報道発表資料
環境省は、新仙台火力発電所リプレース計画に係る環境影響評価準備書について、本日付けで経済産業大臣に対し、本事業による温室効果ガス排出削減効果を最大限発揮すること等を求める環境大臣意見を提出した。
- 1.
- 環境省は、新仙台火力発電所(事業者:東北電力株式会社(以下「東北電力」))に係る環境影響評価準備書について、環境の保全の見地からの意見を求められたことから、平成23年5月2日付けで経済産業大臣に対し、別紙のとおり環境大臣意見を提出した。
- 2.
- 本事業は、東北電力の新仙台火力発電所において、発電設備を高効率の液化天然ガスコンバインドサイクル発電方式に更新するものであり、二酸化炭素排出量削減に加えて窒素酸化物等による環境影響も低減する計画となっている。
したがって、先般の東日本大震災に伴い環境が変化していることにも十分留意しつつ手続を引き続き進めること、震災に伴い中長期的な低炭素化の取組が減速しないように温室効果ガス排出削減効果が最大限発揮され、かつ、環境影響負荷ができる限り低減されるよう、環境大臣意見では以下の措置を適切に講ずることを指摘している。
(1)東日本大震災による影響への対応
- ○
- 津波により重要種等の存在が確認できなくなった場合でも、その消失は一時的なものである可能性があるので、環境保全措置の実施の必要性は工事実施前に最終判断を行うこと。
(2)温室効果ガス
- ○
- 本事業による温室効果ガス排出量削減に資するため、復旧に支障のない範囲でできる限り早期の運用開始を目指すこと。また、建設段階においても温室効果ガス排出削減に努めるとともに、更なる省エネルギー対策や再生可能エネルギーの活用等に取り組むよう努めること。
- ○
- 本発電所の発電設備の利用率を総合的な電源運用の中でできる限り高く維持するとともに、他の発電所を含めた全体の稼働分担を適切に行うこと等により、事業者が供給する電力全体の二酸化炭素排出原単位の一層の低減を図ること。
また、新たに2013年以降の温室効果ガス削減の枠組みが整備された場合には、これを踏まえて二酸化炭素排出削減に取り組むこと。
[参考]
事業概要
- ・名称
- 新仙台火力発電所リプレース計画
- ・事業者
- 東北電力株式会社
- ・計画位置
- 宮城県仙台市宮城野区港五丁目2番1号
- ・発電方式
- ガスタービン及び汽力(コンバインドサイクル発電方式)
- ・出力
- 98万kW(49万kW×2基)
- ・燃料
- 液化天然ガス
環境影響評価手続(環境影響評価法及び電気事業法に基づく手続)
- ・方法書縦覧
- 平成20年10月21日~平成20年11月21日(住民意見2件)
- ・宮城県知事意見提出
- 平成21年2月18日
- ・経済産業大臣勧告
- 平成21年3月17日
- ・準備書縦覧
- 平成22年8月25日~平成22年9月24日(住民意見3件)
- ・宮城県知事意見提出
- 平成23年2月9日
- ・環境大臣意見照会
- 平成23年3月10日
添付資料
- 新仙台火力発電所リプレース計画環境影響評価準備書に対する環境大臣意見 [PDF 175 KB]
- (参考)対象事業実施区域の位置 [PDF 266 KB]
- (参考)アセス手続の流れ [PDF 57 KB]
- 連絡先
- 環境省総合環境政策局環境影響審査室
直通:03-5521-8237
代表:03-3581-3351
室長:小野 洋(内6231)
補佐:馬場 康弘(内6233)
審査官:辻 珠希(内6253)
環境専門員:岸本 祥(内6232)