報道発表資料
[1] 野 菜 関 係
1.調査方法
(1) | 作物体調査及び摂取量推計調査 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
{1} |
試料の採取等
※作物体調査用試料の採取区分別取扱い
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{2} | 試料の分析 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(2) | 環境調査 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
{1} |
試料の採取等
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{2} | 試料の分析 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2.調査結果
(1) |
作物体調査
出荷状態のほうれんそうのダイオキシン類濃度は、平均値が0.045pg/g(最低0.0085~ 最高0.15)、コプラナーPCBを加えると平均値が0.051pg/g(最低0.0086~最高0.18)
であった。 |
(2) |
摂取量推計調査
有色野菜からのダイオキシン類の1人当たり摂取量は、平均値が1.7pg/人/日(最低0. 72~最高3.1)であり、コプラナーPCBを加えると平均値が2.0pg/人/日(最低0.73~最
高4.0)であった。 |
(3) |
環境調査
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{1} | 大気 ダイオキシン類の濃度は、2日間の平均値が0.37pg/m3(最低0.21~最高0.55)、コプ ラナーPCBを加えると平均値が0.39pg/m3(最低0.22~最高0.58)であった。 ダイオキシン類の濃度について、これまでの調査結果と比較すると、平成9年度冬期に 本調査と同地域(所沢市、狭山市、川越市及び三芳町)で実施された調査結果(平均値0. 72pg/m3 (最低0.22~最高2.7pg/m3)(n=32))の範囲内であった。 また、全国的な調査結果では、「平成9年度地方公共団体等における有害大気汚染物質 モニタリング調査結果(環境庁及び地方公共団体)」における冬期の結果(平均値0.48pg /m3(最低0.00044~最高3.3pg/m3)(n=219))と比較するとその範囲内であった。 なお、同調査において、夏期及び冬期を含め年2回以上測定した地点における測定結果は 、平均値0.55pg/m3(最低0.010~最高1.4pg/m3)(n=68)であった。 |
{2} | 降下ばいじん ダイオキシン類の濃度は、平均値が0.99mg/km2/月(最低0.16~最高1.6)、コプラナー PCBを加えると平均値が1.1mg/km2/月(最低0.25~最高1.8)であった。 ダイオキシン類の濃度について、これまでの全国的な調査結果(「平成9年度有害大気 汚染物質モニタリング調査(環境庁)」:平均値1.0mg/km2/月(最低0.020~最高2.4(n =10)))と比較すると、その範囲内であった。 参考として、本調査と同地域(所沢市、狭山市、川越市)で行われた「平成9年度ダイ オキシン類の総合パイロット調査(環境庁)」では、2.0mg/km2/月であった。 |
{3} | 土壌 ダイオキシン類の濃度は、平均値が6.5pg/g(最低2.4~最高20)コプラナーPCBを加 えると平均値が7.3pg/g(最低3.1~最高21)であった。 ダイオキシン類の濃度について、全国の農用地におけるこれまでの調査結果(最低0.28 ~最高370pg/g(n=36))と比較すると、その範囲内であった。 |
{4} | 河川水 ダイオキシン類の濃度は、0.060及び0.054pg/リットル、コプラナーPCBを加えると 、0.071及び0.064pg/リットルであった。 ダイオキシン類の濃度について、全国の調査結果(「公共用水域の水質におけるダイオ キシン類調査結果(環境庁:平成9年度)」、海域、河川:最低ND~最高3.9 pg/リッ トル(n=12))と比較すると、その範囲内であった。 |
{5} | 地下水 ダイオキシン類の濃度は、ND及び0.0011pg/リットル、コプラナーPCBを加えると 、ND及び0.0011pg/リットルであった。 参考として、「平成9年度ダイオキシン類の総合パイロット調査(環境庁)」では、ダ イオキシン類の濃度は0.0051pg/リットルであった。 |
{6} | 底質 ダイオキシン類の濃度は、12及び32pg/g、コプラナーPCBを加えると14及び32pg/gで あった。 ダイオキシン類の濃度について、全国におけるこれまでの調査結果(「平成9年度非意 図的生成化学物質汚染実態追跡調査(環境庁)」:最低0.002~最高51pg/g(n=40)) と比較すると、その範囲内であった。 |
3.調査結果のまとめ
(1) | ほうれんそう(出荷状態)のダイオキシン類の濃度は、平均値が0.045pg/g (最低0. 0085~最高0.15)、コプラナーPCBを加えると平均値が0.051pg/g(最低0.0086~最 高0.18)であり、「平成9年度食品中のダイオキシン類等汚染実 態調査(厚生省)」 の結果(平均0.16pg/g(最低0.025~最高0.37)、コプラナ ーPCBを加えた場合:平 均0.19pg/g(最低0.044~最高0.43))と比較してほぼ同程度であった。 なお、水洗した状態のほうれんそうのダイオキシン類濃度は、栽培状態のほうれん そうのダイオキシン類濃度に比べて低い傾向にあるとみられた。 |
(2) | また、有色野菜からのダイオキシン類等の1日摂取量推計値を、その他の食品を含 む「平成9年度食品中のダイオキシン類等汚染実態調査(厚生省)」の平均的な食事か らのダイオキシン類等の1日摂取量調査結果に当てはめると、2.3~2.4pg/kg/日であ り、同調査結果等と比較してほぼ同程度であることから、健康に影響を生じることはな いと考えられる。 |
(3) | 一方、環境媒体についてのダイオキシン類の濃度は、従来の調査結果の範 囲であった。 また、ほうれんそうのダイオキシン類の濃度が、大気、降下ばいじん、土壌のいず れの影響を受けているかについては、今回の調査では明確な結論は得られなかった。 |
[2] 茶 関 係
1.調査方法
(1) | 農産物調査 | ||||
{1} |
試料の採取等
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{2} | 試料の分析 試料の分析は、「[1]野菜関係」の1の(1)の{2}に従い行った。 なお、湯による浸出方法を用いた分析における定量下限値は以下のとおり。
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(2) | 環境調査 | ||||
{1} | 試料の採取等 埼玉県下の茶主産地の茶園1カ所において「[1]野菜関係」の1の(2)の{1}の方法に 従い、平成11年2月23日~24日及び25日~26日に大気を、2月23日に土壌を、2月23日 ~3月2日に降下ばいじんを採取した。 |
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{2} | 試料の分析 試料の分析は、「[1]野菜関係」の1の(2)の{2}に従い行った。 |
2.調査結果
(1) |
煎茶及び浸出液調査
埼玉県において採取した煎茶のダイオキシン類の濃度は、平均値が0.81pg/g(最低0.47 ~最高1.4)であり、コプラナーPCBを加えると、平均値が1.1pg/g(最低0.58~最高1.7
)であった。 |
(2) |
環境調査
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{1} | 大気 ダイオキシン類の濃度は、2日間の平均値が0.095pg/m3、コプラナーPCBを加える と、0.10pg/m3であった。 ダイオキシン類の濃度について、これまでの調査結果と比較すると、平成9年度冬期に 本調査と同地域(入間市)で実施された調査結果(平均値0.31pg/m3、(最低0.22~最高 0.54pg/m3)(n=6))を下回っていた。 |
{2} | 降下ばいじん ダイオキシン類の濃度は、0.13mg/km2/月、コプラナーPCBを加えると、0.35mg/km 2/月であった。 ダイオキシン類の濃度について、我が国におけるこれまでの調査結果(「平成9年度有 害大気汚染物質モニタリング調査(環境庁)」:平均値1.0mg/km2/月、(最低0.020~最 高2.4(n=10)))と比較すると、その範囲内であった。 |
{3} | 土壌 ダイオキシン類の濃度は、21pg/g、コプラナーPCBを加えると、23 pg/gであっ た。 ダイオキシン類にの濃度ついて、我が国における農用地でのこれまでの調査結果(最低 0.28~最高370pg/g(n=36))と比較すると、その範囲内であった。 これらの結果は、各環境媒体とも、埼玉県の他の地域と比較して、同程度以下であ った。 |
3.調査結果のまとめ
埼玉県において採取した煎茶のダイオキシン類の濃度は、平均値が0.81pg/g(最低0.47 ~最高1.4)であり、コプラナーPCBを加えると、平均値が1.1pg/g
(最低0.58~最高1. 7)であった。
湯による浸出については、90℃1分間では浸出液のダイオキシン類等は検出されなか った。また、100℃5分間では検出されたものの、茶葉からお茶(浸出液)へのダイオキシン類等の移行は極めて少なく、健康に影響を生じることはないと考えられる。
なお、茶を食する場合については、1人当たり1回の茶そのものの摂取量は数グラム程 度とされていることから、ダイオキシン類等の摂取量も少なく、健康に影響を生じること
はないと考えられる。
<参考>
○ 平均的な食事をした場合のダイオキシン類等の 体重1kg当たりの1日摂取量:2.41pg/kg/日 (平成9年度食品中のダイオキシン類汚染実態調査(厚生省)) ○ お茶を飲む場合のダイキシン類等の 体重1kg当たりの1日摂取量の試算:0.0001pg/kg/日 (注1) ○ お茶を食する場合のダイオキシン類等の 体重1kg当たりの1日摂取量の試算:0.085pg/kg/日 (注2)
これらは、平均的なダイオキシンの摂取量である2.41pg/kg/日と比較して小さく 、健康に影響を生じるとは考えられない。
(注1) 煎茶を毎日5杯(500ml)摂取すると仮定し、摂取量を推計。 今回得られた数値を当てはめると、ダイオキシン類等の1日摂取量は、 1.7pg/g × 3g × 500/100ml × 0.0002 ÷ 50kg = 0.0001pg/kg (*1) (*2) (*3) (*1)茶葉のダイオキシン類等濃度の調査結果の最高値 (*2)お茶100mlに必要な煎茶の量 (*3)煎じたときの茶葉のダイオキシン類等が移行する割合の最高値 (注2) 茶入りアイスクリームについて、今回得られた数値を当てはめると、 ダイオキシン類等の1日摂取量は、 1.7pg/g × 2.5g ÷ 50kg = 0.085pg/kg (注)料理レシピにおける茶の使用量 ・ 山菜炊き込みおこわ : 1.5g ・ かき玉汁 : 0.5g ・ 具入り卵焼き : 1.0g ・ お茶入りアイスクリーム : 2.5g 資料:「茶食料法」桑野和民(リヨン社)
添付資料
- 連絡先
- 環境庁
厚生省
農林水産省