報道発表資料

平成26年12月5日
廃棄物
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平成26年度有害廃棄物の不法輸出入防止に関する アジアネットワークワークショップの結果について(お知らせ)

11月26日(水)~11月28日(金)に岡山県岡山市において有害廃棄物の越境移動に関するバーゼル条約のアジア地域の担当官が一堂に会する(参加国:アジア11カ国)、有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークのワークショップを開催しました。
 アジアでは、近年、バーゼル条約の規制対象となる電気・電気電子機器廃棄物(e-waste)等の輸出入量の増加が著しく、バーゼル条約に違反する不法な取引の事例も多く報告されています。
本ワークショップにおいては、参加国間で有害廃棄物の輸出入に係る各国の規制状況及び不法取引対策並びにアジア地域における適切な資源循環の確保や不法取引の未然防止のため経験や課題を共有するとともに、更なる地域内での連携について活発な議論が行われました。
 また、バーゼル条約下で議論されている使用済み電気・電子機器の輸出入に関するガイドライン案について、アジア地域に世界各国から集められた使用済み電気・電子機器の集中的な修理等を行う施設が存在することを踏まえ、これらの機器の輸出については不法取引とは明確に区別されるべきであり、そのためには輸出時及び修理時等に際してこの区別を行うための要件の明確化と適切な管理が行われることが必要であるとの認識が共有されました。本結果は、来年5月に開催予定のバーゼル条約締約国会議において日本として発信することとしています。

1. 日程:11月26日(水)~11月28日(金)

・ 11月26日(水)及び27日(木):アジアネットワークワークショップ

・ 11月28日(金):三菱マテリアル株式会社直島製錬所見学

2. 場所:岡山県岡山市

3. 主催:日本国環境省

4. 参加者:

・ アジア11カ国(インドネシア、韓国、カンボジア、シンガポール、タイ、中国(香港)、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、日本)のバーゼル条約担当官。我が国からは環境省廃棄物・リサイクル対策部角倉産業廃棄物課長等が出席。

・ バーゼル条約事務局、バーゼル条約東南アジア地域事務所、バーゼル条約アジア太平洋地域事務所、研究機関、国内外産業界等がオブザーバーとして出席。参加総数42名。

5. 議題:

(1) 開会

 角倉産業廃棄物課長から開会挨拶を行い、会議の目的を共有するとともに、アジアの担当者同士が一堂に会し、相互理解を深めることの重要性について述べました。

(2) アジア各国における有害廃棄物等の輸出入に係る規制状況及び越境移動実績のアップデート

 各国の輸出入規制の状況について、参加者より報告されました。この結果、アジア地域において、有害廃棄物等の定義の明確化、廃棄物の処理及び輸出入管理に係る法整備に大きな進展があったことが認識されました。また、輸出入規制の対象となる廃棄物の定義や制度は国によって異なることから、円滑な輸出入の実施や不法輸出入の防止のためには、本ワークショップ等の機会を通じて各国官で相互理解を深めることの重要性が確認されました。

(3) アジア地域における有害廃棄物の環境上適正な管理と越境移動の関係

 バーゼル条約の下、有害廃棄物等の環境上適正な管理に関する専門家作業グループにおいて、各種ガイダンス文書が作成されていること等について、当該専門家作業グループのメンバーである(独)日本貿易振興機構アジア経済研究所の小島道一主任研究員から紹介されました。参加者からは、アジア各国国内における有害廃棄物の適正処理に関しては、規制、技術、知識等が不足していることが課題であり、特に、価値が低く処理困難な廃棄物については、回収やリサイクルを行う経済的なインセンティブが働きにくいという課題があることが指摘されました。また、本ワークショップ等の機会を活用し、共通の課題や解決方法の共有などを進めていくことの必要性が確認されました。

(4) 有害廃棄物の輸出入に係る水際対策強化と不法取引された貨物の引き取り

 バーゼル条約の遵守委員会において作成されている、「バーゼル条約第9条第2項の規定に基づく不法取引における貨物の引き取りに関するガイドライン案」について、バーゼル条約事務局から紹介されました。その後、不法取引発生時の対応について、各国がどのように事案を特定し対処したのか、経験が共有されるとともに、対応時の課題について議論が行われました。議論の結果、事案発生時には、貨物の内容、責任者等を特定することが特に困難であることから、当事国の権限ある当局間で情報共有や協議を行うことが特に重要であること、貨物引き取り方法の決定、そのための具体的な手続き等については、当事国の間で最も適切な解決方法を模索すべきであることが認識されました。

※バーゼル条約第9条第2項では輸入国等の同意を得ずに同条約で規制されている貨物が越境移動された場合、輸出者に責任がある場合は不法取引として輸出者が当該貨物を引き取ることを規定しています。

(5) 使用済み電気・電子機器の環境上適正な修理・改修について

 来年5月に開催される予定のバーゼル条約第12回締約国会議の主要議題となる見込みである「廃棄物と非廃棄物の識別に関する、電気・電子機器廃棄物(e-waste)及び使用済み電気・電子機器の越境移動に関する技術ガイドライン案」の概要について、バーゼル条約事務局から紹介されました。その後、国内外の電気・電子機器の製造事業者から、世界各国から集められた使用済み機器を集中的に修理等するためのアジア地域内の施設について、輸出時や修理時の機器の取扱い及び修理等過程から発生する廃棄物の適正処理について紹介されるとともに、実際にそれら施設を有する参加国から輸入規制・管理状況について紹介されました。

 これを受け、参加者間で、使用済み電気・電子機器の越境移動について、どのように管理すべきか意見交換が行われました。この結果、こうした越境移動は資源の有効利用に資するものであり不法取引と明確に区別される必要があること、また、不法取引との区別のためには、輸出者によって修理等を目的としていることが証明されることや適切な梱包等の適切な管理が行われることが重要であるとの認識が共有されました。

(6) 施設見学

 アジア地域も含めた海外から廃電子基板等の有害廃棄物を資源として受け入れ、銅、金、銀をはじめとした非鉄金属を回収している、香川県直島町の三菱マテリアル株式会社直島製錬所のリサイクル施設の見学を行いました。施設見学を通じて、参加者は、バーゼル条約の手続きを経て日本に輸入された有害廃棄物が我が国の高度な技術や環境対策の下で、適切にリサイクルされていることについて理解を深めました。

連絡先
環境省廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理・不法投棄対策室
代表:03-3581-3351
直通:03-5501-3157
課長:角倉 一郎(内線 6871)
主査:塚原沙智子(内線 6885)
担当:甲斐 文祥(内線 6886)

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