報道発表資料

この記事を印刷
2013年06月10日
  • 水・土壌

環境測定分析統一精度管理調査に関する平成24年度調査結果の取りまとめについて(お知らせ)

 環境省では、環境測定分析の信頼性の確保及び精度の向上等を目的として、環境測定分析統一精度管理調査を実施しています。今般、平成25年度環境測定分析検討会において、平成24年度の調査結果を取りまとめましたので、お知らせします。
 また、今般得られた結果について、分析上の留意点とともに、参加した分析機関にフィードバックすることを目的として、7月に東京、大阪及び福岡で調査結果説明会を開催いたします。

1.平成24年度調査結果の概要

 平成24年度は、下記の項目について調査を実施しました。

(1)基本精度管理調査の調査項目

・土壌(農用地土壌)試料:
重金属類(カドミウム、銅、砒素)

(2)高等精度管理調査の調査項目

・底質試料1:
PCB
・底質試料2:
有機塩素化合物(詳細項目:p,p'-DDT、p,p'-DDE、p,p'-DDD、参照項目:α-HCH等の16項目)

 分析機関からの回答は、地方公共団体が76機関、民間が355機関でした。
 調査結果については、全体的に良好もしくは相応な精度でした。特に、土壌試料中のカドミウム及び銅については良好な結果で、砒素については、カドミウム及び銅に比べ室間精度は大きくなりました。追跡調査として実施した底質試料中のPCBについては、一昨年度と概略同様な結果でした。底質試料中の有機塩素化合物については、全体的に回答数は少なく、ばらついていました。
 なお、環境測定分析検討会による講評を含めた詳細は、環境測定分析統一精度管理調査ウェブサイトのトップページ(http://www.seidokanri.go.jp/)の『お知らせ』に掲載しております。

2.平成24年度環境測定分析統一精度管理調査結果説明会の開催について

 平成24年度に実施した調査結果の説明会を、東京、大阪及び福岡の3都市において7月に開催します。開催予定や応募方法等は下記のとおりです。なお、応募者多数の場合は、平成24年度環境測定分析統一精度管理調査に参加した機関を優先いたしますので、あらかじめ御了承ください。

開催予定、スケジュール
(1)東京会場
日時:
平成25年7月12日(金)13:00~17:00
場所:
日本青年館ホテル 中ホール
〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町7-1 TEL 03-3265-8111
URL:http://www.nippon-seinenkan.or.jp/access/
(2)大阪会場
日時:
平成25年7月29日(月)13:00~17:00
場所:
大阪コロナホテル 別館200AB会議室
〒533-0031 大阪市東淀川区西淡路1-3-21 TEL 06-6323-3151
URL:http://www.osakacoronahotel.co.jp/party/access.html
(3)福岡会場
日時:
平成25年7月23日(火)13:00~17:00
場所:
パピヨン24オフィス 第10、11会議室
〒812-0044 福岡市博多区千代1-17-1 TEL 092-633-2222
URL:http://www.papillon24.jp/access/index.html
各都市の本説明会のプログラム等の詳細は、環境測定分析統一精度管理調査ウェブサイト(http://www.seidokanri.go.jp/)に掲載しております。
募集期間

平成25年6月10日(月)から7月5日(金)(当日必着)まで

参加希望の申込み等に関する問い合わせ
一般財団法人 日本環境衛生センター 環境科学部(担当:西尾、紀平)
〒210-0828
川崎市川崎区四谷上町10-6
TEL:044-288-5130
FAX:044-288-5232
 
E-mail:
環境測定分析統一精度管理調査ウェブサイトのトップページ
http://www.seidokanri.go.jp/)の『お問い合わせ』より
申込みは、参加申込書をウェブサイトからダウンロードして、E-mail、郵送又はファックスでお願いします。

参考(環境測定分析統一精度管理調査の背景)

 我が国においては、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の法令に基づいて、環境基準の設定や汚染状況の監視、工場・事業場に対する排出規制、公害防止・環境保全に係る国・地方の各種計画等の策定等、様々な施策が実施されています。
 環境測定分析は、これらの法令や制度・施策を実施するためのすべての基礎であり、地方自治体や民間の環境測定分析機関において測定分析に携わっている技術者が、これを支えています。
 環境測定分析の方法は、法令等によって公定法として規定されています。しかし、試料の採取・保管・前処理から、測定分析機器・薬品等の管理・調整・操作に至るまで、公定法に規定されていない細部を含めて、測定分析に携わる技術者の技能・経験・考え方が、データの精度に大きな影響を及ぼします。
 環境測定分析の精度が確保されなければ、上記の法令や制度・施策の実効性が損なわれ、環境行政への社会の信頼を揺るがす事態となります。また、誤った測定分析データにより適切な排出規制が行われず、対策措置が取られなかった場合には、それによって失われた環境の修復に多大な費用・労力と長い年月を要し、大きな社会的・経済的損失を招くこととなります。こうした背景から、環境省では、「環境測定分析統一精度管理に関する調査」を毎年度継続して実施し、環境測定分析機関による測定分析の精度の向上及び信頼性の確保を図っています。

 本調査は、近年では500前後の環境測定分析機関が参加する我が国でも最大規模の調査です。また、長期的な計画に基づいて、幅広い試料や項目を対象とするとともに、試料ごとに統計的な分析・評価を行い、その評価結果などについても明らかにしています。
 また、調査結果については毎年度「調査結果説明会」等を開催し、分析上の留意点や分析結果に関して分析機関に技術的な問題点等をフィードバックしています。併せて環境測定分析統一精度管理調査専用ウェブサイト(http://www.seidokanri.go.jp/)において、環境測定分析の精度向上に資する情報などを提供しています。
 このような調査内容は、国内外で実施されている他の外部精度管理調査にはなく、本調査の優れた特徴となっています。

連絡先
環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室
直通:03-5521-8297
代表:03-3581-3351
室長   :西本 俊幸(内線6550)
室長補佐:大久保 敦(内線6551)