報道発表資料
本日1月31日(金)に開催された中央環境審議会第8回廃棄物部会において、「最終処分を中心とする中間とりまとめ」がとりまとめられました。
中央環境審議会廃棄物部会における審議の経緯及び「最終処分を中心とする中間とりまとめ」の概要等は、以下のとおりです。
1. | 「中間とりまとめ」の経緯 | |
(1) | 中央環境審議会廃棄物部会(部会長:平岡正勝京都大学名誉教授)は、平成8年11月に環境庁長官から「廃棄物に係る環境負荷低減対策の在り方について」の諮問を受け、環境との直接の接点である最終処分の在り方に関する検討を当面の課題として審議を重ねてきた。 | |
(2) | その結果を、本日1月31日に「最終処分を中心とする中間とりまとめ」としてとりまとめた。 |
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2. | 「中間とりまとめ」の内容 | |
この「中間とりまとめ」では、 廃棄物の最終処分に関する基本的考え方を明らかにするとともに、 |
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・ | 最終処分場の類型及び構造 | |
・ | 維持管理等 | |
・ | 最終処分場への搬入の前段階での対応 | |
・ | 埋立終了後の管理 | |
・ | 不適正処理への対応 | |
等について提言している。 また、最終処分以外の今後の検討課題について言及している。 |
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3. | 今後の廃棄物部会の審議予定 | |
「中間とりまとめ」を受けて、以下について審議を行う予定。 | ||
(1) | 最終処分に関し、専門的技術的な観点から、さらに検討を深める。 | |
(2) | 最終処分以外の今後の検討課題について、順次審議を進める。 |
別紙1 |
(1) 廃棄物部会の開催経過
平成8年 11月28日(木) ・諮問趣旨説明 ・廃棄物問題の現状について ・フリートーキング 等 12月17日(火) ・ヒアリング(産業界、処理業界、NGO、地方自治体) ・検討項目の整理 平成9年 1月14日(火) ・中間とりまとめ案(たたき台)の審議 1月31日(金) ・中間とりまとめ案の審議ー了承
(2) 審議スケジュール
平8.11.28(諮問審議) | [ 全 般 議 論 ] |
当面の課題 (最終処分(埋立)関連) |
その他の課題 (リサイクル等) |
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平9. 1.31 |
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| ↓ 専門委員会による検討 | ↓ 部 会 審 議 |
| ↓ 課題の整理(部会審議) | ↓ (必要に応じ専門委員会で検討) |
別紙2 |
廃棄物部会「最終処分を中心とする中間とりまとめ」の骨子 |
〔最終処分に関する事項〕
1 最終処分の基本的考え方 |
- 廃棄物に係る環境負荷低減のためには、発生抑制、リユース、リサイクルを行い、廃棄物の発生量を最小化した上で適正に処理することを基本とすべき。
- 発生した廃棄物に関しては~排出、保管、中間処理、最終処分、処分場跡地の利用~の全体を通じての環境負荷低減を考慮することが必要。
- 最終処分については、以下の諸点を踏まえた対策が必要。
{1}廃棄物の質の適正化 {2}最終処分場の構造の強化
{3}最終処分場の管理の適正化 {4}環境保全関連制度等との整合性の確保
{5}埋立終了後の管理及び跡地利用に伴う環境負荷への配慮
2 最終処分場の類型及び構造・維持管理等 |
- 最終処分場の類型ごとの機能の明確化と、受入れ対象廃棄物の見直し
- 構造・維持管理に係る基準の強化
- 最終処分場の立地の際の環境配慮
- 処分場設置者による搬入監視、行政による監視体制の強化 等
3 最終処分場への搬入の前段階での対応 |
- 排出事業者による対応の強化(分別、有害物質の回収、処理委託の際の情報提供等)
- マニフェスト制度の適用拡大 等
4 埋立終了後の管理 |
- 最終処分場の閉鎖に係る基準の明確化及び行政確認の仕組みの導入
- 埋立終了後の長期的な維持管理を確保するための制度の導入
- 土地の掘削等に伴う汚染の防止、最終処分場跡地であることの情報提供
5 不適正処理への対応 |
- 取締りの強化、適切かつ迅速な原状回復制度の整備
6 その他 |
- 既設処分場対策、情報公開による住民理解の促進 等
〔今後の検討課題〕
- 上記の最終処分に関する事項のほか、次の事項を今後の検討課題とした。
{1}廃棄物・リサイクル対策の目標の設定 {2}社会システムの整備
{3}リサイクルにおける環境配慮 {4}調査・研究等の推進
- 連絡先
- 環境庁中央環境審議会廃棄物部会事務局
(環境庁水質保全局企画課海洋汚染・廃棄物対策室)
企画課長:柳下正治(6610)
調 査 官 :八木美雄(6611)
補 佐:笠井俊彦(6612)
補 佐:高橋康夫(6621)
補 佐:小田 誠(6621)