報道発表資料
3月26日(金)から28日(日)まで、ドイツのシュヴェリーンにおいて、G8環境大臣会合が開催され、我が国から真鍋大臣が出席した。
今回の会合においては、「グローバリゼーションと環境保護」、「気候変動」、「環境と運輸」等を議題として議論が行われ、その成果はコミュニケとして取りまとめられた。
本会合の成果は、議長国であるドイツのトリッティン環境大臣から、本年6月のケルン・サミットの議長であるシュレーダー首相に報告される予定である。
1.概要
日 時 |
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平成11年3月26日(金)~28日(日) | ||||||||||||||||||
場 所 | : | ドイツ(シュヴェリーン) シュヴェリーン城 | ||||||||||||||||||
議 題 | : |
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2.コミュニケの概要
今回の会合の成果は、コミュニケとしてとりまとめられ、特に強調(ハイライト)すべき行動として、次の事項がとりあげられている。
(1) |
グローバリゼーションと環境保護
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(2) |
気候変動
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(3) |
環境と運輸
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バイオセイフティ
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(5) |
環境分野における国連改革
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(6) |
環境と安全保障
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(7) |
これまでのG8環境大臣会合のフォローアップ
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3.今回会合における我が国の貢献
今回の会合では、真鍋大臣より、以下の事項を強調し、また、提言等を行った。
グローバリゼーションと環境保護
- 貿易と環境に関し、多国間環境協定(MEAs)とWTOルールの関係を明確化することが重要である等を指摘した。
気候変動問題
- 京都議定書の早期発効の条件を整備するため、COP6における合意を目指して、「ブエノス・アイレス行動計画」の実施に向けた世界各国の建設的な努力が重要で あること。
- 途上国の参加を促進するため、G8各国が協調して途上国との対話を強化するよう呼びかけたこと。
- G8各国が国内対策に積極的に取り組む政治的意思を強くアピールすること。このため、G8各国の国内対策の優良事例(ベスト・プラクティス)の経験の交流を 行い、来年のG8環境大臣会合に報告することを提案した。
4.二国間会談
今回の会合に際して、真鍋大臣は、ブラウナー米国環境保護庁長官、トリッティン独環境・自然保護・原子力安全大臣及びミーチャー英国環境担当大臣と二国間会談を行っ
たほか、種々の機会を捉えて、プレスコット英国副首相のほか、G8各国の閣僚と意見交換を行った
(1) | 米国:ブラウナー環境保護庁長官 地球温暖化対策について先進国の中でリーダーシップを発揮するよう強く要請した。また、日米が協力しつつ、気候変動問題に関して途上国との対話を強化していくことで 意見が一致した。また、日米間の対話の強化がますます重要になっており、次回の日米環境合同企画調整委員会をできる限り早期に開催するよう要請した結果、本年7月を目途に開催するこ とで合意した。 |
(2) | ドイツ:トリッテイン環境・自然保護・原子力安全大臣 気候変動問題に関し、途上国との対話強化が重要であり、途上国のタイプに応じた適切な対応が重要である点で意見が一致した。 京都メカニズムの数量的な上限設定について意見交換を行い、トリッティン大臣から、EUの方針は5~6月の気候変動枠組条約補助機関会合で明らかにすること等の話 があった。また、日独による技術開発の促進が重要であることについて見解の一致を見た。 |
(3) | 英国:プレスコット副首相及びミーチャー環境担当大臣 プレスコット副首相とは、気候変動問題の世界各国の動向等について意見交換を行った。ミーチャー大臣とも、主に気候変動問題について意見交換を行い、両国がEUとアンブ レラグループとの橋渡しとして重要な役割を果たすことで意見の一致を見た。 |
5.その他
真鍋大臣は、G8環境大臣会合に先立って、シュトゥットガルトのダイムラー・クライスラー社を訪問し、環境対策の現状の視察を行い、同社幹部と意見交換を行った。
- 連絡先
- 環境庁企画調整局地球環境部企画課
補 佐 岸部和美(6721)
専門官 佐藤邦子(6736)
係 長 永山 透 (6755)