの4物質(いずれもガソリン中に含まれる物質)についても同時に分析したところ、その検出率は10%~14%で、それぞれの濃度は環境基準値や環境省が監視の目安として定めている指針値等と比較して大きく下回っていた。
なお、MTBEについては、平成13年度末までに日本国内における生産がすべて中止される見通しである。
その結果、調査した196地点のうち36地点から0.01~1.5μg/lの範囲で検出された。MTBEに関し我が国では指針値等は設定されていないが、参考として米国の飲料水中の勧告濃度(20~40μg/l)と比較するとこれを十分下回る範囲内にあり、大きな汚染の存在は確認されなかった。
また、MTBEの分析と併せてベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンの4物質(いずれもガソリン中に含まれる物質)についても同時に分析したところ、その検出率は10%~14%で、それぞれの濃度は環境基準値や環境省が監視の目安として定めている指針値等と比較して大きく下回っていた。
なお、MTBEについては、平成13年度末までに日本国内における生産がすべて中止される見通しである。
1 | 調査の背景 | |
(1) | 平成11年度に環境庁が実施した地下水調査の結果、23地点のうち5地点から 0.01~0.08μg/lの範囲でMTBEが検出。 | |
(2) | 米国において、地下タンクからのガソリン漏洩に伴うMTBEによる地下水汚染が顕在化。 |
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2 | 調査結果 | |
(1) | 調査地点 | |
全国の都市部のガソリンスタンド周辺の井戸(196カ所) | ||
(2) | 調査期間 | |
平成13年2月~3月 | ||
(3) | 分析結果 | |
MTBE等5物質の検出状況等は、下表のとおり。 196地点のうち70地点からいずれかの物質が検出されたが、その内訳は参考3のとおり。 |
(総検体数:196) |
物質名 | ※1 (μg/l) |
※1) | 最大値 (μg/l) |
(参考)基準値等 (μg/l) |
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---|---|---|---|---|---|
MTBE | 0.01 | 36 (18%) | 1.5 | 20~40 | ※2 |
ベンゼン | 0.01 | 20 (10%) | 0.17 | 10 | 環境基準値 |
トルエン | 0.03 | 28 (14%) | 0.83 | 600 | 指針値※3 |
キシレン | 0.03 | 19 (10%) | 0.59 | 400 | 指針値※3 |
エチルベンゼン | 0.01 | 25 (13%) | 0.35 | 700 | ※4 |
※1 | 今回の調査は、地下水中における対象物質の存在状況を把握する目的で、通常の地下水常時監視等に比べ分析精度を上げて実施したため、検出率が高くなっている。 |
〈常時監視等の定量下限値〉 ベンゼン:1μg/l トルエン:60μg/l キシレン:40μg/l |
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※2 | 米国環境保護局による飲料水中の勧告濃度 |
※3 | 要監視項目(人の健康の保護に関連する物質ではあるが、公共用水域等における検出状況等からみて、直ちに環境基準とはせず、引き続き知見の集積に努める物質で環境庁が平成5年3月に設定したもの)に係る指針値 |
※4 | 米国「飲料水の安全性に関する法律」の最大許容汚染物質濃度 |
添付資料
- 【物質別の検出状況】
- 【物質別の検出状況】[PDFファイル](印刷用) [PDF 9 KB]
- (参考1) MTBEについて
- (参考2) MTBE等5物質の性状・用途・健康影響等
- (参考3) MTBE等5物質が検出された70地点の物質別濃度
- (参考3) MTBE等5物質が検出された70地点の物質別濃度[PDFファイル](印刷用) [PDF 7 KB]
- 連絡先
- 環境省環境管理局水環境部土壌環境課地下水・地盤環境室
室 長 小 柳 秀 明(内線6670)
室長補佐 丸 山 雅 司(内線6672)
担 当 小 島 憲 之(内線6675)