報道発表資料

この記事を印刷
2014年08月26日
  • 地球環境

第1回 日本・ベトナム環境政策対話の結果について(お知らせ)

日本国環境省とベトナム国天然資源環境省は、8月19日(火)にベトナム・ハノイにて、「第1回 日本・ベトナム環境政策対話」を開催した。同対話では、二国間環境協力について進展を確認するとともに、特に二国間クレジット制度(JCM)等の気候変動対策、「改正環境保護法」の実施に向けての支援、廃棄物管理の強化といった環境協力について意見交換を行い、二国間の環境協力を一層推進することを合意した。

1.経緯
  2013年12月、日本国環境省と、ベトナム天然資源環境省の間で署名された、「日本国環境省とベトナム国天然資源環境省の間の環境協力に関する協力覚書」に基づき、第1回となる政策対話を開催した。

2.日時
  2014年8月19日、14:45?17:40

3.場所
  ベトナム、ハノイ 天然資源環境省会議室

4.主な出席者

(日本)
北川環境副大臣、木野国際連携課国際協力室長、富坂廃棄物・リサイクル対策部循環型社会推進室企画官、掛川国際連携課課長補佐
(ベトナム)
トゥエン天然資源環境副大臣、タン水門気象気候変動局次長、ヒエン廃棄物管理環境改善局長、ドン環境総局次長、ソン政策法政局次長、タム国際協力局次長、他

5.主な議論

(1)二国間協力のレビュー
  二国間クレジット制度(JCM)をはじめとする緩和活動、廃棄物発電の事業化を検討するフィージビリティ調査、排水処理分野の活動等の二国間の協力事業が進んでいることを確認した。

(2)気候変動対策(緩和)
  ベトナム側から最近の政策動向等に関する進捗状況の報告がなされた。日本側より、今年度より設置されたJCM事業に関する支援スキーム等について説明したところ、ベトナム側より、プロジェクトの形成、実施に向けての期待と、実施体制を強化していきたいとの希望が表明された。両国は、JCM事業の推進に向けて、引き続き協力していくことを確認した。

(3)「改正環境保護法」の実施
  今年6月に改正された環境保護法の実施に向けては、これまで我が国が人材育成等を支援してきたが、ベトナム側より、現在策定中の廃棄物関係の政令案について、準備状況、スケジュール等の説明があった。同案のドラフトについて、日本側よりコメントを提示し、ベトナム側が、ドラフト最終化に向け、国内での幅広いコンサルテーションと、更なる内容の精緻化をしていくこと、日本側も継続的に支援を行う旨、同意した。

(4)廃棄物管理
  ベトナム側は、日本の政令、ガイドラインの経験等を参考に、国内の廃棄物管理の強化に向け取り組んでいくことを表明し、また、日本側は、協力が可能な分野で、民間事業者、自治体、JICA等の関係機関とともに協力を続けていくことを表明した。二国間で、この分野においての包括的な協力の重要性について、再確認した。

(5)今後の予定
  次回政策対話は、次年度、日本において開催する方向で調整を進めることを確認した。

 なお、政策対話に先立ち、クアン天然資源環境大臣と北川環境副大臣によるバイ会談が行われ、クアン大臣よりこれまでの環境省による支援に対し感謝が伝えられるとともに、今後の二国間の環境協力について、引き続き積極的に推進することを確認した。
 また、今回のベトナム訪問に合わせ、北川環境副大臣の主催による、廃棄物団体連合加盟企業とベトナム建設省及び天然資源環境省の関係局長等との懇親会が開催され、ベトナムにおいて取り組むべき廃棄物処理・管理の課題について、意見交換が行われた。

連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8248
室   長:木 野 修 宏(内線:6765)   
課長補佐:掛 川 三千代(内線:7723)